転生したらチートでした

シャクラマ学園･冒険者編

なんか母親にでもなった気分

｢はいよ、カレバニーリだよ。｣
｢ありがとうっ！！｣
｢ありがとうございます。｣
　･･･美味しそう。
　前世のとすごく似てる。
　どこから伝わってきたんだろ？
　もしかして、ずっと昔に私と同じような転生者が
？
｢うわっ！なにこれ！！おいしー！！｣
｢ちょっ、そんなに急いで食べたら喉につまるよ？｣
　アリスが麺を掻き込むように食べている。
　アリスって見た目とのギャップが凄いよね･･･。　
　大人しい感じの子だと思ってたんだけど。

　しかも、アリスといたら私のキャラがどんどん崩れていくんだけど。
　私ってボケ担当じゃなかったっけ？
｢うっ････。の、のどつまっ････！！｣
｢ええ！？もうっ、だから言ったのに！！｣
　私はそう言いながらアリスに水を飲ませた。
　まったく、言わんこっちゃない。
　アリスはグビッと水を飲むと、ぷはーっとスッキリした顔でコップを置いた。
｢よし！食べるぞー！！｣
｢また喉つまらせないようにねー。｣
　私はそう言って自分の分を食べ始めた。
　･･･うん、めっちゃカルボナーラだよ。
　全く同じだよ。
　はい、すっごく美味しいです。

　私はちびちびと食べながらあの女の子を横目で見てみる。
　女の子もカルボナーラ、じゃなくてカレバニーリを笑顔で食べていた。
　懐かしいなぁ、という呟きも聞こえてきた。
　やっぱりあの子って転生者だよね。
　カルボナーラのこと知ってるし、懐かしいとか言っちゃってるし。
｢後で話してみようかな。｣　
｢ん？ひゃりぇに？｣
｢なんでもないよ。あと、食べながら喋っちゃだめ。行儀悪いよ？｣
｢おっと。ごめんごめん。｣
　アリスはゆっくり飲み込んで言った。

　危ない危ない。
　私も独り言多いのかな。
　これからは気を付けないと。

｢アリス、食べ終わったら先に部屋戻ってていいよ？私、これからちょっと人に会うから。｣
｢ん、オーフェーオーフェー。｣
｢だから食べながら喋らない！｣

　なんか母親にでもなった気分なんですけど。