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第四十一話 バラン解放戦
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十二月の中頃、ついにシリウス王を討つための軍事行動に出ることになった。
ターニャやヴァジュラ、ノイルらを配下に加えることに成功したが、彼女らの部下はまた別だ。
僕はゾルジアと協力して、その人選に務めた。それには約三ヶ月という時間が必要であった。
剣聖ハンベルグの名声もあり、シオン軍への参加者はかなり増えた。
それでもフェリオンの守備隊、猪牙族の戦士隊、土鬼族の戦士隊すべて合わせても千五百騎といったところだ。
まともに正面からシリウス軍とぶつかればひとたまりもないだろう。
「まずは交易港バランを解放しましょう」
ゾルジアがそう進言した。
イザベラとの秘密軍事同盟があるので北のロシュフォールは動けない。さらに東部ではカルタス侯爵が抵抗戦を続けているという。
いわゆるゲリラ戦をとっており執政官のアルバートとグスタフは苦戦しているという。
しかもそのカルタス侯爵を支援しているのは叔父のエドワード・グリン侯爵なのだという。
叔父のしぶとさに感服する。
ゾルジアの進言を受けた僕はまず彼女の軍を先陣とし、辺境の街フェリオンをあとにした。その数は約六百騎である。残りの兵はノイルとアルベルトが率いることになった。
フェリオンを離れ、港町ボーガンで魔女リリムと合流する。
「殿下、手はず通りゼルダン帝国東部方面海軍の軍艦十隻が出港しました。明後日にはバランの沖合に到着する予定です」
魔女リリムはそう報告した。
リリムの手により、ゼルダン帝国のアナスタシア侯爵令嬢は調略されている。
ちょうど北のイザベラと同じ状態だ。
僕たちがバランに到着する頃にはゼルダン海軍により彼の地は混乱の極致にあるだろう。
港町ボーガンで僕たちは後続部隊を待つ。中軍はヴァジュラとターニャの部隊だ。後軍はアルベルト率いる混合部隊である。猪牙族も土鬼族も足が短いので輸送用の馬車にのっている。
百台近い馬車の部隊だ。
この馬車部隊は輸送の役目も兼ねている。これだけの数の馬車をつくるのに七人の土鬼が大いに活躍してくれた。
その土鬼族の戦士を率いるのは火星のマーズという名の女戦士だ。
港町ボーガンで一日休み、バランに向けて出発する。海岸線を南東に進む事三日目、先頭を走る僕に何者かが近づいてくる。
芦毛の駿馬にまたがる大柄な男だ。背中に竜をも葬りそうな大剣を背負っていた。
エルクが警戒を強め、背中の戦斧に手をかける。
僕はそれを手で制した。
駿馬を駆る戦士は僕の隣を走る。
「やあシオン、息災か」
人好きのする笑顔を戦士は僕に向ける。
「ええ、これからバランに行こうかなと思います」
旅行にでも出掛けるような口調に我ながら笑いが込み上げてくる。
「どうだい、王子様。俺を雇わないか」
巧みに馬を操り、戦士は僕に話しかける。
「そうですね。ではジグスムント、この戦いに勝ったらあなたをエルディア王国元帥に任命しましょう」
僕はオリオンの首を撫でる。
オリオンはヒヒンと嬉しそうに鳴く。
「ほう、気前がいいな」
「ええ、それにその話し方を続けてもいいですよ」
「なるほどね。シリウスとは違うということか。わかったシオン。俺はあんたの剣となろう」
僕は馬上でジグスムントと握手した。彼の手は熱く、力強い。
こうして僕は新たなる仲間を手に入れた。
僕の方針は敵を打倒するのではなく、味方を増やすことだ。
さらに三日後、交易港バランの目前についた。
すでに海側はアナスタシアの海軍により制圧されているだろう。
ターニャの烏が沖合に停留するゼルダン帝国の軍艦を確認している。
エルディア王国軍には致命的な欠点がある。
それは海軍の軽視だ。
統一された王国海軍は存在せず、各港町に防衛の部隊があるだけだ。
エルディアという国は勇者ハヤトの末裔の国だ。
魔王の復活を抑えるために建国された国で王国軍の存在理由も魔軍に対抗するためだ。そして魔軍には海軍はいなかった。故にこの千年近く海上の軍事部隊は軽視され続けた。
「シオン、前方にガネーシャの部隊が出てきたぞ。おおよそ三百といったところか」
目の良いジグスムントがそう告げた。
「殿下、ジグスムントの言う通りバランの西側に密集隊形の部隊がいます」
肩に烏をとめたターニャがそう報告する。
像の牙の異名を持つガネーシャは戦場の勇者だ。正面から戦うのは得策ではない。
いくら相手のほうが兵が少なくともだ。
「ジグスムント、ガネーシャを牽制してくれ。僕たちはバランに潜入する」
僕は新参者であるジグスムントにそう頼む。
彼はほんの数日前に加入したばかりだが、信じるに足る人物だ。
「わかった」
ジグスムントは短く答える。
僕はオリオンにリリムを乗せ、単騎で海岸沿いの漁村に向かう。漁村の海岸奥に洞窟がある。
漁村の村民に金貨を渡し、オリオンを任せた。
洞窟の奥に転移魔法陣があり、まるでラバースーツのような衣装を着たエルフが立っていた。
体の線がよくわかるかなりエロい衣装だ。
魔女の衣と言い、夜の魔女教団の信者の髪の毛で編まれた物だ。魔力が込められていて、身体能力の向上の効果があるという。
黒髪のエルフはヨーゼフの部下であるクロネだ。
この魔法陣はバランの街にある総督府に繋がっている。
その魔法陣にリリムとクロネを連れて入る。
光に包まれたすぐ後、僕たちは総督府の地下に転移した。
地下から地上に出ると南側から砲撃の音が鳴り響く。
アナスタシアの軍艦がバランの街に向けて、砲撃を開始したのだ。
僕たちはバランの街でヨーゼフの私兵部隊と合流した。
「バルカンはすでにこの街を去りました」
それがヨーゼフからの報告だ。
そうか、バルカンは仲間にひきいることは出来ないか。彼の行動を見るにこちら側についてくれそうだったのだけどね。
ヨーゼフの私兵部隊と合流した僕たちはバランの城門に掲げられた聖女の旗を降ろす。代わりにフェリオンの旗である銀竜の旗をあげる。
これでこの街は僕たちの手によって、解放されたことになる。
そしてガネーシャの部隊は孤立した。
それからわずかに半日後、日が沈みかけたころにターニャの烏から報告があった。
エルクがガネーシャの首をはねたということだ。
ターニャやヴァジュラ、ノイルらを配下に加えることに成功したが、彼女らの部下はまた別だ。
僕はゾルジアと協力して、その人選に務めた。それには約三ヶ月という時間が必要であった。
剣聖ハンベルグの名声もあり、シオン軍への参加者はかなり増えた。
それでもフェリオンの守備隊、猪牙族の戦士隊、土鬼族の戦士隊すべて合わせても千五百騎といったところだ。
まともに正面からシリウス軍とぶつかればひとたまりもないだろう。
「まずは交易港バランを解放しましょう」
ゾルジアがそう進言した。
イザベラとの秘密軍事同盟があるので北のロシュフォールは動けない。さらに東部ではカルタス侯爵が抵抗戦を続けているという。
いわゆるゲリラ戦をとっており執政官のアルバートとグスタフは苦戦しているという。
しかもそのカルタス侯爵を支援しているのは叔父のエドワード・グリン侯爵なのだという。
叔父のしぶとさに感服する。
ゾルジアの進言を受けた僕はまず彼女の軍を先陣とし、辺境の街フェリオンをあとにした。その数は約六百騎である。残りの兵はノイルとアルベルトが率いることになった。
フェリオンを離れ、港町ボーガンで魔女リリムと合流する。
「殿下、手はず通りゼルダン帝国東部方面海軍の軍艦十隻が出港しました。明後日にはバランの沖合に到着する予定です」
魔女リリムはそう報告した。
リリムの手により、ゼルダン帝国のアナスタシア侯爵令嬢は調略されている。
ちょうど北のイザベラと同じ状態だ。
僕たちがバランに到着する頃にはゼルダン海軍により彼の地は混乱の極致にあるだろう。
港町ボーガンで僕たちは後続部隊を待つ。中軍はヴァジュラとターニャの部隊だ。後軍はアルベルト率いる混合部隊である。猪牙族も土鬼族も足が短いので輸送用の馬車にのっている。
百台近い馬車の部隊だ。
この馬車部隊は輸送の役目も兼ねている。これだけの数の馬車をつくるのに七人の土鬼が大いに活躍してくれた。
その土鬼族の戦士を率いるのは火星のマーズという名の女戦士だ。
港町ボーガンで一日休み、バランに向けて出発する。海岸線を南東に進む事三日目、先頭を走る僕に何者かが近づいてくる。
芦毛の駿馬にまたがる大柄な男だ。背中に竜をも葬りそうな大剣を背負っていた。
エルクが警戒を強め、背中の戦斧に手をかける。
僕はそれを手で制した。
駿馬を駆る戦士は僕の隣を走る。
「やあシオン、息災か」
人好きのする笑顔を戦士は僕に向ける。
「ええ、これからバランに行こうかなと思います」
旅行にでも出掛けるような口調に我ながら笑いが込み上げてくる。
「どうだい、王子様。俺を雇わないか」
巧みに馬を操り、戦士は僕に話しかける。
「そうですね。ではジグスムント、この戦いに勝ったらあなたをエルディア王国元帥に任命しましょう」
僕はオリオンの首を撫でる。
オリオンはヒヒンと嬉しそうに鳴く。
「ほう、気前がいいな」
「ええ、それにその話し方を続けてもいいですよ」
「なるほどね。シリウスとは違うということか。わかったシオン。俺はあんたの剣となろう」
僕は馬上でジグスムントと握手した。彼の手は熱く、力強い。
こうして僕は新たなる仲間を手に入れた。
僕の方針は敵を打倒するのではなく、味方を増やすことだ。
さらに三日後、交易港バランの目前についた。
すでに海側はアナスタシアの海軍により制圧されているだろう。
ターニャの烏が沖合に停留するゼルダン帝国の軍艦を確認している。
エルディア王国軍には致命的な欠点がある。
それは海軍の軽視だ。
統一された王国海軍は存在せず、各港町に防衛の部隊があるだけだ。
エルディアという国は勇者ハヤトの末裔の国だ。
魔王の復活を抑えるために建国された国で王国軍の存在理由も魔軍に対抗するためだ。そして魔軍には海軍はいなかった。故にこの千年近く海上の軍事部隊は軽視され続けた。
「シオン、前方にガネーシャの部隊が出てきたぞ。おおよそ三百といったところか」
目の良いジグスムントがそう告げた。
「殿下、ジグスムントの言う通りバランの西側に密集隊形の部隊がいます」
肩に烏をとめたターニャがそう報告する。
像の牙の異名を持つガネーシャは戦場の勇者だ。正面から戦うのは得策ではない。
いくら相手のほうが兵が少なくともだ。
「ジグスムント、ガネーシャを牽制してくれ。僕たちはバランに潜入する」
僕は新参者であるジグスムントにそう頼む。
彼はほんの数日前に加入したばかりだが、信じるに足る人物だ。
「わかった」
ジグスムントは短く答える。
僕はオリオンにリリムを乗せ、単騎で海岸沿いの漁村に向かう。漁村の海岸奥に洞窟がある。
漁村の村民に金貨を渡し、オリオンを任せた。
洞窟の奥に転移魔法陣があり、まるでラバースーツのような衣装を着たエルフが立っていた。
体の線がよくわかるかなりエロい衣装だ。
魔女の衣と言い、夜の魔女教団の信者の髪の毛で編まれた物だ。魔力が込められていて、身体能力の向上の効果があるという。
黒髪のエルフはヨーゼフの部下であるクロネだ。
この魔法陣はバランの街にある総督府に繋がっている。
その魔法陣にリリムとクロネを連れて入る。
光に包まれたすぐ後、僕たちは総督府の地下に転移した。
地下から地上に出ると南側から砲撃の音が鳴り響く。
アナスタシアの軍艦がバランの街に向けて、砲撃を開始したのだ。
僕たちはバランの街でヨーゼフの私兵部隊と合流した。
「バルカンはすでにこの街を去りました」
それがヨーゼフからの報告だ。
そうか、バルカンは仲間にひきいることは出来ないか。彼の行動を見るにこちら側についてくれそうだったのだけどね。
ヨーゼフの私兵部隊と合流した僕たちはバランの城門に掲げられた聖女の旗を降ろす。代わりにフェリオンの旗である銀竜の旗をあげる。
これでこの街は僕たちの手によって、解放されたことになる。
そしてガネーシャの部隊は孤立した。
それからわずかに半日後、日が沈みかけたころにターニャの烏から報告があった。
エルクがガネーシャの首をはねたということだ。
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