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白鷺雨月

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第三十一話 最も美しい女②

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 美しくなった妻をどうするか?
 私は頭を悩ませた。
 このままでは妻の体は醜く腐ってしまう。
 そんなのは嫌だ。
 これ程美しくなった妻をどうにかして保存したい。

 私は愛用のパソコンを立ち上げて、人間の体の解体方法を検索した。
 私は考えた。
 真奈美がもっとも美しいのはその顔である。冷たくなりつつある青い肌の真奈美は今までで一番美しい。
 この顔だけはどうにかして保存したい。
 逆に体は必要ないと思った。
 あんなのはおまけだ。
 偶然にも今は冬で、しかも寒波が到来しているらしく、かなり寒い。
 外の気温は0度に近い。
 私はすべての暖房をきり、真奈美を冷たいフローリングの床に寝かせる。
 服を何枚もきて、体に毛布を巻きつけてその日は久しぶりに彼女と一緒に眠った。


 翌日、会社に電話して私は仕事を休んだ。
休んだことなどほぼない私に上司はありがたいことに心配してくれた。

 私は車を飛ばしてホームセンターに向かう。肉切り包丁や電動糸ノコギリ、ビニールシートなんかを購入した。
 それらを使い、風呂場で妻の体を解体する。
 その作業に丸一日費やした。
 そして我ながらうまくいったと思う。
綺麗に四肢は分断され、きっちりとビニールシートに包まれている。
 私は肉の解体作業の才能があるのだと思う。しかし、その才能はどこで発揮すればいいのだろうか。精肉店にでも転職すればいいのか。

 私は妻の分断された死体を冷蔵庫の冷蔵部分に収納する。その冷蔵庫はなんの見栄なのかかなり大きなものであった。
 それは妻の選んだものだ。
 二人暮らしでこんな大きな冷蔵庫はいらないのではないかと私は言ったのだが、真奈美は譲らなかった。デザインが気にいったらしい。料理なんてほとんどしないのに。
 しかし、この業務用としても使えそうな冷蔵庫にしておいて良かった。
 妻の体をぴったり収納できたのだ。
 私は妻の先見の明に感謝した
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