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第三十二話 星の搭の魔術師

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僕はサラの豊満な肉体を抱きしめる。
サラは立っているのがやっとのようだ。
さあ、ここで止めといこうか。

僕はサラの桃色の髪を指にくるくると巻きつける。
さて、どこから攻めてあげようか。
まずはサラの形のいい耳たぶを甘噛みする。
ビクッビクッとサラは巨乳を揺らす。
ほう、ここがサラの性感帯か。
「どうしたの?」
わざとらしく僕はきく。
「ぎ、気持ちいい♡♡」
サラはあえぐ。

周囲の女性たちがこの様子を注視している。それぞれの反応が面白い。
「また罪作りを……」
アルタイルがあきれている。
「お兄ちゃんのスケコマシっぷり好きだよ」
クロネだけは好意的だ。さすがは好感度百は違うな。
「ま、まあ戦わずにすむならそれでいいか」
ユリコは無理矢理納得したようだ。
「はあっあの人うらやましい」
リリィは指をくわえて見守っている。

僕はサラの耳たぶや耳の穴をきれいになめてあげた。舌が這うたびにサラは痙攣し、甘い吐息を吐く。
「らっらめぇ♡♡いっちゃう♡♡」
ついにサラは膝から落ち、しゃがみこむ。舌をだらんと出し、はあっはあっと荒い息を吐いている。
サラの顔の横に調教済みの文字が浮かぶ。
好感度は91まではねあがっている。
ちなみにここにいるメンバーで調教済みになっているのはリリィとアルタイルだ。
調教済みになるには個人差があるのかも知れないな。

しばらくするとサラは立ち上がった。
「この役目だるかったのよね」
そう言い、サラは修道服をポイポイと脱ぎ捨てる。なんとその下は赤いビキニアーマー姿であった。ファンタジー世界の定番であるビキニアーマーを見れて、僕は心から感動した。
「ちょっとやらかしたらこんな僻地に飛ばして、あいつら器が小さいのよね」
なぜかプリプリとサラは怒りだした。

「ねえ、あなた名前は?」
サラは僕にきく。

「アーサーだよ」
僕は答えた。

「私を友だちにしてくれるって本当?」
サングラス越しに上目遣いでサラは僕を見る。

「もちろんだよ」
僕はそう言い、サラの頬を撫でる。またビクッとサラは豊かな体を揺らす。
あっ感度を元に戻さないと。それにしても巨乳ビキニアーマーは見ごたえあるな。

「じゃあ私もあなたの仲間にしてもらうわね。この格好大好きなんだけど教会からは禁止されているのよね。でも、私は着たいものを着たいのよね」
サラはモーニングスターを肩にかついで言った。
「それはわかるわ」
うんうんとリリィが頷く。
リリィも教会から禁止されているピンクのロリータ服を着ているからね。

「じゃあアーサー様、あなたを星の搭の入り口まで連れていくわ」
サラは僕の手をひき、歩きだす。
すぐに星の搭の入り口にたどり着く。
星の搭の入り口は鉄の扉であり、その右横に小さなモニターがついている。

「ここにはね、魔術師マーリンの結界がはられてるのよね」
サラが言った。
サラがモニターに触れるとブーというブザー音が鳴る。

「アヴァロン王国の人間は方舟への入室を禁止します」
ヴィヴィアンの冷凍カプセルと同じような機械の音声が流れる。
と言うことは僕は大丈夫なのか。
僕がモニターに手を当てるとシューという音がして扉が開く。
僕はその扉の奥に足を踏み入れる。
続いてクロネが入る。
ここまでは何もない。
アルタイルが入ろうとしたら、ビュッという音がしてレーザーが発射された。
とっさにヒメノ姉さんがアルタイルの体を後方に引く。
アルタイルのターバンだけが燃えていた、
アルタイルは目を大きく開けて、驚愕している。

「どうやら私たちは入れないようね。マスターあとはお願いします。ここでマスターのお帰りを待っています」
リリィが言った。

「わかったよ」
僕はリリィに手をふる。
「さあ、行こう。お兄ちゃん」
クロネが僕の手を引く。

搭の中に入るとパッと明かりが点る。電気の明るさだ。
五分ほど歩くとエレベーターの扉が見えた。
すっとエレベーターの扉が開く。
僕はためらうことなくそのエレベーターに入る。
リリィの時と同じだ。虎穴に入らずんば虎子を得ずだ。
さて、次に扉を開いたときに何があるかだ。

エレベーターが動きだし、上昇していく。体が浮く感じがする。二十を数えたぐらいでエレベーターは到着した。
スッとほぼ無音で扉が開く。
エレベーターを出るとさらに扉がある。
僕はその扉をノックしてみる。

「どうぞ、お入り下さい」
耳に心地よい声がする。
僕は扉を開ける。
クロネが僕の腕に抱きついている。

扉を開けるとそこは本棚に囲まれた部屋であった。広さは学校の教室を一回り小さくしたぐらいかな。
中央にアンティークな机が置かれていて、椅子に誰かが腰かけている。
黒いローブを着た人物だ。
おそらくこの人が魔術師マーリンなのだろう。
優雅にお茶を飲んでいる。
とても囚われている人物とは思えない。

僕は恐る恐るその人物に近づく。
「やあ、こんにちは。君が異世界から来たアーサー君だね」
ローブのフードをとり、その人物は僕を見る。
金色の髪をした、かわいらしい容貌の女性だ。見た目年齢は二十代半ばほどだと思われる。

「えっ!!」
僕はその人の顔を見て、驚愕の声を上げてしまった。
「どうしたの、お兄ちゃん?」
クロネが僕の顔を見つめる。

「スーパーの店員さん」
目の前のローブの人物は僕が前の世界でよく行っていた金髪巨乳のスーパーの店員さんなのだ。もしかして、彼女もユリコやヒメノ姉さんと同じような転生者なのだろうか。

「転生者とは違うよ、朝倉君。久しぶりだね。ざっとだけど五百年ぶりかな。やっと好きな人に会えたわ。本当に長かったわ」
マーリンは首を小さく左右にふる。
僕の心を呼んで答えたような言葉だった。
魔術師マーリンは立ち上がり、僕の顔をその両手で挟む。
「やっと会えたわね。魔女ジャックの言葉を信じて良かったわ。エルフになってまで待っていたかいがあったわ」
魔術師マーリンはそのまま顔を近づけ、僕にキスをした。間近でみるマーリンの耳は笹の葉のように尖っていた。
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