黒猫を助けたら、貞操逆転男女比1対100万の世界に行けました。女の子といちゃラブしてたらスキルもゲットして英雄王になります。

白鷺雨月

文字の大きさ
61 / 75

第六十話 血戦

しおりを挟む
潮がひくようにクロムウエルらは撤退していく。
モードレッドは追撃を進言したが、僕はそれを受け入れなかった。
受け入れるのは投降してきた将兵らである。

まずマリアガンヌが馬で駆け寄り、馬から降り、そして僕に抱きついた。
「よくやってくれた」
僕はそう言い、マリアガンヌの亜麻色の髪を撫でた。
「ありがとうございますアーサー様。貴方様に受けた御恩に比べれば一億分の一も返していません」
にこやかにマリアガンヌは少女のように微笑む。
幽界から助け出されたマリアガンヌは、僕たちの味方になってくれた。生命を助けたことに深く感謝し、なぜあれほど僕のことを憎んだのかと後悔したという。

リリィとマリアガンヌのおかげで初戦は勝利をおさめることができた。敵兵力の六分の一が降伏してきたのである。血を一滴も流すことなく勝利を得ることができことはなりよりだ。
「ですが本当の戦いはこれからです。残るのは原理主義者の中の原理主義者です。死をとして我らに戦いを挑むでしょう」
マーリンが僕にそう説明した。
それは僕も同意見だ。
円卓の騎士たちも同じ考えだった。

「クロムウエル等が再び、ここまで来るのに早くて七日といったところでしょうか」
マーリンがそう推測する。
アヤメの計算でも同じであった。

僕はまず降伏した騎士たちを王都キャメロットまで下がらせることにした。
それにはリリィ、マリアガンヌ、ベアトリクスを同行させた。リリィの白鳥騎士団から百名が選ばれ、その任務についた。これは監視兼護衛である。
マリアガンヌの話では降伏した騎士たちには戦意はほぼないという。
戦いよりもリリィのウエディングドレスが気になって仕方がないようだ。

リリィの白鳥騎士団の指揮は副騎士団長のサラがとることになった。
モードレッドは再び進撃策を提案した。
だがその策はマーリンによって却下された。
「難攻不落のエジンバラ城に立て籠もられても厄介です。カムラン平原で迎え撃つほうが良いかと思います」
僕はマーリンの意見を採用した。
モードレッドは悔しそうにしていたが、シーアに慰められていた。
この二人本当に仲がいいな。どこからどう見ても恋人同士だ。


マーリンの予想通り、七日後クロムウエルは再編成した鋼鉄騎士団率いてカムラン平原に進軍してきた。
斥候に出ていたサーシャとザンザがそう報告してきた。
すでに準備を整えていた僕たちはカムラン平原に向けて出陣した。
一月半ばの晴れた冬の日、ついに血戦が行われることとなった。
鋼鉄騎士団はいわゆる紡錘陣形をとっていた。巨大な矢となり僕たちを切り刻もうというのだろう。
僕たちはマーリンの進言により鳥が翼を広げた陣形をとることにした。
中央をサラが率いる白鳥騎士団がつとめ、右翼はユリコの太陽騎士団が、左翼はシーアの鉄鎖騎士団がになうことになった。アヤメの金剛騎士団はこの陣形の尾の部分を担当する。
ヒメノ姉さんの幻影騎士団はここでも遊撃にあたることとした。
僕はロムたち聖獣騎士団と行動を共にすることにした。今回、聖獣騎士団は白鳥騎士団に加わる。
「ボクはいつもお兄ちゃんと一緒だよ」
クロネは僕のそばにいる。
「我が君、あなた様の背中は私に守らせて下さい」
アルも僕のそばにいる。

角笛の高い音がそこらじゅうから響きわたり、ついに戦闘が開始された。
「進め進め!!」
モードレッドが馬の腹を蹴り、鉄鎖騎士団の先頭にたち、我先に平原をかける。
鋼鉄騎士団の先頭にモードレッドが突撃をかける。
途端に悲鳴と怒声が沸き起こる。
モードレッドは一言でいうと勇者であった。
両手に長剣を持ち、口で手綱をくわえて巧みに馬を操る。両手の剣がそれぞれ生きているかのように動き、敵兵をなぎ倒していく。
あるものはモードレッドに手足を切られ、あるものは首をはねられた。
一瞬にして血なまぐさくなる。

僕は目をそむけたがったが、目を離してはいけないと思った。僕にはこの戦いに責任があるからだ。
「モードレッド殿下、前に出すぎです」
シーアが鉄鎖騎士団を率いてモードレッドのもとに駆け寄る。

マーリンが僕のもとに馬を寄せる。
「モードレッドが功を焦りすぎですね。翼の陣形が崩れて包囲網が築けません。朝倉君、後詰めの金剛騎士団と共に左翼を補強してください」
僕はマーリンの進言に従い、クロネたちと一度後ろに下る。
アヤメと合流し、時計まわりにカムラン平原をかけた。

僕たちがシーアら鉄鎖騎士団の代わりに左翼となったときには戦場は乱戦を極めていた。
モードレッドは戦場で孤軍となりながらも奮戦している。シーアは鉄鎖騎士団に指示を出し、モードレッドを中心に密集陣形をとる。
何度も突撃してくるクロムウエルの騎士団を粉微塵に粉砕していく。
クロムウエルの鋼鉄騎士団はすでに紡錘陣形から台形陣形へと変化を強いられていた。
「悪魔を殺せ!!悪魔を殺せ!!悪魔を殺せ!!」
クロムウエルの配下らはただそれだけを叫び、突撃してくる。
彼女らの目は完全にどうかなっていた。
死をも恐れぬ騎士たちであったが血が完全に頭に上っているので、その行動は読みやすい。
彼女らは単純に突撃を繰り返すだけだ。

僕たちの左翼部隊にも敵の一団が突撃してきた。ざっと見て百名ほとだ。
僕の左隣りのアルがロンゴミニアドの槍を構える。力いっぱい引き絞り、敵軍に投げつける。
ロンゴミニアドの槍は先頭の騎士数人の身体を貫き、そしてアルの手元にかえってくる。
敵兵団が眼前にあらわれるときにはアル一人で三十人は彼女らの言うヴァルハラに旅だった。
ロムの配下の一人、兎耳のピーターが弓を引き絞り、矢を放つ。
ピーターは弓の名手だ。
敵兵の一人は額にピーターの矢を受けて絶命した。

クロネは黒豹に変身したロムにまたがり突撃してくる兵団を迎え撃つ。黒豹ロムの口には長剣がくわえられていた。
クロネの風魔法で鋼鉄騎士はよろいごと切り刻まれ、ロムはその鉄のような爪と口の剣で次々と葬っていく。
僕の眼の前に一人の騎士が馬を飛ばして、決死の特攻をかける。
僕はエクスカリバーを抜き、その騎士の兜に斬撃を放つ。騎士は意識を失い、馬から落ちる。
僕がその兜の中をのぞくと息絶えていた。きっと打ちどころが悪かったのだろう。
皆が僕のために戦っているのだ。僕だけが手を汚さないというわけにはいかない。
「アーサー、君がもしそれを罪と考えるのなら、わたくしたちがその罪を共にわかちあおう」
アヤメが僕にそういった。

戦いは夕刻頃には終わりを迎えようとしていた。
鋼鉄騎士団はその兵力の八割を失い、僕たちに完全に包囲された。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

処理中です...