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第六十七話 アーサー即位す
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七月の下旬、ジョシュアが僕の子供を産んでくれた。
僕は出産に立ち会った。
ニコラ・フラメルとペレネル・フラメルが主治医としてジョシュアをみてくれた。アンナも出産を手伝ってくれた。どうやらアンナは助産師として二人からいろいろ学びたいようだ。
「元気な男の子ですよ」
ペレネルが産着に包まれた赤ちゃんを僕に抱かせてくれた。
僕は震える手で初めての子供を抱きしめた。
赤ちゃんが何故赤ちゃんと呼ばれるか、初めて知った。文字通り、赤いからだ。
赤ちゃんを抱きながら、僕は涙を流した。
ずっと一人だと思っていた僕に家族ができた。
こんなに嬉しいことはない。
「ありがとう、ジョシュア」
僕はジョシュアにキスをした。
「私もアーサー様の子供を産めて、とても幸せです」
にこやかにジョシュアはそう言ってくれた。
ジョシュアの子供はジョナサンと名づけられた。
「良かったね、お兄ちゃん」
クロネも我が事のように喜んでくれた。
続いて、七月の終わりごろ、リリィが出産した。
今回もペレネルとニコラが主治医としてリリィをみてくれた。アンナも助産師として立ち会う。
リリィも玉のようなかわいい男の子を産んでくれた。
「ありがとう、リリィ」
僕はリリィの手を握る。
出産直後でリリィは汗だくだ。
そんなリリィの顔がとても美しく、輝いて見えた。
女の子は偉大だな。
ペレネルの話では安産だということだ。
それでもリリィはたいへんな努力をして、僕の赤ちゃんを産んでくれた。
本当に感謝してもしきれない。
「私、今人生で一番幸せなのですよ。アーサー様、この幸せを味わえるのなら何人でも産んで差し上げますよ」
にこやかにそう言ってくれた。リリィが産んでくれた子はリチャードと名づけられた。
僕の二番目の子供だ。
実は二人の出産の間にも嬉しい報せがあった。
なんとアルとユリコが妊娠したというのだ。
リリィとジョアンナに続いて、この二人も妊娠した。
アルはめちゃくちゃ喜んでいた。
「やっとやっと我が君の赤ちゃんが産める」
まだそれほど目立たないお腹を撫でながら、アルは言った。
「アーサーの子供がここにいるのか」
感慨深げにユリコは自分のお腹をなでる。
ユリコもとても嬉しそうだ。
ニコラ・フラメルの診察では来年の夏頃が二人の予定日になるだろうということだ。
まああれだけ皆とエッチなことをしているのだから、この展開は当たり前だけどね。
僕は家族が増えることを正直に喜んだ。
ジョシュアとリリィの出産が済み、秋の収穫が終わったころ、僕の戴冠式が執り行われることになった。
十一月のはじめ、もう冬がすぐそこまで来ている。
王宮キャメロットには文武の官吏、貴族、各軍団長がつどった。
子供を産んですぐのリリィは来れないので、サラが代理で出席した。
僕は礼装に身をつつみ、玉座に向けて歩く。
正面には見事なドレスを着用した教皇モルガンとギネビア女王が立っていた。
僕の左後ろにアルが歩いている。
彼女は妊婦なのでゆったりとして黒いドレスを来ている。
右手後ろ側にクロネが歩いている。
クロネは学校の制服みたいな服を着ていた。
僕は教皇モルガンとギネビア女王の前にひざまずく。
「アヴァロン王国の宰相にして公爵アーサーにこの鉄の王冠を授ける。この日より、王となり皆を導いてほしい」
モルガンの手には無骨な鉄の王冠が握られている。
ギネビアはそれに手を乗せている。
「アーサー、あなたに王位を譲ります。この日よりあなたはアヴァロン王国国王として、この国をより良く治めていただきたい」
ギネビアはにこやかにそういった。
「謹んでお受けいたします」
僕が二人にそういうと、鉄の王冠が頭におかれた。
僕は立ち上がり、玉座の前に立つ。
「アーサー王万歳!!」
「アーサー王に祝福あれ!!」
「アヴァロン王国万歳!!」
「アヴァロン王国に栄光あれ!!」
文字通りの拍手喝采に僕は包まれた。
僕はこうしてアヴァロン王国の王となった。
ギネビアは僕の正室となった。これはかなり政治的な意味合いが強い。僕は彼女から王位を譲られたというかたちだからね。決して簒奪ではないのだ。
「これでガーデニングに集中できるわ」
とギネビアは嬉しそうだ。
ギネビアは彼女一代に限り、女王を名乗ることとなる。
いわゆる僕との二頭政治だけど、これは完全に表向きの話だ。
政はまかせましたわよとギネビアは毎日お庭の手入れをしている。
またリリィ、アルタイル、ユリコ、ケイを妃として迎えた。リリィには春妃、アルタイルには夏妃、ユリコには秋妃、ケイには冬妃の称号を与えた。
この四人はこれより四季妃と呼ばれる。
リリィ、ユリコ、ケイは領主なので王宮にいつもいるのはアルタイルだけだ。
本当はクロネも妃にむかえたかったけどやんわりと断られた。
「宮仕えはごめんだにゃ」
クロネはそう言った。
仕方がないのでクロネには巡行士長になってもらった。猫は気ままで自由だからね。
マーリンには宰相についてもらった。
政治初心者の僕を支えてほしい。
彼女の知識と見識は何よりも頼りになる。
それとニコラとペレネルには政治顧問としてこの国にとどまってもらうことを頼んだ。
アルタイルの代わりに親衛隊隊長にはリオを任命した。ピーターとノアがその副となる。
アルタイルは嫌がったけど彼女には妃のリーダーとしてハーレムを仕切ってもらいたいんだ。
この世界の人間で一番好きなのはアルだからね。
執事は引き続きアンナにやってもらう。
メイド長にはロッテンマイヤーさんに引き受けてもらった。ジョシュアには僕の子供たちの世話をするリーダーになってもらう。
子供好きのジョシュアは喜んで引き受けてくれた。
ありがたい話だ。
そして僕がアヴァロン王国の王となって八年が過ぎた。
僕は出産に立ち会った。
ニコラ・フラメルとペレネル・フラメルが主治医としてジョシュアをみてくれた。アンナも出産を手伝ってくれた。どうやらアンナは助産師として二人からいろいろ学びたいようだ。
「元気な男の子ですよ」
ペレネルが産着に包まれた赤ちゃんを僕に抱かせてくれた。
僕は震える手で初めての子供を抱きしめた。
赤ちゃんが何故赤ちゃんと呼ばれるか、初めて知った。文字通り、赤いからだ。
赤ちゃんを抱きながら、僕は涙を流した。
ずっと一人だと思っていた僕に家族ができた。
こんなに嬉しいことはない。
「ありがとう、ジョシュア」
僕はジョシュアにキスをした。
「私もアーサー様の子供を産めて、とても幸せです」
にこやかにジョシュアはそう言ってくれた。
ジョシュアの子供はジョナサンと名づけられた。
「良かったね、お兄ちゃん」
クロネも我が事のように喜んでくれた。
続いて、七月の終わりごろ、リリィが出産した。
今回もペレネルとニコラが主治医としてリリィをみてくれた。アンナも助産師として立ち会う。
リリィも玉のようなかわいい男の子を産んでくれた。
「ありがとう、リリィ」
僕はリリィの手を握る。
出産直後でリリィは汗だくだ。
そんなリリィの顔がとても美しく、輝いて見えた。
女の子は偉大だな。
ペレネルの話では安産だということだ。
それでもリリィはたいへんな努力をして、僕の赤ちゃんを産んでくれた。
本当に感謝してもしきれない。
「私、今人生で一番幸せなのですよ。アーサー様、この幸せを味わえるのなら何人でも産んで差し上げますよ」
にこやかにそう言ってくれた。リリィが産んでくれた子はリチャードと名づけられた。
僕の二番目の子供だ。
実は二人の出産の間にも嬉しい報せがあった。
なんとアルとユリコが妊娠したというのだ。
リリィとジョアンナに続いて、この二人も妊娠した。
アルはめちゃくちゃ喜んでいた。
「やっとやっと我が君の赤ちゃんが産める」
まだそれほど目立たないお腹を撫でながら、アルは言った。
「アーサーの子供がここにいるのか」
感慨深げにユリコは自分のお腹をなでる。
ユリコもとても嬉しそうだ。
ニコラ・フラメルの診察では来年の夏頃が二人の予定日になるだろうということだ。
まああれだけ皆とエッチなことをしているのだから、この展開は当たり前だけどね。
僕は家族が増えることを正直に喜んだ。
ジョシュアとリリィの出産が済み、秋の収穫が終わったころ、僕の戴冠式が執り行われることになった。
十一月のはじめ、もう冬がすぐそこまで来ている。
王宮キャメロットには文武の官吏、貴族、各軍団長がつどった。
子供を産んですぐのリリィは来れないので、サラが代理で出席した。
僕は礼装に身をつつみ、玉座に向けて歩く。
正面には見事なドレスを着用した教皇モルガンとギネビア女王が立っていた。
僕の左後ろにアルが歩いている。
彼女は妊婦なのでゆったりとして黒いドレスを来ている。
右手後ろ側にクロネが歩いている。
クロネは学校の制服みたいな服を着ていた。
僕は教皇モルガンとギネビア女王の前にひざまずく。
「アヴァロン王国の宰相にして公爵アーサーにこの鉄の王冠を授ける。この日より、王となり皆を導いてほしい」
モルガンの手には無骨な鉄の王冠が握られている。
ギネビアはそれに手を乗せている。
「アーサー、あなたに王位を譲ります。この日よりあなたはアヴァロン王国国王として、この国をより良く治めていただきたい」
ギネビアはにこやかにそういった。
「謹んでお受けいたします」
僕が二人にそういうと、鉄の王冠が頭におかれた。
僕は立ち上がり、玉座の前に立つ。
「アーサー王万歳!!」
「アーサー王に祝福あれ!!」
「アヴァロン王国万歳!!」
「アヴァロン王国に栄光あれ!!」
文字通りの拍手喝采に僕は包まれた。
僕はこうしてアヴァロン王国の王となった。
ギネビアは僕の正室となった。これはかなり政治的な意味合いが強い。僕は彼女から王位を譲られたというかたちだからね。決して簒奪ではないのだ。
「これでガーデニングに集中できるわ」
とギネビアは嬉しそうだ。
ギネビアは彼女一代に限り、女王を名乗ることとなる。
いわゆる僕との二頭政治だけど、これは完全に表向きの話だ。
政はまかせましたわよとギネビアは毎日お庭の手入れをしている。
またリリィ、アルタイル、ユリコ、ケイを妃として迎えた。リリィには春妃、アルタイルには夏妃、ユリコには秋妃、ケイには冬妃の称号を与えた。
この四人はこれより四季妃と呼ばれる。
リリィ、ユリコ、ケイは領主なので王宮にいつもいるのはアルタイルだけだ。
本当はクロネも妃にむかえたかったけどやんわりと断られた。
「宮仕えはごめんだにゃ」
クロネはそう言った。
仕方がないのでクロネには巡行士長になってもらった。猫は気ままで自由だからね。
マーリンには宰相についてもらった。
政治初心者の僕を支えてほしい。
彼女の知識と見識は何よりも頼りになる。
それとニコラとペレネルには政治顧問としてこの国にとどまってもらうことを頼んだ。
アルタイルの代わりに親衛隊隊長にはリオを任命した。ピーターとノアがその副となる。
アルタイルは嫌がったけど彼女には妃のリーダーとしてハーレムを仕切ってもらいたいんだ。
この世界の人間で一番好きなのはアルだからね。
執事は引き続きアンナにやってもらう。
メイド長にはロッテンマイヤーさんに引き受けてもらった。ジョシュアには僕の子供たちの世話をするリーダーになってもらう。
子供好きのジョシュアは喜んで引き受けてくれた。
ありがたい話だ。
そして僕がアヴァロン王国の王となって八年が過ぎた。
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