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本編
18話 お前はいつも急なんだ
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温かい。目を開ける。ジュードと抱き合うようにして眠っていたことに気づく。
――わ、びっくりした。そういえば、あの後……自分から、こうしたいって言ったんだっけ。
ジュードは、珍しくまだ眠っていた。寝顔も綺麗だ。
――こいつ、まつげ長いな。でも、彫りが深いから、女の人みたいじゃない。というか、前髪全部下ろすと、ちょっと幼く見えてこれはこれでいいな……。
じっくり堪能していると、ふとジュードが目を開けた。なにも悪いことをしていないのに、びっくりする。
「おっ、わっ、あ――おはよう」
「ん……ああ」
起き上がって、前髪をかきあげるジュード。邪魔なら切ればいいのに、ちょっと格好つけてるところが微笑ましい。
――こういうオフの姿を見られるのも、恋人の特権だよな~。……というか、あれ? オレたちって、付き合ってるってことでいいんだっけ?
一切そういった話は出ていないのである。キスはしたのに。
――ん~……? そもそも、ジュードって、彼女がいるかどうかとか……なにも話を聞いたことないな。
冷や汗が出てくる。
朝食は、先に店番へ行ったエマが用意してくれていたけど、喉につっかえて飲み込みづらかった。
――いや、落ち着け。聞いてみればいいんだ。本人は教えてくれなさそうだから、エマに聞こう!
食事を終えたジュードから手を離して、立ち上がる。
「ちょっと、オレ、エマに大事な話があるから! ついて来るなよ!」
「は? あ、おい――」
駆け足で一階に降りる。いきなりオレがドタバタと転がり込んできたので、エマは目を瞬いていた。
「え、どうされたんですか?」
「うん、あのね、聞きたいことがあって。その……ジュードって、彼女いるのかな……!?」
「え? ああ――私の知る限りでは、いないと思いますけど」
「本当!?」
いないって! やった!
――あ、でも、相手が男という可能性も……!
「彼氏は? いる?」
「えっ、彼氏!? いや、いないです」
たぶん、と小さな声で付け加えるエマ。
「そっかあ~いないかあ~!」
ほっとするオレの首根っこが、突然つかまれる。ついて来るなって言ったのに、ジュードが不機嫌そうにして背後に立っていた。
「おい、エマに手を出すなと何度言ったら――」
「もう~しつこいなあ、出してないって!」
そのまま二階に連れ戻される。
――他に付き合ってる人がいなくて、キスしたってことは、やっぱりオレたちそういうことでいいんだよな?
確信が持ててからじゃないと、面と向かって聞けないだなんて我ながら臆病だけど。これで、ようやくハッキリさせることができる。
「なあ、ジュード。その~朝、まあ、色々あったけどさ。オレたちって、いま、どういう関係かな」
にやけそうになるのを必死にこらえながら尋ねると、びっくりするほど顔をしかめられた。
「は……? 知人だろ」
「ち……!? あ、うん、いや、そう……だっけ」
――確かに、付き合うなんて話はしてないけど……! なんでそんなに機嫌悪いの? 勘違いするなってこと!?
ジュードは、オレと一緒に食器の片付けをしながら、淡々とこれからのことを話し始めた。
「昨日、王都を出ると言ったが、この状況なら残ってヨハンスクラートの動向を把握していた方がいい。念の為に、エマの両親も呼び戻すことにした」
「え……あ、うん」
「それから、お前はダンジョンに潜っても死なないように特訓だ。今のままだと弱すぎる」
「う……うん……」
弱すぎると言われても、なにも反論できない。というか、今はそれどころじゃない。
◇◇◇
特訓兼、薬の材料採取ということで、オレは巨大な怪鳥の巣がある山脈に連れて来られていた。
羽根が欲しいだけなのに、巣に近付かれて激怒している怪鳥がこちらを鋭いくちばしで突いてやろうと大挙して押し寄せる。
ジュードはいつも通りの、余裕の表情だった。
「巣にある羽根を取るぞ。上手く避けろよ」
「お、おう……!」
二人同時に駆け出す。
――今は機嫌悪くなさそう? マジで何に怒ってるのかわからないんだけど!
ここへ来る前の会話を、よく思い返してみる。
――オレがエマに言い寄ってるんだと思った? それであんなキレてたの? じゃあ、やっぱり、お前が好きだって言えばいいの!? んなもん、キスしたんだから好きに決まってんだろ馬鹿!
誰にでもあんなことをするやつだと思われているんだろうか。心外すぎて腹が立ってきた。周りでギャアギャア言いながらタックルしてくる鳥たちの声がやたらと耳につく。
「ああもうっ、うるさいな! いま考えごとしてるんだよ!」
「考えごとするな、集中しろ!」
ジュードから怒鳴られる。
次の瞬間、思ってもみなかった方向から怪鳥が突っ込んで来た。
「――!」
ジュードに蹴飛ばされて前のめりになる。おかげで頭をくちばしで串刺しは避けられたけど、怪鳥の足でがっしりとつかまれてオレの体が離陸してしまった。
遠ざかる地面。
――オレ、飛んでる。
そしてジュードが豆粒に見えるくらい高いところに連れて行かれ、パッと離された。
「え――おわぁあああぁあ!?」
急降下。受け身と身体強化と、あとはもう、
――なんとかなれぇええ~ッ!
地面と接触。凄まじい衝撃。先についた腕が多分折れた。でも、
――い、生きてる……。
怪鳥たちが巣の方へ戻って行く。オレも家に帰りたい。
――あーあ、やっちゃった……これ、めちゃくちゃ怒られるやつじゃん……。いっそ死んだフリしとこうかな。
「おい! リヒト!!」
すぐに、ジュードの足音が近付いてくる。そんなに大声を出さなくても。怖い怖い。
目を閉じたままやり過ごそうとすると、ジュードがすぐそばで膝をついた音がした。
「リヒト、意識はあるか? 目を開けろ……!」
――あれ、なんだか……。
まるで焦っているかのような声色だ。そろりと目を開けると、珍しく動揺しきっている顔のジュードがそこにいた。
こちらまで面食らってしまう。
「え、あ、うん……全然大丈夫、だけど」
ジュードが、深い深いため息をつく。いつの間にか服に土が付いているから、ここに来るまでの間に転んだのかもしれない。そういえば、こいつには平衡感覚がないんだった。こんなデコボコした斜面を慌てて走ったら、そうなるのも当然だ。
――慌てて、走って来たんだ……?
それに、あの、動揺した表情。出会った頃と違って、大切に思われているのなら嬉しい。でも――急に機嫌を悪くされて、ほんの少し前まで腹を立てていたから、つい茶化してしまう。
「なに、さっきの顔。そんなにオレが心配だった?」
「…………」
たぶん、怒ってる。でも、それだけじゃない。
なんだか切ないような顔をしてから、ジュードはオレの上半身を抱いて起こした。
あと少しで震えそうな声が、鼓膜を揺らす。
「お前がいないと魔法が使えない。食べ物の味もわからない。まっすぐ歩くのだって一苦労だ」
そして、小さく、ささやかれる。
「お前が必要なんだ」
――なに、それ。急に、そんな。
「オレじゃなくて、解呪の力が必要なだけだろ」
違うと言ってほしくて、尋ねたけれど。
「……そう、だな」
ジュードは否定しなかった。そのくせ優しく抱きしめるなんて、本当に、もう。
――馬鹿。好きだって言えよ。お前も、オレのこと好きになれよ。
でも、最初から、オレは都合の良い道具だったんだ。オレが触れるだけで普通に戻れるし、オレに触れば人肌の心地良さを得られる。それだけ。呪いがなくなれば、必要のない存在。
涙が出てこないように、折れていない方の腕でジュードを押し退けた。
「なら、早く呪い竜を倒して、お互い自由にならなくちゃな」
「……まったくだ。ほら、さっさと起きろ。こんなところで苦戦してたんじゃ話にならない」
「ふん。ちょっと油断しただけだっての」
これでいつも通りだ。感傷的な気分に浸っている暇はない。
――早く、こいつを解放してやろう。それで、きっぱり別れて……やっぱりオレが良かったって、めちゃくちゃ後悔して泣き暮らせばいいんだ……!
――わ、びっくりした。そういえば、あの後……自分から、こうしたいって言ったんだっけ。
ジュードは、珍しくまだ眠っていた。寝顔も綺麗だ。
――こいつ、まつげ長いな。でも、彫りが深いから、女の人みたいじゃない。というか、前髪全部下ろすと、ちょっと幼く見えてこれはこれでいいな……。
じっくり堪能していると、ふとジュードが目を開けた。なにも悪いことをしていないのに、びっくりする。
「おっ、わっ、あ――おはよう」
「ん……ああ」
起き上がって、前髪をかきあげるジュード。邪魔なら切ればいいのに、ちょっと格好つけてるところが微笑ましい。
――こういうオフの姿を見られるのも、恋人の特権だよな~。……というか、あれ? オレたちって、付き合ってるってことでいいんだっけ?
一切そういった話は出ていないのである。キスはしたのに。
――ん~……? そもそも、ジュードって、彼女がいるかどうかとか……なにも話を聞いたことないな。
冷や汗が出てくる。
朝食は、先に店番へ行ったエマが用意してくれていたけど、喉につっかえて飲み込みづらかった。
――いや、落ち着け。聞いてみればいいんだ。本人は教えてくれなさそうだから、エマに聞こう!
食事を終えたジュードから手を離して、立ち上がる。
「ちょっと、オレ、エマに大事な話があるから! ついて来るなよ!」
「は? あ、おい――」
駆け足で一階に降りる。いきなりオレがドタバタと転がり込んできたので、エマは目を瞬いていた。
「え、どうされたんですか?」
「うん、あのね、聞きたいことがあって。その……ジュードって、彼女いるのかな……!?」
「え? ああ――私の知る限りでは、いないと思いますけど」
「本当!?」
いないって! やった!
――あ、でも、相手が男という可能性も……!
「彼氏は? いる?」
「えっ、彼氏!? いや、いないです」
たぶん、と小さな声で付け加えるエマ。
「そっかあ~いないかあ~!」
ほっとするオレの首根っこが、突然つかまれる。ついて来るなって言ったのに、ジュードが不機嫌そうにして背後に立っていた。
「おい、エマに手を出すなと何度言ったら――」
「もう~しつこいなあ、出してないって!」
そのまま二階に連れ戻される。
――他に付き合ってる人がいなくて、キスしたってことは、やっぱりオレたちそういうことでいいんだよな?
確信が持ててからじゃないと、面と向かって聞けないだなんて我ながら臆病だけど。これで、ようやくハッキリさせることができる。
「なあ、ジュード。その~朝、まあ、色々あったけどさ。オレたちって、いま、どういう関係かな」
にやけそうになるのを必死にこらえながら尋ねると、びっくりするほど顔をしかめられた。
「は……? 知人だろ」
「ち……!? あ、うん、いや、そう……だっけ」
――確かに、付き合うなんて話はしてないけど……! なんでそんなに機嫌悪いの? 勘違いするなってこと!?
ジュードは、オレと一緒に食器の片付けをしながら、淡々とこれからのことを話し始めた。
「昨日、王都を出ると言ったが、この状況なら残ってヨハンスクラートの動向を把握していた方がいい。念の為に、エマの両親も呼び戻すことにした」
「え……あ、うん」
「それから、お前はダンジョンに潜っても死なないように特訓だ。今のままだと弱すぎる」
「う……うん……」
弱すぎると言われても、なにも反論できない。というか、今はそれどころじゃない。
◇◇◇
特訓兼、薬の材料採取ということで、オレは巨大な怪鳥の巣がある山脈に連れて来られていた。
羽根が欲しいだけなのに、巣に近付かれて激怒している怪鳥がこちらを鋭いくちばしで突いてやろうと大挙して押し寄せる。
ジュードはいつも通りの、余裕の表情だった。
「巣にある羽根を取るぞ。上手く避けろよ」
「お、おう……!」
二人同時に駆け出す。
――今は機嫌悪くなさそう? マジで何に怒ってるのかわからないんだけど!
ここへ来る前の会話を、よく思い返してみる。
――オレがエマに言い寄ってるんだと思った? それであんなキレてたの? じゃあ、やっぱり、お前が好きだって言えばいいの!? んなもん、キスしたんだから好きに決まってんだろ馬鹿!
誰にでもあんなことをするやつだと思われているんだろうか。心外すぎて腹が立ってきた。周りでギャアギャア言いながらタックルしてくる鳥たちの声がやたらと耳につく。
「ああもうっ、うるさいな! いま考えごとしてるんだよ!」
「考えごとするな、集中しろ!」
ジュードから怒鳴られる。
次の瞬間、思ってもみなかった方向から怪鳥が突っ込んで来た。
「――!」
ジュードに蹴飛ばされて前のめりになる。おかげで頭をくちばしで串刺しは避けられたけど、怪鳥の足でがっしりとつかまれてオレの体が離陸してしまった。
遠ざかる地面。
――オレ、飛んでる。
そしてジュードが豆粒に見えるくらい高いところに連れて行かれ、パッと離された。
「え――おわぁあああぁあ!?」
急降下。受け身と身体強化と、あとはもう、
――なんとかなれぇええ~ッ!
地面と接触。凄まじい衝撃。先についた腕が多分折れた。でも、
――い、生きてる……。
怪鳥たちが巣の方へ戻って行く。オレも家に帰りたい。
――あーあ、やっちゃった……これ、めちゃくちゃ怒られるやつじゃん……。いっそ死んだフリしとこうかな。
「おい! リヒト!!」
すぐに、ジュードの足音が近付いてくる。そんなに大声を出さなくても。怖い怖い。
目を閉じたままやり過ごそうとすると、ジュードがすぐそばで膝をついた音がした。
「リヒト、意識はあるか? 目を開けろ……!」
――あれ、なんだか……。
まるで焦っているかのような声色だ。そろりと目を開けると、珍しく動揺しきっている顔のジュードがそこにいた。
こちらまで面食らってしまう。
「え、あ、うん……全然大丈夫、だけど」
ジュードが、深い深いため息をつく。いつの間にか服に土が付いているから、ここに来るまでの間に転んだのかもしれない。そういえば、こいつには平衡感覚がないんだった。こんなデコボコした斜面を慌てて走ったら、そうなるのも当然だ。
――慌てて、走って来たんだ……?
それに、あの、動揺した表情。出会った頃と違って、大切に思われているのなら嬉しい。でも――急に機嫌を悪くされて、ほんの少し前まで腹を立てていたから、つい茶化してしまう。
「なに、さっきの顔。そんなにオレが心配だった?」
「…………」
たぶん、怒ってる。でも、それだけじゃない。
なんだか切ないような顔をしてから、ジュードはオレの上半身を抱いて起こした。
あと少しで震えそうな声が、鼓膜を揺らす。
「お前がいないと魔法が使えない。食べ物の味もわからない。まっすぐ歩くのだって一苦労だ」
そして、小さく、ささやかれる。
「お前が必要なんだ」
――なに、それ。急に、そんな。
「オレじゃなくて、解呪の力が必要なだけだろ」
違うと言ってほしくて、尋ねたけれど。
「……そう、だな」
ジュードは否定しなかった。そのくせ優しく抱きしめるなんて、本当に、もう。
――馬鹿。好きだって言えよ。お前も、オレのこと好きになれよ。
でも、最初から、オレは都合の良い道具だったんだ。オレが触れるだけで普通に戻れるし、オレに触れば人肌の心地良さを得られる。それだけ。呪いがなくなれば、必要のない存在。
涙が出てこないように、折れていない方の腕でジュードを押し退けた。
「なら、早く呪い竜を倒して、お互い自由にならなくちゃな」
「……まったくだ。ほら、さっさと起きろ。こんなところで苦戦してたんじゃ話にならない」
「ふん。ちょっと油断しただけだっての」
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