聖女の末裔ですが、年下王子と義兄騎士が離してくれません…!(※世はIT社会)

甘糖めぐる

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【7―上書き】後編※R18

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 下着もまとわず連れ出された先。ユリウスのベッドの上で、仰向けになったアリシアは脚を広げられた体勢のまま動けないでいた。内腿を彼の舌先が這い、少しずつ、秘所との距離が縮まっていくから。
「ゆ、ユリウスさま、そんなところ……!」
 制止もむなしく、彼の熱く濡れた舌が秘芽を包み込む。
「ひぅ……!?」
 今まで感じたことのない快感に、一瞬で力が抜けた。
(ぁ……溶け……とけそう……)
 彼との境界が曖昧になる。その周囲にまで快感が広がって、秘芽の形がわからなくなってきたところで、その小さなふくらみの根元から押しつぶすように舐めあげられる。
「ッ……!」
 ひときわ強い性感を催す場所を、否応なしに思い知らされた。びくりと跳ねる脚をつかまえたユリウスが、秘唇に、自身の唇を押し当てる。
(っ、なんてことを……!)
 しかし、諫める余裕はなかった。舌が、中へ、くちゅりと入ってくる。
「んあぁっ……!?」
 なめらかで、柔らかで――硬いもので押し広げられる時の抵抗もない、ひたすら気持ちのいい器官。
 前壁を舌で何度も擦られて、理性が飛ぶほどの快感が襲う。
「あっ、やっ、ぁ、変なの……! なにか来るぅ……っ! あっ、あっ、あっ、あ――んぅッ」
 何かが、自分の秘所から吹き出して、ユリウスの綺麗な顔を濡らした。何が起こったのか、理解ができない。
「……え。あ……あっ……?」
「嬉しいな、そんなに気持ちよかった?」
 滴る雫を厭うことなく、彼はたじろぐアリシアを見つめ、仄暗い笑みを浮かべた。
「でも、きみの中から、知らない魔力の味がするなぁ……。一体、どこに、なにを注がれたんだい?」
「それ、は……」
 もう、逃げられない――。
 アリシアは、火照る顔を両手で覆って、事の経緯を打ち明けた。

 下腹部の、限りなく秘所に近いところで、彼の熱から滴り落ちた透明な液体がとろりと肌を伝う。
「へぇ……。そう。魔法まで使って……」
 ユリウスは、口角こそわずかに上げているものの、何か大きな感情を堪えるように声を抑えて言った。
避妊その効果が、魔力の限り続くなら――。これからは、オレも、きみに好きなだけ注いでいいってことだよね?」
 片脚を持ち上げて密着され、アリシアは息をのむ。
 しかし、彼はすぐに彼女の腰をつかんで横に倒した。
「――いや、やっぱり後ろを向いて」
「え……な、なんで」
 戸惑いつつも、言われるままに背中を見せるアリシア。その腰を引き寄せ、高く上げさせて、彼は蜜壺の入口に自身をはめ込んだ。
「だって……とてもじゃないけど、見せられない表情かおをしそうだから」
「っ――!?」
 舌で愛撫された場所へ、一息に亀頭が押し込まれる。慣らされた体はすんなりと男を咥え込み、彼女の意思とは関係なく絞るように動いて締め付けた。
 そのまま彼は、浅い所にぐりぐりとしつこく快楽を植え付ける。
「アリシア、アリシア……っ。本当は、誰にも、触らせたくないくらいなのに」
「んっ、あぅ……! 待って、こんな、の……っ」
「ああ、でも――直接するの、すごく興奮する……っ。たくさん、透明なの、出ちゃってるかも」
「ひぅ……ッ」
 今度は奥まで、それを塗り込められる。
 体が勝手に、彼に吸い付こうとする。
(あぁ、だめ、きもちいい。このままじゃ、ユリウスとまで……っ)
 覆いかぶさって深く埋めてくる彼を、最後の理性で諭そうとするけれど――その言葉は、子宮を揺らされる動きに合わせて、喘ぎ混じりの途切れ途切れになった。
「っあ、ねぇ、んっ、ぁ、戻れなく、なっちゃ、うぅ……ッ」
「んっ……ぁ、はは。そんな、今さら。オレは、ずぅっと前から、こうしたかったよ」
 かろうじて体裁を保とうとするアリシアの唇を弄び、指を咥えさせ、舌を柔くつかんで喋れなくしてから、彼は耳元でささやく。
「ねぇ、アリシア。オレの全部が欲しかったら、吸って? その可愛いお口で、オレの指をしゃぶって?」
 心も体も、揺さぶられる。
(あ……あぁ……)
 体裁も、モラルも、他人の都合も、今はどうでもいい。自分の大切な人が、全てをあげたいと思ってくれている。
 ふれあう温もりも、気持ちがいいものも、彼の――……。
 ちゅ、と軽く吸ったあと、アリシアは彼の指に舌を這わせて、愛しい気持ちのおもむくまま夢中でしゃぶった。
 声にならない笑い声のような吐息が耳にかかる。それから、ユリウスは高揚した様子で少し腰を浮かせた。
「あぁ、アリシア――。いいよ、それじゃあ、受け取って……ッ」
 浅い所から、一気に最奥が愛される。
「っ、ぁ――」
 繰り返し名前を呼びながら押し付けられ、擦り込まれ、ぐちゅぐちゅという水音が増えた。
(あ……これっ、出てるぅ……。いっぱい、出されて、る……)
 満ちる悦びの代わりに、意識が遠のく。

 ――次に目を覚ましたとき、アリシアはいつの間にか仰向けに寝かされていて、ユリウスがとても優しい顔でこちらを見下ろしていた。
「あ、アリシア。起きたんだね」
「……ぁ……は、い」
 小さく首を傾けた彼が、人懐っこく笑う。
「それじゃあ、もう一度しよっか」
「………………え?」
 窓の外は、まだ暗かった。

 ユリウスは、アリシアの体を気遣いこそするものの、彼女には理解しがたい持久力で愛を受け取ることを強請った。一度の時間は、そう長くないのだが――
「ねぇアリシア、オレ、まだしたいな……?」
「ひっ……もう、二回、したでしょ……?」
 拒んだら可哀想かもしれないと再び応じたら、三回目を要求された。もう、秘所からは生ぬるい白濁がとろとろと溢れ出している。
(これって普通なの……? もしかして、クロードはかなり手加減してくれてた……?)
 彼はアリシアを抱き枕にして、乱れた髪に鼻先を埋める。
「うーん……そうだね、いっぱい気持ちよくなって疲れちゃったよね。それじゃあ、また明日にしよう!」
「明日……」
 すんすんと大人しく匂いをかぐに留まっているユリウスの腕の中で、彼女はしばらく呆然としていた。

   ◇ ◇ ◇

 週に一度、クロードからの魔力供給を受けに行くとき以外は、いつユリウスに抱かれるかわからない日々。二巡して唯一予測が付くようになったのは“クロードと夜を過ごした翌日は大変なことになる”ということ。
 余力があるのに必ず一度で止めてくれる優しい義兄とのピロートークでは、つい「帰りたくないかも……」と口を滑らせてしまうほど、大変なことになる。
 隣で腕枕をしてアリシアの頭をなでていたクロードが、真剣な顔でのぞき込んでくる。
「なんだ、あいつに何かされたのか?」
「いや、そういうわけじゃないけど……」
 クロードに何をされたのか、事細かに聞かれながら上書きするように同じ場所を愛撫されたり。自分の体がどう反応しているのか、猫なで声でじっくりささやかれたり。止めるタイミングを失ったら、失神するまで愛を注がれたり――。確かに気持ちはいいけれど、人間としての尊厳を失い過ぎている気がする。
 そんなアレコレを、とてもではないが微塵も言えないので、アリシアはクロードに抱きついて誤魔化した。
「もっと、クロードといたいなぁって……」
「アリシア――。一緒に住むか?」
「んー、どうしようかな」
 微笑んで首を傾げて、吸い寄せられるように彼の唇にキスをする。穏やかな口づけを交わして、ふわふわしている自分を、残念なものを見る目で傍観している理性自分がいた。
(あー、こんな、クロードに嘘までついて……私はダメ人間です……)
 もしかしたら、彼との入浴時に毎回“ついで”で使われている清浄魔法は、ユリウスの痕跡がある前提――ある程度は内情を予測されたうえでの措置かもしれないが。心までどっちつかずで居続けていることが、なんだか後ろめたかった。

(よし、今日は、はじめから手加減をお願いしよう……!)
 またやってきた、クロードと夜を過ごした翌日のこと。帰宅後、ユリウスと一緒に浴室へ入っていたアリシアは、そう決心したが――珍しく、特に何もされないまま、雑談だけで風呂から上がることになった。
(あれ?????)
 バスケットに置き去りになりがちな寝間着を身にまとい、寝る支度をして、明るい暖色に照らされた廊下でユリウスがにこやかに手を振る。
「それじゃあ、おやすみアリシア」
(健全すぎる……!)
 面食らって、すぐには返答できなかった。
「え……あ、あの……もう寝るんですか? だって、この前は……」
「ああ、さすがに反省したんだ。ごめんね。アリシアは清純だから、あんなにしたら戸惑ってしまうよね」
 品行方正な王子様らしく、彼は微笑む。
「さあ、ゆっくり休んで。夜は冷えるから、ちゃんと暖かくするんだよ」
「は……はい……」
 むしろこの状況に戸惑うアリシアは、温かく見送られて自分の部屋へ向かう。
(え……反省とかできるんだ。あれだけめちゃくちゃにしてたのに……)
 物の少ない自分の部屋は、実のところあまり使ったことがなかった。ユリウスと過ごす時間が多かったから。
 ベッドに潜り込んでみるも、シーツがちょっとだけひんやりとする。
(まあ、魔力供給はクロードからしてもらってるだけで充分みたいだし……いいけど……)
 眠りにつこうとするけれど、なんだか落ち着かなくて丸まった。
(もしかして、このままユリウスとしなくなったりするのかな。この街に来る前と同じように、普通に一緒にいて、優しくしてもらえて――。いや、もうそんな関係ですらないんだ)
 ユリウスと離れようと、自分で決めた。
 彼がいなくても、それなりに仕事ができる環境になった。
 そして、もしも魔法がなくなったら、彼はよその王女様と結ばれる運命にある。
(慣れないといけないな……)
 自分を抱きしめるようにして目を閉じると、その圧迫感で、ユリウスの腕の中にいる時を思い出した。
(……もうちょっと、力強くて)
 胸のふくらみを手で包み込んで、ふにふにと優しく揉んで、敏感になった先の方を触って――。彼にされるのを想像しながら、アリシアは、同じように自分を慰めた。鼓動が速まり、下腹部に熱が灯る。
(あぁ、どうしよう……。欲しい。欲しくなっちゃった……)
 自分でなんとかしようと、秘所へ手を伸ばす。
 しかし、どれだけ触っても、切なさが募るだけで一向にあの弾けるほどの幸福感が得られなかった。
「うぅ、全然足りない……。どうして……?」
 体が渇望している。今すぐユリウスの元に行きたくてベッドを抜け出し、暗くなった廊下を急ぎ足で行き、彼の部屋のドアノブに手をかけ扉を叩こうとして、止まった。
 葛藤、したのもつかの間。
(あぁもう、知らない……!!!!!)
 手の甲で、思い切ってノックする。
「ユリウス様。ユリウスさま」
「――? どうしたんだい。入っていいよ」
 ベッドに腰かけていた彼は、全く見当も付かないと言いたげにこちらを見上げていた。
(そんな、無垢そうな顔をして)
 アリシアは、彼に歩み寄って、昔よりしっかりとした胸に手を当てそっと押し倒した。
「っ、アリシア……?」
 彼の頬が、ぱっと赤く染まる。もう一通りの情交を経験した大人なのに、まるで恋する少年みたいだった。
 アリシアは、熱に潤む瞳で彼の青を見据える。
「……しないんですか? 本当に?」
「で、でも、魔力供給は昨日したばかりじゃ……」
「でも。あなたとの……えっちは、してない、です……」
 もう、恥ずかしくて、頭がどうにかなりそうだった。それでも彼が欲しかった。
 ユリウスは、目を丸くして、唇をふるふると震わせて、真っ赤になった顔を両手で覆った。隙間から、か細い声が漏れ出してくる。
「…………する…………」
 後のことも、他のことも何も知らない。
 ただ気持ちよくて、幸せな時間に、二人はすべり落ちるように身を浸した。

 秋が深まるにつれ、浮上できないほど深く沈んで、快楽の海の底で漂う。
 しかし、水面の外では、情勢が目まぐるしく移り変わり――。
 十月の半ば、ユリウスに、国王からの連絡が来た。
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