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ガラクタの未来を君に
絶対に彼女を抱かないで
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Side-芙美
居酒屋を出て、しばし煌びやかな街を歩いた。
この時期のイルミネーションは、やたらロマンティックな気持ちにさせるから厄介だ。
会計は全て大牙が払ってくれた。
線の細い背中が大きく見えるのは、そのせいだけだろうか?
彼はこちらに振り向きもせず、黙ったまま私を先導するように前を歩く。
いつもなら手が触れ合う距離で、隣同士で歩くのに。
「ねぇ、どこに行くの?」
彼に訊ねた。
彼は立ち止まってこちらに振り返り、平然とこう言った。
「僕んち」
「え?」
胸がざわつく。
「安心して。そういうんじゃないよ。復讐の作戦なんて不用意に外で話せないだろう」
彼は私の胸の内を察したような顔でそう言って、また背中を向けて歩き出した。
伊藤に復讐するのは簡単だ。
大牙と寝ればいいのだ。
それだけで私の気持ちは晴れるのかもしれない。
伊藤に最大の裏切りを見せつけてやれば――。
彼にとっても同じ事。
梨々花への復讐はきっと、私を恋人にする事なのだ。
でも、どうしてもアノ時の痛みが蘇る。
気持ちとは裏腹に、素直に彼の胸に飛び込む事ができない。
私はセックス恐怖症に陥っていた。
以前の時間軸での私の体は、病気のせいでセックスを受け付けなくなった。
挿入に伴う子宮を裂くような痛み。
伊藤は欲望に任せて無理やり私を押さえつけて、出血で赤く染まった布団に舌打ちした。
『つかえねぇな』
そんな言葉と態度に、私は殺されたのだ。
あの時と同じアパートにたどり着き、彼がドアを広げた。
「どうぞ」
「ありがとう」
夜風に当たったせいで、酔いはすっかり冷めた。
狭小な玄関は、シューズボックスにきっちり靴が収められていて、角まで掃除が行き届いている。
散らかっていたキッチンも、部屋もまるで別の部屋に来たのかと思うほどきれいに整っている。
「部屋、きれいになったね」
彼はキッチンでお湯を沸かしながら「へへ」と笑った。
「適当に座ってよ。コーヒー淹れるから」
「ありがとう」
クローゼットに入りきれない布団は部屋の角にきちんと畳まれている。
その脇に腰をおろした。
「ベッドぐらい買えばいいのに。お布団仕舞う所ないんでしょ?」
「布団で十分だ」
「たくさんお金あるのに、意外と倹約家なのね」
「ケチって言いたいの?」
彼は自虐的に笑った。
億というお金を手に入れても、将来自分がどうなるのかわかっていても、何も変わらない。
こうして二人っきりになっても、決して無理にセックスに持ち込もうともしない。
いつも私のペースを大切にしてくれてる。
そういう優しさに、どうしようもなく心が溶かされて行く。
「はい、どうぞ。安いインスタントだけど」
お道化た顔で笑って、湯気を上げる白いカップを、ローテーブルに置いた。
「インスタントで十分よ。ありがとう」
彼は立ったまま、黒いカップでコーヒーを啜って、こう切り出した。
「復讐は簡単じゃないよ。長くて険しい道のりだ」
「……そうね」
「僕は一つ気付いた事があるんだ」
そう言って、テーブルの脇に座った。
「僕は3回タイムリープしたけど、自分の死を超えていない」
「え?」
「過去を行ったり来たりしているだけなんだ。君が死んだ後、僕も死んだ。僕が死んだあの夜をまだ超えていない」
いつになく真剣な眼差しが真っすぐに私を射抜く。
「今後、タイムリープするかもしれないし、しないかもしれない。このまま10年という時を生きて行かなければいけないのかもしれない」
「……そうね」
「僕の計画は、この10年間であったはずの僕たちの結婚生活をなかった事にする」
「なかった事に?」
「3年後、伊藤と梨々花を結婚させる」
「え?」
「僕は既にその計画に向けて動いていたんだけど、なかなか好転しない。けっこういいとこまで行ったんだけど。
伊藤は相変わらず君に執着して、ボロボロになって――。そんな伊藤に梨々花は見向きもしなくなった」
「そうだったの?」
「梨々花は僕の記憶にある過去と同じように、僕に執着を見せている。3年後、僕が独立したら、どんな手を使ってでも僕と結婚しようとしてくるんだ。そういう女なんだよ、彼女は」
「あの時、彼女にとって伊藤が魅力的に見えていたのは、私の存在があったから?」
「そうだね。君のお陰で安定した収入もあっただろう。伊藤も恐らく、僕が梨々花と付き合わない限り、梨々花に興味を示す事はない。
伊藤は、僕のものがなんでも欲しいんだ。梨々花が僕の妻だったから、寝取ったんだ。あいつはそういう男だ」
彼は手を温めるようにして持っていたカップを、テーブルに置いた。
「だから、僕は梨々花と付き合おうと思うんだ」
「え?」
「そしたら伊藤は必ず梨々花に接近してくる。僕は今は伊藤とは全く連絡を取ってないけど、梨々花とはメールのやり取りぐらいはしているらしい。梨々花が僕を彼氏だと言い出せば、伊藤は必ず梨々花を誘ってくるはずだ」
「待って!」
私の気持ちはどうなるの?
大牙が梨々花と付き合うなんてお芝居でも……イヤ。
「ん? どうしたの?」
「ううん。なんでもない。私は何をすればいいの?」
「君は、ころ合いを見て、伊藤とやり直すんだ。結婚を先延ばしにして、交際期間からやり直す。その期間の態度で結婚するかどうかを決めると伊藤に持ちかける」
「それで?」
「男としての自信を取り戻した伊藤は、必ず、梨々花と浮気をするはずだ。その証拠を掴んで君は伊藤との破局に持ち込む。梨々花は来春、モデルとしてデビューする。僕はそのスキャンダルを雑誌に売る。傷心した男を演じてね」
「なるほど。二人まとめて地獄に落とせるってわけね」
「既成事実が世間に知れ渡れば、梨々花は伊藤と結婚せざるを得なくなる。その後は想像つくだろう? 更なる地獄だよ」
「お芝居……よね? 大牙の気持ちがまだ彼女にあるわけじゃないよね?」
「当たり前じゃん。一ミリもない。寧ろマイナスだよ。って、え? どうしてそんな事……」
「ううん。何でもない。いいわ、その作戦乗る! やるわ。二人まとめて地獄に――」
「一つだけ約束しよう」
彼は、また真剣な眼差しを私に向けた。
「なに?」
「絶対に伊藤に抱かれない」
「大牙も……、絶対に彼女を抱かないで」
居酒屋を出て、しばし煌びやかな街を歩いた。
この時期のイルミネーションは、やたらロマンティックな気持ちにさせるから厄介だ。
会計は全て大牙が払ってくれた。
線の細い背中が大きく見えるのは、そのせいだけだろうか?
彼はこちらに振り向きもせず、黙ったまま私を先導するように前を歩く。
いつもなら手が触れ合う距離で、隣同士で歩くのに。
「ねぇ、どこに行くの?」
彼に訊ねた。
彼は立ち止まってこちらに振り返り、平然とこう言った。
「僕んち」
「え?」
胸がざわつく。
「安心して。そういうんじゃないよ。復讐の作戦なんて不用意に外で話せないだろう」
彼は私の胸の内を察したような顔でそう言って、また背中を向けて歩き出した。
伊藤に復讐するのは簡単だ。
大牙と寝ればいいのだ。
それだけで私の気持ちは晴れるのかもしれない。
伊藤に最大の裏切りを見せつけてやれば――。
彼にとっても同じ事。
梨々花への復讐はきっと、私を恋人にする事なのだ。
でも、どうしてもアノ時の痛みが蘇る。
気持ちとは裏腹に、素直に彼の胸に飛び込む事ができない。
私はセックス恐怖症に陥っていた。
以前の時間軸での私の体は、病気のせいでセックスを受け付けなくなった。
挿入に伴う子宮を裂くような痛み。
伊藤は欲望に任せて無理やり私を押さえつけて、出血で赤く染まった布団に舌打ちした。
『つかえねぇな』
そんな言葉と態度に、私は殺されたのだ。
あの時と同じアパートにたどり着き、彼がドアを広げた。
「どうぞ」
「ありがとう」
夜風に当たったせいで、酔いはすっかり冷めた。
狭小な玄関は、シューズボックスにきっちり靴が収められていて、角まで掃除が行き届いている。
散らかっていたキッチンも、部屋もまるで別の部屋に来たのかと思うほどきれいに整っている。
「部屋、きれいになったね」
彼はキッチンでお湯を沸かしながら「へへ」と笑った。
「適当に座ってよ。コーヒー淹れるから」
「ありがとう」
クローゼットに入りきれない布団は部屋の角にきちんと畳まれている。
その脇に腰をおろした。
「ベッドぐらい買えばいいのに。お布団仕舞う所ないんでしょ?」
「布団で十分だ」
「たくさんお金あるのに、意外と倹約家なのね」
「ケチって言いたいの?」
彼は自虐的に笑った。
億というお金を手に入れても、将来自分がどうなるのかわかっていても、何も変わらない。
こうして二人っきりになっても、決して無理にセックスに持ち込もうともしない。
いつも私のペースを大切にしてくれてる。
そういう優しさに、どうしようもなく心が溶かされて行く。
「はい、どうぞ。安いインスタントだけど」
お道化た顔で笑って、湯気を上げる白いカップを、ローテーブルに置いた。
「インスタントで十分よ。ありがとう」
彼は立ったまま、黒いカップでコーヒーを啜って、こう切り出した。
「復讐は簡単じゃないよ。長くて険しい道のりだ」
「……そうね」
「僕は一つ気付いた事があるんだ」
そう言って、テーブルの脇に座った。
「僕は3回タイムリープしたけど、自分の死を超えていない」
「え?」
「過去を行ったり来たりしているだけなんだ。君が死んだ後、僕も死んだ。僕が死んだあの夜をまだ超えていない」
いつになく真剣な眼差しが真っすぐに私を射抜く。
「今後、タイムリープするかもしれないし、しないかもしれない。このまま10年という時を生きて行かなければいけないのかもしれない」
「……そうね」
「僕の計画は、この10年間であったはずの僕たちの結婚生活をなかった事にする」
「なかった事に?」
「3年後、伊藤と梨々花を結婚させる」
「え?」
「僕は既にその計画に向けて動いていたんだけど、なかなか好転しない。けっこういいとこまで行ったんだけど。
伊藤は相変わらず君に執着して、ボロボロになって――。そんな伊藤に梨々花は見向きもしなくなった」
「そうだったの?」
「梨々花は僕の記憶にある過去と同じように、僕に執着を見せている。3年後、僕が独立したら、どんな手を使ってでも僕と結婚しようとしてくるんだ。そういう女なんだよ、彼女は」
「あの時、彼女にとって伊藤が魅力的に見えていたのは、私の存在があったから?」
「そうだね。君のお陰で安定した収入もあっただろう。伊藤も恐らく、僕が梨々花と付き合わない限り、梨々花に興味を示す事はない。
伊藤は、僕のものがなんでも欲しいんだ。梨々花が僕の妻だったから、寝取ったんだ。あいつはそういう男だ」
彼は手を温めるようにして持っていたカップを、テーブルに置いた。
「だから、僕は梨々花と付き合おうと思うんだ」
「え?」
「そしたら伊藤は必ず梨々花に接近してくる。僕は今は伊藤とは全く連絡を取ってないけど、梨々花とはメールのやり取りぐらいはしているらしい。梨々花が僕を彼氏だと言い出せば、伊藤は必ず梨々花を誘ってくるはずだ」
「待って!」
私の気持ちはどうなるの?
大牙が梨々花と付き合うなんてお芝居でも……イヤ。
「ん? どうしたの?」
「ううん。なんでもない。私は何をすればいいの?」
「君は、ころ合いを見て、伊藤とやり直すんだ。結婚を先延ばしにして、交際期間からやり直す。その期間の態度で結婚するかどうかを決めると伊藤に持ちかける」
「それで?」
「男としての自信を取り戻した伊藤は、必ず、梨々花と浮気をするはずだ。その証拠を掴んで君は伊藤との破局に持ち込む。梨々花は来春、モデルとしてデビューする。僕はそのスキャンダルを雑誌に売る。傷心した男を演じてね」
「なるほど。二人まとめて地獄に落とせるってわけね」
「既成事実が世間に知れ渡れば、梨々花は伊藤と結婚せざるを得なくなる。その後は想像つくだろう? 更なる地獄だよ」
「お芝居……よね? 大牙の気持ちがまだ彼女にあるわけじゃないよね?」
「当たり前じゃん。一ミリもない。寧ろマイナスだよ。って、え? どうしてそんな事……」
「ううん。何でもない。いいわ、その作戦乗る! やるわ。二人まとめて地獄に――」
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