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ハルビィン・オリバー編

第7話 仙人ハルビィン・オリバーvsプラッセ

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「火属性の奴、焼いたら旨そうだな。草剣ウィードソード。」

オリバーの右手に黄緑の気体が発生し、剣の形を形成して固まる。
そしてその剣でマーシアに斬撃を放つ。緑の斬撃がマーシアに向かう。
が、それをプラッセが腕で受ける。

「お前の相手は俺だ。ハルビィン・オリバー。」
「俺の斬撃を腕で受けるとは。お前はなんなんだ一体。」

プラッセはオリバーまで華麗に飛び、その顔面に蹴りを入れた。
オリバーは10メートルほど飛び、血を吐いた。

「山の外にはまだこんな強い奴がいたのか。召喚魔法を使わざるを得ないな。泥死体ディードゾンビ!!」

オリバーの周りの地面が紫色に妖しく光ると、泥死体ディードゾンビが次々と出てきた。

「おい、なんだよこいつら。」
「プラッセ、こいつらは泥でできたゾンビだ。お前の得意のパンチだって効かねーぞ。」

泥死体ディードゾンビはとてもゆっくりだが確実にこっちに近づいてきている。数は少なくとも100は越えていると思われる。

「俺に任せろ。落雷らくらい!」

泥死体ディードゾンビの一体目掛けて強烈な雷が落ちると、他の泥死体ディードゾンビにも電流が伝わって、次々と溶けていく。
だが、10秒も経つと潰れた泥死体ディードゾンビが復活してまたこちらに歩いてきている。

「俺の泥死体ディードゾンビをなめてもらっては困る。そんな弱い攻撃、ちょっとした足止めにしかならんわ。」
「嘘だろ。なんだこいつら。」
「マーシアの魔法はダメなのか?」
「泥の奴らに火属性は全然効果がない。」

プラッセが泥死体ディードゾンビの方を振り返るともう目の前まで来ていて、どろどろとした腕をゆっくりと振り上げたかと思うと、今度はとてつもなく速いスピードでプラッセの首目掛けて降り下ろされた。





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