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王都エルメニスト編
第12話 プラッセの入学試験-1-
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プラッセが連れていかれたのは広大な体育館のようなところであった。
「では試験を始めようか。一つ目は50m走だ。魔法を使うの無しだぞ。あくまで運動分野なんだからな。」
「あのゴールまで走ればいいんだろ?簡単だ。」
先程の黒スーツの男が徒競走ようの銃のような物を持っている。
「では始めます。位置について、よーい、ドンッ!!」
ゼネセストがまばたきするとプラッセはもうゴールしていた。
「嘘だろ。タイムは、1.22!?魔法は使ってはいかんのだぞ。測り直しだ。グリム・フィッシュだって3.57だぞ。」
「プラッセは魔法なんて使ってない。あれが彼の実力ですよ。何度測っても同じですゼネセストさん。」
デネヒーが静かに言う。デネヒーはようやくグリム=クランキスの最後の言葉にあった“魔力ではないなにか”の意味を理解したようであった。
「学校長、スローで再生したところやはり魔法は使ってはいませんでした。それにこの部屋には魔力消去の呪文がかかっているではありませんか。」
「そうか。なるほど。グリム・フィッシュが一つでも負けたなんて。」
ゼネセストは少し肩を落とす。
「次はなんだ?」
「次は反復横跳びだ。」
黒スーツの男の後に続いて歩いて行くとタイムを測る機械と回数を測る機械があった。
黄色い線にプラッセは足をついて黒スーツの男の合図を待った。
「では始めます。よーいスタート!!」
プラッセの動きは少し遅いぐらいから始まり、だんだんとその速度を速めていった。そして残り10秒ほどになるととんでもないスピードで動いていた。
「終了!!こりゃすごいな。180回なんて見たことも聞いたこともない。」
「くそっ、なんだこれは。グリム・フィッシュは140回。なかなか差がついてきたじゃないか。」
「おっ、あれで180回もいったのか。もっとがんばりゃ200行けたな。」
「次は1500m走。これはさすがに勝てないな。」
「グリムなんちゃらってやつは何分なんだ?」
ゼネセストがプラッセを睨む。
「グリム・フィッシュだ。彼は1分40秒。世界記録だ。」
「プラッセさん、ゼネセストさん、デネヒーさん。こちらです。」
そこは普通学校にはないような広大な天然の芝生できれいな校庭だった。
そこにきれいなタータントラックが引いてあって、とても走るのに適した環境であった。
「さぁアルバート・プラッセ。グリム・フィッシュを越えてみな。」
「では試験を始めようか。一つ目は50m走だ。魔法を使うの無しだぞ。あくまで運動分野なんだからな。」
「あのゴールまで走ればいいんだろ?簡単だ。」
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「では始めます。位置について、よーい、ドンッ!!」
ゼネセストがまばたきするとプラッセはもうゴールしていた。
「嘘だろ。タイムは、1.22!?魔法は使ってはいかんのだぞ。測り直しだ。グリム・フィッシュだって3.57だぞ。」
「プラッセは魔法なんて使ってない。あれが彼の実力ですよ。何度測っても同じですゼネセストさん。」
デネヒーが静かに言う。デネヒーはようやくグリム=クランキスの最後の言葉にあった“魔力ではないなにか”の意味を理解したようであった。
「学校長、スローで再生したところやはり魔法は使ってはいませんでした。それにこの部屋には魔力消去の呪文がかかっているではありませんか。」
「そうか。なるほど。グリム・フィッシュが一つでも負けたなんて。」
ゼネセストは少し肩を落とす。
「次はなんだ?」
「次は反復横跳びだ。」
黒スーツの男の後に続いて歩いて行くとタイムを測る機械と回数を測る機械があった。
黄色い線にプラッセは足をついて黒スーツの男の合図を待った。
「では始めます。よーいスタート!!」
プラッセの動きは少し遅いぐらいから始まり、だんだんとその速度を速めていった。そして残り10秒ほどになるととんでもないスピードで動いていた。
「終了!!こりゃすごいな。180回なんて見たことも聞いたこともない。」
「くそっ、なんだこれは。グリム・フィッシュは140回。なかなか差がついてきたじゃないか。」
「おっ、あれで180回もいったのか。もっとがんばりゃ200行けたな。」
「次は1500m走。これはさすがに勝てないな。」
「グリムなんちゃらってやつは何分なんだ?」
ゼネセストがプラッセを睨む。
「グリム・フィッシュだ。彼は1分40秒。世界記録だ。」
「プラッセさん、ゼネセストさん、デネヒーさん。こちらです。」
そこは普通学校にはないような広大な天然の芝生できれいな校庭だった。
そこにきれいなタータントラックが引いてあって、とても走るのに適した環境であった。
「さぁアルバート・プラッセ。グリム・フィッシュを越えてみな。」
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