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光の先の世界
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トントントン
ドアがノックされた。いつもの軽いノック音ではなく、少し重めの音だ。
(誰だ?)
音がしてからいつまでたってもドアが開かない。
「…………はい?」
仕方なく望は返事をしてみた。
バタン!
勢いよくドアが開けられ怖い表情の男が立っていた。
「っおぅっわ……ビビった……あれ?」
その男は望の見知った人だった。
(あー…この人、ここまで運んでくれた人……)
ツカツカツカっと大股で望の近くまで来てジッと顔を見られる。そして口を開きかけ、一息のむ。
「あーー……へへへ………」
望は苦笑いをして気まず気に視線を床にそらした。
入ってきた雰囲気からして何やら怒っているようだ。それを敏感に察知した望は怒られるかと思った。
(ヤベー親切にしてくれた人でも最近の俺の態度が悪いって注意しに来たのか?世話してくれてるメイドさんに顔すら向けてないからな……食事も残しまくってるし………でも怒られても何言ってるか分かんねぇから関係ないしぃ………)
もはや開き直りの心境の望。
ガシッ!
いきなり両肩を結構な力で掴まれた。そしてグイッと顔を近づけられて何か喋られた。
「□□▲▷▷●□□」
一言、発してからまたジィッと見つめられる。
「………………だから……わかんねぇって……」
すると男の顔が見る見る険しくなってグッと肩を掴まれている指に力が入った。
「痛っ」
望が痛がる素振りを見せるとハッとした男はすぐに手を退かした。
(なになになに……怖いんですけど……)
言葉で怒られなくても、雰囲気で恐怖を感じられることを望は失念していた。
ポン
頭に手を置かれ、サッと踵を返すと男は部屋を出て行ってしまった。
「へ?」
あっという間の出来事にポカーンとする望。
「え?何??」
とりあえず、怒られなかった事にホッとする望だった。
┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉
俺の名前はアウロン・カリー、王城務めの騎士だ。数日前に、魔術使い達が儀式の間にて使い様を召喚した。数百年に一度黒く濁った魔の力が世界に蔓延し浄化の力を持つ使い様を召喚する必要が出て来た為だった。
俺は不測の事態に備えてその儀式の間に待機していた。召喚された使い様は言い伝え通りの輝くような方だった。魂が共鳴するものが召喚されると聞いていた通りに使い様はすぐに使命を自覚されていた。
王城、街中、いや国中が使い様召喚に歓喜していた。
その翌日、俺は街の警備にあたっていたが何やら騒がしく、いつもより慎重に見回っていた。そして彼と出会ったのだ。攻撃的に見せかけて不安そうな顔をした、使い様と同じ服装をした彼に。
しかし使い様と違い言葉が通じなく驚いた。格好は正に同じなのに。俺は何とか彼を王城に連れて行きたかった。召喚された使い様も弟が心配だと言っていたから。まぁ元の世界で怪我をしていないかどうか、と言っていたんだが。彼をみた瞬間、ピンと来たんだ。
さらに驚いたことは明るいところで見た彼がボロボロだった事だ。俺は訳もわからず怒りが込み上げ何としても守らなければと感じた。
抱き上げた彼は軽くまた驚いたが、腕にしっくりきた。彼の足の裏の怪我を理由に必要以上に抱いてしまった。
とにかく彼は一生懸命だった。謙虚であって俺に伝えようと、兄である使い様と喧嘩をしている姿でさえ一生懸命だった。必死な雰囲気が可愛らしいと思ってしまったのだ。
彼と早く話したい。言葉を交わしたい。
そう願って国境近くの遠征に5日ばかり出て帰ってみればまだ彼は言葉が話せなかった。しかも、王城の中で不穏な噂を聞いた。彼が悪く言われているのだ。我儘放題、ぞんざいな態度、メイドに辛く当たる。偉そうにふんぞり返っている、とそんな訳無いだろうに。俺としたことが言葉を交わせると期待をして、そして誠の噂なのか確かめる為に、彼の部屋に尋ねるだけで軽く緊張してしまった。
ノックの音に返ってきた返事は期待していた返事ではなかった。
思わず魔術使いや王城の者に怒りを覚えて彼の華奢な肩を強く掴んでしまった。彼は儚気な雰囲気で困ったように笑ったのだ。
そして今俺は、怒りのオーラを身にまとい魔術使い達の元に向かっている。最初の話では2、3日で話せるという話では無かったのか。言葉が分からずどれだけ心細い想いをした事か。敬うべく使い様の弟君であるのだぞ!?
バターーン!!
「ヒタム・ユー!!居るかぁ!?」
「ひぃっっ!!」
アウロン・カリーは怒れるまま魔術使い達の部屋に推し入った。いつも使い様である樹にくっ付いている魔術使いの一人ヒタム・ユーを名指しで呼びながら部屋をギョロリと見回した。
「あ、あぁ……あの~……何か御用で…」
「お前っ!!望様に何故ループをかけないっ!」
「ひょぇ!望…様?あぁ…邪魔者の方の……いや、何でもない…そんな事言っていない。それにっわ、わわわ私の担当では…」
「じゃあ誰だっ!何故こんなことになっている!いや、そんな事どうでもいい。お前なら出来るな?今すぐ望様の元に行ってループをかけて言葉が分かるようにするのだ」
「え、えぇー?私がですかぁ?見習いの仕事なのに…」
「貴様……使い様より言付けられているだろう?弟君なんだぞ?何考えてるんだ?何故、ご不便をかける!?」
「だ、だから私の仕事では…」
「いい、とにかく行くぞ!」
そう言葉を切るとアウロン・カリーはヒタム・ユーを引っ張って望の部屋まで鼻息荒く連れて行った。
ドアがノックされた。いつもの軽いノック音ではなく、少し重めの音だ。
(誰だ?)
音がしてからいつまでたってもドアが開かない。
「…………はい?」
仕方なく望は返事をしてみた。
バタン!
勢いよくドアが開けられ怖い表情の男が立っていた。
「っおぅっわ……ビビった……あれ?」
その男は望の見知った人だった。
(あー…この人、ここまで運んでくれた人……)
ツカツカツカっと大股で望の近くまで来てジッと顔を見られる。そして口を開きかけ、一息のむ。
「あーー……へへへ………」
望は苦笑いをして気まず気に視線を床にそらした。
入ってきた雰囲気からして何やら怒っているようだ。それを敏感に察知した望は怒られるかと思った。
(ヤベー親切にしてくれた人でも最近の俺の態度が悪いって注意しに来たのか?世話してくれてるメイドさんに顔すら向けてないからな……食事も残しまくってるし………でも怒られても何言ってるか分かんねぇから関係ないしぃ………)
もはや開き直りの心境の望。
ガシッ!
いきなり両肩を結構な力で掴まれた。そしてグイッと顔を近づけられて何か喋られた。
「□□▲▷▷●□□」
一言、発してからまたジィッと見つめられる。
「………………だから……わかんねぇって……」
すると男の顔が見る見る険しくなってグッと肩を掴まれている指に力が入った。
「痛っ」
望が痛がる素振りを見せるとハッとした男はすぐに手を退かした。
(なになになに……怖いんですけど……)
言葉で怒られなくても、雰囲気で恐怖を感じられることを望は失念していた。
ポン
頭に手を置かれ、サッと踵を返すと男は部屋を出て行ってしまった。
「へ?」
あっという間の出来事にポカーンとする望。
「え?何??」
とりあえず、怒られなかった事にホッとする望だった。
┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉ + ┉ ┉
俺の名前はアウロン・カリー、王城務めの騎士だ。数日前に、魔術使い達が儀式の間にて使い様を召喚した。数百年に一度黒く濁った魔の力が世界に蔓延し浄化の力を持つ使い様を召喚する必要が出て来た為だった。
俺は不測の事態に備えてその儀式の間に待機していた。召喚された使い様は言い伝え通りの輝くような方だった。魂が共鳴するものが召喚されると聞いていた通りに使い様はすぐに使命を自覚されていた。
王城、街中、いや国中が使い様召喚に歓喜していた。
その翌日、俺は街の警備にあたっていたが何やら騒がしく、いつもより慎重に見回っていた。そして彼と出会ったのだ。攻撃的に見せかけて不安そうな顔をした、使い様と同じ服装をした彼に。
しかし使い様と違い言葉が通じなく驚いた。格好は正に同じなのに。俺は何とか彼を王城に連れて行きたかった。召喚された使い様も弟が心配だと言っていたから。まぁ元の世界で怪我をしていないかどうか、と言っていたんだが。彼をみた瞬間、ピンと来たんだ。
さらに驚いたことは明るいところで見た彼がボロボロだった事だ。俺は訳もわからず怒りが込み上げ何としても守らなければと感じた。
抱き上げた彼は軽くまた驚いたが、腕にしっくりきた。彼の足の裏の怪我を理由に必要以上に抱いてしまった。
とにかく彼は一生懸命だった。謙虚であって俺に伝えようと、兄である使い様と喧嘩をしている姿でさえ一生懸命だった。必死な雰囲気が可愛らしいと思ってしまったのだ。
彼と早く話したい。言葉を交わしたい。
そう願って国境近くの遠征に5日ばかり出て帰ってみればまだ彼は言葉が話せなかった。しかも、王城の中で不穏な噂を聞いた。彼が悪く言われているのだ。我儘放題、ぞんざいな態度、メイドに辛く当たる。偉そうにふんぞり返っている、とそんな訳無いだろうに。俺としたことが言葉を交わせると期待をして、そして誠の噂なのか確かめる為に、彼の部屋に尋ねるだけで軽く緊張してしまった。
ノックの音に返ってきた返事は期待していた返事ではなかった。
思わず魔術使いや王城の者に怒りを覚えて彼の華奢な肩を強く掴んでしまった。彼は儚気な雰囲気で困ったように笑ったのだ。
そして今俺は、怒りのオーラを身にまとい魔術使い達の元に向かっている。最初の話では2、3日で話せるという話では無かったのか。言葉が分からずどれだけ心細い想いをした事か。敬うべく使い様の弟君であるのだぞ!?
バターーン!!
「ヒタム・ユー!!居るかぁ!?」
「ひぃっっ!!」
アウロン・カリーは怒れるまま魔術使い達の部屋に推し入った。いつも使い様である樹にくっ付いている魔術使いの一人ヒタム・ユーを名指しで呼びながら部屋をギョロリと見回した。
「あ、あぁ……あの~……何か御用で…」
「お前っ!!望様に何故ループをかけないっ!」
「ひょぇ!望…様?あぁ…邪魔者の方の……いや、何でもない…そんな事言っていない。それにっわ、わわわ私の担当では…」
「じゃあ誰だっ!何故こんなことになっている!いや、そんな事どうでもいい。お前なら出来るな?今すぐ望様の元に行ってループをかけて言葉が分かるようにするのだ」
「え、えぇー?私がですかぁ?見習いの仕事なのに…」
「貴様……使い様より言付けられているだろう?弟君なんだぞ?何考えてるんだ?何故、ご不便をかける!?」
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そう言葉を切るとアウロン・カリーはヒタム・ユーを引っ張って望の部屋まで鼻息荒く連れて行った。
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