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二章 ハーレムルート
卒業式
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あっという間に過ぎ、卒業式となった。
あれから何人にも告白され断る事に申し訳なくて落ち込んでいた時にリックから「あれらは殆どが次男で爵位を継げない者だ。公爵家と繋がりを持ちたい者、シャルマンの愛人となり貴族の生活を送りたい者ばかりだ。シャルマンが気に病むことではない。」と言われた。
確かに全てではないが次男と名乗る人はいた。
そうなんだ、僕が好きなんじゃなくて愛人という立場だけが欲しかったんだ。
ならっ問題なく断ってもいいよねっ、僕の事好きじゃないんだもん。
心が軽くなって卒業式に向かった。
僕達は今日卒業するんだ…。
よくある?断罪劇などはなく順調に進み、卒業式が終わればパーティーに移る為に一度着替えてからパーティー会場に移動する。
「フィンコック様。」
ビクッと反応し振り返るととても大きな人がいた…この人は確か石鹸の人。
凄く大きいのに僕より一つ年下なんだよね。
「はい」
「フィンコック様好きです。」
あっ、あの時告白されて…返事をしていないのを今思い出した…。
一年も待たせちゃってたんだ…。
「あっあのっ」
断らなきゃっ。
「これからも好きです。」
「………。」
先に言われると言いづらくなってしまった。
けど、僕はちゃんと断らないと。
「あの石鹸は父さんの所で作っています。」
「あっそれは、大変お世話になっております。」
凄くお世話になって今では欠かせないものです。
そっか、あれは彼が作っていたんだ。
「いえ、洗浄魔法があるのに石鹸を作っても意味がないと言われてきました。怪我をした時や魔力が枯渇した時にしか必要とされず陽の目を見ないモノでした。ですが、フィンコック様に買っていただいたあの時から作り続けて良かったと思えたんです。初めて人に喜んで貰え誇れるようになりました。それに、フィンコック様の宣伝していただいたお陰もあり売り上げも倍増しました。ありがとうございます。」
「いえ、あれは石鹸が本当に素晴らしいので素晴らしいと話しただけで皆さんも思っていると思います。」
「そのよう話してくれた貴族は今までいませんでした。」
「本当に?あっ、僕も貴方が作っているとは知りませんでしたから偶然本人に伝わっただけで、皆さんも思っているかと…。売り上げはご本人の努力なので僕なんて…。」
「俺は貴方に言って貰えて嬉しかった…俺は貴方の喜ぶ顔を見ていたいです。」
「ぁっ…」
手を救い取られ甲にキスをする姿はまるで貴族様で、馴れない光景にドキドキしてしまった。
「俺は男爵家でスマートには出来ないので学びました。貴方の為に…。」
「えっ」
態々僕のために?
「俺は婚約者ではないので今日の卒業パーティーでエスコート出来ませんが、来年の今日貴方といたいです。」
「…あっ僕…はっ…。」
「好きです。フィンコック様の側にいさせてください。俺を婚約者にしてください。」
「………。」
「来年、貴方に会いに行きます。」
「………。」
「愛してます…」
ゆっくり距離が縮まりキスされると分かったけどビクッと反応するも避けられなかった。
彼は唇ではなく僕の頬にキスをした。
「来年は唇にさせてください。」
「えっ」
「卒業おめでとうございます。」
彼にキスされた頬を押さえ彼の背中を見送った…。
「あれは来年やって来るな。」
「また婚約者が増えるのか?」
「魅力的過ぎるのは罪だね。」
「俺は反対だ。」
「…らっライ?エドにリックにシリクレッチ様まで…」
見られた?
でも浮気でもないし悪いこともしてない…はず。
「…パーティーに行くぞ?」
「ぅ…うん」
彼の事を皆、何も言わなかった…それはそれで凄く気になる。
怒られたり責められた方が分かりやすいのに…。
皆に囲まれながらパーティー会場までエスコートされた。
ーーーーーーーーー
もうすぐストックが…。
このお騒がせ更新頻度もそろそろ落ち着く…かと。
あれから何人にも告白され断る事に申し訳なくて落ち込んでいた時にリックから「あれらは殆どが次男で爵位を継げない者だ。公爵家と繋がりを持ちたい者、シャルマンの愛人となり貴族の生活を送りたい者ばかりだ。シャルマンが気に病むことではない。」と言われた。
確かに全てではないが次男と名乗る人はいた。
そうなんだ、僕が好きなんじゃなくて愛人という立場だけが欲しかったんだ。
ならっ問題なく断ってもいいよねっ、僕の事好きじゃないんだもん。
心が軽くなって卒業式に向かった。
僕達は今日卒業するんだ…。
よくある?断罪劇などはなく順調に進み、卒業式が終わればパーティーに移る為に一度着替えてからパーティー会場に移動する。
「フィンコック様。」
ビクッと反応し振り返るととても大きな人がいた…この人は確か石鹸の人。
凄く大きいのに僕より一つ年下なんだよね。
「はい」
「フィンコック様好きです。」
あっ、あの時告白されて…返事をしていないのを今思い出した…。
一年も待たせちゃってたんだ…。
「あっあのっ」
断らなきゃっ。
「これからも好きです。」
「………。」
先に言われると言いづらくなってしまった。
けど、僕はちゃんと断らないと。
「あの石鹸は父さんの所で作っています。」
「あっそれは、大変お世話になっております。」
凄くお世話になって今では欠かせないものです。
そっか、あれは彼が作っていたんだ。
「いえ、洗浄魔法があるのに石鹸を作っても意味がないと言われてきました。怪我をした時や魔力が枯渇した時にしか必要とされず陽の目を見ないモノでした。ですが、フィンコック様に買っていただいたあの時から作り続けて良かったと思えたんです。初めて人に喜んで貰え誇れるようになりました。それに、フィンコック様の宣伝していただいたお陰もあり売り上げも倍増しました。ありがとうございます。」
「いえ、あれは石鹸が本当に素晴らしいので素晴らしいと話しただけで皆さんも思っていると思います。」
「そのよう話してくれた貴族は今までいませんでした。」
「本当に?あっ、僕も貴方が作っているとは知りませんでしたから偶然本人に伝わっただけで、皆さんも思っているかと…。売り上げはご本人の努力なので僕なんて…。」
「俺は貴方に言って貰えて嬉しかった…俺は貴方の喜ぶ顔を見ていたいです。」
「ぁっ…」
手を救い取られ甲にキスをする姿はまるで貴族様で、馴れない光景にドキドキしてしまった。
「俺は男爵家でスマートには出来ないので学びました。貴方の為に…。」
「えっ」
態々僕のために?
「俺は婚約者ではないので今日の卒業パーティーでエスコート出来ませんが、来年の今日貴方といたいです。」
「…あっ僕…はっ…。」
「好きです。フィンコック様の側にいさせてください。俺を婚約者にしてください。」
「………。」
「来年、貴方に会いに行きます。」
「………。」
「愛してます…」
ゆっくり距離が縮まりキスされると分かったけどビクッと反応するも避けられなかった。
彼は唇ではなく僕の頬にキスをした。
「来年は唇にさせてください。」
「えっ」
「卒業おめでとうございます。」
彼にキスされた頬を押さえ彼の背中を見送った…。
「あれは来年やって来るな。」
「また婚約者が増えるのか?」
「魅力的過ぎるのは罪だね。」
「俺は反対だ。」
「…らっライ?エドにリックにシリクレッチ様まで…」
見られた?
でも浮気でもないし悪いこともしてない…はず。
「…パーティーに行くぞ?」
「ぅ…うん」
彼の事を皆、何も言わなかった…それはそれで凄く気になる。
怒られたり責められた方が分かりやすいのに…。
皆に囲まれながらパーティー会場までエスコートされた。
ーーーーーーーーー
もうすぐストックが…。
このお騒がせ更新頻度もそろそろ落ち着く…かと。
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