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聖女時代
思い込みってすごい
屋敷に戻ると、ソミールもコルテーゼの屋敷に戻っていた。
「レンスお帰りぃ。皆にね、お屋敷を案内してもらったの。庭とかすごくきれいだったよ。今度、私がレンスを案内してあげるね」
コルテーゼの屋敷を訪れて一日。
すでにソミールは婚約者のような振る舞いを見せる。
「そうですか」
「あっ、もうすぐ夕食だよ。レンスの嫌いなものってなんだっけ? ピーマンとかセロリだったよね? 他には何かある?」
「……私は嫌いなものはありませんよ」
「レンス。恥ずかしいかもしれないけど、そういうのは聞かれた時に最初に言っておいた方がいいんだよ。夕食で出た時に『嫌いだから食べたくない』って席を立つことになるでしょ? お互いが気分よく終えられるんだから、先に伝えておこう。一人別の食事が恥ずかしいなら、私も同じものにしてもらうから」
「ですから、私は嫌いなものはありませんと言っているではありませんか」
「もう、強情なんだからぁ。分かった。使用人さんには、私から話しておくね」
ソミールは使用人に伝えに行く。
「レンスはピーマンとセロリが苦手です。一人違うメニューだと気にしちゃうから、私もレンスと同じ物をください」
「……ソミール様」
「レンス、私のことは気にしなくていいから」
ソミールは使用人に私の嫌いなものを伝え、自身も同じものを頼む。
私は嫌いなものはない。
苦手とは感じるものはあるが、食べられないほどではないので伝えなかった。
ピーマンもセロリも好きではないが、嫌いでもない。
ピーマンとセロリが嫌いなのは、ソミールだ。
「わぁ、美味しそうな食事ですね。良かったね、レンス。ピーマンとセロリ抜いてくれてるよ」
疲れたので返事をすることもなく食事を始める。
「もう、恥ずかしがっちゃって。嫌いなものがあるのは恥ずかしい事じゃないのに。レンスは大人っぽく見えて、子供みたいなところがあるんですよ」
ソミールが会話の中心となり話を進めていく。
楽しそうに話す事で注意を逸らしていたが、カチャカチャとソミールの作法は耳障りで不快感を煽っていた。
「美味しかったです。私こんなにおいしい料理は初めてで、毎日食べたいくらいでした」
「そうですか、気に入っていただけて何よりです」
「侯爵様も素敵ですね」
仕事のため、到着時は挨拶できなかったが夕食は侯爵も含め四人で食事をしている。
「それはありがとう」
「聖女候補について悩んでいた時にレンスに領地訪問を誘ってもらって、本当に私みたいのがお世話になって良かったのか不安でした。皆さんが優しくて、来て本当に良かったです」
私が否定しないのをいいことに、ソミールは勝手に物語を作り上げていく。
否定したところで、『レンスは、恥ずかしがり屋だから』『私の勘違いだったの?』『レンスも私のこと平民だから嫌いなの?』といって会話をうやむやにする。
分かってもらおうとするも彼女は意見を曲げず、こちらも疲れるのでそれでいい。
聖女候補者の活動に勝手に同行。
警戒し何も情報は与えなかったのに、ソミールはどこからか情報を得て私より先に侯爵家に到着していた。
誰に馬車を借りたのか知らないが、彼女を支援している者がいるということ。
ソミールと侯爵の会話は同じ空間にいる私にも聞こえているが、敢えて会話に加わらなかった。
肯定も否定もせず、黙って存在していた。
「ルードヴィックさん、少しお話しませんか?」
「……まだ、仕事が終わっていないので遠慮させていただきます」
「少し休んだ方がいいですよ? 私、紅茶を淹れるの得意ですから後でお部屋に届けますね」
「いえ、結構です」
「遠慮しないでいいんですよ」
「仕事に集中したいので、紅茶は必要があれば使用人に指示します。お客様は部屋でお休みください」
「もう、お客様だなんて。私の事は『ソミール』でいいって言ったじゃないですかぁ」
「私は先に失礼させていただきます」
ルードヴィックは逃げるように自室に戻って行く。
「ルードヴィックさんて、照れ屋さんなんですね。ルードヴィックさんには、婚約者がいないと聞きました。侯爵様は婚約につてい話を勧めたりしないんですか?」
「本人の意思を尊重しております」
「それって恋愛結婚ってことですか? 私も結婚するなら、恋愛結婚がいいと思います。政略結婚は辛いだけですよ」
「貴族には色々な考えの方がおりますからね。聖女候補様は、そのままで良いと思いますよ。では、ゆっくりお休みください」
「ありがとうございます」
侯爵を見送るソミールの後ろで私は静かに頭を下げる。
「ねぇ、レンスの部屋に行ってもいい?」
「申し訳ありません、今日は移動と教会の掃除で疲れてしまったので休みたいと思います」
「そっか、慣れないことして疲れちゃったのかもね。ねぇ、私とルードヴィックさんが結婚したらレンスは祝福してくれるよね?」
部屋の入室を断ると、この場で会話が始まった。
「……結婚ですか?」
「やっぱり、びっくりだよね? 私、なんだかルードヴィックさんに好かれちゃってるみたいで、侯爵様にも気に入られてるっぽいの。聖女候補を卒業したら結婚するかもしれない。だから私たちを引き合わせてくれたレンスには、一番に祝福してほしいなって……友だちだもの、喜んでくれるよね?」
「ソミール様の結婚となれば話題となるでしょうね。楽しみにしております」
「ありがとう。レンスなら喜んでくれると思ったの。ありがとう……それと……ごめんね」
「なにがでしょう?」
「レンスもルードヴィックさんのこと好きだったでしょ? 私とルードヴィックさんがそういう関係になっちゃって。私も最初は悩んだの……でも、自分の気持ちに嘘はつけなくて……隠すのも嫌だったから怖かったけど、レンスには正直に話したかったの」
「そうですか。私はこちらへは聖女候補として伺いましたので、お気になさらず」
「本当のことを言って、私のこと怒ってるんだよね? いいの正直に話して。私、レンスに嫌われるようなことしちゃったから。でもレンスに嘘は吐きたくないし、私はレンスのこと大好きだから!」
「私は今回、教会に話を伺いたく参りました。コルテーゼ侯爵様には以前もお世話になりそのご挨拶とお礼に立ち寄らせていただきました」
「……本当のことは教えてくれないんだね……分かった。私はレンスが話してくれるのを待つから」
ソミールは自室へと向かう。
「……はぁぁぁぁぁぁあああああ」
ソミールが居なくなり、長いため息を吐いた。
悪魔でも吐き出したんじゃないかと思うくらい、負の感情を吐き出すような長いため息。
「疲れた……」
「レンスお帰りぃ。皆にね、お屋敷を案内してもらったの。庭とかすごくきれいだったよ。今度、私がレンスを案内してあげるね」
コルテーゼの屋敷を訪れて一日。
すでにソミールは婚約者のような振る舞いを見せる。
「そうですか」
「あっ、もうすぐ夕食だよ。レンスの嫌いなものってなんだっけ? ピーマンとかセロリだったよね? 他には何かある?」
「……私は嫌いなものはありませんよ」
「レンス。恥ずかしいかもしれないけど、そういうのは聞かれた時に最初に言っておいた方がいいんだよ。夕食で出た時に『嫌いだから食べたくない』って席を立つことになるでしょ? お互いが気分よく終えられるんだから、先に伝えておこう。一人別の食事が恥ずかしいなら、私も同じものにしてもらうから」
「ですから、私は嫌いなものはありませんと言っているではありませんか」
「もう、強情なんだからぁ。分かった。使用人さんには、私から話しておくね」
ソミールは使用人に伝えに行く。
「レンスはピーマンとセロリが苦手です。一人違うメニューだと気にしちゃうから、私もレンスと同じ物をください」
「……ソミール様」
「レンス、私のことは気にしなくていいから」
ソミールは使用人に私の嫌いなものを伝え、自身も同じものを頼む。
私は嫌いなものはない。
苦手とは感じるものはあるが、食べられないほどではないので伝えなかった。
ピーマンもセロリも好きではないが、嫌いでもない。
ピーマンとセロリが嫌いなのは、ソミールだ。
「わぁ、美味しそうな食事ですね。良かったね、レンス。ピーマンとセロリ抜いてくれてるよ」
疲れたので返事をすることもなく食事を始める。
「もう、恥ずかしがっちゃって。嫌いなものがあるのは恥ずかしい事じゃないのに。レンスは大人っぽく見えて、子供みたいなところがあるんですよ」
ソミールが会話の中心となり話を進めていく。
楽しそうに話す事で注意を逸らしていたが、カチャカチャとソミールの作法は耳障りで不快感を煽っていた。
「美味しかったです。私こんなにおいしい料理は初めてで、毎日食べたいくらいでした」
「そうですか、気に入っていただけて何よりです」
「侯爵様も素敵ですね」
仕事のため、到着時は挨拶できなかったが夕食は侯爵も含め四人で食事をしている。
「それはありがとう」
「聖女候補について悩んでいた時にレンスに領地訪問を誘ってもらって、本当に私みたいのがお世話になって良かったのか不安でした。皆さんが優しくて、来て本当に良かったです」
私が否定しないのをいいことに、ソミールは勝手に物語を作り上げていく。
否定したところで、『レンスは、恥ずかしがり屋だから』『私の勘違いだったの?』『レンスも私のこと平民だから嫌いなの?』といって会話をうやむやにする。
分かってもらおうとするも彼女は意見を曲げず、こちらも疲れるのでそれでいい。
聖女候補者の活動に勝手に同行。
警戒し何も情報は与えなかったのに、ソミールはどこからか情報を得て私より先に侯爵家に到着していた。
誰に馬車を借りたのか知らないが、彼女を支援している者がいるということ。
ソミールと侯爵の会話は同じ空間にいる私にも聞こえているが、敢えて会話に加わらなかった。
肯定も否定もせず、黙って存在していた。
「ルードヴィックさん、少しお話しませんか?」
「……まだ、仕事が終わっていないので遠慮させていただきます」
「少し休んだ方がいいですよ? 私、紅茶を淹れるの得意ですから後でお部屋に届けますね」
「いえ、結構です」
「遠慮しないでいいんですよ」
「仕事に集中したいので、紅茶は必要があれば使用人に指示します。お客様は部屋でお休みください」
「もう、お客様だなんて。私の事は『ソミール』でいいって言ったじゃないですかぁ」
「私は先に失礼させていただきます」
ルードヴィックは逃げるように自室に戻って行く。
「ルードヴィックさんて、照れ屋さんなんですね。ルードヴィックさんには、婚約者がいないと聞きました。侯爵様は婚約につてい話を勧めたりしないんですか?」
「本人の意思を尊重しております」
「それって恋愛結婚ってことですか? 私も結婚するなら、恋愛結婚がいいと思います。政略結婚は辛いだけですよ」
「貴族には色々な考えの方がおりますからね。聖女候補様は、そのままで良いと思いますよ。では、ゆっくりお休みください」
「ありがとうございます」
侯爵を見送るソミールの後ろで私は静かに頭を下げる。
「ねぇ、レンスの部屋に行ってもいい?」
「申し訳ありません、今日は移動と教会の掃除で疲れてしまったので休みたいと思います」
「そっか、慣れないことして疲れちゃったのかもね。ねぇ、私とルードヴィックさんが結婚したらレンスは祝福してくれるよね?」
部屋の入室を断ると、この場で会話が始まった。
「……結婚ですか?」
「やっぱり、びっくりだよね? 私、なんだかルードヴィックさんに好かれちゃってるみたいで、侯爵様にも気に入られてるっぽいの。聖女候補を卒業したら結婚するかもしれない。だから私たちを引き合わせてくれたレンスには、一番に祝福してほしいなって……友だちだもの、喜んでくれるよね?」
「ソミール様の結婚となれば話題となるでしょうね。楽しみにしております」
「ありがとう。レンスなら喜んでくれると思ったの。ありがとう……それと……ごめんね」
「なにがでしょう?」
「レンスもルードヴィックさんのこと好きだったでしょ? 私とルードヴィックさんがそういう関係になっちゃって。私も最初は悩んだの……でも、自分の気持ちに嘘はつけなくて……隠すのも嫌だったから怖かったけど、レンスには正直に話したかったの」
「そうですか。私はこちらへは聖女候補として伺いましたので、お気になさらず」
「本当のことを言って、私のこと怒ってるんだよね? いいの正直に話して。私、レンスに嫌われるようなことしちゃったから。でもレンスに嘘は吐きたくないし、私はレンスのこと大好きだから!」
「私は今回、教会に話を伺いたく参りました。コルテーゼ侯爵様には以前もお世話になりそのご挨拶とお礼に立ち寄らせていただきました」
「……本当のことは教えてくれないんだね……分かった。私はレンスが話してくれるのを待つから」
ソミールは自室へと向かう。
「……はぁぁぁぁぁぁあああああ」
ソミールが居なくなり、長いため息を吐いた。
悪魔でも吐き出したんじゃないかと思うくらい、負の感情を吐き出すような長いため息。
「疲れた……」
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