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第三章「迷宮都市アイゼンシュタイン編」
第六十六話「森での稽古」
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迷宮都市アイゼンシュタインに戻り、衛兵の詰め所に入ると、衛兵長と身なりの良い男性が近付いてきた。四十代程、金の刺繍が施されたローブを身に着けた男性が俺の前に立つと、俺は彼が体内に清らかな魔力を秘めている事に気が付いた。
「あなたがファルケンハイン王国の勇者、シュタイン様ですか?」
「はい。私が勇者、ユリウス・フォン・シュタインです」
「私はアイゼンシュタインの市長、クリストファー・フォン・デーニッツです」
衛兵長の説明によると、彼がアイゼンシュタインを統治する伯爵なのだとか。俺は彼に対して深々と跪くと、彼は慌てて俺に立ち上がる様に言った。
「他国の勇者がたった一人でBランクのドラゴニュートを討伐して国民を守り、報酬すら受け取らず、今度は冒険者狩りなる者の討伐を始めたと聞き、急いで駆け付けました。シュタイン様が都市を防衛して下さらなかったら、昨日どれだけ多くの市民が命を落とした事でしょうか。想像すらしたくありませんよ……」
「冒険者として当然の事をしたまでです。それから、廃村に潜んでいた冒険者狩りですが、先ほど討伐を完了しました。人間に化けて冒険者を喰らっていた様でしたが、正体はBランク、闇属性のアークデーモンでした」
「アークデーモンの討伐に成功したのですか!? たった一人でドラゴニュートを討伐するだけではなく、アークデーモンまで仕留めてしまうとは! その者が十五人もの市民を殺めた連続殺人犯なのでしょうか……?」
「それは分かりませんが、街にはまだ闇属性を秘めた人間が居ます。人間というよりも、人間に化けた魔物が潜んでいる可能性もあります」
俺はデーニッツ伯爵に一連の出来事を説明した。廃村で冒険者狩りに襲われ、冒険者ギルド・レグルスのギルドマスター、ドミニク・ヴァルターに助けられた事。そしてシュヴァルツの魔法道具屋で目が覚めた時、幸運のメダルが輝いていた事。
「連続殺人犯が廃村のアークデーモンかどうか、調べる手段はありません。魔物の死体はグランドクロスの魔法で消滅してしまったので……」
「それは仕方がない事です。再生能力を持つアークデーモンを仕留めるには聖属性の魔法で消滅させる以外に方法はないですからね。それよりも私が気になるのは、シュタイン様が魔法道具で目覚めた時、そのメダルが輝いてたという事です。廃村から街までは徒歩で一時間程の距離でしょうが、アークデーモンはシュタイン様とエルザ・シュヴァルツを襲撃した後も廃村に居たのですから、メダルはアークデーモン以外の者に反応したという事でしょう」
「ええ、この街は闇属性を持つ者の立ち入りを禁じていますか?」
「はい。他国の事は存じ上げませんが、シュリーフェン王国内の全ての都市で闇属性を持つ者の立ち入りを禁じております。ですから、街に闇属性秘めた者が居たという事自体が危機的状況なのです」
デーニッツ伯爵が長く伸ばした白髪を撫でつけながら深刻そうに俺を見つめると、俺はもしかするとドミニク・ヴァルターが連続殺人犯なのではないかと考えた。だがあの者は体内に風属性の魔力しか秘めていない。どうにかして巧妙に本性を隠しているのだろうか。
「メダルが闇属性を秘める者を見つけ出した三分間で傍に居た者は、魔法道具屋のエルザ・シュヴァルツ、そして冒険者ギルド・レグルスのギルドマスター、ドミニク・ヴァルター以外に居ないという事ですね?」
「そうです。何らかの魔法によって体内に秘める闇属性の魔力を隠しているのでしょう。しかし、私はエルザが犯人だとは思えません」
「それは何故ですか?」
「彼女は聖属性を秘める魔術師だからです。闇属性の反対属性である聖属性の持ち主が体内に闇属性を隠す事は不可能だと考えます」
「それは納得ですね。変化の魔法か何かで自分自身の魔力を隠す事は可能かもしれませんが、聖属性を持つ者が闇属性を持つ事は恐らく不可能。それこそ、Sランクの魔法道具屋でありながら、ファルケンハイン王国の騎士である、ギルベルト・フォン・シュタイン様の様な高名な魔術師でもない限り出来ない芸当です」
俺はアークデーモンかドミニク・ヴァルターのどちらかが十五人の市民の命を奪った連続殺人犯だと確信している。第一王女であるヴィクトリアを守り続けた守護者としての勘がそう言っているのだ。
「デーニッツ伯爵、私は暫くこの街で調査を続けます。調査の間、ガーゴイルの姿で街を移動する事もあると思います。ですがそれには深く触れないで下さい」
「何かガーゴイルに変化しなければならない理由があるのでしょうね。ファルケンハイン王国の勇者であるシュタイン様が街に滞在して下さっているだけで市民も安心して暮らせるでしょう」
「今回の冒険者狩りの事件は、背後にアークデーモンよりも知能が高い存在が居ると考えて良いと思います。アイゼンシュタインから程近い廃村に、ブラックベア、デュラハン、ドラゴニュート等の魔物が街を攻撃する機会を伺う様に隠れていたのですから。Bランクのアークデーモン以外にも市民を狙う存在が居るのです」
衛兵長は都市の防衛をする衛兵達を集めてくれたので、俺は廃村にCランクとBランクの魔物の群れが潜んでいた事を伝えた。衛兵達は涙を流して震え上がる者も居れば、意識を失う者も居る。
「私はファルケンハイン王国の勇者ですが、ゲイザー討伐、そして連続殺人犯の逮捕を目指して捜査を続けます。捜査の最中にガーゴイルの姿で街を飛ぶ事もあるかもしれませんが、くれぐれも凝視しない様にお願いします」
俺は衛兵達の前でガーゴイルの羽衣を使い、人間の姿からガーゴイルの姿に変化した。この姿の方がエルザの傍に居ながら街を見て回りやすい。既に勇者の俺がアイゼンシュタインに滞在している噂が広まっているのだ。犯人が俺を警戒している筈なのは確かだ。ひ弱なガーゴイルを演じておけば何かと都合が良い。
「それから、冒険者ギルド・レグルスのギルドマスター、ドミニク・ヴァルターを二十四時間体制で監視する事をお勧めします。私はファルケンハイン王国の勇者なので、シュリーフェン王国の衛兵に指示をする権限はありませんが、力のない民を守りたいという気持ちは皆さんと同じです。連続殺人犯の逮捕とゲイザーの討伐を目標に力を合わせ、都市の安全を取り戻しましょう」
俺が自分の想いを衛兵達に伝えると、勇者が都市の防衛に加わってくれると歓喜の声を上げた。だが、俺がこの街の防衛に協力出来るのは、ローゼンクロイツ魔法学校の冬休みの間に限る。
来年の一月十五日の始業式までに王都イスターツに戻らなければならないのだ。ホワイトドラゴンを探すためにこの街に訪れたが、とてつもない速度で悪質な犯罪に巻き込まれている気がする。
それから俺は衛兵長、デーニッツ伯爵と別れると、レオンハルトが待つ冒険者ギルド・レッドストーンに向かった。俺は久しぶりの休暇を楽しむために旅行をしていた筈なのだが、どうしてこんなに忙しく働いているのだろうか?
やはり俺は冒険者として生きる事が何よりも楽しいのだろう。今はレオンハルトとエルザを育てる事で頭がいっぱいだ。それに、俺は他国の勇者だとしても一人の冒険者だ。魔物や犯罪者が人間の暮らしを脅かしているのなら、封魔師として悪しき者を仕留めれば良い。それが他人を凌駕する力を身に着けた者の使命だと思っている。
ギルドに入ると、狩りを終えたレオンハルトがエドヴィンさんと語り合っていた。レオンハルトは俺の姿を見るや否や、嬉しそうに近付いてきた。
「師匠! 今日一日でグリムリーパーを二十体討伐出来ました! これが戦利品の魔石です!」
「魔石が三個か。多い方だね。狩りはどうだった?」
「初めて戦う魔物だったので、初めの頃は苦戦しましたが、ダガーにエンチャントを掛けて切り裂けば簡単に討伐出来ましたよ」
「そうかそうか。冒険者が都市の地下にあるダンジョンの魔物を狩れば市民もより安全に暮らせるからな。時間があれば積極的に魔物を狩る様に」
「はい! それで、魔石を集めると何か良い事があるとおっしゃっていましたが、この魔石は何に使うんですか?」
「ちょっと外に出ようか」
俺はレオンハルトと共にギルドを出ると、彼と共に街の北口から外に出た。雪が積もった深い森に入ると、地面に積もった雪をファイアの魔法で溶かした。
「今の魔法はファイアですか!? とてつもない威力でした……! それで、こんなところで何をするんですか?」
「魔石を集めたら良い事があると言っただろう?」
錬金術師の指環が輝くと、小さなオリハルコン製の箱が地面に着地した。レオンハルトは自分の意思で動く箱を見て愕然とした表情を浮かべ、ガチャはそんなレオンハルトを見て楽しそうに笑い出した。
「僕は魔石ガチャ。錬金術師のジェラルド・ベルギウスに作られたんだ。冒険者活動をサポートするために生まれた魔法道具だよ」
「魔石ガチャ? 師匠、この者は一体……?」
「魔石を魔石投入口に入れてごらん」
「え? 箱に魔石を入れるんですか?」
レオンハルトがグリムリーパーの魔石をガチャの魔石投入口に入れると、ガチャの体の表面に魔法の文字が輝いた。
『Dランク 中級冒険者シリーズ』
最近ではほとんど回す事も無くなったDランクのガチャ。レオンハルトはガチャの体の表面の文字を見ながらゆっくりとレバーに触れると、ガチャが微笑みながらレオンハルトを見上げた。
「レバーを回せば僕が君の冒険者としての活動を助ける魔法道具を作るよ。さぁ自分の運を試してごらん」
レオンハルトはガチャに促されてレバーを回すと、ガチャの体が虹色に輝いた。これはもしかすると……。
「師匠! 虹色に輝く玉が出てきました!」
「おめでとう! レオンハルトは強運の持ち主なんだな。それはレジェンドカプセル。Dランクの魔石ガチャで最高の機能を持つ魔法道具が入ったカプセルだよ」
「レジェンドカプセルですか?」
「ああ」
俺はカプセルの種類を全て説明し、レジェンドカプセルがいかに出現率が低いかを教えると、レオンハルトは満面の笑みを浮かべながら慌ててカプセルをひねり開けた。瞬間、虹色のカプセルからは羽根付きグリーヴが飛び出した。
鋼鉄とミスリルから出来た最高級のグリーヴ。移動速度と跳躍力を飛躍的に高める効果を持つ魔法道具は俺の生活必需品でもある。これがなければヒュドラの首を落とす事も出来なかっただろう。魔力を込めて跳躍すれば通常の人間では考えられない程の跳躍を可能とする。
「このグリーヴは?」
「履いてごらん。俺とお揃いの最高の魔法道具だよ」
「本当だ! 師匠と同じ物ですね!」
レオンハルトは汚れ切った革靴を脱ぎ捨てると、すぐに羽根付きグリーヴを履いた。レオンハルトはグリーヴが気に入ったのか、目を輝かせながら美しいグリーヴを見つめると、俺はレオンハルトの前に立ち、下半身に力を込めて垂直飛びをした。
全力で跳躍すると、ヒュドラの首元まで飛び上がる事が出来る羽根付きグリーヴには何度も助けられた。きっと死ぬまでこのグリーヴを使い続けるだろう。雪化粧が施された美しい木々を上空から眺めると、レオンハルトもグリーヴの効果を悟ったのか、足に風の魔力を纏わせて跳躍した。
背の低い木よりは高く飛べたが、まだ魔力と筋力が低いからあまり高くは飛べていない。素早いダガーの連撃を得意とする彼がこのグリーヴを使いこなせる様になれば、EランクやDランク程度の魔物にはまず負ける事はなくなるだろう。
「師匠! このグリーヴは最高です! 魔石ガチャって本当に便利ですね!」
「そうだろう? 魔石を集めたらいつでもガチャを回しても良いよ。ただし、買い集めた魔石ではガチャを回させないからね」
「はい! 魔物を狩って魔石を集め、ガチャを使わせて貰います!」
俺とレオンハルトは暫く何度も垂直飛びをすると、レオンハルトは二回目のガチャを回した。二回目はノーマルカプセルが出て、三回目にはレアカプセルが出た。なんとガチャ運の良い男だろうか。
ノーマルカプセルの中身は小太刀。ダガーよりも長く、刀よりは短い。そしてレアカプセルの中身は騎士のガントレット。これでますますレオンハルトが強くなる事は間違いない。
「丁度ダガーを買い替えようと思っていたんです。小太刀って初めてなので勝手が分かりません」
「騎士のガントレットを嵌めてから小太刀で俺に攻撃してごらん。初めての稽古をつけよう」
「本当ですか!?」
「ああ、俺もこうして師匠から技を継承したからね」
レオンハルトは騎士のガントレットを嵌め、腰に小太刀を差し、鋭く俺を見つめながら武器を抜いた。刃には風の魔力が発生し、両足と両手にも風の魔力が発生した。移動速度と攻撃速度を上昇させながら、小太刀の殺傷力まで上昇させているのだ。
小太刀、両手、両足に風のエンチャントを発生させられるレオンハルトは間違いなく魔法の才能を持っている。こんな逸材をこれから育てられる事は俺にとって幸福でしかない。
「それではいきます!」
「ああ、全力で打ってみろ!」
レオンハルトが一気に飛び込んでくると、羽根付きグリーヴの効果で昨日よりも移動速度が爆発的に向上している事に気が付いた。それからレオンハルトは風の魔力を纏わせた小太刀で攻撃を放ってきたが、まだ小太刀の形状に慣れていないのだろう。試行錯誤しながら、最速で打ち込める型を模索している様だ。
三分もするとレオンハルトの魔力が枯渇したので、俺は彼にマナポーションを飲ませた。やはり彼は短期決戦型の冒険者なのだ。瞬間的な攻撃力はかなりのものだが、長期的な戦闘には向かない。体力もまだまだ低いのだろう、冬の森に居るにもかかわらず、額からは大粒の汗が流れており、肩で息をしながら地面に座り込んだ。
「師匠は全く疲れないんですか!?」
「これくらいでは息も上がらないよ」
「俺の全力がこれくらいですか……俺ってやっぱり弱いんですね」
「いや、レオンハルトは十分強いよ。俺の十四歳の時とは比較にならない程強い。このまま鍛え続ければ間違いなくギルドマスタークラスの冒険者になれるだろう」
「俺がBランクの冒険者になれるんですか!?」
「ああ、きっとなれるとも。だけど、実際の戦闘では三分で魔力を枯渇させる訳にはいかない。前衛職は魔法職を守りながら戦える筋力、体力、魔力、判断力が必要なんだ。全力を出すのは結構だが、魔力の配分も考えられる様になろうな」
「はい! それでは今度は足だけにエンチャントを掛けます!」
「よし、稽古の再開だ」
それから俺は封魔剣舞を踊りながら彼の攻撃を受けた。レオンハルトは俺が一般の冒険者とは異なる動作で小太刀を受けている事に気が付いたのか、彼も戦闘の最中に俺の動きを真似し始めた。
「師匠、俺は師匠の技が見たいです!」
「うむ。それではレオンハルトに相応しい技を見せよう。封魔石宝流の剣術の中でも高い破壊力と攻撃速度を持つ技だ」
俺は石宝刀を両手で握ると、体内から掻き集めた魔力を石宝刀に注ぎ、レオンハルトに向けて剣気を叩き込んだ。勿論、全力の剣気を叩き込めば彼を気絶させてしまうから、手加減をして剣気を放った。思えばエレオノーレ様も稽古の時は禍々しい殺気を放ち、俺の精神を鍛えてくれた。
彼女が本気で剣気を叩き込んだり、殺意を放ち続けてくれたお陰で、俺は大抵の魔物を前にしても平静を保てる様になった。
「疾風閃!」
全力で踏み込み、全ての魔力を乗せた最速の突きを放つ。切っ先から放った剣圧がレオンハルトの体に触れた瞬間、彼の体が遥か彼方まで吹き飛んだ。レオンハルトは着地の瞬間に両足に風のエンチャントを掛けたのか、器用に衝撃を吸収した。
「師匠……今のが師匠の本気の一撃なんですか!?」
「殺意すら込めていない稽古用の攻撃だよ。本気の一撃を放っていたらレオンハルトは俺の剣気だけで意識を失っていただろう」
「剣が俺の体に触れていないのに、剣圧だけで体が吹き飛びました! これが勇者の初号を授かった、Sランクの騎士の力ですか……」
「今の技は疾風閃だ。毎日五百回は放つ様に」
「五百回……!? わかりました、疾風閃を身に着けて強くなります! そしていつか俺の両親を殺した奴を仕留めます!」
「こらこら、復讐のために技を教えてる訳ではないからな」
「失礼しました……」
それから俺はレオンハルトに何度も疾風閃を見せ、すっかり日が暮れると、初めての稽古を終えて街に戻った。
「あなたがファルケンハイン王国の勇者、シュタイン様ですか?」
「はい。私が勇者、ユリウス・フォン・シュタインです」
「私はアイゼンシュタインの市長、クリストファー・フォン・デーニッツです」
衛兵長の説明によると、彼がアイゼンシュタインを統治する伯爵なのだとか。俺は彼に対して深々と跪くと、彼は慌てて俺に立ち上がる様に言った。
「他国の勇者がたった一人でBランクのドラゴニュートを討伐して国民を守り、報酬すら受け取らず、今度は冒険者狩りなる者の討伐を始めたと聞き、急いで駆け付けました。シュタイン様が都市を防衛して下さらなかったら、昨日どれだけ多くの市民が命を落とした事でしょうか。想像すらしたくありませんよ……」
「冒険者として当然の事をしたまでです。それから、廃村に潜んでいた冒険者狩りですが、先ほど討伐を完了しました。人間に化けて冒険者を喰らっていた様でしたが、正体はBランク、闇属性のアークデーモンでした」
「アークデーモンの討伐に成功したのですか!? たった一人でドラゴニュートを討伐するだけではなく、アークデーモンまで仕留めてしまうとは! その者が十五人もの市民を殺めた連続殺人犯なのでしょうか……?」
「それは分かりませんが、街にはまだ闇属性を秘めた人間が居ます。人間というよりも、人間に化けた魔物が潜んでいる可能性もあります」
俺はデーニッツ伯爵に一連の出来事を説明した。廃村で冒険者狩りに襲われ、冒険者ギルド・レグルスのギルドマスター、ドミニク・ヴァルターに助けられた事。そしてシュヴァルツの魔法道具屋で目が覚めた時、幸運のメダルが輝いていた事。
「連続殺人犯が廃村のアークデーモンかどうか、調べる手段はありません。魔物の死体はグランドクロスの魔法で消滅してしまったので……」
「それは仕方がない事です。再生能力を持つアークデーモンを仕留めるには聖属性の魔法で消滅させる以外に方法はないですからね。それよりも私が気になるのは、シュタイン様が魔法道具で目覚めた時、そのメダルが輝いてたという事です。廃村から街までは徒歩で一時間程の距離でしょうが、アークデーモンはシュタイン様とエルザ・シュヴァルツを襲撃した後も廃村に居たのですから、メダルはアークデーモン以外の者に反応したという事でしょう」
「ええ、この街は闇属性を持つ者の立ち入りを禁じていますか?」
「はい。他国の事は存じ上げませんが、シュリーフェン王国内の全ての都市で闇属性を持つ者の立ち入りを禁じております。ですから、街に闇属性秘めた者が居たという事自体が危機的状況なのです」
デーニッツ伯爵が長く伸ばした白髪を撫でつけながら深刻そうに俺を見つめると、俺はもしかするとドミニク・ヴァルターが連続殺人犯なのではないかと考えた。だがあの者は体内に風属性の魔力しか秘めていない。どうにかして巧妙に本性を隠しているのだろうか。
「メダルが闇属性を秘める者を見つけ出した三分間で傍に居た者は、魔法道具屋のエルザ・シュヴァルツ、そして冒険者ギルド・レグルスのギルドマスター、ドミニク・ヴァルター以外に居ないという事ですね?」
「そうです。何らかの魔法によって体内に秘める闇属性の魔力を隠しているのでしょう。しかし、私はエルザが犯人だとは思えません」
「それは何故ですか?」
「彼女は聖属性を秘める魔術師だからです。闇属性の反対属性である聖属性の持ち主が体内に闇属性を隠す事は不可能だと考えます」
「それは納得ですね。変化の魔法か何かで自分自身の魔力を隠す事は可能かもしれませんが、聖属性を持つ者が闇属性を持つ事は恐らく不可能。それこそ、Sランクの魔法道具屋でありながら、ファルケンハイン王国の騎士である、ギルベルト・フォン・シュタイン様の様な高名な魔術師でもない限り出来ない芸当です」
俺はアークデーモンかドミニク・ヴァルターのどちらかが十五人の市民の命を奪った連続殺人犯だと確信している。第一王女であるヴィクトリアを守り続けた守護者としての勘がそう言っているのだ。
「デーニッツ伯爵、私は暫くこの街で調査を続けます。調査の間、ガーゴイルの姿で街を移動する事もあると思います。ですがそれには深く触れないで下さい」
「何かガーゴイルに変化しなければならない理由があるのでしょうね。ファルケンハイン王国の勇者であるシュタイン様が街に滞在して下さっているだけで市民も安心して暮らせるでしょう」
「今回の冒険者狩りの事件は、背後にアークデーモンよりも知能が高い存在が居ると考えて良いと思います。アイゼンシュタインから程近い廃村に、ブラックベア、デュラハン、ドラゴニュート等の魔物が街を攻撃する機会を伺う様に隠れていたのですから。Bランクのアークデーモン以外にも市民を狙う存在が居るのです」
衛兵長は都市の防衛をする衛兵達を集めてくれたので、俺は廃村にCランクとBランクの魔物の群れが潜んでいた事を伝えた。衛兵達は涙を流して震え上がる者も居れば、意識を失う者も居る。
「私はファルケンハイン王国の勇者ですが、ゲイザー討伐、そして連続殺人犯の逮捕を目指して捜査を続けます。捜査の最中にガーゴイルの姿で街を飛ぶ事もあるかもしれませんが、くれぐれも凝視しない様にお願いします」
俺は衛兵達の前でガーゴイルの羽衣を使い、人間の姿からガーゴイルの姿に変化した。この姿の方がエルザの傍に居ながら街を見て回りやすい。既に勇者の俺がアイゼンシュタインに滞在している噂が広まっているのだ。犯人が俺を警戒している筈なのは確かだ。ひ弱なガーゴイルを演じておけば何かと都合が良い。
「それから、冒険者ギルド・レグルスのギルドマスター、ドミニク・ヴァルターを二十四時間体制で監視する事をお勧めします。私はファルケンハイン王国の勇者なので、シュリーフェン王国の衛兵に指示をする権限はありませんが、力のない民を守りたいという気持ちは皆さんと同じです。連続殺人犯の逮捕とゲイザーの討伐を目標に力を合わせ、都市の安全を取り戻しましょう」
俺が自分の想いを衛兵達に伝えると、勇者が都市の防衛に加わってくれると歓喜の声を上げた。だが、俺がこの街の防衛に協力出来るのは、ローゼンクロイツ魔法学校の冬休みの間に限る。
来年の一月十五日の始業式までに王都イスターツに戻らなければならないのだ。ホワイトドラゴンを探すためにこの街に訪れたが、とてつもない速度で悪質な犯罪に巻き込まれている気がする。
それから俺は衛兵長、デーニッツ伯爵と別れると、レオンハルトが待つ冒険者ギルド・レッドストーンに向かった。俺は久しぶりの休暇を楽しむために旅行をしていた筈なのだが、どうしてこんなに忙しく働いているのだろうか?
やはり俺は冒険者として生きる事が何よりも楽しいのだろう。今はレオンハルトとエルザを育てる事で頭がいっぱいだ。それに、俺は他国の勇者だとしても一人の冒険者だ。魔物や犯罪者が人間の暮らしを脅かしているのなら、封魔師として悪しき者を仕留めれば良い。それが他人を凌駕する力を身に着けた者の使命だと思っている。
ギルドに入ると、狩りを終えたレオンハルトがエドヴィンさんと語り合っていた。レオンハルトは俺の姿を見るや否や、嬉しそうに近付いてきた。
「師匠! 今日一日でグリムリーパーを二十体討伐出来ました! これが戦利品の魔石です!」
「魔石が三個か。多い方だね。狩りはどうだった?」
「初めて戦う魔物だったので、初めの頃は苦戦しましたが、ダガーにエンチャントを掛けて切り裂けば簡単に討伐出来ましたよ」
「そうかそうか。冒険者が都市の地下にあるダンジョンの魔物を狩れば市民もより安全に暮らせるからな。時間があれば積極的に魔物を狩る様に」
「はい! それで、魔石を集めると何か良い事があるとおっしゃっていましたが、この魔石は何に使うんですか?」
「ちょっと外に出ようか」
俺はレオンハルトと共にギルドを出ると、彼と共に街の北口から外に出た。雪が積もった深い森に入ると、地面に積もった雪をファイアの魔法で溶かした。
「今の魔法はファイアですか!? とてつもない威力でした……! それで、こんなところで何をするんですか?」
「魔石を集めたら良い事があると言っただろう?」
錬金術師の指環が輝くと、小さなオリハルコン製の箱が地面に着地した。レオンハルトは自分の意思で動く箱を見て愕然とした表情を浮かべ、ガチャはそんなレオンハルトを見て楽しそうに笑い出した。
「僕は魔石ガチャ。錬金術師のジェラルド・ベルギウスに作られたんだ。冒険者活動をサポートするために生まれた魔法道具だよ」
「魔石ガチャ? 師匠、この者は一体……?」
「魔石を魔石投入口に入れてごらん」
「え? 箱に魔石を入れるんですか?」
レオンハルトがグリムリーパーの魔石をガチャの魔石投入口に入れると、ガチャの体の表面に魔法の文字が輝いた。
『Dランク 中級冒険者シリーズ』
最近ではほとんど回す事も無くなったDランクのガチャ。レオンハルトはガチャの体の表面の文字を見ながらゆっくりとレバーに触れると、ガチャが微笑みながらレオンハルトを見上げた。
「レバーを回せば僕が君の冒険者としての活動を助ける魔法道具を作るよ。さぁ自分の運を試してごらん」
レオンハルトはガチャに促されてレバーを回すと、ガチャの体が虹色に輝いた。これはもしかすると……。
「師匠! 虹色に輝く玉が出てきました!」
「おめでとう! レオンハルトは強運の持ち主なんだな。それはレジェンドカプセル。Dランクの魔石ガチャで最高の機能を持つ魔法道具が入ったカプセルだよ」
「レジェンドカプセルですか?」
「ああ」
俺はカプセルの種類を全て説明し、レジェンドカプセルがいかに出現率が低いかを教えると、レオンハルトは満面の笑みを浮かべながら慌ててカプセルをひねり開けた。瞬間、虹色のカプセルからは羽根付きグリーヴが飛び出した。
鋼鉄とミスリルから出来た最高級のグリーヴ。移動速度と跳躍力を飛躍的に高める効果を持つ魔法道具は俺の生活必需品でもある。これがなければヒュドラの首を落とす事も出来なかっただろう。魔力を込めて跳躍すれば通常の人間では考えられない程の跳躍を可能とする。
「このグリーヴは?」
「履いてごらん。俺とお揃いの最高の魔法道具だよ」
「本当だ! 師匠と同じ物ですね!」
レオンハルトは汚れ切った革靴を脱ぎ捨てると、すぐに羽根付きグリーヴを履いた。レオンハルトはグリーヴが気に入ったのか、目を輝かせながら美しいグリーヴを見つめると、俺はレオンハルトの前に立ち、下半身に力を込めて垂直飛びをした。
全力で跳躍すると、ヒュドラの首元まで飛び上がる事が出来る羽根付きグリーヴには何度も助けられた。きっと死ぬまでこのグリーヴを使い続けるだろう。雪化粧が施された美しい木々を上空から眺めると、レオンハルトもグリーヴの効果を悟ったのか、足に風の魔力を纏わせて跳躍した。
背の低い木よりは高く飛べたが、まだ魔力と筋力が低いからあまり高くは飛べていない。素早いダガーの連撃を得意とする彼がこのグリーヴを使いこなせる様になれば、EランクやDランク程度の魔物にはまず負ける事はなくなるだろう。
「師匠! このグリーヴは最高です! 魔石ガチャって本当に便利ですね!」
「そうだろう? 魔石を集めたらいつでもガチャを回しても良いよ。ただし、買い集めた魔石ではガチャを回させないからね」
「はい! 魔物を狩って魔石を集め、ガチャを使わせて貰います!」
俺とレオンハルトは暫く何度も垂直飛びをすると、レオンハルトは二回目のガチャを回した。二回目はノーマルカプセルが出て、三回目にはレアカプセルが出た。なんとガチャ運の良い男だろうか。
ノーマルカプセルの中身は小太刀。ダガーよりも長く、刀よりは短い。そしてレアカプセルの中身は騎士のガントレット。これでますますレオンハルトが強くなる事は間違いない。
「丁度ダガーを買い替えようと思っていたんです。小太刀って初めてなので勝手が分かりません」
「騎士のガントレットを嵌めてから小太刀で俺に攻撃してごらん。初めての稽古をつけよう」
「本当ですか!?」
「ああ、俺もこうして師匠から技を継承したからね」
レオンハルトは騎士のガントレットを嵌め、腰に小太刀を差し、鋭く俺を見つめながら武器を抜いた。刃には風の魔力が発生し、両足と両手にも風の魔力が発生した。移動速度と攻撃速度を上昇させながら、小太刀の殺傷力まで上昇させているのだ。
小太刀、両手、両足に風のエンチャントを発生させられるレオンハルトは間違いなく魔法の才能を持っている。こんな逸材をこれから育てられる事は俺にとって幸福でしかない。
「それではいきます!」
「ああ、全力で打ってみろ!」
レオンハルトが一気に飛び込んでくると、羽根付きグリーヴの効果で昨日よりも移動速度が爆発的に向上している事に気が付いた。それからレオンハルトは風の魔力を纏わせた小太刀で攻撃を放ってきたが、まだ小太刀の形状に慣れていないのだろう。試行錯誤しながら、最速で打ち込める型を模索している様だ。
三分もするとレオンハルトの魔力が枯渇したので、俺は彼にマナポーションを飲ませた。やはり彼は短期決戦型の冒険者なのだ。瞬間的な攻撃力はかなりのものだが、長期的な戦闘には向かない。体力もまだまだ低いのだろう、冬の森に居るにもかかわらず、額からは大粒の汗が流れており、肩で息をしながら地面に座り込んだ。
「師匠は全く疲れないんですか!?」
「これくらいでは息も上がらないよ」
「俺の全力がこれくらいですか……俺ってやっぱり弱いんですね」
「いや、レオンハルトは十分強いよ。俺の十四歳の時とは比較にならない程強い。このまま鍛え続ければ間違いなくギルドマスタークラスの冒険者になれるだろう」
「俺がBランクの冒険者になれるんですか!?」
「ああ、きっとなれるとも。だけど、実際の戦闘では三分で魔力を枯渇させる訳にはいかない。前衛職は魔法職を守りながら戦える筋力、体力、魔力、判断力が必要なんだ。全力を出すのは結構だが、魔力の配分も考えられる様になろうな」
「はい! それでは今度は足だけにエンチャントを掛けます!」
「よし、稽古の再開だ」
それから俺は封魔剣舞を踊りながら彼の攻撃を受けた。レオンハルトは俺が一般の冒険者とは異なる動作で小太刀を受けている事に気が付いたのか、彼も戦闘の最中に俺の動きを真似し始めた。
「師匠、俺は師匠の技が見たいです!」
「うむ。それではレオンハルトに相応しい技を見せよう。封魔石宝流の剣術の中でも高い破壊力と攻撃速度を持つ技だ」
俺は石宝刀を両手で握ると、体内から掻き集めた魔力を石宝刀に注ぎ、レオンハルトに向けて剣気を叩き込んだ。勿論、全力の剣気を叩き込めば彼を気絶させてしまうから、手加減をして剣気を放った。思えばエレオノーレ様も稽古の時は禍々しい殺気を放ち、俺の精神を鍛えてくれた。
彼女が本気で剣気を叩き込んだり、殺意を放ち続けてくれたお陰で、俺は大抵の魔物を前にしても平静を保てる様になった。
「疾風閃!」
全力で踏み込み、全ての魔力を乗せた最速の突きを放つ。切っ先から放った剣圧がレオンハルトの体に触れた瞬間、彼の体が遥か彼方まで吹き飛んだ。レオンハルトは着地の瞬間に両足に風のエンチャントを掛けたのか、器用に衝撃を吸収した。
「師匠……今のが師匠の本気の一撃なんですか!?」
「殺意すら込めていない稽古用の攻撃だよ。本気の一撃を放っていたらレオンハルトは俺の剣気だけで意識を失っていただろう」
「剣が俺の体に触れていないのに、剣圧だけで体が吹き飛びました! これが勇者の初号を授かった、Sランクの騎士の力ですか……」
「今の技は疾風閃だ。毎日五百回は放つ様に」
「五百回……!? わかりました、疾風閃を身に着けて強くなります! そしていつか俺の両親を殺した奴を仕留めます!」
「こらこら、復讐のために技を教えてる訳ではないからな」
「失礼しました……」
それから俺はレオンハルトに何度も疾風閃を見せ、すっかり日が暮れると、初めての稽古を終えて街に戻った。
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