ヤンキー・モンキー・ベイビー!

卯月うさぎ

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49.どっち?

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「ポポさん、竜巻をお願いするっす」
「建物が邪魔です」
「他の魔術でぱぱっと倒すとかないんすか?」
「剣先を突き付けられる前に、お願いして欲しかったですね」
「ポポさん、男になる前にデッドエンドっすよ。もっと焦りましょう」
「前々から言おうと思ってましたけど、存分に貴方酷いですよね」
「俺で酷かったら、桃花さんとうまくやってけないっすよ。あの人の場合、無自覚で酷いっすから」
「……貴方やっぱり、自覚を持ってやっていたんですね」
「ポポさん……、目が怖いっす。今はその憎しみを目の前の奴に向けちゃって下さい。マジ、お願いします。桃花さんがやばいっす!ほらっ」


そう言って目の前で自分達が人質に取られて、身動きの取れないトーカに目をやった。じりじり迫る赤毛に、後ろに後ろに後退しているトーカ・・・。

ジト目で健太を見て、ポポが何かを呟く。突風が吹き馬たちが暴れ出した。それに気を取られて男共の剣先がずれた。「今です!」そう言われて囚われていた全員が背中合わせで男共と対峙する形をとった。

「ポポさん、地味にすごいっす。俺もっと大きいの望んでたんすけど、一応助かったっす」
「・・・その口二度と開かないように縫い付けましょうか?」

そう言って呪文のようなものを唱えた。

「***-*****-****」
「えっ!マジ縫い付け?!」

ビビる健太を他所に、トーカがふわりと浮いた。そのまま、自分達の方にやって来るトーカを抱き止めるマルクス。

「お前マジ、暴走すんなよな!」
『あの赤毛、最悪や。1発では足らん。後10発は殴らんと気が収まらん』
「これ以上問題起こすな!ポポこの場何とか出来るか?!」
「今やるとこです!」

そう言って術の言葉を吐く。
それを聞いた赤毛が、大笑いした。

「悪いな坊主。魔術師がいるってばれた時点でこっちも対策取っちまったわ。所謂"術止め"だ。坊主の魔術レベルがこっちの魔術師よりレベルが高ければ、この術式は破れるだろうが……ダメみたいだな」


悔しそうに術が使えないというポポ。前にポポに魔術レベルを聞いたら、結構なレベルだと言っていた。そのポポでもダメって事は、こいつについている魔術師はレベルが高いと言う事か……。ついてる野郎はクソ野郎だが。

『おい、赤毛!私等をどないするつもりや』
「嬢ちゃん、黙ってついてきたらそいつ等解放。抵抗したら、そいつ等全員殺して、お前を連れて行く。同じ連れて行くでも前者と後者じゃ全然違うよな?生きると死ぬの選択だ。さて嬢ちゃんはどっちを選ぶ?」
「どっちもこっちもない。殺されないし、こいつも連れて行かさないさ。お前等、俺等の腕を見くびるな」

グランがそう言って剣を構えた。
私は、赤毛のあの余裕な態度がどうも好かん・・・。

『なぁ、さっき気に入ったって言うたな。ほんなら、私に勝って連れて行け』

その言葉にくっと喉の奥で笑う赤毛。
そして、剣を地面に刺して素手で構えた。
皆が少し場所を開ける。

「容赦しないが、文句言うなよ嬢ちゃん」
『お前に返すわその言葉。10発は殴らせてもらうで!』

そう言って、両方が一歩踏み出す。殴りかかる赤毛の横にさっと廻りこんで、1発目と言って横から殴る。頬に入った瞬間、ギロっと睨まれた。

ふ~ん、殴られて睨むぐらいやったら、ラムスのおっさんぐらいの力加減でも大丈夫か……。離れる瞬間蹴りが来た。その蹴りも、私からしたら動作が鈍い。さっと避けて、こっちも2発目と言って蹴りを出した。腰の所に当たって膝をつく赤毛。
その時「お前…、魔術を使ってるのか」って言われて?マークが出た。赤毛がホルス!そう呼んだかと思うと、魔法陣が赤毛を包む。

その途端、動きが良くなった赤毛。攻撃を避けながらポポに聞く。


『ちょ、何や・・ポポこいつ何したんや?』
「魔術で身体能力を最大にしたんです。気を付けて下さい!あっ後ろ!」


ポポに気を取られた。慌てて後ろと言われて振り返ると、目の前にグーが見えた。


『げっ!』


殴られる思って加減を忘れて、100%以上の力を出してしまった私。所謂火事場のクソ力だ。
後ろから見たら、皆が私が殴られたと思っただろう・・。

答えはNOだ。顔面に当たる直前で、そのグーをパーで押さえ込んだ。じゃんけんで負けた赤毛。


『何を誤解してるか分からんけど、私は魔術は使ってないで!3発目っと!』


パーで受け止めた拳を引っ張って、鳩尾に膝蹴りを入れる。

「ぐふっ!」

膝まづいて、えづく赤毛。余裕こいてた姿が今は何処にもないなって思って見てたら、両足首を持たれた。

その途端、ひっくり返される。その振動で、あそこからどろりと血が出た。


『あ゛?!』
「がぁーバカ猿、油断すんな!!」


今現状、余裕こいてたんは私やった。捕まってしまった焦りと、とろとろと出る感触に焦っていると、

「嬢ちゃん…、ちょっとおいたが過ぎたな。そんな嬢ちゃんには躾けが必要だな」

そう言って裏返しにされ、子供が尻を叩かれる格好になった。


『///あっ、今やばいねん!!』


そう叫んだ時にはすでに遅かった。

尻叩きの一発がぱぁーんといい音を鳴らした。その衝撃であそこから大量にどろりと出た。

そしてとろとろと出てた上に、叩かれたせいでパンツの中はスプラッタだ。
あっちの世界の万能ショーツと違って、そういうショーツでないだけにショックである。


「///あ゛っ!」


何かを焦る赤毛。その声に私も焦る。

匂ってる?染みてる?どっち?・・・・・どっちも嫌やーー!


あそこに力を入れてみるも今だドクドク出てるそれ……。しまいにはもう諦めて、子宮の好きなようにさせた……。

どのくらいしてか、漸く子宮も納得した量が出たんか治まった。のそのそと赤毛の膝の上から退く。赤毛のホールドしてた力は脱力し、私が退くのを黙って見てた。


「・・・。」
『////』


自分のズボンを見る。涙目でマルクスを見ると、お産に慌てる夫のようにワタワタと踊っていた…。

ここに女子が居てくれたらと心底思った。
全員の見守る中、居た堪れなくしてるとポポが走って自分のマントを被せてくれる。
その途端、ポポに縋っておいおい泣く。恥ずかしい、ちくしょう恥ずかしすぎる!



私の心境を表すように、風がぴゅーぴゅー吹いていた。
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