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66.悪い顔の2人がやることは?
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『ほな行くで、皆!!』
その瞬間、クラクションとエンジン音が返事の代わりに、一斉に鳴り響く。
ベルさん達は慣れたもの顔でそれを見、他の兵士達は驚愕していた。
私等にビビった兵士が道を開ける中、戦いのど真ん中まで来た所でバイクを止める。
そして、じじいに手を挙げ合図を送った。
その途端、兵士全員が身ぐるみを剥がされる。
舞い上がる鎧、剣、矢じり・・紋章までもが空高く舞い上がり向うの空に消えて行った。
間抜け姿の兵士達は、意味が分からずあんぐり顔である。
私は、さっきじじいに頼みごとをした。
『じじい、やってほしい事があんねん』
「何じゃ、言うてみぃ」
『私が合図したら、ここに居る全員の鎧や武器と紋章を全てどっかやってくれ』
「何をするつもりじゃ?」
『あいつ等、鎧と紋章で敵味方を判断してる。それを無くしたらどうなると思う』
悪い顔をして言う私に、暫く考えて面白い事になるのうと、じじいも悪い顔で答えた。
そして、快く了解した。そしてもう一つ、頼みごとを言う。
『後1つ、身ぐるみ剥いだ後、魔術禁止にしてほしいねん。そうしんと、魔術使える奴だけ優位やろ。ずっこくなるねん』
「ふむ、確かに。それなら、儂じゃなく姫さんが術をかけろ」
『私がするんか?できんのか?』
「簡単じゃ、さっきみたいに大きな声で命令すればできるじゃろ。むしろ儂よりも、姫さんの方が面白そうじゃ」
そう言って、ひゃっひゃと笑った・・・。
では、じじいの言う通り大きな声で言い放つ。
『これにて、魔術禁止ー!!終了~~。』
これでええんかって、丘の上のじじいを見ると頭上で大きく丸を描いていた。
思わず笑う。
『ほんじゃ始めますか』
それを合図に三上達が兵士を殴り始めた。
もう楽しそうに喧嘩をやりだす紅蓮のメンバーに、これまた笑いが出た。
***
空を覆いつくす巨大な光の輪──────
それが召喚の光だと気づいたのは、空気を震撼させ数百人の奇怪な集団が光と共に現れた時だった。
儀式の間で見た比じゃない大きさに、俺もここに居るホルスも唾を飲み込んだ。
今だ戦う手を止め、何が起ったか分からない兵士達に、嬢ちゃんは意味の分からない啖呵をきった。
『紅蓮総長12代目神崎桃花17才。お前等に喧嘩上等しに来たで!!そこんとこ夜・露・死・苦!』
光と共に来た奴等全員が、その啖呵に大笑いだ。嬢ちゃんとそいつ等の雰囲気の良さに、俺もついつられて笑ってしまった。
そして、嬢ちゃん達が乗った鉄の馬が聞いたこともない、雄たけびを一斉に上げる。
パラリラ、パラリラ・・・パラリラ、パラリラ・・・ヴォン、ヴォン、ヴォーンーー・・・
その途端、騎馬隊はパニックを起こした馬から振り落とされた。
敵も味方も奇怪なものに怯える。
何故かベルナール達だけが、怯えもせずそれを見ていた。
鉄の馬に乗って猛スピードでこっちに来る嬢ちゃん達に、皆が得体の知れぬ怖さで道を開ける。
丁度戦いのど真ん中に嬢ちゃん達が来た時、今度はルビナス殿がやってくれた。
敵味方関係なく、兵士達の武器を空に舞い上げどこかにそれを飛ばしたのだ。
鎧も剣も矢じりも何もかもだ…。何故か紋章までも飛んで行った。
その途端、真っ裸にされたような間抜けな兵士だらけになる。
そして、嬢ちゃんが大きな声でこう言った。
『これにて、魔術禁止ー!!終了~~。』
そう言った途端、魔術師全員が術をかけれなくなった。さっきの巨大な召喚の光といい、嬢ちゃんがやったと悟る。
横に居たホルスが苦笑いで言う。
「やはり、イレギュラーでしたね…」
「・・・・嬢ちゃん、何がしたいんだ?これで戦争を終わらせたつもりか?!」
「いいえ、始めるんですよ。ほらっ、」
ほらっと言われた先を見ると、楽しそうにガキどもが殴り合いを始めていた。
「・・・」
武器が無い今、戦うものと言えば拳だけかと思い、仕方なく始めようとしたらはたと気づく。
付けてた鎧や紋章で敵味方を判断していた為、それがない今、敵味方が分からなくなった。
その瞬間、嬢ちゃんの意図が分かる。
はぁーと思わずため息をついて、頭をかきむしった。
仕方なく、顔見知りでない横の男を殴る。こいつがターベル兵かザルビア兵でないことを祈る。
その途端、俺の回りの部下も殴り合いを始め出す。勿論、誰が敵で味方か分からずにだ…
暫くすると、最初はバカバカしいと思って殴っていたものが、段々と面白くなって来る。
剣の場合、やるかやられるかの2択。
────生と死だ。
これはどちらかというと、自分の男を試されてる感があった。
そう言う意味で、1人ぶっ倒すと優越感に沸いた。逆に殴られれば、頭に血が上り負けてなるものかとたぎる何かがでてきて、目的も忘れた。
相手も同じで、殴られたから、殴るみたいな酒場の喧嘩のような雰囲気になっていた。
殺伐とした雰囲気が、違うものに変わる。
一番驚いたのが、所々で味方同士のような兵士が口論し、殴り合っていたことだ。
そして以外と嬢ちゃんが召喚したガキどもは強かった。体格の有る者には複数で連携して戦い、頭を使って喧嘩をしていた。全く引けはとっていなかった。嬢ちゃんに集まる仲間は、マジおもしれぇな。
昔、悪ガキ相手に素手でやり合ってたことを懐かしく思いだす。
そして、誰かが言った言葉も思い出した。
"人数が少ないと喧嘩。人数が多くなれば、それは戦争となる…"
あれ、嬢ちゃん達が今やってるのはどっちだ?これは、やっぱり戦争なのか?これが?!
もうこうなりゃ、殴り合いを楽しんでこれからイレギュラーが起こす何かを待つことにするか…。
その瞬間、クラクションとエンジン音が返事の代わりに、一斉に鳴り響く。
ベルさん達は慣れたもの顔でそれを見、他の兵士達は驚愕していた。
私等にビビった兵士が道を開ける中、戦いのど真ん中まで来た所でバイクを止める。
そして、じじいに手を挙げ合図を送った。
その途端、兵士全員が身ぐるみを剥がされる。
舞い上がる鎧、剣、矢じり・・紋章までもが空高く舞い上がり向うの空に消えて行った。
間抜け姿の兵士達は、意味が分からずあんぐり顔である。
私は、さっきじじいに頼みごとをした。
『じじい、やってほしい事があんねん』
「何じゃ、言うてみぃ」
『私が合図したら、ここに居る全員の鎧や武器と紋章を全てどっかやってくれ』
「何をするつもりじゃ?」
『あいつ等、鎧と紋章で敵味方を判断してる。それを無くしたらどうなると思う』
悪い顔をして言う私に、暫く考えて面白い事になるのうと、じじいも悪い顔で答えた。
そして、快く了解した。そしてもう一つ、頼みごとを言う。
『後1つ、身ぐるみ剥いだ後、魔術禁止にしてほしいねん。そうしんと、魔術使える奴だけ優位やろ。ずっこくなるねん』
「ふむ、確かに。それなら、儂じゃなく姫さんが術をかけろ」
『私がするんか?できんのか?』
「簡単じゃ、さっきみたいに大きな声で命令すればできるじゃろ。むしろ儂よりも、姫さんの方が面白そうじゃ」
そう言って、ひゃっひゃと笑った・・・。
では、じじいの言う通り大きな声で言い放つ。
『これにて、魔術禁止ー!!終了~~。』
これでええんかって、丘の上のじじいを見ると頭上で大きく丸を描いていた。
思わず笑う。
『ほんじゃ始めますか』
それを合図に三上達が兵士を殴り始めた。
もう楽しそうに喧嘩をやりだす紅蓮のメンバーに、これまた笑いが出た。
***
空を覆いつくす巨大な光の輪──────
それが召喚の光だと気づいたのは、空気を震撼させ数百人の奇怪な集団が光と共に現れた時だった。
儀式の間で見た比じゃない大きさに、俺もここに居るホルスも唾を飲み込んだ。
今だ戦う手を止め、何が起ったか分からない兵士達に、嬢ちゃんは意味の分からない啖呵をきった。
『紅蓮総長12代目神崎桃花17才。お前等に喧嘩上等しに来たで!!そこんとこ夜・露・死・苦!』
光と共に来た奴等全員が、その啖呵に大笑いだ。嬢ちゃんとそいつ等の雰囲気の良さに、俺もついつられて笑ってしまった。
そして、嬢ちゃん達が乗った鉄の馬が聞いたこともない、雄たけびを一斉に上げる。
パラリラ、パラリラ・・・パラリラ、パラリラ・・・ヴォン、ヴォン、ヴォーンーー・・・
その途端、騎馬隊はパニックを起こした馬から振り落とされた。
敵も味方も奇怪なものに怯える。
何故かベルナール達だけが、怯えもせずそれを見ていた。
鉄の馬に乗って猛スピードでこっちに来る嬢ちゃん達に、皆が得体の知れぬ怖さで道を開ける。
丁度戦いのど真ん中に嬢ちゃん達が来た時、今度はルビナス殿がやってくれた。
敵味方関係なく、兵士達の武器を空に舞い上げどこかにそれを飛ばしたのだ。
鎧も剣も矢じりも何もかもだ…。何故か紋章までも飛んで行った。
その途端、真っ裸にされたような間抜けな兵士だらけになる。
そして、嬢ちゃんが大きな声でこう言った。
『これにて、魔術禁止ー!!終了~~。』
そう言った途端、魔術師全員が術をかけれなくなった。さっきの巨大な召喚の光といい、嬢ちゃんがやったと悟る。
横に居たホルスが苦笑いで言う。
「やはり、イレギュラーでしたね…」
「・・・・嬢ちゃん、何がしたいんだ?これで戦争を終わらせたつもりか?!」
「いいえ、始めるんですよ。ほらっ、」
ほらっと言われた先を見ると、楽しそうにガキどもが殴り合いを始めていた。
「・・・」
武器が無い今、戦うものと言えば拳だけかと思い、仕方なく始めようとしたらはたと気づく。
付けてた鎧や紋章で敵味方を判断していた為、それがない今、敵味方が分からなくなった。
その瞬間、嬢ちゃんの意図が分かる。
はぁーと思わずため息をついて、頭をかきむしった。
仕方なく、顔見知りでない横の男を殴る。こいつがターベル兵かザルビア兵でないことを祈る。
その途端、俺の回りの部下も殴り合いを始め出す。勿論、誰が敵で味方か分からずにだ…
暫くすると、最初はバカバカしいと思って殴っていたものが、段々と面白くなって来る。
剣の場合、やるかやられるかの2択。
────生と死だ。
これはどちらかというと、自分の男を試されてる感があった。
そう言う意味で、1人ぶっ倒すと優越感に沸いた。逆に殴られれば、頭に血が上り負けてなるものかとたぎる何かがでてきて、目的も忘れた。
相手も同じで、殴られたから、殴るみたいな酒場の喧嘩のような雰囲気になっていた。
殺伐とした雰囲気が、違うものに変わる。
一番驚いたのが、所々で味方同士のような兵士が口論し、殴り合っていたことだ。
そして以外と嬢ちゃんが召喚したガキどもは強かった。体格の有る者には複数で連携して戦い、頭を使って喧嘩をしていた。全く引けはとっていなかった。嬢ちゃんに集まる仲間は、マジおもしれぇな。
昔、悪ガキ相手に素手でやり合ってたことを懐かしく思いだす。
そして、誰かが言った言葉も思い出した。
"人数が少ないと喧嘩。人数が多くなれば、それは戦争となる…"
あれ、嬢ちゃん達が今やってるのはどっちだ?これは、やっぱり戦争なのか?これが?!
もうこうなりゃ、殴り合いを楽しんでこれからイレギュラーが起こす何かを待つことにするか…。
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