ヤンキー・モンキー・ベイビー!

卯月うさぎ

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79.ゲル様、糸を繋ぐ

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只今、私はゲル様に絶賛襲われ中だ。



『なっ、こら、盛ったらあかん!///むみゃぁっ』


隣の部屋にはゲルの補佐官も居るだろうし、表にはベルさん達が居る。ここは王弟を殴るより叫んだ方が賢明と思い口を開けた瞬間、ゲル様にその口を丸ごと食われた。

しかも、舌を突っ込まれる・・・。


『///むっ・・ん、んっ、んっ・・・・』


そして、同じした・・でも下半身も食われかかってる。
足の間に身体を入れられて、股間にいきり勃ったモノを押し当てられているからだ。しかも下着越しにその熱と形が伝わるぐらいぐりぐりされる・・・。

必死に密着したゲル様を引きはがそうと力の限り両手で胸を押す。その途端、腰と背中をガシッと囲われ、両手がゲル様と自分の胸に挟まれて動かせんようになった。


『///むふっ・・あふ・・ふっ・・ふっ・・』


動きを止められてしもたっ!しかも息が……でけん。
ここは鼻で息するんやろうけど、自分の荒い息がゲル様の顔にかかるのは何か恥ずかしすぎる……って、何乙女なこと考えてんねん!!心配する所はそこじゃない、下半身や!!

慌てて貞操の危機を脱する為、身体をウニウニと左右に動かしてがっちりとホールドされた腕を振り払う努力をしてみた。その度にギシギシと音を鳴らすソファー。何処までも、私に絡んで離さないゲル様に、蛇のもつれあい的な交尾を思い出す。ってか、竜も蛇か?!いや蜥蜴?・・・爬虫類系は間違いないなと結論が出たが、それが分かってこの状況が変わるかと言えば変わらない。


だが何故だろう・・、こういう状況で私は負荷のかかるソファーの脚が気になりだした。押し倒された時は焦ったが、段々と違和感を感じて来たからだ。感情をぶつけてくるようなキスに発情と別の何かも感じる。その理由に下着を脱がされ生ハメされるわけもなく、只々離れようとしてる私を拘束しているからだ。
股間は発情しているが・・・・。


『・・・』


手足も動かせない状態なので、動かせる部分でゲル様をつついてみた。
目を伏せて口を貪っていた男が吃驚したように私を漸く見た。目を合わせながら、もう一度つつく。
その途端、そのつついていたものを自分の中に引き込んだ。ピチャピチヤと音を鳴らしながら私の舌を堪能するゲル様。そして口を離し、ホールドしてた腕も緩めた。


『・・・』
「・・・」


自分の思い通りに行かない子供のような拗ねた顔がそこにあった。
だから、先生が子供に言い聞かせるようにビシッと言うてみた。


『・・・拗ねてる理由を簡潔に述べよ』
「・・・」

眉間に皺を寄せ、余計に拗ねたゲル様。オレ様だけにこの言い方はあかんか…。
仕方なしに、今度は背中をさすって優しく言うてみる。


『此処には、私等の他には誰もおらんで?王弟でもなく、1人の人間として甘えるんやったら甘える。怒るんやったら怒る。悲しいやったら悲しいって言葉を出したらどないや?あんたが認めた番に本心見せるんは恥ずかしいか?』
「・・・・」

その言葉に私の胸に顔をドスンと落とすゲル様。
赤毛やエロじじいなら即拳固で殴るところだが、そういうエロ要素が無い為、頭を撫でてやった。

そしたら身体をピクッとさせて胸に顔を埋めたまま脱力してしまう。
それによって、私はゲル様の全体重を受けることとなった。顔が酸欠と圧迫の為赤くなる。それをどうとったのか、上に乗った状態でギュッと甘えるように抱きつかれた。浅い呼吸で何とか酸素を補給していたのに、そのギュッで一気に酸素が絞り出された。赤み顔が青みに変わる・・・。酸欠の脳に、素直になったゲル様の声が聞こえる。


「・・・私が此処に住めと言った意味は私の番になって此処に住めと言う告白だった。それをお前は、自由が無いから此処に住みたくないと言う。私は王族ゆえ街に住むことは出来ぬ。だから次に、好きにさせてやると言ったのだ、そしてそれも嫌だとお前は言った・・・。では王城にしか住めない私は、お前の番になれないと言う事だ・・・・」


あー・・なるほど。それでキレて拗ねたと言う訳か・・・。

「ラムスの屋敷で卑猥な声と雄たけびが聞こえたと聞いた時、焦ったのだ…。
グラン達が一応は守ったようだが、次は分からぬ。傍にいないというだけでこんなに不安になる。そして、お前にこの気持ちが伝わらないのが……一番……………、堪える」

『・・・』


正直かわいいと思った。

オレ様なゲル様が途方にくれた子供に見えた。ゲル様の顔を両手で挟み込んでこっちを見させる。そうすることで、私も息が出来るからだ。

『誤解があったな。私が断った理由は学校では校則、社会に出れば法律、社則を守っての自由がある。ここ王城も王城の規則があるやろ?特に上流階級的な。
もし私が王城に住むんやったら、私もその規則を守った上での自由な生活をしなあかん。特別扱いはあかん。一般庶民な私にとったら、その王城の規則は正直しんどいねん・・・』
「っ!やっぱり・・、」
『最後まで聞き。それが番の選定になるかっていうと、そこは天秤やと思う』
「天秤?」
『どちらに重きを置くかや。自由を取るか愛を取るか。うちの母親は間違いなく親父にべた惚れしてたし、愛を取ったやろうな』
「お前は・・・」
『今は、自由と自立』
「・・・まだ、お前は仕事を探しているのか?」
『・・・探してる』
「・・・」

拗ねた顔をしながら、大きな溜息をついた。そして、少し身体を起こして聞いて来た。

「取りあえず、私を殴るか?」
『告白聞いて、殴れるか?それに嫌悪感はないな・・・』
「それは、嫌いではないという事か?!」

///そのすがる目、止めてくれるか。

『///う、上手く言えんけど・・そういう事やろうな』
「言い方を変えるぞ、それは好きという感情になっているという事か?!」
『う~ん・・、そう聞かれると分からん。逆に聞きたいねんけど、前にゲル様に番はどうやって見つけるんやって聞いたら、分からんって言うたの覚えてるか』
「あぁ」
『なら、今やったら分かるか?』



「……………………………………………………………………………分からん」



ものごっつい長いの後に、そう答えたゲル様。


『・・・』
「・・・」


お前…分からんと私を組み敷いて股間をこすりつけてたんか?しかも食い付くようなキスまでして?

解せなさそうな顔をするゲル様に、私も解せない顔を返した。

それとは逆に今だビンビンに主張をしてる下半身。
さっきの問いに"はいっ!はいっ!!はいっ!!"俺に答えさせろと挙手をしてるかのようにビクンビクンと大きく跳ねた。
もし下半身のブツに口があったら・・・

"先生!その答えはが勃つか勃たないかの差です!"とか
"いえ、がハメ込みたい女かどうかだと思いますっ!"って言っているようだった。


まぁ、本能のままな下半身は置いといて、実際私もゲル様と同じやった。
ゲル様は最初は最低な印象で始まったが、ザルビアに行く頃には"つるめる"分類の人間になっていた。
じゃ、"つるめる"分類が恋愛に発展するかと聞かれれば、自分でも分からん。
でも、こうやってキスさせてるのは、もはや"つるめる"分類以上のような気もする・・・。

だから、私の答えはこう言うしかなかった。


『ほんじゃ、私も今は分からんにしとく。ただ・・・』
「ただ?」
『番候補が1人だけやったら、うちの母親みたいに見えたかもしれんなとは思ってる』
「何が見えるんだ」


――――――運命の赤い糸・・・


そう言うとその言葉を知っているのか、ゲル様がその言葉の意味は何だと食いついた。私がその言葉の意味を説明し終わると、感慨深そうにして私の手を取った。
そして、パクリと小指を口に含まれる。

『///ちょっ、ひっ!何しゃぶって・・・い゛だっ!!!』


小指をギリッと噛まれた。しかも本気噛みだ!
ピリッとした痛みに少し血が出た。そしてゲル様も自分の小指を噛みこう言った。



「お前の中で、運命の赤い糸の先に誰がいるのか見えないというのなら、私はこうして無理やりにでも作る。私もあれだけの番候補達を押しのけてお前にたどり着かないといけないからな。遠慮はしない。他の奴等も同じだろう。今、はっきり伝えておく。今のお前が天秤の重きを自由に置いてるというのなら、その天秤を私の方に傾かせて見せる」

そう言ってお互いの小指をかざして見せた。それは流れた血が赤い糸・・・もとい毛糸のように見えた。

そう言って再度キスをするゲル様。今度のキスは、ついばむような優しいキスだった。

『///さてと、そろそろ私の上から退いてくれるか。圧迫されて正直しんどなってきた』
「///すまぬ。無理をさせた」

上から退こうとしたゲル様がもぞもぞしだす。

『どないしてん?』
「///気にするな。悪いが向うを向いてくれ」

トーカの上から退きたいのだが、股間の膨張を見られてしまうため焦るゲル。
今だ萎えずに"俺はヤルぜ!"を前面に出し勃起中。太ももにそれが当たっていた為、ゲル様が何に焦ってるかを理解したトーカが、自分のポーチからある物を出す。

『良かったらこれ、使え』

そう言って差し出された物を見るゲル。

「これは何だ」
『ソーイングセットや。その中に針が入ってる。一気に抜けるぞ。ちょっと痛いけど一瞬やと思う』
「・・・・・因みに、何を抜くのか聞いていいか」
『それ、空気で大きなってるんやろ?』

そう言った瞬間、米神に青筋をつくり怒鳴られた。



「一気に萎えたっ!そして、お前は性教育をもう一度やり直せっ!!!」

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