しらたきと糸コン

卯月うさぎ

文字の大きさ
5 / 6

拗れた女は、また拗れる

しおりを挟む
伏せっていた顔を上げると、大人の宗太が居た。

興奮して真面に見なかったが、10年前とだいぶ風体が変わっていた。


『・・・宗太、老けたね』


出た言葉がそれだった。ずっこけた宗太。そして・・


「///10年会ってなかったら、変わってて当たり前だろう!」


私にしたら16歳のままの宗太だったから不思議な感じだ。
自分もいろいろ変わったから、10年という月日はそうなんだろう。でも、何か別人と喋ってるようで照れてしまう、、、。

しかも、そんな別人のような宗太が10年間の怒りを吐けと言う。

改まって言われると、さっきのような勢いがなくなって言えなくなった。また、宗太だけに陰気な女に成り下がる私。


「捌け口になりそうな所から言ってけ。ちぐはぐな話になってもいいから、一つ一つ溜まったものを出せ。聞く方の俺も結構黙られると堪える、、、」


そう言われて、言えそうな怒りは此処からだった。


『私、10年間動けてない!!宗太は10年間ちゃんと動けてたのが腹が立つ!』
「あぁ。それから?」
『その原因は、あの時宗太が言った言葉だからね!トラウマになってる!』
「あぁ。他は?」
『さっきも言ったけど、宗太だけずるい!ぐずっ、本当にっ宗太だけ幸せになってずるいっ!!///宗太なんか死んじゃえ、うえぇーん……』
「俺が幸せってなんだよ?」
『母さんから聞いたっ、宗太結婚するって・・・うぇぇ・・ん』
「は?誰が?」
『宗太に決まってんじゃん!"宗ちゃん、今度結婚するんだって"そう言ってたもん!』
「・・・あぁ、そういう事か・・・。それ間違い。結婚するのは俺じゃない。弟の宗次だ」


『・・・・・・・・・・・・・・・え?』



思わず固まってしまった。
勘違いで宗太の所に殴り込みに行ったって事?

脱力気味にそのままベッドにうつ伏す。


そして、そのままの恰好で宗太にお願いする。


『宗太、もう帰っていただけますか…そして、取りあえず……………ごめんなさい』



これ以上拗らせたくない。

ケツのしらたきの次は、1人ヒステリーで幕を閉じた・・・。

これはもう・・夢にうなされるな。



きっと宗太は家の方向も宗太自身も鬼門なんだ。そう思って諦めようと思ったら、怒りの声が後ろで聞こえた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

処理中です...