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12.逆転

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 今、何時だろうか。

 私は累くんの上に倒れ込んだまま、ハァハァと荒い息を吐いていた。
 起き上がって時間を確認しなければ……と考えていたら、累くんがぐるりと身体を入れ替えて私の上に乗った。

「累くん……?」

 累くんはズルリと私の中から陰茎を取り出すと、コンドームを外して手早く新しい物につけ替える。
 そしてそのまま私の腿の裏をつかんで足を思い切り広げると、濡れた蜜口に陰茎の先端をひたりとあてた。

「待って、累く……あぁ!!」

 累くんは私の言葉を無視してズプンと一気に奥まで突っこんだ。

「まって! まって、累くん! あ、そこだめぇ……」

 累くんが腰を大きく回し、切っ先でグリグリと私の奥を押し上げる。
 そこはさっき累くんに初めて教えられた、私の感じてしまうところだった。

「やめ、やめて……」

「依さんがやっと僕のとこまで来てくれた」

 累くんは私の身体の両脇に手をついて私を見下ろす。

「あっ、あっ、あぁっ……累……くん?」

「依さんからキスしてくれて嬉しいな」

 私を見下ろす累くんは、とても美しい顔で微笑んだ。

 その笑顔はさっきまでの頬を赤らめていた少年の姿とはまるで違って見えた。
 私の背筋がゾクリと震える。
 そんな私の動揺を無視して、累くんは私のさらに奥まで暴くようにグッと腰を押しつけた。

「やぁ、そこ、だめ」

「ん? ダメ? こっち?」

 累くんは腰を引いて陰茎をズルリと引き出すと、今度は浅いところをグニグニと捏ねていく。
 そこはさっき累くんに知られてしまった私の弱いところで、このままだとまた何か出てしまいそうになる。
 私は少しでも快感を逃そうと身をよじる。
 しかし累くんは私の腰を押さえて逃げられないようにしながら、ふたりの繋がりの上にある突起を親指で押しつぶした。

「あ、あ……あぁ……あぁ……っ!!」

「依さんかわいいね。依さんの彼氏はここをあんまりかわいがってくれなかったの? 彼氏さんの分も僕がいっぱいかわいがってあげるね」

 そう言って陰茎で浅いところを擦りながら、私の突起を指て挟んで扱いていく。
 すぐに私はまた潮を吹いていた。

「や……あ……いやぁ……あっ……」

「ここを擦るとすぐに潮吹きするようになっちゃったね」

 私が潮を吹いてビクビクと震えていると、累くんは私の腰を掴んでそのままドチュンと奥まで貫いた。

「きゃぁっ!!」

 強すぎる快感に私は身を捩って逃げようとするけれど、累くんは腰を掴んで一気に引き戻す。

「累くん……お願い、まって」

「依さん」

 累くんは私に覆いかぶさりながらキスをして、反論の言葉を塞いだ。
 そのまま舌で口内を激しく犯しながら、何度も何度も奥まで突き上げた。
 私は何度も絶頂を迎え、それでも累くんは止まってくれなかった。
 そうして下からも後ろからも、頭がおかしくなりそうなほどグチュグチュのドロドロになるまで激しくかき混ぜられ、私はわけもわからず累くんの下でただ鳴き続けていた。

 もう今が何時かなんてわからなかった。
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