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第五回『いらないものとは』
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ブ「好きなベリーはブルーベリーです」
ラ「好きなベリーはラズベリーです」
ブ「ってことでブルーベリーです」
ラ「ラズベリーです」
ブ&ラ『クエスチョントーク』
ブ「このラジオは、毎回呼ばれたゲストさん達にテーマに沿って話してもらうトーク番組です」
ラ「真剣に聴くもよし、何も考えずに聞くもよし。何気ない会話に何を見出すかはあなた次第」
ブ「このラジオの周波数に合わせちゃったあなたは、今もこれからもきっとハッピー」
ラ「深く考えたり、気楽に楽しんだり、しっかり自分で生き方を決めていきましょう」
ラ「今回のトークテーマはいらない……あ、一緒に言うのね」
ブ&ラ『いらないものとは』
ラ「私パセリいらないかな。料理で飾ってるだけのやつ」
ブ「私あれ毎回食べるんだけど」
ラ「え、なんで、信じらんない。ってか食べれるのあれ。ってかなんで食べるの」
ブ「普通に食べられるよ。野菜だし。私添えてある野菜とか全部食べる」
ラ「え、あの大根とかも? お刺身にあるほっそいやつ」
ブ「うん」
ラ「じゃ、あの菊は? 菊の花」
ブ「ああ、食用菊だっけ。あれは食べないかも」
ラ「食べないんだ」
ブ「でもエディブルフラワーとか食べてみたい」
ラ「何それ」
ブ「食べられる花」
ラ「食の好みが微妙に違う友達っていいよね。好きなもの被らないし」
ブ「嫌いなものは食べてくれるしって?」
ラ「そう。でもまったく違うとシェアできないからやだ」
ラ「おでんだとしらたきいらない」
ブ「うわ、絶対食べる。大好きしらたき」
ラ「白くてほっそいの好きなわけ?」
ブ「そういうわけじゃないけど。そっちはピザだとピーマンとかいらない派?」
ラ「それはいる」
ブ「いるんだ。野菜が嫌いなわけじゃないんだもんね」
ラ「うん、野菜は好き。添えてある系がいらないだけ」
ブ「メインだけ欲しいわけね」
ラ「そう」
ブ「じゃカスミソウとかは?」
ラ「かすみそう? 食べるの?」
ブ「いや花だよ普通に。見るときの花。メインの花だけあればいい感じかなって」
ラ「ああ、カスミソウね。うん。なくていいかも」
ブ「大輪のバラみたいなのだけでいいんだ」
ラ「うん」
ブ「漫画でもメインキャラだけいればいい的な?」
ラ「漫画は違うよ、サブキャラの方がかっこいいじゃん」
ブ「そうなんだ」
ラ「サブの方が好みのこと多いんだよね」
ブ「へえ、意外」
ラ「ほら、私がメインキャラっぽいじゃん?」
ブ「ヘーソウナンダー」
ラ「ちょっと、変な顔しないで」
ブ「まあでも自分の人生では自分が主役だからね」
ラ「ね」
ブ「私の世界ではそっちが脇役」
ラ「わかってるよサブキャラめ。大根としらたきのサブキャラめ」
ブ「そっちはパセリのサブキャラ?」
ラ「え、なんで私がパセリのサブキャラなの」
ブ「パセリの人生が始まるときに最初に出てくる、パセリを食べない説明キャラ。見た目は派手で可愛いけどすぐいなくなるの」
ラ「え、ちょ、どういう話?」
ブ「色鉛筆の黒っている?」
ラ「色鉛筆? ってあんま使わなくない? それならクレヨンの白の方がいらないじゃん」
ブ「クレヨンの方が使わなくない?」
ラ「使わないけど、色鉛筆とかいうから思い出したんだよ。子供の頃にクレヨン使ったけど白って使わないなって」
ブ「子供の頃だと画用紙が白じゃないことあるじゃん。赤とか緑とか。だから白は結構使ったかな。でも色鉛筆だと黒は使わない。普通に線描くなら鉛筆でいいし、塗るのに黒って使わない」
ラ「でも色鉛筆の黒って鉛筆より濃いんじゃない? なんか成分違うんでしょ」
ブ「そうだけど使わない。いらない」
ラ「まあそういう人もいるよね」
ラ「人生に後悔はいらないよね」
ブ「大航海は必要だよ。大海原に」
ラ「字が違う航海ね。広い世界にみたいな」
ブ「そう。おおやけの方の公開もね。心オープン! みたいな」
ラ「ああ、公開ね」
ブ「後悔も必要だよ。次に生かせるなら。あんなことしちゃったから次はやめよって」
ラ「生かせないなら必要ないよね。するだけムダ」
ブ「生かさないのは後悔を味わうことを目的にしちゃってるからだよね」
ラ「えぅうぅん?」
ブ「生かすための後悔なのに、あれしなきゃよかったって気持ちを味わうだけで終わってるんだよそういう人達って。エピソードトークにすらしないで自分だけで味わっちゃってさ。後悔を自分だけのものにするなんてもったいないよね。なんて貪欲な」
ラ「ちょっと何言ってるか意味不明過ぎるんだけど」
ブ「まあでも後悔から学べないなら必要ないよね、うん」
ラ「あ、同意してくれるんだ」
ブ「雑念とかいらない」
ラ「ざつねん、がどういうものかよくわからない」
ブ「いらない思考のことだよ」
ラ「じゃあ『いらざつ』だね」
ブ「それだと『イラっとする雑記』みたい」
ラ「雑記って。あ、わかった『イラっとして雑に扱う』ことだよ」
ブ「ああ、なるほど。『イラ雑』ね。え、何の話だっけ」
ラ「わかんない」
ラ「小説のさ、プロローグとかエピローグとかいらなくない? 早く本編いってほしい。本編だけでいい」
ブ「飛ばせばいいじゃん」
ラ「そこはちゃんと読みたいの」
ブ「律儀だね。変なの。番外編とかもいらない系?」
ラ「番外編はねえ、面白いときあるからムカつく」
ブ「ちゃんと読むんだ」
ラ「メインばりに面白い時あるんだもん。好きなキャラがメインになってることあるし」
ブ「ああ、サブキャラ好きなんだもんね」
ブ「映画でいらないシーンってのもあるよね。その場面のせいで台無しって感じるやつ」
ラ「あー、そういうのは気にしないかな」
ブ「えー。あのワンシーンだけなくていいとかあるじゃん」
ラ「サブキャラが出てくるとこのこと?」
ブ「いやそういうのじゃなくて。ストーリー的にいらないみたいな」
ラ「サブキャラのとこじゃん。サブキャラの小ネタとかじゃん」
ブ「まあそういうこともあるか。なんでそういうとこだけ細かいの」
ラ「お互い様だよ」
ブ「まあ、時と場合によるわな」
ラ「そうだよ。だから白も黒もいるよ」
ブ「……あ、さっきのぬりえの話?」
ラ「ぬりえだったの? 普通にお絵かきじゃないの」
ブ「お絵かきなら白も黒もいるよ」
ラ「そうなんだ?」
ブ「黒の色鉛筆は普通の鉛筆より濃いからさ」
ラ「え、うん。だからさっきそう言ったじゃん」
ブ「さっきのはぬりえの話だもん」
ラ「どう違うの」
ブ「私からすると違うんだよ」
ラ「お絵かきとぬりえをそんなに分けなくても」
ブ「別物だよ」
ラ「へえ。じゃ、あれだね。私の鍋にブタがやってくるってやつ」
ブ「……うん?」
ラ「なんかワレのなべにブタ? って言葉あるじゃん。合う豚がやってくるみたいな。お絵かきとぬりえで、それぞれ合うものがあるってことでしょ」
ブ「……割れ鍋に綴じ蓋のこと?」
ラ「たぶんそれ」
ブ「それブタじゃないし『われ』って別に私って意味じゃないよ。われてる鍋だよ。しかもそれ合う人がみつかるとかそういう意味だし」
ラ「そうなんだ。まあどっちでもいいけど。私にはいらない知識」
ブ「サブキャラにもちゃんと合う人がいるって意味じゃん」
ラ「あ、そっか。じゃあいるわ」
ブ「いるいらないって曖昧だよね」
ラ「状況によって変わるからね」
ブ「自分にとってその時に何がいるかいらないかが、わかってればいいんだよね」
ラ「ね」
ブ「今回のクエスチョントークいかがだったでしょうか」
ラ「真剣に? それとも気楽に? お楽しみいただけましたでしょうか」
ブ「また次回、どこかの誰かがトークします」
ラ「ご清聴ありがとうございました」
ブ「ブルーベリーでした」
ラ「ラズベリーでした」
ブ&ラ「バイバーイ」
ラ「好きなベリーはラズベリーです」
ブ「ってことでブルーベリーです」
ラ「ラズベリーです」
ブ&ラ『クエスチョントーク』
ブ「このラジオは、毎回呼ばれたゲストさん達にテーマに沿って話してもらうトーク番組です」
ラ「真剣に聴くもよし、何も考えずに聞くもよし。何気ない会話に何を見出すかはあなた次第」
ブ「このラジオの周波数に合わせちゃったあなたは、今もこれからもきっとハッピー」
ラ「深く考えたり、気楽に楽しんだり、しっかり自分で生き方を決めていきましょう」
ラ「今回のトークテーマはいらない……あ、一緒に言うのね」
ブ&ラ『いらないものとは』
ラ「私パセリいらないかな。料理で飾ってるだけのやつ」
ブ「私あれ毎回食べるんだけど」
ラ「え、なんで、信じらんない。ってか食べれるのあれ。ってかなんで食べるの」
ブ「普通に食べられるよ。野菜だし。私添えてある野菜とか全部食べる」
ラ「え、あの大根とかも? お刺身にあるほっそいやつ」
ブ「うん」
ラ「じゃ、あの菊は? 菊の花」
ブ「ああ、食用菊だっけ。あれは食べないかも」
ラ「食べないんだ」
ブ「でもエディブルフラワーとか食べてみたい」
ラ「何それ」
ブ「食べられる花」
ラ「食の好みが微妙に違う友達っていいよね。好きなもの被らないし」
ブ「嫌いなものは食べてくれるしって?」
ラ「そう。でもまったく違うとシェアできないからやだ」
ラ「おでんだとしらたきいらない」
ブ「うわ、絶対食べる。大好きしらたき」
ラ「白くてほっそいの好きなわけ?」
ブ「そういうわけじゃないけど。そっちはピザだとピーマンとかいらない派?」
ラ「それはいる」
ブ「いるんだ。野菜が嫌いなわけじゃないんだもんね」
ラ「うん、野菜は好き。添えてある系がいらないだけ」
ブ「メインだけ欲しいわけね」
ラ「そう」
ブ「じゃカスミソウとかは?」
ラ「かすみそう? 食べるの?」
ブ「いや花だよ普通に。見るときの花。メインの花だけあればいい感じかなって」
ラ「ああ、カスミソウね。うん。なくていいかも」
ブ「大輪のバラみたいなのだけでいいんだ」
ラ「うん」
ブ「漫画でもメインキャラだけいればいい的な?」
ラ「漫画は違うよ、サブキャラの方がかっこいいじゃん」
ブ「そうなんだ」
ラ「サブの方が好みのこと多いんだよね」
ブ「へえ、意外」
ラ「ほら、私がメインキャラっぽいじゃん?」
ブ「ヘーソウナンダー」
ラ「ちょっと、変な顔しないで」
ブ「まあでも自分の人生では自分が主役だからね」
ラ「ね」
ブ「私の世界ではそっちが脇役」
ラ「わかってるよサブキャラめ。大根としらたきのサブキャラめ」
ブ「そっちはパセリのサブキャラ?」
ラ「え、なんで私がパセリのサブキャラなの」
ブ「パセリの人生が始まるときに最初に出てくる、パセリを食べない説明キャラ。見た目は派手で可愛いけどすぐいなくなるの」
ラ「え、ちょ、どういう話?」
ブ「色鉛筆の黒っている?」
ラ「色鉛筆? ってあんま使わなくない? それならクレヨンの白の方がいらないじゃん」
ブ「クレヨンの方が使わなくない?」
ラ「使わないけど、色鉛筆とかいうから思い出したんだよ。子供の頃にクレヨン使ったけど白って使わないなって」
ブ「子供の頃だと画用紙が白じゃないことあるじゃん。赤とか緑とか。だから白は結構使ったかな。でも色鉛筆だと黒は使わない。普通に線描くなら鉛筆でいいし、塗るのに黒って使わない」
ラ「でも色鉛筆の黒って鉛筆より濃いんじゃない? なんか成分違うんでしょ」
ブ「そうだけど使わない。いらない」
ラ「まあそういう人もいるよね」
ラ「人生に後悔はいらないよね」
ブ「大航海は必要だよ。大海原に」
ラ「字が違う航海ね。広い世界にみたいな」
ブ「そう。おおやけの方の公開もね。心オープン! みたいな」
ラ「ああ、公開ね」
ブ「後悔も必要だよ。次に生かせるなら。あんなことしちゃったから次はやめよって」
ラ「生かせないなら必要ないよね。するだけムダ」
ブ「生かさないのは後悔を味わうことを目的にしちゃってるからだよね」
ラ「えぅうぅん?」
ブ「生かすための後悔なのに、あれしなきゃよかったって気持ちを味わうだけで終わってるんだよそういう人達って。エピソードトークにすらしないで自分だけで味わっちゃってさ。後悔を自分だけのものにするなんてもったいないよね。なんて貪欲な」
ラ「ちょっと何言ってるか意味不明過ぎるんだけど」
ブ「まあでも後悔から学べないなら必要ないよね、うん」
ラ「あ、同意してくれるんだ」
ブ「雑念とかいらない」
ラ「ざつねん、がどういうものかよくわからない」
ブ「いらない思考のことだよ」
ラ「じゃあ『いらざつ』だね」
ブ「それだと『イラっとする雑記』みたい」
ラ「雑記って。あ、わかった『イラっとして雑に扱う』ことだよ」
ブ「ああ、なるほど。『イラ雑』ね。え、何の話だっけ」
ラ「わかんない」
ラ「小説のさ、プロローグとかエピローグとかいらなくない? 早く本編いってほしい。本編だけでいい」
ブ「飛ばせばいいじゃん」
ラ「そこはちゃんと読みたいの」
ブ「律儀だね。変なの。番外編とかもいらない系?」
ラ「番外編はねえ、面白いときあるからムカつく」
ブ「ちゃんと読むんだ」
ラ「メインばりに面白い時あるんだもん。好きなキャラがメインになってることあるし」
ブ「ああ、サブキャラ好きなんだもんね」
ブ「映画でいらないシーンってのもあるよね。その場面のせいで台無しって感じるやつ」
ラ「あー、そういうのは気にしないかな」
ブ「えー。あのワンシーンだけなくていいとかあるじゃん」
ラ「サブキャラが出てくるとこのこと?」
ブ「いやそういうのじゃなくて。ストーリー的にいらないみたいな」
ラ「サブキャラのとこじゃん。サブキャラの小ネタとかじゃん」
ブ「まあそういうこともあるか。なんでそういうとこだけ細かいの」
ラ「お互い様だよ」
ブ「まあ、時と場合によるわな」
ラ「そうだよ。だから白も黒もいるよ」
ブ「……あ、さっきのぬりえの話?」
ラ「ぬりえだったの? 普通にお絵かきじゃないの」
ブ「お絵かきなら白も黒もいるよ」
ラ「そうなんだ?」
ブ「黒の色鉛筆は普通の鉛筆より濃いからさ」
ラ「え、うん。だからさっきそう言ったじゃん」
ブ「さっきのはぬりえの話だもん」
ラ「どう違うの」
ブ「私からすると違うんだよ」
ラ「お絵かきとぬりえをそんなに分けなくても」
ブ「別物だよ」
ラ「へえ。じゃ、あれだね。私の鍋にブタがやってくるってやつ」
ブ「……うん?」
ラ「なんかワレのなべにブタ? って言葉あるじゃん。合う豚がやってくるみたいな。お絵かきとぬりえで、それぞれ合うものがあるってことでしょ」
ブ「……割れ鍋に綴じ蓋のこと?」
ラ「たぶんそれ」
ブ「それブタじゃないし『われ』って別に私って意味じゃないよ。われてる鍋だよ。しかもそれ合う人がみつかるとかそういう意味だし」
ラ「そうなんだ。まあどっちでもいいけど。私にはいらない知識」
ブ「サブキャラにもちゃんと合う人がいるって意味じゃん」
ラ「あ、そっか。じゃあいるわ」
ブ「いるいらないって曖昧だよね」
ラ「状況によって変わるからね」
ブ「自分にとってその時に何がいるかいらないかが、わかってればいいんだよね」
ラ「ね」
ブ「今回のクエスチョントークいかがだったでしょうか」
ラ「真剣に? それとも気楽に? お楽しみいただけましたでしょうか」
ブ「また次回、どこかの誰かがトークします」
ラ「ご清聴ありがとうございました」
ブ「ブルーベリーでした」
ラ「ラズベリーでした」
ブ&ラ「バイバーイ」
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