瓦解する甘い盾

流音あい

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番外編2 九度目の接触、今度こそ(※先輩視点)

番外編2-1、素直な反応、心の葛藤

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「ねえ、ホントにするの?」
「もちろん」
「ゲームで別れるかどうか決めるっておかしいと思わない?」
「世の中いろんなカップルがいるものでしょ」

 そりゃそうだけど。
 きよみちゃんの生理が終わって、手を出さずに寄り添うことも出来て、俺の信用はもう得られたと思ったのに。

「毎回この勝負するわけじゃないよね?」
「そうね。先輩が勝ったら、次の勝負のご褒美は名前呼びにしてあげる」
「ホント?」

 彼女は天使のような笑顔で頷いたけれど、やろうとしていることは、堕天使のような行為。彼女に跨られた状態で動いちゃいけないとか、そんなの出来る気がしない。

「じゃあ、ベッドに行きましょう、先輩」
 語尾にハートマークでも付きそうな声で、小首をかしげて促される。可愛いし、嬉しいし、彼女に積極的に触ってもらえるのは大歓迎だけど、暴走したら別れるだなんて、そんなのあんまりじゃないか。
「全部脱いで」
 言われた通り全部脱ぐ。
「下着も」
「ええ? いつもぎりぎりまでパンツは穿いてたじゃん」
「うん。でも今日は脱いで」
 仕方なく全部脱ぎ、ベッドに仰向けに寝転んだ。

 わくわくした表情で嬉々として上に乗ってくる彼女はこの上なく可愛いが、見るからにそそられる格好なので、既に身体は興奮してる。
 目の前で服を脱いだ彼女は、下着姿になると俺の水色のシャツを上から羽織り、上から三つ目と四つ目のボタンだけ留めて、ブラまで外した。
 そんな姿で俺の下半身に跨ってくるものだから、今すぐ押し倒したくなる。

 彼女は下着を穿いているので、直接触れてはいないが、隔てているのは薄い布のみ。
 既に上を向いている俺の分身に、彼女のそこが押し付けられると、うめくような吐息が漏れた。

「もう感じてるの? 今からそれじゃ、もたないんじゃない?」
「大丈夫。だってイクのはいいんでしょ。暴走しなければいいわけだから、今回は絶対大丈夫……たぶん」
「ふふ」

 彼女は笑いながら俺の腹を両手で撫でる。すべすべの太ももに腰を挟まれ、腹や胸を撫でられて、歓喜が分身に伝わっていく。
 唇を食まれ、応えるだけに留めていると、舌が入り込んできて吸い付いた。俺は枕の下に手を入れて、動かさないよう、ひたすら耐える。
 彼女の唇が顎を伝って喉ぼとけに移動する。吸い付かれ、首筋に舌を這わされ、耳を甘噛みされると呻いてしまう。下唇を噛んで耐えるけれど、動く下半身はどうしようもない。

「ふふ。楽しい」

 笑いながら見下ろしてくる彼女は女神のようで、すべてを奪おうとする悪魔のようだ。

 頬を両手で包み込み、唇に優しくキスをされる。こんな状況でも嬉しいものは嬉しいし、感じるものは感じてしまう。唇を啄まれると、天にも昇る高揚感で、離れると同時に名残惜しくて、つい起き上がろうとしてしまった。
 彼女は面白そうに首を傾げて、注意を促した。俺は大人しく手を枕の下に戻した。

 俺の胸を、彼女の唇が啄んでいく。よく俺がするように、先端に触れないように気を付けながら。指先と舌も使って愛撫され、腰の動きが抑えられない。
 彼女を押し上げれば、その刺激は更に俺を誘惑し、もっと擦りつけたくなってくる。彼女が避けないので、刺激が止まずに制御できない。

「腰が止まらないみたいだけど」
「ん……はぁ、そんなことないよ」
 ぐ、と彼女が腰を押し付けてくる。更に前後に揺らされるとたまらなかった。
「うぁ」
 ふふふ、と彼女は楽しそうだ。

 頭の片隅では、別れるというのは本気ではないと思っているけれど、もし本気だったらと思うと、怖くて手が出せない。

「どうですか? 一方的に焦らされる気分は」
「はぁ……悪くはないよ」
「へえ?」

 俺の胸の突起を指ではじくと、今度は転がすように押しつぶす。快楽を少しでも逃がそうと呼吸を整える俺を、彼女はあざ笑うかのように胸に吸い付いた。
 柔らかい唇で食んだかと思うと、舌で執拗に刺激して、何度もちゅうと吸い上げる。
 耐えかねた俺は、無意識に彼女の髪に手を入れていた。顔を上げた彼女に瞳をのぞき込まれ、手を離す。

「今のはちょっと、添えただけだよ。まだセーフだよね」
「そうね。そういうことにしといてあげる」

 彼女はシャツのボタンを外し、自らの胸を見せつけるように寄せたり、持ち上げたりしている。俺の上で触れられない豊かな胸が、揺れている。

「ねえ……触ってあげようか」
「結構よ」
「舐めてあげようか」
「ふふ。結構よ」

 彼女は胸の柔らかさを強調するように動かしながら、胸の先端をつまみ、顎を上に向けて快感にふけっている。なんとも扇情的な光景だ。やがて彼女がシャツを脱ぐと、つんと上を向いた胸が、俺を待っているかのように思えた。

「ねえ、手伝ってあげるよ。その方が気持ちいいと思うよ」
「どうでしょうね」

 彼女は俺の両脇に手を置くと、瞳を覗き込みながら腰を前後に揺らした。俺も気持ち良いが彼女も感じているのが分かる。腰を掴んで揺さぶりたいが、耐えるしかない。
 彼女が唐突にベッドを下りた。戻ってきた彼女の手には、俺のズボンのポケットに入っていた避妊具があった。

「さあ先輩、自分で付けて」
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