紙威奇譚

くらっしゃー原

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家電戦隊家電ジャー

第一話 我ら、主婦の味方!

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「…あー、寒い寒い。もーこんな時間か。」
「ったく、誰が1日24時間って
決めたんだか…」
「ぶち転がしてぇ…
時間という概念をぶち転がしてぇ…。」
「…さてと、家に帰ったら何しよっかなー。」
「ゲームしてメシ食ってゴロゴロしてテレビ見て…」

コイツは家電である。掃除機である。

「漫画読んでゲームし…
…あ、流れ星だ。」
「わー。キレー。カラフルー。」
「ひぃふぅみぃ…
…次なんて言うんだっけ。」
「4…よん…いや、“し”か…?いや、でも何か発音が合わない。
…まぁ、5個だな。」

「そーいや、前にも1個流れ星流れたなー。」

流れ星が流れる、とは言わない。
それに、カラフルな流れ星など有り得ない。しかも、流れ星は何故かそれぞれ全く別の方角飛んで行ったのだ。
しかし、コイツはアホなので、そーいう所はそーいう感じなのだ!

「あ、まだ流れ星1個見える。」

ごごご…
「でも、何か大きくなってるよーな」
ごごごごご…
「いや、違う…」

ちゅっどぉーん!!

なんと、流れ星が落ちてきたのだ!

「…わざわざ落ちて来てくれなくても…」
そろりそろり…
近付いて見てみる。

「わー、派手に落ちてきたな…。」
「降りてみよ。」
ずざざざ…

「…何だ、コレ。リモコン?」
クレーターの中には、リモコンがあった。

「なんだよ、流れ星じゃないのか。」
「…………」
その時、彼はリモコンの電源ボタンを押してみたいという激しい衝動に駆られた。
「ポチッとな」
びゅんっ☆


ぱっ☆
「…あれ、ココどこだ?」
ぱっ☆
ぱぱっ☆
「ん?!何だココ?!」
「えー?!どーゆー事?!」
「カツ丼食いたい…。」
「あいやー、ココどこかいな、岡部はん。
知るかいな、それに何度も
言うとります、ワイは佐藤や!
はぁー、アンタがテレビに出ると、
いっつも塩と間違えられとりますなー。
アンタ、そりゃ砂糖や!あっはっは!」
「うるせーな!」
「うるさいね」

「…そんな事より、今はどういう状況なんだ?」
「とりあえずこんにちわー。」
「“わ”じゃなくて、“は”だぜ。」
「こりゃお恥ずかしい。」
「あっはっはー。」

「…よくぞ集まってくれた、家電達。」
「集まらされたような気がする」
「つーかアンタ誰」
「家電じゃない、食い物か?」
「…わしはふでばこ総司令。…まぁ、司令とでも呼んでくれ。」
「なんじゃそりゃ!」

ふでばこ総司令と名乗るモノは、顔が筆箱で、体はスーツを着ている。

「…し、司令…?
…僕達は、どうしてここへ…?」
「そーじゃそーじゃ、忘れとった。
…おヌシらには、この地球、いや、世界を守って欲しいのじゃ。」
「…地球も世界もあんまり変わんなくない?」
「つーか、その『じゃ』って、何なの?何かウザイ」
「多分、コレ小説だから、誰が喋ってるのかわかんないじゃん。だから、誰か分かるように語尾に『じゃ』を付けたんだと思うよ。」
「なるほど」
「うるさいよ!?」
「で、どーやって地球を守れと?」
「おヌシらには、家電戦隊家電ジャーとなって、怪人と戦ってもらう。
…分かったか?」
「はぁ………?」
「何?なんかのテレビ?」
「分かってない!」
「えー、違うでしょー。」
「こいつは話が通じるな…」
「宗教の勧誘でしょー。」
「悪化した!!」
「つーか司令!コイツら誰なの!」
「…うーん、チームメイトといったところじゃな。」
「そーゆー事じゃなくて!何者なの、コイツら!」
「普通の家電じゃ。普通に生活していたこの家電共に、そのリモコンを渡し、ここへ来てもらったのじゃ。」
「どーゆー人なのって…」
「とりあえず、名前を付けてみるかの。」
「は?」
「そこの掃除機!」
「オレ?」
「おヌシの名は『レッド』じゃ。」
「は?赤?」
「洗濯機のおヌシは『イエロー』。」
「黄色…?」
「アイロンは『ピンク』じゃ。」
「ピンクー!」
「でっかい冷蔵庫は『グリーン』じゃ。」
「緑…」
「以上じゃ」
「え?僕は!?」
「てか、何でわざわざ名前付けたのさ。」
「作者が、考えるのが面倒臭いからじゃとよ。」
「なるほどー。」
「僕無視しないで!!」
「まぁ、とりあえず怪人と戦ってくれ」
「はぁ?何言って… 」

ぽちっ☆
びゅんっ☆


ぱっ☆
「…あれ、ここは一体…」
[おーい!聞こえるか、家電共ー!]
「あ、ジジィ、どこにいやがる!」
[無線じゃよ。その“リモコンチェンジャー”は、無線機にもなるからの。]

説明しよう!“リモコンチェンジャー”とは、さっき空から降ってきたリモコンの事である!

「はぁ。」
[とりあえず、そこの町のとある公園に怪人がおる。そやつを倒して欲しいのじゃ]
「何言ってんだよだよホントに!」

からからから…(足音)
どすっどすっどすっ…(足音)
「あ、何か向こうが騒がしい。」
「れっつらごー!」
だっ!


「…あ、公園見えたね!」

そこで、レッドが方向転換をした。

「あれ、レッド、どこ行くの?」

「…お巡りさん、公園で怪物が暴れてるらしいっすよ。」
「おいレッド!行くぞ!」
「おい、カツ丼くれ」
「グリーンもだ!」


~公園~
「わーいわーい。公園なんかブッこわしてやるー。」
「アイツ、なんなんだ?」
「きちがいだー。」
「何だ?お前たち。ぼくは、怪人『生姜臭ぇ』だぞー。」

説明しよう!生姜臭えは、身長約2メートル、キャップ帽を被り、半袖Tシャツ、半ズボンを身に着け、手にはバットを持った怪人である!精神年齢8歳!
実年齢はヒ・ミ・ツ♡

「なんてネーミングセンスだよ!!」
「うるさいー!くらえ!」
ぶんっ☆

バッドで殴りかかってきた。

「あっぶね!!」
「鈍器で殴りかかって来やがった…!」
「バットね」
[おーい、リモコンチェンジャーの電源ボタンを押すのじゃ!]
「これか?」

ぽちっ☆

ぴかぁーっ…

[よし、空気を読んで自分の数字のボタンをおせィ!]
「オレは1だな」
「僕は2」
「私3」
「俺4」
「わたし5ー!」
ぽちっ☆

ごごごごご…
しゅっ…ぴかぁーっ…!

それぞれ、カラフルに色が変わったのだ!

「おー、色が変わったー!」
「よし、これで戦うんだな。」
[違うぞ、まだじゃ。]
「えー、何すんのー?」
[それはリモコンチェンジャーにインプットしておる。身体が勝手に動くから、心配せんでよろしい。]
「都合がいいというか、何と言うか…
…ん、何だ!?」


「赤い英雄!家電レッド!」
「青い風神!家電ブルー!」
「黄色の嵐!家電イエロー!」
「緑の暴君!家電グリーン!」
「桃色の天使!家電ピンク!」
「我ら、主婦の味方!」
「家電戦隊、家電ジャー!!」
どっかぁーん☆

「…今のオレ達、カッコ悪いよな…」
「…間違いないね」
[そうかのー。]
「ねぇ、僕の名前って、ブルーでいいよね?」
「で、ジジィ、変身したら何か変わるのか?」
「おーい、聞いてる?」
[リモコンチェンジャーから特殊な電磁波を流しこむ事で、一時的に力を何倍にも出来るのじゃ。]
「へー。」
「無視しないでよ!」
「うっせーよ!」
「僕の名前は?!」
「ブルーでいいっつーの。」
「なにそれ…」

「…オイお前たちー!ずっとぼくを無視しやがってー!無視はいじめなんだぞー!」
「小学生、うぜぇ。」
「生姜臭ェうざい!」
「あー、今、うざいって言ったー!先生言っとこー!」
「それは困る!」
「口封じだー!」

どかばきぐちゃめり…!!
「ぎゃぁぁぁあ!!!」
「(ひでぇ…)」
[青ボタンを押すと剣に,赤ボタンを押すと銃になるぞー。]

ぽちっ☆
じゃきーん☆
「おー、かっこいー。」
「うぇ~い!」

ざくっ☆
「(えぇーッ。)」
「(刺しちゃう?この、オーラみたいなのでできた剣で刺しちゃう!?)」

「ぐはっ!!」
「殺ったか?」
「ぐぁーッ!!痛い!!」
「おのれー!!くらえー!フルスイングバットー!!」

ばきっ♡

「…あー!クソ痛てェ!フツーにクソ痛てェ!」
「あー!今クソって言ったー!クソって、うんこって意味なんだよー。うんこマーン。」
「はぁー!?うんこマンじゃねーし!」
「じゃあ証拠はー?」
「うぜぇ…!」
「あー、今ウザイって言ったー。先生言っとこー!」
「………言えば。」
「は?」
「言ってみろって言ってんだよ!
オレたちに先生がいるなら…な!」
「うっ…うわーん!!」
「バカバカしい…」

[おーい、決定ボタンで必殺技じゃ。]
「トドメだ!」

「お前の命のブレーカーを落としてやる!!」
「(ヒーローのセリフじゃない…)」
「必殺!!
火仁波亜帝カニパーティー!!」

じゃきんじゃきーん、ばきゅーん☆
どっかーん☆

説明しよう!火仁波亜帝とは、剣で切って作った残像を、銃の光線と共に飛ばすという感じの技である。
「殺ったー!!」
「正義は勝つ!!」
「正義っぽくない…」

ごごごごごご…!
「何だ?!でっかくなったぞ?!」
[今じゃ、自分の番号ボタンを押せィ!!]
「ポチッとな」

…ごごごごごご…!
「うわー!でっかい家電が飛んで来たー!」
[自分の家電に乗り込むのじゃ!]


「よっと。」
「これで戦うんだな!」
「いっくぞー!」

ばきっ☆

「グァァァァ!!」
「よし、効いてる!」
[あ、違うぞ。合体するのじゃ。]
「どーやって!」
[dボタンじゃ]

ぽちっ☆
うぃーん、がしゃん、
がしゃ、ぷしゅー…
「完成!家電オー!」
「…うわ、ダッサ…」
[こう見えてもまぁまぁそこそこけっこう強いんじゃぞ。]
「まぁまぁそこそこけっこうってなんだよ…」
「…まぁ、いくぞー!」

ばきずこどかぐちゃめき…!

「バトルの様子が全く分からない!」
「そもそも、小説で戦隊モノってのが間違いだったな」
「1話目で何抜かしとんじゃい!」

「クラエー、キャップブーメラン!!」

キャップブーメランとは、その名の通り、キャップをブーメランのように飛ばす技である!もちろんこのキャップは、帽子の方のキャップである!

ひゅんひゅんひゅん…

「あったまをさっげれっばぶつかりません♪」

ブーメランは、そのまま弧を描いて帰っていった。

ばきっ☆

「グハァッ!!」
[そし敵が弱ったぞい、必殺技じゃ!]
「何もしてないのに…」

「よーっし!必殺!!
金零飛麗刃ゴールデンレトリバー!!」

説明しよう!金零飛麗刃とは、右手の扇風機で敵を真上へ飛ばし、落ちてきた所を切りつけるという技である!

ごぉぉぉぉ…!

じゃきんじゃきーん☆

「グァァァァァ、イヌノ、シュルイ、ジャン…」

どっかーん☆

きらきらきら…
「…ん?生姜が居た所からきらきらと何か落ちてっあぞ」
「降りて見てみよー。」

「…何だコレ、ボール?」
[あ、それはエレキ玉。いっぱい取ると良い事あるぞ。]
「へー。」

…ぱっ☆

「あれ?!消えた!」
「何で?!」
「どこ行ったのー、おーい!」

「……………」
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