紙威奇譚

くらっしゃー原

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桃太郎 ─episode.0─

第12話 鬼編・壱 〜画竜点睛〜

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「いやぁー、the・豪華客船だな」
「…船のトイレって、海に流してんのかな…。」
「………」
「安心して下さい。真空パックに詰めて、きちんと陸地で捨てます。」
「宇宙船と同レベル!!」
「やべぇ、鬼瓦グループ…」

「さぁ、もうすぐ着きます。」
「…鬼瓦…カナザー……あ!」
「オニガシマリゾートだ!」
「はい。そうです。」
「何?オニガシマリゾートって。」
「知らねーの?観光,ビーチ,遊園地、あらゆる娯楽が詰まった夢の国だ」


「それにしても早くね?」
「確かに、ツノミからカナザーまで数十キロはあるはずなのに、5分程度で着くなんて有り得ない。」
「この船は鬼瓦の技術を結集して作ったジェット船です。」
「にしては静かだな。ホントか?」
「エンジンも、負担の少ない、鬼瓦製エンジンです。」
「すごいぜ鬼瓦」

がたんっ

「さぁ、着きました。」


てくてくてく…

「鬼は科学技術が発展してるんだな。」
「近未来チック~!」
「島そのものが機械か何かみたいだな」
「…うわ…どんだけ広いんだよ…。」
「よーし、鬼はどこだー?力ずくでぶっ飛ばしてやるー!」
「この辺りに鬼は来ませんが、それより力ずくでは無い『ぶっ飛ばす』を見てみたいですね。」
「お!とうとう龍之介がツッコんだ!
「それいいな」
「何ですか?」
「ツッコミ。」
「はぁ」
「試しに敬語やめて喋ってみろ」
「何でですか」
「『ですか』は要らない」
「なんで?」
「そーそー。その喋り方の方が作者が使いやすいから」
「お前はもっと言葉を慎め」

「あ、そろそろ町に出るよ。」
「そんな感じ」
「…バカバカしい」

「…ここが町だよ……?」
「the☆ゴーストタウン!!」
「町が未来的なのが逆に不気味だな」
「それ思った」

「…何でこんなことに…」
「鬼共が暴れたんだろ。」
「そんな事が…」
「それにしても、誰もいねーのが不思議だな。」
「こんなに凄い町だからな。」
「…罠だ!!」
「何言ってんだ、龍之介…」
どっごーん!!

隠れていた鬼達が飛び出して来た。

「罠だー!」
「にげろー!」
だっ

「流石は鬼だ、やっぱり頭が良い!」
「黙れ、龍之介!!」
「そうだ、このキャラだ。いいぞ龍之介。」
「黙れ、キール!!」
「じゃ、ガンバー。」
「キール!お前何で鬼とは
戦わないんだよ!」

完全に約束を忘れている桃太郎

「しゃーねーな。ちえあき、憑依頼む!」
「お前なー、ちょい考えてみろ。この島にはえげつない程の鬼がいて、それを全部戦闘不能にするんだろ?」
「だからどうした」
「前言ったろ?憑依だって疲れるって。しかも、あの…なんだっけ。自称必殺技の…」
「ライジングスラッシュ?」
「…そうだ、…ぷ…そう…それだ…ぷぷっ」
「あからさまに笑うな!バレバレじゃ!」
「ふぅ…。
…アレ全部俺の魔力だからな!俺は魔力の塊みたいなもんだから、使い過ぎると消えて無くなるんだよ!」
「あらまビックリ」
「鬼共の前に放り込むぞ」
「だから、その斬光丸で戦えって事だ。」
「えぇ~、勝てる訳なーい。」
「黙れよ!」

「…あれ、鬼がいない」
「気配も感じないよ。」
「そーか。」
「クズー、あ、間違えた。キール~。もう出てこ~い。」
「あの野郎、どこまで行ったんだ?」
「ま、それはいいとして、次はどこに行けばいいんだ?」
「ビーチ辺りに行こう。あそこなら鬼がいっぱいいるだろうし」
「そーなんだー」
「レッツゴー!」
「で、どっちにあるの?」
「あっち」



てくてくてく…
「いやー、それにしても汚ぇ町だな。」
「前はもっと綺麗だったんだけどね。」
「そらそーだな」
「…キール殿、どこ行ったんだろうな。」
「どっかだろ。」
「具体的に言ってね。」
「知らねーよそんなもん!知りとーもないわ!」
「まぁ、アイツならどこ行っても無事だろうがな。」
「確かに」
「…あ、森だ」
「急に雰囲気変わったなー。」
「この森を抜けたらビーチだよ。」
「じゃあ行こーぜ!」



「…なぁ、龍之介。こっちで合ってるか?」
「知らない」
「何でだよ!」
「だって、入った事無いもん。」
「はぁ~?!」
「おい松村、ちょっと空から見てきてくれ。」
「チェッ、分かった分かった。」

ばさばさばさばさ…

「オレ、ホントに『チェッ』って言うやつ初めて見た」
「俺も」
「僕も」
「あ、戻って来た」

「…よっと。」
「どーだ、見えたか。」
「多分あっちだぜ。太陽が出てたら分かるんだけどな。」
「真っ暗だからね」
「あ、空き地だ」
「キャンプにしよう」
ただのお散歩みたいになってきているぞ!
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