現実世界では底辺でしたが、チートスキル「全知攻略サイト」で異世界を攻略します!〜最強装備・隠しダンジョン・魔王の弱点、全てお見通しです~

九葉

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第5話 浄化作戦!

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朝日が昇る前、僕は目を覚ました。今日は街を救う大切な日だ。



「よし、頑張るぞ」



急いで準備を整え、宿を出る。薄暗い街を歩いていると、薬屋の前でリリアが待っていた。彼女は赤茶色の髪を一つに結び、旅装束に身を包んでいた。



「おはよう、ユウマさん」



「おはよう、リリア。早いね」



「街を救うんですから、当然です」



リリアは決意に満ちた表情で言った。彼女の背中には昨日より少し重そうな荷物が見える。



「マルコおじさんが魔力回復薬を作ってくれたんです。あとは食料と応急セットも」



「じゃあ、まずは寺院に行こう」



スマホを確認すると、地図上に寺院の場所が示されていた。街の北東部、小さな丘の上にあるらしい。



寺院に着くと、青い斑点のある患者たちが数人並んでいた。皆、苦しそうな表情をしている。



「ここでも治療してるんだ…」



寺院の中に入ると、白い服を着た老僧が迎えてくれた。温かな笑顔に、少し緊張がほぐれる。



「おはよう、若い旅人たち。こんな早くからどうしたのかな?」



僕たちは蒼死病のこと、魔獣の死骸のこと、そして浄化の聖水が必要なことを説明した。



「なるほど…この病の原因がそんなところに。確かに浄化の聖水があれば助けになるでしょう」



老僧は奥の部屋に行き、小さな水晶の瓶を持って戻ってきた。中には透明な水が光を反射して輝いていた。



「これは1年に一度、満月の夜に星の泉から汲み上げる聖水です。通常は儀式にしか使いませんが…」



老僧は瓶を僕に手渡した。



「街の命が危ないのなら使うべきでしょう。ただし気をつけてください。聖水は一度しか使えません」



「ありがとうございます」



僕とリリアは深くお辞儀をした。



「それから、これも持っていきなさい」



老僧は二人に銀色の糸で編まれた腕輪を渡した。



「これは魔力の絆。二人の魔力をつなげる助けになります」



スマホが振動し、新しい情報が表示された。



======================================

【魔力の絆(腕輪)】

効果:二人の魔力を共鳴させ、単独では不可能な魔法詠唱を可能にする

使用法:二人で装着し、心を一つにすることで発動

注意:絆が強いほど効果が高まります

======================================



「なるほど、攻略サイトによると…」



思わず口に出しかけて、慌てて言葉を飲み込む。リリアに不思議そうな顔をされたが、笑ってごまかした。



「なるほど、これがあれば浄化できるかもしれないね」



寺院を出た二人は、北の森へと向かった。街の門を出ると、昨日までとは違う緊張感が漂う。



「怖くない?」リリアが小さな声で尋ねた。



「正直、ドキドキしてる。でも一緒なら大丈夫だよ」



リリアは笑顔で頷いた。その笑顔を見て、不思議と僕も勇気が湧いてきた。



森に入ると、スマホに新しい情報が表示された。



======================================

【浄化作戦ガイド】

1. 魔獣の死骸に近づく前に「魔力の絆」を装着

2. 死骸の周囲に魔力の壁を作り、胞子の拡散を防ぐ

3. 死骸の中心部(額の紫色の宝石)に聖水をかける

4. 同時に二人で魔力を注入する

注意:途中で青い霧の精霊が現れる可能性あり。対話を試みてください

======================================




「よし、この通りに進めればいいんだな」



僕はリリアに作戦を説明した。




森の中を進み、昨日見つけた巨大な岩を通り過ぎ、さらに北へ向かう。次第に森が暗くなり、空気が冷たく感じられた。そして青い霧が見えてきた。



「来たね…」



リリアと魔力の絆を装着する。不思議な温かさが手首から体全体に広がった。



「あなたの魔力が感じられるわ」リリアが驚いた声で言った。



僕も彼女の魔力を感じる。穏やかで優しい、淡い緑色の光のような感覚だ。



谷に降りると、魔獣の死骸がはっきり見えた。昨日より青い霧が濃くなっている。黒い鱗に覆われた大きな体から、青い霧が立ち上っていた。



「霧を吸い込まないようにね」



リリアが言うとおり、口元にスカーフを巻いた。二人で慎重に死骸に近づく。



突然、霧が渦を巻き始め、人の形に変化した。青く透き通った女性の姿だ。



「人間よ、なぜここに来た?」



霧の精霊だ。スマホの指示通り、話しかける。



「この魔獣から出る胞子で、街の人々が病気になっています。浄化させてください」



精霊は悲しげな表情で言った。



「この子は私の友。狩人に殺されてから、私はその魂を守っているの」



リリアが一歩前に出た。



「でも、友達から出る胞子で多くの人が苦しんでいます。このままでは死んでしまう人も出ます」



「人間が死ぬのは当然よ。彼らが私の友を殺したのだから」



どうしよう…このままでは浄化できない。そこでスマホを確認すると新しい情報が。



======================================

【霧の精霊との対話】

精霊は魔獣の魂を失うことを恐れています

「浄化の儀式」は魔獣の魂を浄化して自然に帰すことを伝えれば協力してくれるでしょう

======================================



「精霊さん、僕たちは友達の魂を奪うつもりはありません」



「この浄化の儀式は、魔獣の魂を自然へ還し、安らかに眠れるようにするものです。このままでは友達の魂も苦しんでいるはずです」



精霊は驚いたように僕を見つめた。



「あなたは…魂が見えるの?」



「僕には特別な力があるんです。魔力感知の力で、ここに閉じ込められた魂の苦しみが見えます」



半分は嘘だけど、半分は本当だ。魔力感知のスキルで青い霧の中に何か別の暗い影のようなものが見えていた。



精霊は長い間黙っていたが、ようやく頷いた。



「わかったわ。友を自然に帰してあげて」



精霊は霧の中に消えた。リリアは安堵の表情で僕を見た。



「すごいね、ユウマさん」



「運が良かっただけだよ」



二人は死骸に近づいた。額には紫色の宝石のようなものがある。



「よし、計画通りに行こう」



まず二人で手をつなぎ、死骸の周りに魔力の壁を作る。僕の青い魔力とリリアの緑の魔力が混ざり合い、美しい光の輪が死骸を囲んだ。



「次は聖水だ」



僕は瓶のふたを開け、宝石に聖水をかけた。すると宝石が明るく光り始める。



「今だ!」



二人で同時に宝石に向かって魔力を送る。僕の「流れよ」という思いと、リリアの「浄化して」という思いが一つになったのを感じた。



宝石から光の柱が立ち上り、死骸全体が淡い光に包まれた。青い霧が晴れていき、死骸はゆっくりと透明になっていく。最後には小さな光の粒子となって、森の空へと舞い上がった。



「成功した…」



リリアが呟いた。二人とも疲れて座り込んでしまう。しばらく休んでから、元の場所を見ると、魔獣の死骸は完全に消え、代わりに小さな花々が咲き始めていた。



「きれい…」



帰り道、リリアが笑顔で言った。



「ユウマさんがいなかったら、街は大変なことになっていたわ」



「いや、リリアがいなかったら僕一人じゃできなかったよ」



街に戻ると、マルコさんが薬屋の前で心配そうに待っていた。



「無事だったか!成功したのか?」



「はい!完全に浄化できました!」



マルコさんは安堵の表情を見せた。



「すごい…本当にすごいぞ、二人とも」



街の人々に知らせると、みんなが喜んだ。次々と人が集まってきて、二人の手を握って感謝の言葉を述べる。市長からは感謝状と報酬の金貨を受け取った。



「この度の勇気ある行動に、ベギナータウンは永遠に感謝します。ここに『救世主の称号』を授けます」



市長の言葉に、集まった人々から拍手が沸き起こった。



「これでよかったのか…?バグってる?」



あまりの展開に僕は戸惑った。こんなに大勢の人から感謝されるなんて、現実世界ではありえなかった。



夕方、宿に戻った僕は疲れきっていたが、充実感でいっぱいだった。スマホを確認すると、新しいメッセージが表示されていた。



======================================

【大成功!】

・「魔力操作」Lv.2にアップ!

・「精霊会話」Lv.1スキルを獲得!

・リリアの好感度+30 合計 70

・街の評判が大幅に上昇しました



【報酬】

・金貨30枚(高級装備が買えます)

・「救世主の称号」を獲得(次回からギルドでの待遇が良くなります)



【重要予告】

3日後にギルドで重要な依頼が発生します

地図上に「?」マークが表示された場所に新たなダンジョンが出現します

======================================



「救世主の称号…か」



現実世界では何の取り柄もなかった僕が、ここでは街を救う勇者になった。不思議な気分だ。



「でも、リリアがいたからこそだよな」



そう思いながら窓の外を見ると、夕日に照らされた街並みが平和に輝いていた。



この世界で僕は必要とされている。スマホの攻略サイトに頼りながらも、少しずつ自分の力で道を切り開いていけそうだ。



明日からの冒険に思いを馳せた。3日後に新たなダンジョン…どんな冒険が待っているのだろう。



「こんな俺でも、この世界では必要とされるんだ」



その言葉に、心から幸せを感じながら、僕は眠りについた。
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