14 / 16
第14話 決闘の種目は「不動の行」で
しおりを挟む
果たし状というのは、なぜこうも暑苦しいのだろう。
私の机の上に置かれているのは、真っ赤な封筒だ。
中には、達筆すぎる文字でこう書かれている。
『三日後の正午。王立闘技場にて待つ。
種目は剣、槍、または素手。
貴様の得意なもので構わん。逃亡は許さん。
――ヒルダ・フォン・ドラグノフ』
最後には、拇印が血のように赤いインクで押されていた。
殺る気満々である。
「……野蛮ですね」
私は手紙を端につまんで、ヒラヒラと振った。
剣? 槍? 素手?
どれを選んでも、開始三秒で私が病院送りになる未来しか見えない。
私はカイル様の暴言には耐えられても、物理的な衝撃には耐えられないのだ。
「クロード様、これ、どうにかできませんか?」
向かいでお茶を飲んでいる婚約者に助けを求める。
しかし、彼は困ったように首を横に振った。
「すまない。帝国の『決闘法』に則った正式な申し込みだ。我が国も批准している条約だから、無下には断れない」
「法律の穴はないのですか?」
「ないね。ただし……『種目は挑戦された側が指定できる』という条項はある」
「それです!」
私は身を乗り出した。
種目の指定権。
それさえあれば、勝機はある。
「私が勝てる種目……。オセロ? いいえ、ルール説明が面倒くさい。早食い? ドレスが汚れるから嫌だ」
私は腕組みをして考えた。
私が得意で、ヒルダ様が苦手そうなもの。
そして、私が「疲れない」もの。
視線が、窓辺の猫に向けられる。
猫は日向ぼっこをしながら、微動だにせず眠っている。
(……あれだ)
私はペンを執った。
返信用紙に、サラサラと文字を綴る。
『決闘、お受けいたします。
ただし種目は、我が国に古くから伝わる精神修養の儀。
――「不動の行」にて』
◇
三日後。正午。
王立闘技場は、異様な熱気に包まれていた。
「おい、聞いたか? ヒルダ皇女とエリアナ嬢が決闘するらしいぞ」
「剣術か? 魔法戦か?」
「いや、なんか『座る』らしい……」
観客席には、暇を持て余した貴族たちや、ルイ国王陛下、そして心配そうなクロード様が座っている。
中央のリング……ではなく、砂の上に、二枚の座布団が敷かれていた。
私とヒルダ様は、向かい合って立っていた。
彼女は軽装の武闘着に身を包み、気合十分だ。
対する私は、動きやすいゆったりとしたワンピース。
「……『不動の行』と言ったな」
ヒルダ様が、鋭い視線を向けてくる。
「肉体のぶつかり合いではなく、精神の摩耗を競う。……東方の古流武術にも通じる、高尚な戦いだ。受けて立とう」
どうやら、勝手に良い方へ解釈してくれたらしい。
私は静かに頷いた。
「ルールは簡単です。あそこに座り、足を組み、背筋を伸ばす。
そして――動かないこと。
先に姿勢を崩した方、あるいは声を発した方の負けです」
「単純ゆえに奥が深いな。……いいだろう!」
私たちは座布団の上に座った。
私は慣れた手つきで足を組み、両手を膝の上で輪にする。
ヒルダ様も、見よう見まねで胡座をかいた。
「始め!」
審判の合図とともに、銅鑼が鳴り響く。
決闘が、始まった。
◇
一分経過。
まだ余裕だ。
春の日差しが暖かい。
五分経過。
ヒルダ様の額に、玉のような汗が滲んでいるのが見える。
彼女のような武人は「動く」ことには慣れていても、「止まる」ことには慣れていないのだろう。
じっとしていると、普段意識しない筋肉の強張りや、背中の痒みが気になり始めるものだ。
一〇分経過。
ヒルダ様の呼吸が荒くなってきた。
彼女は必死に目を見開き、私を睨みつけている。
その視線が痛い。
殺気で私を揺さぶろうとしているのだろうか。
だが、無駄だ。
私は既に、この世にはいなかった。
(……あ、蝶々が飛んでる)
私の意識は、半覚醒のまどろみの中にあった。
前世の記憶。
毎週月曜日の朝礼。
社長の長い長い訓示。
あるいは、終わらない進捗会議。
あの中で私が編み出した究極のスキル。
それは「目を開けたまま、脳のスイッチを切る」こと。
視覚情報は入ってくるが、処理をしない。
眼球は固定し、焦点は虚空の彼方に結ぶ。
端から見れば、それは「深い思索に耽る賢者の眼差し」に見えるらしい。
風が吹く。
心地よい。
ポカポカする。
このまま、意識を深い海へと沈めていく……。
◇
一方、ヒルダは戦慄していた。
(な、なんだこの女は……!)
ヒルダの全身からは、脂汗が吹き出していた。
胡座で足が痺れている。
背中を虫が這うような感覚がある。
そして何より、目の前の敵――エリアナの存在感が、異常だった。
微動だにしない。
呼吸さえしていないように見える。
その瞳は、ヒルダを見ているようで、見ていない。
まるで全てを見透かすような、あるいは全てを無に帰すような、底知れぬ「虚無」を宿している。
(これが、『不動の行』……!)
ヒルダは武人としての直感で悟った。
この女は、ただ座っているのではない。
周囲の自然と一体化し、己の存在を消しているのだ、と。
(隙がない……! 斬りかかろうとしても、雲を斬るような手応えしか想像できん!)
ヒルダの焦りが募る。
雑念が湧く。
「足が痛い」「喉が渇いた」「帰りたい」。
そんな軟弱な心が頭をもたげる。
対して、エリアナは揺るがない。
その姿は、まるで千年の時を経た大樹のよう。
あるいは、悟りを開いた高僧のよう。
(負ける……! 精神力において、私はこの女の足元にも及ばないのか……!)
ヒルダの呼吸が乱れる。
視界が揺らぐ。
エリアナの背後に、巨大な後光が見えた気がした。
「……くっ……!」
60分経過。
限界だった。
ヒルダの身体が、ガクリと揺れた。
「……まいっ、た……!」
彼女は手をつき、荒い息を吐いた。
屈辱よりも、畏敬の念が勝っていた。
完敗だ。
剣を交えずして、心で負けたのだ。
◇
「勝者、エリアナ嬢!」
審判の声が響き渡る。
観客席から、おぉぉ……というどよめきと拍手が起こった。
私は、その音でハッと意識を取り戻した。
(……ん? 終わった?)
目の前を見ると、ヒルダ様が肩で息をしながら、私を尊敬の眼差しで見上げていた。
「……見事だ。私の完敗だ」
「あ、はい。お疲れ様でした」
私はゆっくりと足を解いた。
少し痺れているが、前世の三時間会議に比べればどうということはない。
優雅に立ち上がり、スカートの砂を払う。
「あの……大丈夫ですか?」
私が手を差し伸べると、ヒルダ様はその手を震える手で握り返した。
「……貴様、いや、貴女は本物だ」
「はい?」
「その『無』の境地。殺気すら受け流す柳のような精神。……私が求めていた強さは、これだったのかもしれない」
彼女の目が、キラキラと輝き始めた。
嫌な予感がする。
とても、嫌な予感がする。
「師匠!」
「……えっ」
「頼む! その極意、私に教授してくれ! 私もその境地に至りたい!」
ヒルダ様は、その場で土下座の勢いで頭を下げた。
観客席のルイ陛下が「ガハハハ! 見たかクロード! 余の勝ちだ!」と笑い、クロード様が「……やはりこうなったか」と頭を抱えているのが見えた。
違う。
そうじゃない。
私はただ、寝ていただけだ。
「あの、私、別に師匠とかでは……」
「謙遜もまた美徳! 明日から図書室へ通わせてもらう! 掃除でも荷物持ちでも何でもやるから、そばに置いてくれ!」
「……掃除?」
その単語に、私の耳が反応した。
ヒルダ様は体力がある。力もある。
重い本の移動や、高いところの掃除にはうってつけの人材ではないか?
私の脳内計算機が弾き出した答えは、「採用」。
「……分かりました。では、見習いとして許可します」
「おお! 感謝する、師匠!」
ヒルダ様は満面の笑みで立ち上がった。
こうして、私は意図せずして、他国の皇女を弟子(という名の肉体労働要員)にしてしまったのだった。
帰り道。
クロード様が馬車の中で、呆れたように言った。
「……よく寝ていたな、エリアナ」
「バレていましたか?」
「君の寝顔は、世界で一番よく知っているつもりだからね。」
彼は私の頬にキスをした。
「だが、結果オーライだ。これでヒルダ皇女も、君の虜だ」
「弟子入りされただけです。……明日は重い本を運んでもらいます」
私は肩をすくめた。
まあ、平和に終わってよかった。
筋肉痛にもならなかったし、弟子もできた。
だが、私はまだ知らなかった。
この弟子が、とんでもない「文明の利器」を図書室に持ち込み、大惨事を引き起こすことを。
精神修養の次は、物理的な大掃除が待っているなんて。
私の机の上に置かれているのは、真っ赤な封筒だ。
中には、達筆すぎる文字でこう書かれている。
『三日後の正午。王立闘技場にて待つ。
種目は剣、槍、または素手。
貴様の得意なもので構わん。逃亡は許さん。
――ヒルダ・フォン・ドラグノフ』
最後には、拇印が血のように赤いインクで押されていた。
殺る気満々である。
「……野蛮ですね」
私は手紙を端につまんで、ヒラヒラと振った。
剣? 槍? 素手?
どれを選んでも、開始三秒で私が病院送りになる未来しか見えない。
私はカイル様の暴言には耐えられても、物理的な衝撃には耐えられないのだ。
「クロード様、これ、どうにかできませんか?」
向かいでお茶を飲んでいる婚約者に助けを求める。
しかし、彼は困ったように首を横に振った。
「すまない。帝国の『決闘法』に則った正式な申し込みだ。我が国も批准している条約だから、無下には断れない」
「法律の穴はないのですか?」
「ないね。ただし……『種目は挑戦された側が指定できる』という条項はある」
「それです!」
私は身を乗り出した。
種目の指定権。
それさえあれば、勝機はある。
「私が勝てる種目……。オセロ? いいえ、ルール説明が面倒くさい。早食い? ドレスが汚れるから嫌だ」
私は腕組みをして考えた。
私が得意で、ヒルダ様が苦手そうなもの。
そして、私が「疲れない」もの。
視線が、窓辺の猫に向けられる。
猫は日向ぼっこをしながら、微動だにせず眠っている。
(……あれだ)
私はペンを執った。
返信用紙に、サラサラと文字を綴る。
『決闘、お受けいたします。
ただし種目は、我が国に古くから伝わる精神修養の儀。
――「不動の行」にて』
◇
三日後。正午。
王立闘技場は、異様な熱気に包まれていた。
「おい、聞いたか? ヒルダ皇女とエリアナ嬢が決闘するらしいぞ」
「剣術か? 魔法戦か?」
「いや、なんか『座る』らしい……」
観客席には、暇を持て余した貴族たちや、ルイ国王陛下、そして心配そうなクロード様が座っている。
中央のリング……ではなく、砂の上に、二枚の座布団が敷かれていた。
私とヒルダ様は、向かい合って立っていた。
彼女は軽装の武闘着に身を包み、気合十分だ。
対する私は、動きやすいゆったりとしたワンピース。
「……『不動の行』と言ったな」
ヒルダ様が、鋭い視線を向けてくる。
「肉体のぶつかり合いではなく、精神の摩耗を競う。……東方の古流武術にも通じる、高尚な戦いだ。受けて立とう」
どうやら、勝手に良い方へ解釈してくれたらしい。
私は静かに頷いた。
「ルールは簡単です。あそこに座り、足を組み、背筋を伸ばす。
そして――動かないこと。
先に姿勢を崩した方、あるいは声を発した方の負けです」
「単純ゆえに奥が深いな。……いいだろう!」
私たちは座布団の上に座った。
私は慣れた手つきで足を組み、両手を膝の上で輪にする。
ヒルダ様も、見よう見まねで胡座をかいた。
「始め!」
審判の合図とともに、銅鑼が鳴り響く。
決闘が、始まった。
◇
一分経過。
まだ余裕だ。
春の日差しが暖かい。
五分経過。
ヒルダ様の額に、玉のような汗が滲んでいるのが見える。
彼女のような武人は「動く」ことには慣れていても、「止まる」ことには慣れていないのだろう。
じっとしていると、普段意識しない筋肉の強張りや、背中の痒みが気になり始めるものだ。
一〇分経過。
ヒルダ様の呼吸が荒くなってきた。
彼女は必死に目を見開き、私を睨みつけている。
その視線が痛い。
殺気で私を揺さぶろうとしているのだろうか。
だが、無駄だ。
私は既に、この世にはいなかった。
(……あ、蝶々が飛んでる)
私の意識は、半覚醒のまどろみの中にあった。
前世の記憶。
毎週月曜日の朝礼。
社長の長い長い訓示。
あるいは、終わらない進捗会議。
あの中で私が編み出した究極のスキル。
それは「目を開けたまま、脳のスイッチを切る」こと。
視覚情報は入ってくるが、処理をしない。
眼球は固定し、焦点は虚空の彼方に結ぶ。
端から見れば、それは「深い思索に耽る賢者の眼差し」に見えるらしい。
風が吹く。
心地よい。
ポカポカする。
このまま、意識を深い海へと沈めていく……。
◇
一方、ヒルダは戦慄していた。
(な、なんだこの女は……!)
ヒルダの全身からは、脂汗が吹き出していた。
胡座で足が痺れている。
背中を虫が這うような感覚がある。
そして何より、目の前の敵――エリアナの存在感が、異常だった。
微動だにしない。
呼吸さえしていないように見える。
その瞳は、ヒルダを見ているようで、見ていない。
まるで全てを見透かすような、あるいは全てを無に帰すような、底知れぬ「虚無」を宿している。
(これが、『不動の行』……!)
ヒルダは武人としての直感で悟った。
この女は、ただ座っているのではない。
周囲の自然と一体化し、己の存在を消しているのだ、と。
(隙がない……! 斬りかかろうとしても、雲を斬るような手応えしか想像できん!)
ヒルダの焦りが募る。
雑念が湧く。
「足が痛い」「喉が渇いた」「帰りたい」。
そんな軟弱な心が頭をもたげる。
対して、エリアナは揺るがない。
その姿は、まるで千年の時を経た大樹のよう。
あるいは、悟りを開いた高僧のよう。
(負ける……! 精神力において、私はこの女の足元にも及ばないのか……!)
ヒルダの呼吸が乱れる。
視界が揺らぐ。
エリアナの背後に、巨大な後光が見えた気がした。
「……くっ……!」
60分経過。
限界だった。
ヒルダの身体が、ガクリと揺れた。
「……まいっ、た……!」
彼女は手をつき、荒い息を吐いた。
屈辱よりも、畏敬の念が勝っていた。
完敗だ。
剣を交えずして、心で負けたのだ。
◇
「勝者、エリアナ嬢!」
審判の声が響き渡る。
観客席から、おぉぉ……というどよめきと拍手が起こった。
私は、その音でハッと意識を取り戻した。
(……ん? 終わった?)
目の前を見ると、ヒルダ様が肩で息をしながら、私を尊敬の眼差しで見上げていた。
「……見事だ。私の完敗だ」
「あ、はい。お疲れ様でした」
私はゆっくりと足を解いた。
少し痺れているが、前世の三時間会議に比べればどうということはない。
優雅に立ち上がり、スカートの砂を払う。
「あの……大丈夫ですか?」
私が手を差し伸べると、ヒルダ様はその手を震える手で握り返した。
「……貴様、いや、貴女は本物だ」
「はい?」
「その『無』の境地。殺気すら受け流す柳のような精神。……私が求めていた強さは、これだったのかもしれない」
彼女の目が、キラキラと輝き始めた。
嫌な予感がする。
とても、嫌な予感がする。
「師匠!」
「……えっ」
「頼む! その極意、私に教授してくれ! 私もその境地に至りたい!」
ヒルダ様は、その場で土下座の勢いで頭を下げた。
観客席のルイ陛下が「ガハハハ! 見たかクロード! 余の勝ちだ!」と笑い、クロード様が「……やはりこうなったか」と頭を抱えているのが見えた。
違う。
そうじゃない。
私はただ、寝ていただけだ。
「あの、私、別に師匠とかでは……」
「謙遜もまた美徳! 明日から図書室へ通わせてもらう! 掃除でも荷物持ちでも何でもやるから、そばに置いてくれ!」
「……掃除?」
その単語に、私の耳が反応した。
ヒルダ様は体力がある。力もある。
重い本の移動や、高いところの掃除にはうってつけの人材ではないか?
私の脳内計算機が弾き出した答えは、「採用」。
「……分かりました。では、見習いとして許可します」
「おお! 感謝する、師匠!」
ヒルダ様は満面の笑みで立ち上がった。
こうして、私は意図せずして、他国の皇女を弟子(という名の肉体労働要員)にしてしまったのだった。
帰り道。
クロード様が馬車の中で、呆れたように言った。
「……よく寝ていたな、エリアナ」
「バレていましたか?」
「君の寝顔は、世界で一番よく知っているつもりだからね。」
彼は私の頬にキスをした。
「だが、結果オーライだ。これでヒルダ皇女も、君の虜だ」
「弟子入りされただけです。……明日は重い本を運んでもらいます」
私は肩をすくめた。
まあ、平和に終わってよかった。
筋肉痛にもならなかったし、弟子もできた。
だが、私はまだ知らなかった。
この弟子が、とんでもない「文明の利器」を図書室に持ち込み、大惨事を引き起こすことを。
精神修養の次は、物理的な大掃除が待っているなんて。
0
あなたにおすすめの小説
〈完結〉姉と母の本当の思いを知った時、私達は父を捨てて旅に出ることを決めました。
江戸川ばた散歩
恋愛
「私」男爵令嬢ベリンダには三人のきょうだいがいる。だが母は年の離れた一番上の姉ローズにだけ冷たい。
幼いながらもそれに気付いていた私は、誕生日の晩、両親の言い争いを聞く。
しばらくして、ローズは誕生日によばれた菓子職人と駆け落ちしてしまう。
それから全寮制の学校に通うこともあり、家族はあまり集わなくなる。
母は離れで暮らす様になり、気鬱にもなる。
そしてローズが出ていった歳にベリンダがなった頃、突然ローズから手紙が来る。
そこにはベリンダがずっと持っていた疑問の答えがあった。
王妃ですが都からの追放を言い渡されたので、田舎暮らしを楽しみます!
藤野ひま
ファンタジー
わたくし王妃の身でありながら、夫から婚姻破棄と王都から出て行く事を言い渡されました。
初めての田舎暮らしは……楽しいのですが?!
夫や、かの女性は王城でお元気かしら?
わたくしは元気にしておりますので、ご心配御無用です!
〔『仮面の王と風吹く国の姫君』の続編となります。できるだけこちらだけでわかるようにしています。が、気になったら前作にも立ち寄っていただけると嬉しいです〕〔ただ、ネタバレ的要素がありますのでご了承ください〕
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】私に可愛げが無くなったから、離縁して使用人として雇いたい? 王妃修行で自立した私は離縁だけさせてもらいます。
西東友一
恋愛
私も始めは世間知らずの無垢な少女でした。
それをレオナード王子は可愛いと言って大層可愛がってくださいました。
大した家柄でもない貴族の私を娶っていただいた時には天にも昇る想いでした。
だから、貴方様をお慕いしていた私は王妃としてこの国をよくしようと礼儀作法から始まり、国政に関わることまで勉強し、全てを把握するよう努めてまいりました。それも、貴方様と私の未来のため。
・・・なのに。
貴方様は、愛人と床を一緒にするようになりました。
貴方様に理由を聞いたら、「可愛げが無くなったのが悪い」ですって?
愛がない結婚生活などいりませんので、離縁させていただきます。
そう、申し上げたら貴方様は―――
婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?
ほーみ
恋愛
「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」
華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。
目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。
──あら、デジャヴ?
「……なるほど」
【完結】結婚式前~婚約者の王太子に「最愛の女が別にいるので、お前を愛することはない」と言われました~
黒塔真実
恋愛
挙式が迫るなか婚約者の王太子に「結婚しても俺の最愛の女は別にいる。お前を愛することはない」とはっきり言い切られた公爵令嬢アデル。しかしどんなに婚約者としてないがしろにされても女性としての誇りを傷つけられても彼女は平気だった。なぜなら大切な「心の拠り所」があるから……。しかし、王立学園の卒業ダンスパーティーの夜、アデルはかつてない、世にも酷い仕打ちを受けるのだった―― ※神視点。■なろうにも別タイトルで重複投稿←【ジャンル日間4位】。
今、目の前で娘が婚約破棄されていますが、夫が盛大にブチ切れているようです
シアノ
恋愛
「アンナレーナ・エリアルト公爵令嬢、僕は君との婚約を破棄する!」
卒業パーティーで王太子ソルタンからそう告げられたのは──わたくしの娘!?
娘のアンナレーナはとてもいい子で、婚約破棄されるような非などないはずだ。
しかし、ソルタンの意味ありげな視線が、何故かわたくしに向けられていて……。
婚約破棄されている令嬢のお母様視点。
サクッと読める短編です。細かいことは気にしない人向け。
過激なざまぁ描写はありません。因果応報レベルです。
夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた
今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。
レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。
不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。
レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。
それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し……
※短め
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる