ゴクドウさんは救世主!?

ネル♦

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ゴクドウさんの仕事

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「どなたか!!どなたか助けてください…!!」

放課後、たまたま綺麗な林の中を散策していた。

その時、もう少し奥の方からその声は聞こえた。

早歩きでそこに向かう。

すると、二人の男が小柄で可愛らしい男子生徒ともみ合ってる所だった。
小柄な方はもう既に地面に押し倒され力なく倒れ込んでいた。


…これは、強姦ってやつ…?
小柄な方のワイシャツは破られており、まだ手は出されていないようだが無残な姿。



俺は迷うことなくそこに割って入った。


「誰だよ、お前。」
「応える義理はない」
「は?舐めた口聞いてんじゃねーよ!!お前もコイツと一緒にヤッてやろうか!!」

その言葉に答える事なく問答無用で鳩尾をキメていく。

一輝の得意技。
1発KO。


二人ともあっさりと伸ばし、一輝は小柄な生徒に声をかける。

「大丈夫?」
「…っ、は、はい…っ…うっ…」
「怖かったよな。1年かな?」
嗚咽を漏らしながら泣く生徒の頭を撫でた後、一輝は着ていたブレザーをその生徒にフワリと掛けてあげる。

「へっ、う、上着…あ、えっ…と…1年の雨宮ともると申します…。」
「灯。とりあえず少し怪我してるみたいだからそのまま保健室行くよ。捕まってて」
ヒョイと灯を抱き上げ人目を避けながら保健室へ向かう一輝。


灯は顔を真っ赤にしながらチラチラと一輝の顔を見ていた。

「…お、王子様みたい…」
「…ん?」
灯は思わずそう呟いた。
それに対して一輝はふわっと微笑む。

さらに顔を赤く染めた灯は、傷よりも何よりも鼓動の早まる心臓を抑えながら熱を出した。



「…あつっ!と、灯?」
抱えている手にも熱さを感じ、足を止めて灯の額に手を当てる。



…高熱。



「…なんで?」
とにかく急いで保健室に突撃する一輝。


「先生…!」
「どうした?おー…これまたすごい熱だな。つーか、この姿。もしかしてコイツレイプ寸前だったのか…?あちこちに小さい傷がある。」
「早く手当してあげてください。あと熱も冷まさないと。そして、そうです。灯はされる寸前でした。ギリギリ間に合ったので良かったですけど。」
「こいつをやろうとした奴らはどこだ?」
「あの林の中で伸びてます」
一輝が林を指さす。

「なるほどな…あー、お前がここの用心棒になったお偉いさんの息子か…」
保健医は手当をしながら話しかけてくる。


なんで知ってるんだ?

「なんでそれを?」
「一ノ瀬に聞いた。安心しろ。誰にも言わねえよ」

一ノ瀬が信頼できる人なのだろう、この人は。
ならいい。


「とりあえず手当は終わりだ。あとは熱が下がるまで寝かせる。このブレザーお前のだろ?」
「ああ、いいです。きっと後で返してくれると思うので。着せてあげてください」
「ヒュー♪お前色男だなァ」
「ちゃかさないでください」
「よっ!色男!!」
「どこのおっさんだよ」

思わず素のツッコミを入れてしまった。

その返答に保健医は大爆笑。

「あ、そういや初めて会うよな。俺はここの保健医をやってる生駒いこま 仁だ。どうぞよろしく」
「どうも」

握手を交わした後、少し世間話をした。


「ここはだいぶ平和になった。お前のおかげだな。」
そう言って優しく微笑む仁。
「俺は特に何も」
「何言ってんだ。怪我して泣きながら来てた生徒もぱったりいなくなったんだぜ?喧騒も今じゃ聞こえねえし。まあ隠れてやってるやつはまだたくさん居るみたいだけどな。お前が来てから劇的に変わったよ。」

その言葉に少しだけ照れを覚える。

「とにかく、俺は用心棒として灯みたいな生徒達を危険から守ってるだけです」
「さすが中御門家のご子息様だな。腕っ節もいいみてぇだし、負け知らずと聞いた。そんで身軽、反射神経、動体視力も完璧。けど、お前自分の身もしっかり守れよ。ここは表には見えないだけで裏ではまだまだ荒れてるらしいからな。」
「分かってます。それでは灯をお願いします」
「何かあったら何でも言えよ。いつだって話聞いてやる」
仁はそう言いながら胸ポケットからタバコを取り出した。



「…病人がいるのにタバコはだめでしょ」
一輝は仁が咥えたタバコを抜いて、仁の手に戻す。

「いいね、ドアップ。」
「は?」


にやにや笑ってる仁を放っておき、また再びタバコを咥えないか様子を見てから保健室を出た。
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