俺の前ではかわいい彼氏

雨季

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第一話

王子様には逆らえない

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「やっぱり、付き合うなら千暁様だよね~」

「わかる!クールだけど本当は親切だし、それで自分だけに優しくしてくれたらって考えたら、やばいよね!」

「てか、神村ってどう思う?」

「え~、あれはないわ~。だって、守ってくれそうってより、なんか弟っぽい感じにしか見えないもん。恋愛対象ではないかな」

「たしかに、わかる~」

 クラスメイトの女子たちが千暁のことを話している。いつもの光景だ。

「めっちゃ言われてるね笑」

 俺と千暁の中学からの友人、柏木結成(かしわぎゆうせい)が話しかけてくる。

「は?女子達が俺のかっこよさをわかってないだけだろ」

「そうだな~、まあ光樹の良さも俺はわかってるけど、でも光樹の王子様取られるんじゃね?」

「は?別にそんなんじゃないから」

「どうだかな~」

 俺は結成と話していると、間に千暁が入ってきた。

「今、俺の話してた?」

「うん、光樹と千暁が付き合ってるよなって話」

「……っ!?だから違っ」

「そうだけど」

「いや、認めんなよ!」

「え、うるさ。てか、宿題見せて」

「千暁って、本当マイペースだよな笑」

「てか、優等生が宿題やってないのかよ」

「だって昨日、急遽バイトのヘルプ入ってたし」

 俺は、なぜか千暁には逆らえず、宿題のプリントを千暁に渡した。

「ありがと。あと、今日も俺の家来るよな?新作のゲームあるから、やるだろ?」

「マジ?それなら行くけど」

 俺は返事をすると、千暁は、自分の席に戻って行った。

「やっぱり2人仲良いよな。でも、なんで千暁は光樹に宿題見せてもらったんだろうな。別に俺でも良かったはずなのに」

 結成は、俺によくわからない質問を投げかける。

「そんなのわかるかよ、良いように使われてるだけじゃね?」

「でもあいつ、結構わかりやすいけどな。まあ、本人がわからなかったら意味ねーけど」

 やっぱり結成の言った言葉が俺にはわからなかった。


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