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六月・雨の日の洗濯
女の禊
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陽子と初めて出会ったのが大学の入学式の日である四月一日。それから一ヶ月ほど経って付き合い始めたのだが、遡ること、今から数えておよそ半年前の一月二十五日まで私には別の彼女がいた。陽子は人生で二人目の彼女である。
高校生の時から二年弱付き合っていた美由紀という子であった。
「わたし裕二君のこと、すごく理解しているし愛してもいるよ。だけどね、最近思うの。裕二君はわたしの唯一人の存在なのかなって」彼女がこう切り出すまでに時間が掛かった。
その日は会った時から何か様子が変だと感じてはいた。美由紀は普段、髪を縛っていることが多い。しかし、その日は、髪の毛をおろしていた。後から考えると、彼女は禊をしにきたようなのではないかと思えた。
高校生の時から二年弱付き合っていた美由紀という子であった。
「わたし裕二君のこと、すごく理解しているし愛してもいるよ。だけどね、最近思うの。裕二君はわたしの唯一人の存在なのかなって」彼女がこう切り出すまでに時間が掛かった。
その日は会った時から何か様子が変だと感じてはいた。美由紀は普段、髪を縛っていることが多い。しかし、その日は、髪の毛をおろしていた。後から考えると、彼女は禊をしにきたようなのではないかと思えた。
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