29 / 51
八月・陽子の諸事情
失楽園
しおりを挟む
「原罪って何?」
「原罪ってのは、人類が神に対して犯した罪のことよ。旧約聖書の『エデンの園』の話、知ってる?」
「エデンの園ってミルトンの小説?」
「そう、ミルトンは旧約聖書をモチーフに物語を創作したの」
「いわゆるアダムとイヴが楽園にいて、蛇に唆されて赤い実を食べたって話だろ?」
「人類は神様に約束の地を与えられていたの。それがエデンという楽園なんだけど、食べては駄目だと神に言われていたにもかかわらずアダムとイヴは赤い実を食べて人類は羞恥心を覚えた」
「なんとなくだけど知ってる」
「赤い実の正体は『善悪を知ることのできる知識の実』」
「善悪を?」
「そう、今私たちがいろいろなことを見聞き知っていることが原罪にあるの」
「へえ」
「人類は楽園を追われて、何もわからずに地上で暮らしているんだけど、神様は私たちを見捨てなかったの」
「見捨てないって、神は俺たちに罰を与えたんじゃないの?」
「人はね、勝手なことをして楽園を追放されて、勝手に地上に生きてるの。何もわからずに『迷える子羊』のように」
「じゃあ神様は怒ってるんじゃないの?」
「違うのよ。神様は私たちを救済しようとしてくれたの。『ノアの箱舟』や『モーセの十戒』の話は知ってる?」
「それもホワンとだけどわかるよ」
「『ノアの箱舟』のノアもユダヤの民を迫害から解放したモーセも救世主なの」
「救世主? 北斗の拳か?」
「原罪ってのは、人類が神に対して犯した罪のことよ。旧約聖書の『エデンの園』の話、知ってる?」
「エデンの園ってミルトンの小説?」
「そう、ミルトンは旧約聖書をモチーフに物語を創作したの」
「いわゆるアダムとイヴが楽園にいて、蛇に唆されて赤い実を食べたって話だろ?」
「人類は神様に約束の地を与えられていたの。それがエデンという楽園なんだけど、食べては駄目だと神に言われていたにもかかわらずアダムとイヴは赤い実を食べて人類は羞恥心を覚えた」
「なんとなくだけど知ってる」
「赤い実の正体は『善悪を知ることのできる知識の実』」
「善悪を?」
「そう、今私たちがいろいろなことを見聞き知っていることが原罪にあるの」
「へえ」
「人類は楽園を追われて、何もわからずに地上で暮らしているんだけど、神様は私たちを見捨てなかったの」
「見捨てないって、神は俺たちに罰を与えたんじゃないの?」
「人はね、勝手なことをして楽園を追放されて、勝手に地上に生きてるの。何もわからずに『迷える子羊』のように」
「じゃあ神様は怒ってるんじゃないの?」
「違うのよ。神様は私たちを救済しようとしてくれたの。『ノアの箱舟』や『モーセの十戒』の話は知ってる?」
「それもホワンとだけどわかるよ」
「『ノアの箱舟』のノアもユダヤの民を迫害から解放したモーセも救世主なの」
「救世主? 北斗の拳か?」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる