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過ち
激しく求める
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私は何も持たずに寝間着である蛍光色のジャージのまま、ズボンだけ外行きに履き替えて、そのまま家を飛び出した。アパートの前の通りである住宅街を東へ百メートルほど行くと線路が見える。それに沿って最短距離で最寄りの駅に向かい、最終電車に飛び乗った。
私鉄に乗って池袋駅まで来て、山手線に乗り換えて新宿へ向かった。美由紀も目黒から新宿へ向かうと言っていた。
駅の西口で落ち合って、私たちは何も言わずに歩き始めた。どこに行くのかは互いにわかっていた。
地獄行き、流刑地へ。どこでも同じだった。
私はホテルに入るなり、美由紀のことを強く求めた。半分狂気じみていた。彼女は少し拒んだが、もはや行き着くところは決まっていた。彼女はされるがままに私に身を委ねた。
激しく彼女の身ぐるみを剥いで、激しく彼女にキスを迫った。激しく胸を揉み、そして強く彼女に股を開かせた。
雰囲気などお構いなしに生で挿入して、五分ほどで射精した。その後も執拗に美由紀と交わった。何度も何度も愛撫した。事が終わって、私は美由紀を強く抱きしめたまま眠りについた。その後しばらく眠りについていたが、すぐに目が覚め、そしてまた愛撫した。
ようやく正気に戻ったのが午前四時のことだった。
「やってしまった」という感情が芽生えてきた。美由紀に目をやると、すやすやと眠っていた。穏やかな顔をしていた。寝息をたてている美由紀を見ながら複雑な感情でそれを眺めた。
私は今、大学の一回生だ。美由紀に妊娠されては困る。だけど正直なところ、なるようになれ、という気持ちもどこかにあった。
人は何故快楽に溺れ、貪るように肌と肌をくっつけあって性向に興じるのか? その先にあるものは当然女の身体の中で妊娠・出産をすることだ。
私の無意識の欲望のなかに美由紀を孕ませたいという気持ちがあるのは自然なことだ。目的はそれなのだ。おそらく昨日は箍が外れて欲望が剥き出しになった状態だったのだ。
願望とは裏腹に、美由紀に子供ができた後のことを考えると居た堪れなかった。投げやりな気持ちになって「妊娠されても、それでもいい」と思ったり、また「いや、よくない。いろいろなところにそれが飛び火するような気がして怖くなった。
私は陽子のことが頭に浮かんだ。いろいろ綜合した結果、やはり妊娠されたら困る、という感情が優っていた。
「どうしよう」と私の口を突いて出た。
相変わらず、美由紀は寝息をたてて眠っていた。窓の外では薄っすらとシラけてきて空は明るくなっていた。薄雲っていてどんよりとはっきりしない天候だった。
私は掌に額を乗っけて頭を抱えこんで溜息を一つ吐いた。しばらくそのまま動けなかった。
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激しく彼女の身ぐるみを剥いで、激しく彼女にキスを迫った。激しく胸を揉み、そして強く彼女に股を開かせた。
雰囲気などお構いなしに生で挿入して、五分ほどで射精した。その後も執拗に美由紀と交わった。何度も何度も愛撫した。事が終わって、私は美由紀を強く抱きしめたまま眠りについた。その後しばらく眠りについていたが、すぐに目が覚め、そしてまた愛撫した。
ようやく正気に戻ったのが午前四時のことだった。
「やってしまった」という感情が芽生えてきた。美由紀に目をやると、すやすやと眠っていた。穏やかな顔をしていた。寝息をたてている美由紀を見ながら複雑な感情でそれを眺めた。
私は今、大学の一回生だ。美由紀に妊娠されては困る。だけど正直なところ、なるようになれ、という気持ちもどこかにあった。
人は何故快楽に溺れ、貪るように肌と肌をくっつけあって性向に興じるのか? その先にあるものは当然女の身体の中で妊娠・出産をすることだ。
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