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5話 美波が異世界召喚されて42日目
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美波が異世界召喚されて42日目
我が家を激震させた金塊事件以降、
聞きたいのに美波からの音声通話が途切れてしまい、私たちはやきもきしていた。
どうすればいいのかしら…と怖くてパパも3日仕事を休んでくれたけど、流石にそれ以上は難しく旅行鞄に金塊を入れて押入れの奥に移動させて、
見ないようにして早や4日。
久々に私の頭に愛娘の声が響いた。
『ママアァァァ!好きっていえぇぇ!』
「はいはい。大好きよ美波。
大好きだけど、説明をすっ飛ばす美波にはお説教が必要ね」
『あ!金塊?あれ換金して使って。
ダンジョン踏破した時にダンジョンコア触ったら金塊になっちゃって~』
「え?」
『おかげでダンジョンが国から無くなったって大目玉食らってたんだよね~』
「ん?」
今、何かおかしなこと言っていたような…
「情報量が多いんだけど……何をどうしたって?」
『え?だから、ダンジョンを踏破してダンジョン無くしちゃったの』
「それ…ダンジョンなくなったら国が困るのでは?」
『うんうん。国外追放になった~』
「何を呑気な!」
『もともと出て行くつもりだったし良いの良いの~』
『と言うか、もう隣国のハンジャマラ大国にきてるんだよ~』
「なにその国名…召喚された国の隣なの?」
『海を越えた商業国家だから~良い感じに新しいもの好きな人たちが多くてね~
粉もの、ソース、大人気フフフフ』
「じゃあその国では安心して暮らせそうなのね」
『安心?どうだろう?
とりあえずこの国では、化け物とは呼ばれてないよ』
「え?待って、美波そんな風に呼ばれていたの?」
『ほら、前住んでた、追放された人たちが一緒に暮らしていた場所、
あそこに支援してくれていた貴族が居て~
なんか仲良くなって、元気なかったからお話聞いたら、
家族が病気だって言うじゃん!』
「それは大変ね」
『だから最近仲良くしてもらっている集落の人に
教えてもらったポーションあげたの』
「あげたら…?」
『全快して~神様とか美波の事言い出して~
そうしたらその貴族に敵対していた人たちから化け物呼びされ出して~』
「軽いわ!受け止め方が軽い!」
『そう?』
「あとママは、とっても気になるのが仲良くなった集落の人が気になって仕方ないわ」
『あー、カツオに襲われていた人たち』
「カツオ?」
『異世界のカツオって手足が生えているんだよ~面白いの
ブイブイと暴走して、地上に出て来たから、カツオのたたきにして食べてたら』
命乞いしてきたカツオに竜宮城に連れて行くって言われ
楽しみで海に入ったのに連れていかれたのは海の中の貧民街。
あまりにも皆お腹空かしてたから、炊き出ししたんだよ~
ママの差し入れの白だし大活躍』
「あ…あのケースで買ってって言うのそういう事だったんだ…」
『なにもお礼出来ないからって、秘伝のポーションの製法教えてもらったんだよね』
「ポーションなんて名前なの?」
『エリクサー』
「あぁ…………絶対誰にも知られないようにして。
美波の身に危険が迫ってしまう…」
『ダイジョーブダイジョーブ。嫌な心を持ってる人が近寄れない飴玉もらったから
盛り塩の中に隠して家の四隅に置いておくと近寄れなくなるんだって~便利だね』
「あぁぁぁ…なんか凄い事になってる…、この一週間ですんごい事になってる…」
『?ポーションはこの世界来て…追放されてそんなに経ってない頃だよ?』
「あなたそんな前から大変な事になっていたの?」
『大変…かな?』
「嫌もう過ぎた事だから良いの。今のその国で穏やかに暮らせそう?」
『どうだろ?…すでに何件もの商業からソース発注が凄くて困った状態になってる』
「ちょっと待って、ソースの作り方すぐに調べるから。
それを売って、落ち着ける場所を探しなさいね」
『出来るだけそうするね』
「………美波…あなたまだ何かやらかしているのでは?」
『………』
「美波ちゃん?」
『今度友達紹介するから!ママこっちに遊びに来てよ!』
『ほら年末年始、いいでしょ?』
「パパに相談してみるわ」
『わーいママ愛してるぅぅぅぅ――――今日はもう寝るね!お休みィィィ』
「………何やらかしたのかしら………」
金塊…を換金って出来るの?パパに相談して何とかしないといけない…けど
あの子異世界で本当に無事に過ごしてるのかしら?
そう思いながら、晩御飯の支度をするために台所に行って冷蔵庫を開けて
悲鳴を上げるのだった。
冷蔵庫には、みっちみちにカツオが詰まっていた。
===========
読んで頂きありがとうございます✿次回の更新は23日12時です。
我が家を激震させた金塊事件以降、
聞きたいのに美波からの音声通話が途切れてしまい、私たちはやきもきしていた。
どうすればいいのかしら…と怖くてパパも3日仕事を休んでくれたけど、流石にそれ以上は難しく旅行鞄に金塊を入れて押入れの奥に移動させて、
見ないようにして早や4日。
久々に私の頭に愛娘の声が響いた。
『ママアァァァ!好きっていえぇぇ!』
「はいはい。大好きよ美波。
大好きだけど、説明をすっ飛ばす美波にはお説教が必要ね」
『あ!金塊?あれ換金して使って。
ダンジョン踏破した時にダンジョンコア触ったら金塊になっちゃって~』
「え?」
『おかげでダンジョンが国から無くなったって大目玉食らってたんだよね~』
「ん?」
今、何かおかしなこと言っていたような…
「情報量が多いんだけど……何をどうしたって?」
『え?だから、ダンジョンを踏破してダンジョン無くしちゃったの』
「それ…ダンジョンなくなったら国が困るのでは?」
『うんうん。国外追放になった~』
「何を呑気な!」
『もともと出て行くつもりだったし良いの良いの~』
『と言うか、もう隣国のハンジャマラ大国にきてるんだよ~』
「なにその国名…召喚された国の隣なの?」
『海を越えた商業国家だから~良い感じに新しいもの好きな人たちが多くてね~
粉もの、ソース、大人気フフフフ』
「じゃあその国では安心して暮らせそうなのね」
『安心?どうだろう?
とりあえずこの国では、化け物とは呼ばれてないよ』
「え?待って、美波そんな風に呼ばれていたの?」
『ほら、前住んでた、追放された人たちが一緒に暮らしていた場所、
あそこに支援してくれていた貴族が居て~
なんか仲良くなって、元気なかったからお話聞いたら、
家族が病気だって言うじゃん!』
「それは大変ね」
『だから最近仲良くしてもらっている集落の人に
教えてもらったポーションあげたの』
「あげたら…?」
『全快して~神様とか美波の事言い出して~
そうしたらその貴族に敵対していた人たちから化け物呼びされ出して~』
「軽いわ!受け止め方が軽い!」
『そう?』
「あとママは、とっても気になるのが仲良くなった集落の人が気になって仕方ないわ」
『あー、カツオに襲われていた人たち』
「カツオ?」
『異世界のカツオって手足が生えているんだよ~面白いの
ブイブイと暴走して、地上に出て来たから、カツオのたたきにして食べてたら』
命乞いしてきたカツオに竜宮城に連れて行くって言われ
楽しみで海に入ったのに連れていかれたのは海の中の貧民街。
あまりにも皆お腹空かしてたから、炊き出ししたんだよ~
ママの差し入れの白だし大活躍』
「あ…あのケースで買ってって言うのそういう事だったんだ…」
『なにもお礼出来ないからって、秘伝のポーションの製法教えてもらったんだよね』
「ポーションなんて名前なの?」
『エリクサー』
「あぁ…………絶対誰にも知られないようにして。
美波の身に危険が迫ってしまう…」
『ダイジョーブダイジョーブ。嫌な心を持ってる人が近寄れない飴玉もらったから
盛り塩の中に隠して家の四隅に置いておくと近寄れなくなるんだって~便利だね』
「あぁぁぁ…なんか凄い事になってる…、この一週間ですんごい事になってる…」
『?ポーションはこの世界来て…追放されてそんなに経ってない頃だよ?』
「あなたそんな前から大変な事になっていたの?」
『大変…かな?』
「嫌もう過ぎた事だから良いの。今のその国で穏やかに暮らせそう?」
『どうだろ?…すでに何件もの商業からソース発注が凄くて困った状態になってる』
「ちょっと待って、ソースの作り方すぐに調べるから。
それを売って、落ち着ける場所を探しなさいね」
『出来るだけそうするね』
「………美波…あなたまだ何かやらかしているのでは?」
『………』
「美波ちゃん?」
『今度友達紹介するから!ママこっちに遊びに来てよ!』
『ほら年末年始、いいでしょ?』
「パパに相談してみるわ」
『わーいママ愛してるぅぅぅぅ――――今日はもう寝るね!お休みィィィ』
「………何やらかしたのかしら………」
金塊…を換金って出来るの?パパに相談して何とかしないといけない…けど
あの子異世界で本当に無事に過ごしてるのかしら?
そう思いながら、晩御飯の支度をするために台所に行って冷蔵庫を開けて
悲鳴を上げるのだった。
冷蔵庫には、みっちみちにカツオが詰まっていた。
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