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4話 美波が異世界召喚されて35日目
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美波が異世界召喚されて35日目
「升田さん、今日も大荷物ね」
隣人の西野さんの奥さんが話しかけてくる。
「そうなんですよ。娘が料理にはまって、家庭用では足りないから業務用を買いに行ってるんで」
「あら、美波ちゃん花嫁修業?頑張ってね」
「あははははは」
西野さんは美波が料理下手なのを知っているのでそれ以上何も言わず立ち去ってくれて安心した。あまりにも頻繁に大荷物だから変に思われてるのかしら…
美波はこちらには帰ってくる気がないので仕事も退職した。
そして姿を見せないようになって1ヵ月経ったから近所で気にする人が出てきたみたいね。
『いやー西野のおばさん相変わらずだねー。人の家の事知りたいのかね~』
頭の中で美波の声が響く。最近では電話とはいえずっとつないだままなのだ。
なんか前は制限時間があったのが延長機能がついて、消費されるMPが10くらいだから実質無制限って笑っていたの。
あの子の莫大なMPって何に使ってるのかしら?
あぁまさか…冷蔵庫に使っているのかしら?あり得るわ…
『うわぁー虫系来たよ―――ママァ――』
「虫?」
虫嫌いの美波が何やら向こうでやって居るけど、大きな音がしたり呪文が聞こえたりするだけで、しばらく放置しておきましょう
蚊取り線香とか、虫コナーズとか異世界の虫に効くかしら?どうだろう?
「美波~こっちの殺虫剤、異世界の虫に効くかしら?」
『エーーー!どうだろう?
今度冷蔵庫に金●ル、入れておいてよ。試してみる』
「はいはい。買っておくわ」
『よろしく~。ママ、魔石ゲットした』
「魔石?あなた何してたの?」
『クエストで、モグラみたいに地中に穴を掘って畑をダメにする害獣討伐。
報酬も悪くなかったから受けたんだけど、魔獣じゃなくて魔虫討伐だった。
キモかった。
頑張った私を褒めて』
「美波あなた虫退治が出来るようになったの?
凄いわ成長ね!
ゴキ○リだけで悲鳴を上げて逃げ回っていた子が―――
あなた異世界行ってから頑張っているのね。
そんな美波が大好きよ」
『えへへへへへ~~~褒められたぁ~うれしぃ~』
「そんな成長した美波に、とても現実的な事を言わないといけないの」
『ん?なになに』
「今、ほぼ毎日差し入れしているけど、頻度が下がるわ」
『え!何で?』
「ごはんぐらいなら良いんだけど、いろいろね、美波、要求が多いでしょ」
『………うん』
「自覚はあったのね。今月のママのパートの給料もう無くなったの」
『……』
「しばらくはご飯だけの差し入れになるからね」
『……うん』
「ほらそんなにしょんぼりしないで、次の給料が出たら角店のケーキ差し入れするから」
『ママ…ごめんね。美波頑張るね』
「そうね。そっちで安定して生活できるように頑張るのよ」
『……うん。とりあえずそっちに送れる軍資金稼ぐね』
「は?」
『じゃあね~ギルド行くからまた電話するね~』
こちらが切りなさいって言ってもなかなか切らない美波なのに…今度は何をしでかすのやら…私は美波の”軍資金”と言う言葉に嫌な汗をかきながら晩御飯の準備を始めるのだった。
今日は豆腐ハンバーグ。
レンコンを中に入れてシャキシャキ触感を我が家は足すんだけど、
タレはしょうがが利いた甘辛タレにしよう。パパも美波も好きだよねしょうが利いたの。
タレ作りをしてる最中に玄関から音がした。
「ただいま~良い匂いだね」
「おかえりなさい。今日は豆腐ハンバーグよ。
手洗いうがいしてきてね」
「あれ?今日は美波と通話中じゃないのかい?珍しいね」
「あの子にもする事があるのよ。大人だもの」
「そういえば…そうだね」
納得しつつ愛娘が離れていくのが寂しいのか、パパは肩を落としながら着替えに行った。
その間に豆腐ンバーグを仕上げて盛り付け、美波の分を冷蔵庫に入れる為扉を開けて悲鳴を上げた。
「ギャァァァ!パパァァァ!」
私の大声を聞いて服を着ながら台所にやってきたパパは冷蔵庫の前で固まって動かない私を見てすぐに近寄ってきてくれた。
「どうしたんだい、ママ?」
そんなパパは私が見て動かない冷蔵庫に目をやって、先ほどの私の様な叫び声をあげる
「美波ィィィィ何やってんの!」
豆腐ハンバーグを入れようと思った我が家の使用して10年になる冷蔵庫の中には
ありえない、そうありえなくきらきら光る金塊がどっしりと
存在感を放っている現実に
パパと手を取り娘の名前を叫んでしまった。
「美波ぃぃぃ説明して!!」
「升田さん、今日も大荷物ね」
隣人の西野さんの奥さんが話しかけてくる。
「そうなんですよ。娘が料理にはまって、家庭用では足りないから業務用を買いに行ってるんで」
「あら、美波ちゃん花嫁修業?頑張ってね」
「あははははは」
西野さんは美波が料理下手なのを知っているのでそれ以上何も言わず立ち去ってくれて安心した。あまりにも頻繁に大荷物だから変に思われてるのかしら…
美波はこちらには帰ってくる気がないので仕事も退職した。
そして姿を見せないようになって1ヵ月経ったから近所で気にする人が出てきたみたいね。
『いやー西野のおばさん相変わらずだねー。人の家の事知りたいのかね~』
頭の中で美波の声が響く。最近では電話とはいえずっとつないだままなのだ。
なんか前は制限時間があったのが延長機能がついて、消費されるMPが10くらいだから実質無制限って笑っていたの。
あの子の莫大なMPって何に使ってるのかしら?
あぁまさか…冷蔵庫に使っているのかしら?あり得るわ…
『うわぁー虫系来たよ―――ママァ――』
「虫?」
虫嫌いの美波が何やら向こうでやって居るけど、大きな音がしたり呪文が聞こえたりするだけで、しばらく放置しておきましょう
蚊取り線香とか、虫コナーズとか異世界の虫に効くかしら?どうだろう?
「美波~こっちの殺虫剤、異世界の虫に効くかしら?」
『エーーー!どうだろう?
今度冷蔵庫に金●ル、入れておいてよ。試してみる』
「はいはい。買っておくわ」
『よろしく~。ママ、魔石ゲットした』
「魔石?あなた何してたの?」
『クエストで、モグラみたいに地中に穴を掘って畑をダメにする害獣討伐。
報酬も悪くなかったから受けたんだけど、魔獣じゃなくて魔虫討伐だった。
キモかった。
頑張った私を褒めて』
「美波あなた虫退治が出来るようになったの?
凄いわ成長ね!
ゴキ○リだけで悲鳴を上げて逃げ回っていた子が―――
あなた異世界行ってから頑張っているのね。
そんな美波が大好きよ」
『えへへへへへ~~~褒められたぁ~うれしぃ~』
「そんな成長した美波に、とても現実的な事を言わないといけないの」
『ん?なになに』
「今、ほぼ毎日差し入れしているけど、頻度が下がるわ」
『え!何で?』
「ごはんぐらいなら良いんだけど、いろいろね、美波、要求が多いでしょ」
『………うん』
「自覚はあったのね。今月のママのパートの給料もう無くなったの」
『……』
「しばらくはご飯だけの差し入れになるからね」
『……うん』
「ほらそんなにしょんぼりしないで、次の給料が出たら角店のケーキ差し入れするから」
『ママ…ごめんね。美波頑張るね』
「そうね。そっちで安定して生活できるように頑張るのよ」
『……うん。とりあえずそっちに送れる軍資金稼ぐね』
「は?」
『じゃあね~ギルド行くからまた電話するね~』
こちらが切りなさいって言ってもなかなか切らない美波なのに…今度は何をしでかすのやら…私は美波の”軍資金”と言う言葉に嫌な汗をかきながら晩御飯の準備を始めるのだった。
今日は豆腐ハンバーグ。
レンコンを中に入れてシャキシャキ触感を我が家は足すんだけど、
タレはしょうがが利いた甘辛タレにしよう。パパも美波も好きだよねしょうが利いたの。
タレ作りをしてる最中に玄関から音がした。
「ただいま~良い匂いだね」
「おかえりなさい。今日は豆腐ハンバーグよ。
手洗いうがいしてきてね」
「あれ?今日は美波と通話中じゃないのかい?珍しいね」
「あの子にもする事があるのよ。大人だもの」
「そういえば…そうだね」
納得しつつ愛娘が離れていくのが寂しいのか、パパは肩を落としながら着替えに行った。
その間に豆腐ンバーグを仕上げて盛り付け、美波の分を冷蔵庫に入れる為扉を開けて悲鳴を上げた。
「ギャァァァ!パパァァァ!」
私の大声を聞いて服を着ながら台所にやってきたパパは冷蔵庫の前で固まって動かない私を見てすぐに近寄ってきてくれた。
「どうしたんだい、ママ?」
そんなパパは私が見て動かない冷蔵庫に目をやって、先ほどの私の様な叫び声をあげる
「美波ィィィィ何やってんの!」
豆腐ハンバーグを入れようと思った我が家の使用して10年になる冷蔵庫の中には
ありえない、そうありえなくきらきら光る金塊がどっしりと
存在感を放っている現実に
パパと手を取り娘の名前を叫んでしまった。
「美波ぃぃぃ説明して!!」
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