安全第一異世界生活

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イルグリット王国 魔道具編

115話 トーさんと魔道具の欠片

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突然ですが、え~先日流血事件で猿が私に投げた何か、実は魔道具の一部でした。

サルが石を投げたと思っていたのですが、ウハハが証拠の品を確保していました。サルの姿は見えないので罰することはできませんけどね。
怪我の原因が猿とは、トーさんには言えません。だって、知ったらサルを群れごと全部葬り去りかねないからね。 

「なんかこの石、模様があって…その模様が魔法陣みたいなんだよ。見て欲しいな」

私はトーさんの手に魔道具のかけらを置いた。

「その欠片の鑑定結果「魔素発生装置の欠片」詳細不明って出たんだよ」

トーさんは片目に挟み込み式の単眼ルーペをはさみ、かけらをじっと見つめる。
その姿を覗き込んで私も見ている。少しして

「そうだな魔法陣が刻まれている…が、一部過ぎてどのような魔法陣かはわからないな」

「そっか」

私の落胆した声を聴きトーさんは、クスリと笑いワシワシと髪をくちゃくちゃにする。ギャー何しとるんじゃい!

「落ち込むな、落ち込むな。欠片でも装置の名前が分かったのは、良かった。これ俺が預かっておいて良いか?」

そう言ってトーさんはニカっと笑った。
髪を治しながらトーさんに「いいよ」っと返事をして、

「さぁ明日も早いから寝ようか」

そういってお布団に入った。この世界に来てから毎日早寝早起き。旅の途中は移動で疲れるので、ずいぶん寝つきが良くなった。私はふとんに入って数分でスヤーっと夢の中。 その時にトーさんがどんな顔をしていたか全く見ていなかった。


翌日

晴天なり!雲一つない所を見ると、大分暑くなりそうだ。

「今日は山を越えたところにある街まで行けたら宿屋に泊まろう。野営が長くなると疲れがたまるからな。ベットでも寝たいし、風呂も入りたいしな」

「そうだね!今日は汗かきそうだもん。お風呂目指して出発だね」

私たちは丘を下りながら目的地の王都や、お祭りについて話していた。

「魔道具の祭典で探したいのが!お外でも簡易のお風呂に入れる魔道具が欲しい。のと、小さなテントの中が何倍も広いテントとか、そういうものが欲しい!もちろんカメラは絶対欲しい!!」

「カメラ以外聞いたことも無い魔道具だね」

「そうなの?ほら、マジックバックのテント版とか考えたらできそうな気がしない?」

トーさんは歩きなガラ首を傾げ考え始めた。ぶつぶつと呟き

「マジックバックのテント版?その考えは無かったな…でもそれだと生き者が入れない……そうか、だから拡張のみに特化した魔法式と言う事か。面白いな。」

トーさんて冒険業も好きだけど、私と一緒で物を作るの大好きだよね。頭の中で考え、材料を用意し、組み立て、形を成す。作り上げた時の達成感は、料理も・裁縫も・錬金も等しく大きいものだ。作り上げたものが、誰かの笑顔の糧になると信じて作るもんね。そういう意味では私のスキル「クラフト」はとても良いものだと思うのだ。

うむうむ。

私まで思いにふけって歩いていると、ふと見るとトーさんが後方で止まっている。あー思考に集中しちゃってダメな状態だな…
これ…今日はイルグリット王国のどのあたりまで進めるだろうか?
私は空を見上げ大きなため息を吐いた。


***

もう日が沈む間際に門に親子の旅人がやってきた。大きな門扉はすでに閉じられていたが、少女が一生懸命父親を引率する姿に、兵士数人が門外に出て入門審査をして、中に入れた。
ひたすら俺たちにお礼を言う冒険者の少女5歳と、父親が錬金術師だった… 。入門審査の間中、父親は何やらぶつぶつ言い続けていた。 変人的な技術者なのかもしれないと、門兵一同少女に憐憫の情を禁じ得なかった。 

門から街に歩いて行く親子。一生懸命ぶつぶつ言う父親の手を引く少女を見ながら門兵達は口々に言う

「あんな父親を持つと、子供は本当に苦労するだろうな…。あの子が、幸せに育ってくれることを心から願うよ」 

「そうだな…。あんな父親と旅をするなんて、幼い心にはどれほどの重荷だろうか」 

「あんな状態で、どこまで旅をするんだろうな。最近治安が悪くなっているのに、無事に目的地までたどり着けるか、気がかりで仕方ない」 

「お前らんなそんなこと言ってるけど、この街までこれたことが奇跡じゃねえか?」

「「「違いない」」」」


門兵のおじさんたちよ、心配してくれるのはありがたいけど、全部聞き耳スキルで聞こえているの!!恥ずかしいわぁぁぁぁ!!
こんなトーさん初めてだから。安心してって心の中でお礼を言うわ。親切なおじさんたち♡ありがとう

きっとこの街は良い街だと思う♡
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