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イルグリット王国 魔道具編
120話 王都到着と懐かしい味
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おぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!人が多い!!。私がトーさんの肩の上で感動していると、トーさんは馬車の御者さんに挨拶をしている。
「本当にありがとうございました。大変お世話になりました。領主様にはよろしくお伝えください」
私は去っていく馬車に思いっきり手を振りながら「ありがとー」っと叫んだ。お祭りが近いせいか、まさに人波が押し寄せるような勢い。花火大会の帰り道、駅の改札が人で溢れかえるあの光景のような既視感がある。
「トーさんどうする?宿屋さんどうやって探そうか…」
「腹が減った。 飯食ってから考えよう」
「うはは」
「人が多すぎるから、カナメは俺の上で店探ししてくれ」
「あはは。隊長了解ですウフフフフ!!」
私は人込みの中を背の高いトーさんの上から眺めた。通る人たちのつむじが見える。爽快です。しっかしホント込み合ってるね。小さな子供達だと巻き込まれそうだね…
「トーさん右の建物の所に、看板でベットのマークがあるよ。宿屋さんじゃない?」
「ひとまず行ってみるか?飯食う所あるかもだし」
人がごった返す通りの宿屋。部屋が空いているかどうかな?中に入ってカウンターのおじさんに声をかけた。
「満室…そっか。残念。おじさんあのねスライムと泊まれるお宿この街にある?」
トーさんの頭の上から一生懸命質問する私に、宿屋の親父さんは丁寧に教えてくれた。2本ほど内側の道には行ったところに、古いけどテイムされた魔獣と泊まれる宿があると聞いて、そのまま向かう。やはり先ほどの通りがやたらと人が多かっただけみたいで通りを2本入ったら地元の人が行きかう感じの小道に出た。そこに大きな門の付いた、高い塀で取り囲まれた建物が現れた。入口には教えてもらった宿名「ゆりかごの天使」が書かれていた。
門の前にベルが置いてある。それを鳴らすと、小窓が開いてお泊りですか?と中からお爺ちゃんの声がした。
「人間2人にスライムが1体。一部屋でお願いしたい。空きはあるか?」
「ほう。スライムとは珍しいものを従魔にして居るのぉ」
「あぁ娘の従魔なんだよ」
「ホホホなるほどなるほど。大丈夫じゃよ。中にお入り」
受付のお爺ちゃんがそう言うと大きな門が自動で開いて、その先には受付のカウンターにうさ耳の獣人女性が居た。
「いらっしゃいませ。何泊されますか?」
「ひとまず1ヵ月。延長は出来るか?」
「はい可能です。ただお祭りが始まりますと延長が難しくなりますので、早めに教えてくだされば可能です。こちらお部屋のカギになります。ご案内致します」
そういってお姉さんは私たちを部屋まで案内してくれた。
通されたのは3階南向きの窓がある明るい部屋。ベッド2台とトイレと大きな桶がある水場があった。日本の小さな風呂桶位の大きさだ。シャワーに温度は調整可能で、どうやら従魔を洗ったり、一緒に水浴びをする場所らしい。人も入れる。部屋にお風呂ありがたい。
階下に降りていくと2階が基本的なフロアーになるらしい。食堂も・売店もすべて2階にそろっている。1階は少し大きな従魔持ちの部屋だそうだ。門や塀が立派なのは外から従魔が見えないようにしているらしい。あと従魔の脱走防止も兼ねているのだと、うさ耳お姉さんは教えてくれた。
荷物を置いてから交代でお風呂に入った。もちろんウハハは私と一緒。最近はシャワーばかりで、久々にお湯を張ったお風呂は気持ちが良かった。あと、湯船に漂うウハハが気持ちよさそうで可愛かった♡
今日の所、着いたばかりと言うのもあったけど、人が多すぎて街をまともに見てないから、明日からみんなで一緒に散策をしよう。お風呂を出て部屋着に着替えてから2階の食堂に降りた。まだ人がまばらで夕食の用意があるかどうか、食堂の人に声をかける
「あら、早い時間だけどもう食事はできるわよ、席にどうぞ。今日はボア肉の良いのが入ったけどどうする?」
お店のお姉さんがメニューボードの方を指さしながら言う。その先には本日出せる料理の名前が書いた木札がいっぱい飾ってあった。その中にあるメニューに私は目を奪われた。
「じゃあ、果実水3つと、ボア肉のステーキと、本日のスープ、野菜サラダに…カナメ?どうした?食べたいものがあったか?」
「あの!お好み焼きをお願いします!!」
注文を取っていたお姉さんはびっくりして
「あら、あなた「お好み焼き」知っているの?珍しいわね。そんなに注文する人いないのよ~」
「昔食べたことがあって。楽しみにしてます」
私はニッコリ笑った。お姉さんは小さい私が「昔」なんて言い方したから面白かったのか笑いながら厨房に入っていった。
「向こうの料理か?」
私はコクリと頷き、楽しみっと笑った。聖女のアヤちゃんが色々広めたって言ってたけど、隣国にも伝わってるの凄いな。それとも全く違う所から異世界飯が伝わったとか?
注文の品が次々に運ばれてきてドキドキ。目の前に置かれたのはソースの香ばしいにおいの見た目関西風お好み焼き。フォークとナイフで食べるらしく、切り分けて口に入れると、お好みソースの特徴の甘みとコクが強いソースの風味ととろみの強いこの感じ、ホントに日本のソースみたいで最高。お好み焼きの具材は、キャベツにエビに肉。なんの肉かな?でも美味しい。私がおいしそうに食べているのに、トーさんも、ウハハも興味を持ったみたいなので、二人にも切り分けて食べてもらった。
「うまいな!!」
「ウハハ!!」
二人とも目がランランに輝いている。滞在中はお好み焼きの注文が増えてお店の人もびっくりするかもね。ウフフ♡
「本当にありがとうございました。大変お世話になりました。領主様にはよろしくお伝えください」
私は去っていく馬車に思いっきり手を振りながら「ありがとー」っと叫んだ。お祭りが近いせいか、まさに人波が押し寄せるような勢い。花火大会の帰り道、駅の改札が人で溢れかえるあの光景のような既視感がある。
「トーさんどうする?宿屋さんどうやって探そうか…」
「腹が減った。 飯食ってから考えよう」
「うはは」
「人が多すぎるから、カナメは俺の上で店探ししてくれ」
「あはは。隊長了解ですウフフフフ!!」
私は人込みの中を背の高いトーさんの上から眺めた。通る人たちのつむじが見える。爽快です。しっかしホント込み合ってるね。小さな子供達だと巻き込まれそうだね…
「トーさん右の建物の所に、看板でベットのマークがあるよ。宿屋さんじゃない?」
「ひとまず行ってみるか?飯食う所あるかもだし」
人がごった返す通りの宿屋。部屋が空いているかどうかな?中に入ってカウンターのおじさんに声をかけた。
「満室…そっか。残念。おじさんあのねスライムと泊まれるお宿この街にある?」
トーさんの頭の上から一生懸命質問する私に、宿屋の親父さんは丁寧に教えてくれた。2本ほど内側の道には行ったところに、古いけどテイムされた魔獣と泊まれる宿があると聞いて、そのまま向かう。やはり先ほどの通りがやたらと人が多かっただけみたいで通りを2本入ったら地元の人が行きかう感じの小道に出た。そこに大きな門の付いた、高い塀で取り囲まれた建物が現れた。入口には教えてもらった宿名「ゆりかごの天使」が書かれていた。
門の前にベルが置いてある。それを鳴らすと、小窓が開いてお泊りですか?と中からお爺ちゃんの声がした。
「人間2人にスライムが1体。一部屋でお願いしたい。空きはあるか?」
「ほう。スライムとは珍しいものを従魔にして居るのぉ」
「あぁ娘の従魔なんだよ」
「ホホホなるほどなるほど。大丈夫じゃよ。中にお入り」
受付のお爺ちゃんがそう言うと大きな門が自動で開いて、その先には受付のカウンターにうさ耳の獣人女性が居た。
「いらっしゃいませ。何泊されますか?」
「ひとまず1ヵ月。延長は出来るか?」
「はい可能です。ただお祭りが始まりますと延長が難しくなりますので、早めに教えてくだされば可能です。こちらお部屋のカギになります。ご案内致します」
そういってお姉さんは私たちを部屋まで案内してくれた。
通されたのは3階南向きの窓がある明るい部屋。ベッド2台とトイレと大きな桶がある水場があった。日本の小さな風呂桶位の大きさだ。シャワーに温度は調整可能で、どうやら従魔を洗ったり、一緒に水浴びをする場所らしい。人も入れる。部屋にお風呂ありがたい。
階下に降りていくと2階が基本的なフロアーになるらしい。食堂も・売店もすべて2階にそろっている。1階は少し大きな従魔持ちの部屋だそうだ。門や塀が立派なのは外から従魔が見えないようにしているらしい。あと従魔の脱走防止も兼ねているのだと、うさ耳お姉さんは教えてくれた。
荷物を置いてから交代でお風呂に入った。もちろんウハハは私と一緒。最近はシャワーばかりで、久々にお湯を張ったお風呂は気持ちが良かった。あと、湯船に漂うウハハが気持ちよさそうで可愛かった♡
今日の所、着いたばかりと言うのもあったけど、人が多すぎて街をまともに見てないから、明日からみんなで一緒に散策をしよう。お風呂を出て部屋着に着替えてから2階の食堂に降りた。まだ人がまばらで夕食の用意があるかどうか、食堂の人に声をかける
「あら、早い時間だけどもう食事はできるわよ、席にどうぞ。今日はボア肉の良いのが入ったけどどうする?」
お店のお姉さんがメニューボードの方を指さしながら言う。その先には本日出せる料理の名前が書いた木札がいっぱい飾ってあった。その中にあるメニューに私は目を奪われた。
「じゃあ、果実水3つと、ボア肉のステーキと、本日のスープ、野菜サラダに…カナメ?どうした?食べたいものがあったか?」
「あの!お好み焼きをお願いします!!」
注文を取っていたお姉さんはびっくりして
「あら、あなた「お好み焼き」知っているの?珍しいわね。そんなに注文する人いないのよ~」
「昔食べたことがあって。楽しみにしてます」
私はニッコリ笑った。お姉さんは小さい私が「昔」なんて言い方したから面白かったのか笑いながら厨房に入っていった。
「向こうの料理か?」
私はコクリと頷き、楽しみっと笑った。聖女のアヤちゃんが色々広めたって言ってたけど、隣国にも伝わってるの凄いな。それとも全く違う所から異世界飯が伝わったとか?
注文の品が次々に運ばれてきてドキドキ。目の前に置かれたのはソースの香ばしいにおいの見た目関西風お好み焼き。フォークとナイフで食べるらしく、切り分けて口に入れると、お好みソースの特徴の甘みとコクが強いソースの風味ととろみの強いこの感じ、ホントに日本のソースみたいで最高。お好み焼きの具材は、キャベツにエビに肉。なんの肉かな?でも美味しい。私がおいしそうに食べているのに、トーさんも、ウハハも興味を持ったみたいなので、二人にも切り分けて食べてもらった。
「うまいな!!」
「ウハハ!!」
二人とも目がランランに輝いている。滞在中はお好み焼きの注文が増えてお店の人もびっくりするかもね。ウフフ♡
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