174 / 244
番外編・召喚された者達
173話 番外編 曽根さんと山田君の異世界生活 ③
しおりを挟む
この日の出会いからアタシたちはこの国に滞在することを決めた。以外にも聖女様は朝の祈りの時間以外教会に滞在していない。大体は音の里の宿泊施設の秘密の家が主になる。アタシ達は宿泊施設の長期滞在用の部屋に山田と二人で暮らすことになった。嬉しい同棲。
アタシは三神さんと一緒に、日々のお仕事の補助員として王宮にも行った。まだ十分働けるのでは?っておもう王様が次代に譲るよう今引継ぎをしている。そんな王宮はあわただしくて賑やかだ。
三神さんに聞くに、少し前まで王子様が3人いたのに上の二人は問題行動が多く除籍や辺境に追いやられたらしい、その時一番力が弱く虐げられていた王子をある冒険者親子が助け、その王子の心の支えを側に戻し、そして王座に座れるように暗躍したらしい…何それ?王子様にとっては、まさしくヒーローじゃないか…それを一介の冒険者が?凄いな…
「その冒険者親子の娘さんが転移者なのよ」
目が点になった…え?転移者?召喚者じゃなくて?私が驚いている姿が面白かったのか三神さんはクスクス笑い王宮の廊下を歩き始めた。
「半年くらい前に日本で死んで、こちらに転移させたって教えていただいたの。どうやら父親の方は転生者らしいのだけれど、記憶は戻ってないそうよ。山田君みたいに産まれた時から意識のある子もいるみたいだけれど、死ぬまで思い出すことが無い子も居るみたい。この世界に来て同郷の方の痕跡はあれど、お話することが出来たのはあなた達で3人目。だからとっても嬉しいわ」
痕跡?それってイルグリット王国の…
「隣国イルグリット王国で食べたお好み焼きですか?」
「あらミホちゃんも食べたのね。お好み焼き美味しいわよね」
「あたし広島風のが好きですけど、美味しかったです」
「こっちだとそこまではね、ソースが出来ていた事だけでも奇跡だと思ったもの」
それ!ホントそれ!!アタシも思った。イルグリット王国にいた人メッチャ食にこだわりがあったのか、美味しいソース作ってくれててマジ神様って感じ。アタシは頭がもげるのではと思うほど激しく縦に振った。それをみて三神さんはクスクス笑う。
「私は小豆を見つけてね、おはぎや羊羹あと、コメの流通に力を入れたのよ。カナメちゃんにとても感謝されて嬉しかったの」
「エドさんも言ってましたが、カナメちゃんって誰ですか?」
「さっき言ってた冒険者親子の、娘のカナメちゃん。5歳の少女よ」
三神さんはカナメと言う少女の話をよくする。とても楽しそうに、聞くたびにその娘ちゃんに会ってみたくなる。そう言えば…
「そう言えば、フリムストに残っている友人がイルグリット王国で日本人にあったって言っていたな…冒険者でしっかりした少女…」
アタシの言葉を聞いて聖女様はクスクス笑う。
「えぇ、少し前にカナメちゃんイルグリットのお祭りに行くって出かけて行ったから、ご友人が会ったのはカナメちゃん親子でしょうね」
えぇぇーー世間て狭いなぁ!!知らない間に紬木とも知り合いなんだ…アタシがびっくりしていると、聖女様がそう言えば、
「国家間でフリムストとイルグリットって揉めていらしたじゃない、アレどうも解決して、和平協定結ぶ運びとなったみたいよ。なんでも国王が行方不明になって、新たに王になった王子様が平和的な方らしくてトントン拍子に話が決まったって言っていたわ」
クスクス笑いながら三神さんの顔を見て…まさかと思う
「その話の裏には…」
「また冒険者親子が動いたわね。連絡がきたもの。新しい家族が出来たから帰国したら会いに来てくれるって」
「ぉおお!!会える?」
「それまでミホちゃん達が居てくれるのなら」
クスクス言いながら扉前の騎士に声を掛けノックをする。すると中から「入ってください」と声がかかり三神さんは扉を開けてお辞儀をした
「お久しぶりです、ルクレチア殿下。お加減は如何ですか?」
「聖女様お久しぶりです。少し最近だるさが出ますね。暑さにやられたのですかね…」
そう笑い、顔色が悪い青年が答える。三神さんは楚々と青年の側によると、その手を取り魔力をすごくゆっくり体内に流している…そうして小さな声で「ヒール」を唱える。青年の顔色を見てもう一度魔力を流し顔を顰めた。
『我が魔力を糧としこの者の中を流れる害あるものを排除せよエリクシア』
そう呟いた途端、青年の身体がキラキラ光り、しばらくすると収まった。そして青年は目をぱちくり開き、
「あ、怠いのが取れた。頭の重さも取れました」
そう笑顔の青年とは裏腹に、三神さんは眉を顰め青年の側に控える男性に声を掛けた
「ニコライ殿、急ぎ調べてください。毒です」
その言葉を聞いた途端この部屋の空気が凍った。うぇ!マジかマジで毒殺とか陰謀とかそんな感じか、異世界こわ!!アタシが震えあがっていると、ニコライ殿と呼ばれた男性は、片眉を上げ、
「ほー、まだ殿下を狙う残党が居たと言う事でしょうかね。急ぎ調べます」
「殿下は安全性の高い食べ物を、王城が無理ならこちらで手配いたしますけれど?」
「食事なら私が作りますよ」
ニコライ殿と呼ばれた男性はニッコリ笑った。
「あら、ニコライ殿は料理をされるのですか?」
「王宮料理は無理ですが、平民の食べるモノなら家庭料理程度は。ミヤノマエ家は料理男子はモテるからと。初代様からのその…教えがありまして…その幼少のころから父上にしっかり教えられました…」
「ミヤノマエ家ってまるで日本の苗字みたい」
アタシがぽそっと零した言葉に皆がこちらを見て、三神さんを見る。
「フフフ、こちらカナメちゃんや私と同じ出身の聖女候補の曽根ミホさんです。しばらくは私の元で修行させますのでお顔を合わせることが多いかもしれないです。旦那様がおられますので、余計なちょっかいはご遠慮くださいね」
三神さんの言葉にアタシは顔を真っ赤にながら照れて、ついつい
「えへへ、三神さん旦那とか気が早いー。いや山田の嫁はアタシ一択だけど。譲らないけど。でも恥ずかしいけどうれしぃー」
王子様の執務室で盛大に惚気てしまったのはアタシの数多い黒歴史の一つである。
部屋に居る皆の目は、生暖かい目で惚気るアタシを見ていたと追記しておこう。
アタシは三神さんと一緒に、日々のお仕事の補助員として王宮にも行った。まだ十分働けるのでは?っておもう王様が次代に譲るよう今引継ぎをしている。そんな王宮はあわただしくて賑やかだ。
三神さんに聞くに、少し前まで王子様が3人いたのに上の二人は問題行動が多く除籍や辺境に追いやられたらしい、その時一番力が弱く虐げられていた王子をある冒険者親子が助け、その王子の心の支えを側に戻し、そして王座に座れるように暗躍したらしい…何それ?王子様にとっては、まさしくヒーローじゃないか…それを一介の冒険者が?凄いな…
「その冒険者親子の娘さんが転移者なのよ」
目が点になった…え?転移者?召喚者じゃなくて?私が驚いている姿が面白かったのか三神さんはクスクス笑い王宮の廊下を歩き始めた。
「半年くらい前に日本で死んで、こちらに転移させたって教えていただいたの。どうやら父親の方は転生者らしいのだけれど、記憶は戻ってないそうよ。山田君みたいに産まれた時から意識のある子もいるみたいだけれど、死ぬまで思い出すことが無い子も居るみたい。この世界に来て同郷の方の痕跡はあれど、お話することが出来たのはあなた達で3人目。だからとっても嬉しいわ」
痕跡?それってイルグリット王国の…
「隣国イルグリット王国で食べたお好み焼きですか?」
「あらミホちゃんも食べたのね。お好み焼き美味しいわよね」
「あたし広島風のが好きですけど、美味しかったです」
「こっちだとそこまではね、ソースが出来ていた事だけでも奇跡だと思ったもの」
それ!ホントそれ!!アタシも思った。イルグリット王国にいた人メッチャ食にこだわりがあったのか、美味しいソース作ってくれててマジ神様って感じ。アタシは頭がもげるのではと思うほど激しく縦に振った。それをみて三神さんはクスクス笑う。
「私は小豆を見つけてね、おはぎや羊羹あと、コメの流通に力を入れたのよ。カナメちゃんにとても感謝されて嬉しかったの」
「エドさんも言ってましたが、カナメちゃんって誰ですか?」
「さっき言ってた冒険者親子の、娘のカナメちゃん。5歳の少女よ」
三神さんはカナメと言う少女の話をよくする。とても楽しそうに、聞くたびにその娘ちゃんに会ってみたくなる。そう言えば…
「そう言えば、フリムストに残っている友人がイルグリット王国で日本人にあったって言っていたな…冒険者でしっかりした少女…」
アタシの言葉を聞いて聖女様はクスクス笑う。
「えぇ、少し前にカナメちゃんイルグリットのお祭りに行くって出かけて行ったから、ご友人が会ったのはカナメちゃん親子でしょうね」
えぇぇーー世間て狭いなぁ!!知らない間に紬木とも知り合いなんだ…アタシがびっくりしていると、聖女様がそう言えば、
「国家間でフリムストとイルグリットって揉めていらしたじゃない、アレどうも解決して、和平協定結ぶ運びとなったみたいよ。なんでも国王が行方不明になって、新たに王になった王子様が平和的な方らしくてトントン拍子に話が決まったって言っていたわ」
クスクス笑いながら三神さんの顔を見て…まさかと思う
「その話の裏には…」
「また冒険者親子が動いたわね。連絡がきたもの。新しい家族が出来たから帰国したら会いに来てくれるって」
「ぉおお!!会える?」
「それまでミホちゃん達が居てくれるのなら」
クスクス言いながら扉前の騎士に声を掛けノックをする。すると中から「入ってください」と声がかかり三神さんは扉を開けてお辞儀をした
「お久しぶりです、ルクレチア殿下。お加減は如何ですか?」
「聖女様お久しぶりです。少し最近だるさが出ますね。暑さにやられたのですかね…」
そう笑い、顔色が悪い青年が答える。三神さんは楚々と青年の側によると、その手を取り魔力をすごくゆっくり体内に流している…そうして小さな声で「ヒール」を唱える。青年の顔色を見てもう一度魔力を流し顔を顰めた。
『我が魔力を糧としこの者の中を流れる害あるものを排除せよエリクシア』
そう呟いた途端、青年の身体がキラキラ光り、しばらくすると収まった。そして青年は目をぱちくり開き、
「あ、怠いのが取れた。頭の重さも取れました」
そう笑顔の青年とは裏腹に、三神さんは眉を顰め青年の側に控える男性に声を掛けた
「ニコライ殿、急ぎ調べてください。毒です」
その言葉を聞いた途端この部屋の空気が凍った。うぇ!マジかマジで毒殺とか陰謀とかそんな感じか、異世界こわ!!アタシが震えあがっていると、ニコライ殿と呼ばれた男性は、片眉を上げ、
「ほー、まだ殿下を狙う残党が居たと言う事でしょうかね。急ぎ調べます」
「殿下は安全性の高い食べ物を、王城が無理ならこちらで手配いたしますけれど?」
「食事なら私が作りますよ」
ニコライ殿と呼ばれた男性はニッコリ笑った。
「あら、ニコライ殿は料理をされるのですか?」
「王宮料理は無理ですが、平民の食べるモノなら家庭料理程度は。ミヤノマエ家は料理男子はモテるからと。初代様からのその…教えがありまして…その幼少のころから父上にしっかり教えられました…」
「ミヤノマエ家ってまるで日本の苗字みたい」
アタシがぽそっと零した言葉に皆がこちらを見て、三神さんを見る。
「フフフ、こちらカナメちゃんや私と同じ出身の聖女候補の曽根ミホさんです。しばらくは私の元で修行させますのでお顔を合わせることが多いかもしれないです。旦那様がおられますので、余計なちょっかいはご遠慮くださいね」
三神さんの言葉にアタシは顔を真っ赤にながら照れて、ついつい
「えへへ、三神さん旦那とか気が早いー。いや山田の嫁はアタシ一択だけど。譲らないけど。でも恥ずかしいけどうれしぃー」
王子様の執務室で盛大に惚気てしまったのはアタシの数多い黒歴史の一つである。
部屋に居る皆の目は、生暖かい目で惚気るアタシを見ていたと追記しておこう。
155
あなたにおすすめの小説
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
できない子に転生しましたが、家族と食卓があれば十分です ―人間不信だった私が、ゆっくり育つ異世界生活―
愛朱ひいろ
ファンタジー
人の顔色ばかり伺い、心を壊した26歳の会社員女性。
彼女は死後、異世界で「できない子」として転生する。
魔法は使えない。
体は不器用で、成長も人より遅い。
前世の記憶のせいで、人と関わることが少し怖い。
けれどこの世界には、
見守り支えてくれる両親と、
あたたかい食卓があった。
泣いて、つまずいて、できないことに落ち込みながら、
彼女は少しずつ「できないままでも、生きていていい」と知っていく。
これは、
最強でもチートでもない主人公が、
家族と食事に支えられながら、ゆっくり育ち直す
生活密着型・異世界転生×成長×グルメファンタジー。
……の、予定です。
毎日更新できるように執筆がんばります!
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
勇者召喚に失敗したと捨てられましたが、魔王の家政婦になりました。
藤 ゆみ子
ファンタジー
家政婦として働いていた百合はある日、会社の倒産により仕事を失った。
気が沈んだまま家に帰り、おばあちゃんの仏壇に手を合わせていると突然知らない場所にいた。
訳がわからないまま、目の前にいる神官に勇者の召喚に失敗したと魔王の棲む森へと捨てられてしまう。
そして魔物に襲われかけたとき、小汚い男性に助けられた。けれどその男性が魔王だった。
魔王は百合を敵だと認識し、拘束して魔王城へと連れていく。
連れて行かれた魔王城はボロボロで出されたご飯も不味く魔王の生活はひどいありさまだった。
それから百合は美味しいご飯を作り、城を綺麗にし、魔王と生活を共にすることに。
一方、神官たちは本物の勇者を召喚できずに焦っていた。それもそう、百合が勇者だったのだから。
本人も気づかないうちに勇者としての力を使い、魔王を、世界を、変えていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる