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第300話 チビ神がまた来た
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ゲレンデを作ってから一週間。作った宿泊施設に泊まり込んで、夜も遅くまで(この世界の基準でだが)スノボーをみんな楽しんでいた。今日の最後はみんながハーフパイプで華麗にエアをキメていて俺もビビるよ。
食事の時間なんかに世界大会の動画を見せていたら、それを真似てトリックにきれがでてくるのだからこの学習能力の高さには本当にびっくりするな。
ジャンプの動画も見せてしまったためにジャンプ台を作ってほしいと、妻たちにねだられてしまえば俺は断れないよね。ねだられた十秒後に作った位妻には甘い。
ジャンプとかハーフパイプとかも楽しいのだが、個人的には長い距離を滑るのが好きなので、リフトで上にあがっていろんなコースを通って降りてくるのが俺の好みである。
合宿みたいに楽しんでいた八日目の夜、お風呂に入っている時だ。
『なんか楽しそうな事やってるわね!』
チッ! せっかくみんなで楽しんでたのに余計な奴が来たな。自分があからさまに嫌な顔になったのが分かった。
『何よ! そんなに露骨に嫌な顔しなくてもいいじゃない! せっかくこの美しい女神様が声かけてあげてるのに! ムキーッ!』
おぃ、本当に顔が見えてるのか? もしそうなら盗撮や覗きで訴えるぞ。人様の裸見てチビ神様は何してんのやら。それにしても自分の事を美しいとか……ププッ。お前の事をそんな風に見てくれるのは変態紳士(ロリコン)だけだろ!
『覗いてなんていないわよ! 私は堂々と見てるんだからこうやって話しかけてるんじゃない! それに裸見たからって何とも思わないわよ。ふぅ、ちょっと落ち着かないといけないわね、あなたと口で勝負しても意味がないのよ。私落ち着け!』
なんかチビ神が一人でブツブツ言い始めた。
『さて、落ち着いたところで本題に入りましょうか。あなた王国で私たちが呼んだ勇者を殺したわよね、見てたわよ! 死にかけた所は減点だけどそこからの巻き返しは良かったわ。あなたを呼んだ神として鼻が高いわね!』
俺は殺してないぞ、妻たちが倒してくれたんだから俺の功績じゃねえし。むしろあいつのせいで何もできてない事に一番へこんでる俺にそれを言うとか、お前も相当鬼畜だな。
『貴方の妻だろうが眷属だろうが仲間だろうが部下だろうが何でもいいわよ。あなたの関係者が倒したことに意味があるんだから! 倒した娘のスキル欄見てるわよね? あれはある条件が満たされると解放されるから楽しみにしてなさい』
解放されるね。なんか危ない香りしかしねえな。それにそんな博打的なスキルなんかより、実用性のあるスキルの方がまだましだっただろうに。
『色々思うところはあると思うけど、悪い物じゃないからもらっておきなさい。貴方がこれからもこの世界で生活する限りきっと役に立つわ。敵対している勇者を相手のフィールドで倒したんだからそれなりに見返りがあるわよ』
敵対しているじゃなくて、敵対させられているの間違いだけどな。まぁ悪い物でないんだったら気にするだけ無駄か、もし変なもんだったら覚えておけよ? 地獄の果てまで追っかけてやるからな。
『神様を地獄の果てまで追っかけるとか、ユーモアにあふれてるわね! 神様がいるのは天国の方が近いんだからね!』
お前はどっちかというと邪神なんだから地獄にいろよ。悪魔みたいに俺をこんなとこに連れてきやがったんだから、閻魔様にでもさばかれとけ!
『まったく、邪神なんて失礼しちゃうわね。それにしても閻魔様ってなによ? なにかの魔物か何かかしら?』
わからんなら気にするな。俺のいた日本の地獄の番人だ! ってこの世界にも地獄や天国の概念があったんだな。なんだか今更な気がするけどな。っていう事は、悪魔型や天使型の魔物もいるってことか、サキュバスとかもいるのかな? イデッ!
元の世界では淫魔みたいな感じで男を誘惑して堕落させるエロい悪魔を想像してたら、隣の女湯から何かが俺の頭をめがけて飛んできてあたったのだ。
隙間が無いはずなのにどこから飛んできたのかと思ったら、女湯と男湯の間の壁に普通に穴が開いていた。それに頭に当たった物体を見てみると、固型石鹸だった。風呂の壁って一応石でできてるはずなのにどうやって貫通させたし!
「ご主人様、私たちがいるのにやましい気が届きましたが、何か変なこと考えてませんでしたか?」
声の主から考えると、どうやらシュリが投げた石鹸らしい。この世界はスキルの効果が乗ると簡単に物理法則を凌駕するから危険なんだよな。どんだけ早く打ち出したって石鹸サイズで石の壁貫通するなんて無理でしょ。それにしてもどうやってその「やましい気」を感じ取ったのだろうか?
「あ~すまん、チビ神がエロい悪魔を俺に想像させたからそんな気がしたのかもしれないな」
『ちょっと! 何で私のせいにするのよ! 今あなたの妻たちから負のオーラみたいなのが届いて怖いんですけど!』
俺を使って楽しんでるんだから、多少の冤罪は我慢しろ! どうせ死ぬわけじゃないんだからそのくらい必要経費だろ。
『冤罪をかぶせた上に負のオーラを浴びせるこの鬼畜!』
何とでも言え、俺を拉致してきた奴に慈悲はない! っていうか、お前今日は何しに出てきたんだよ。せっかく思い出さずに楽しめてたのに。
『はっ! いけないいけない、勇者殺しをねぎらうのが本命じゃなかったんだった! えっと確か新しいスキルの雪中行軍っていうのを手に入れたわよね? 初めてのスキルだからちょっと見せてもらおうと思ってね。ってことで勝手に覗くわよ、一応話を通さないと詳しく見る事ができないから今日あなたに声かけたのよ』
へーそういった縛りがあるんだ。って初めてのスキルにしては雪中行軍ってしょぼい気がするけどどうなんだろな?
『まぁ予想通りの能力だけど、王国の雪の季節にはかなりのアドバンテージになるスキルね。ただ雪の中を移動しやすくするスキルじゃなくて、雪のある場所でステータスにプラス補正がつく感じね。他の人間がマイナス補正がかかるのに対して、あなたたちは強くなるのだからいいスキルね。
環境でステータスに補正がかかるスキルは基本的に数が少ないからね。一フロアを雪の環境に変えてしまえば向かうとこ敵なしね。Sランクの魔物以外に対してはだけどね。あなたが覚えたってことは、あなたの配下は覚えれる可能性が高いからダンジョンが強くなるわね』
有利になるフィールドがあるのは悪くないけど、やっぱり基礎能力が高くなるスキルの方がよかったな。身体能力向上のようにステータスを直接強化するスキルがほしいな。
まぁわかったから、俺の裸見るのそろそろやめろ変態チビ神。話し終わったなら帰れよ、俺の裸見ていいのは妻たちだけなんだからな!
『誰も貴方の体に興味ないわよ、どうせ今日も妻たちといちゃこらするんでしょ、はやく出ちゃいなさいよ』
何で知ってるんだよ。まったく興味がないとか言ってみちゃうんだから、ムッツリスケベなチビ神だな。
『本当にいちゃこらしてたのね。なんか疲れてきたわ。勇者はそこら中にいるから退治しておいてね』
よくわからないけど帰った様だな。
食事の時間なんかに世界大会の動画を見せていたら、それを真似てトリックにきれがでてくるのだからこの学習能力の高さには本当にびっくりするな。
ジャンプの動画も見せてしまったためにジャンプ台を作ってほしいと、妻たちにねだられてしまえば俺は断れないよね。ねだられた十秒後に作った位妻には甘い。
ジャンプとかハーフパイプとかも楽しいのだが、個人的には長い距離を滑るのが好きなので、リフトで上にあがっていろんなコースを通って降りてくるのが俺の好みである。
合宿みたいに楽しんでいた八日目の夜、お風呂に入っている時だ。
『なんか楽しそうな事やってるわね!』
チッ! せっかくみんなで楽しんでたのに余計な奴が来たな。自分があからさまに嫌な顔になったのが分かった。
『何よ! そんなに露骨に嫌な顔しなくてもいいじゃない! せっかくこの美しい女神様が声かけてあげてるのに! ムキーッ!』
おぃ、本当に顔が見えてるのか? もしそうなら盗撮や覗きで訴えるぞ。人様の裸見てチビ神様は何してんのやら。それにしても自分の事を美しいとか……ププッ。お前の事をそんな風に見てくれるのは変態紳士(ロリコン)だけだろ!
『覗いてなんていないわよ! 私は堂々と見てるんだからこうやって話しかけてるんじゃない! それに裸見たからって何とも思わないわよ。ふぅ、ちょっと落ち着かないといけないわね、あなたと口で勝負しても意味がないのよ。私落ち着け!』
なんかチビ神が一人でブツブツ言い始めた。
『さて、落ち着いたところで本題に入りましょうか。あなた王国で私たちが呼んだ勇者を殺したわよね、見てたわよ! 死にかけた所は減点だけどそこからの巻き返しは良かったわ。あなたを呼んだ神として鼻が高いわね!』
俺は殺してないぞ、妻たちが倒してくれたんだから俺の功績じゃねえし。むしろあいつのせいで何もできてない事に一番へこんでる俺にそれを言うとか、お前も相当鬼畜だな。
『貴方の妻だろうが眷属だろうが仲間だろうが部下だろうが何でもいいわよ。あなたの関係者が倒したことに意味があるんだから! 倒した娘のスキル欄見てるわよね? あれはある条件が満たされると解放されるから楽しみにしてなさい』
解放されるね。なんか危ない香りしかしねえな。それにそんな博打的なスキルなんかより、実用性のあるスキルの方がまだましだっただろうに。
『色々思うところはあると思うけど、悪い物じゃないからもらっておきなさい。貴方がこれからもこの世界で生活する限りきっと役に立つわ。敵対している勇者を相手のフィールドで倒したんだからそれなりに見返りがあるわよ』
敵対しているじゃなくて、敵対させられているの間違いだけどな。まぁ悪い物でないんだったら気にするだけ無駄か、もし変なもんだったら覚えておけよ? 地獄の果てまで追っかけてやるからな。
『神様を地獄の果てまで追っかけるとか、ユーモアにあふれてるわね! 神様がいるのは天国の方が近いんだからね!』
お前はどっちかというと邪神なんだから地獄にいろよ。悪魔みたいに俺をこんなとこに連れてきやがったんだから、閻魔様にでもさばかれとけ!
『まったく、邪神なんて失礼しちゃうわね。それにしても閻魔様ってなによ? なにかの魔物か何かかしら?』
わからんなら気にするな。俺のいた日本の地獄の番人だ! ってこの世界にも地獄や天国の概念があったんだな。なんだか今更な気がするけどな。っていう事は、悪魔型や天使型の魔物もいるってことか、サキュバスとかもいるのかな? イデッ!
元の世界では淫魔みたいな感じで男を誘惑して堕落させるエロい悪魔を想像してたら、隣の女湯から何かが俺の頭をめがけて飛んできてあたったのだ。
隙間が無いはずなのにどこから飛んできたのかと思ったら、女湯と男湯の間の壁に普通に穴が開いていた。それに頭に当たった物体を見てみると、固型石鹸だった。風呂の壁って一応石でできてるはずなのにどうやって貫通させたし!
「ご主人様、私たちがいるのにやましい気が届きましたが、何か変なこと考えてませんでしたか?」
声の主から考えると、どうやらシュリが投げた石鹸らしい。この世界はスキルの効果が乗ると簡単に物理法則を凌駕するから危険なんだよな。どんだけ早く打ち出したって石鹸サイズで石の壁貫通するなんて無理でしょ。それにしてもどうやってその「やましい気」を感じ取ったのだろうか?
「あ~すまん、チビ神がエロい悪魔を俺に想像させたからそんな気がしたのかもしれないな」
『ちょっと! 何で私のせいにするのよ! 今あなたの妻たちから負のオーラみたいなのが届いて怖いんですけど!』
俺を使って楽しんでるんだから、多少の冤罪は我慢しろ! どうせ死ぬわけじゃないんだからそのくらい必要経費だろ。
『冤罪をかぶせた上に負のオーラを浴びせるこの鬼畜!』
何とでも言え、俺を拉致してきた奴に慈悲はない! っていうか、お前今日は何しに出てきたんだよ。せっかく思い出さずに楽しめてたのに。
『はっ! いけないいけない、勇者殺しをねぎらうのが本命じゃなかったんだった! えっと確か新しいスキルの雪中行軍っていうのを手に入れたわよね? 初めてのスキルだからちょっと見せてもらおうと思ってね。ってことで勝手に覗くわよ、一応話を通さないと詳しく見る事ができないから今日あなたに声かけたのよ』
へーそういった縛りがあるんだ。って初めてのスキルにしては雪中行軍ってしょぼい気がするけどどうなんだろな?
『まぁ予想通りの能力だけど、王国の雪の季節にはかなりのアドバンテージになるスキルね。ただ雪の中を移動しやすくするスキルじゃなくて、雪のある場所でステータスにプラス補正がつく感じね。他の人間がマイナス補正がかかるのに対して、あなたたちは強くなるのだからいいスキルね。
環境でステータスに補正がかかるスキルは基本的に数が少ないからね。一フロアを雪の環境に変えてしまえば向かうとこ敵なしね。Sランクの魔物以外に対してはだけどね。あなたが覚えたってことは、あなたの配下は覚えれる可能性が高いからダンジョンが強くなるわね』
有利になるフィールドがあるのは悪くないけど、やっぱり基礎能力が高くなるスキルの方がよかったな。身体能力向上のようにステータスを直接強化するスキルがほしいな。
まぁわかったから、俺の裸見るのそろそろやめろ変態チビ神。話し終わったなら帰れよ、俺の裸見ていいのは妻たちだけなんだからな!
『誰も貴方の体に興味ないわよ、どうせ今日も妻たちといちゃこらするんでしょ、はやく出ちゃいなさいよ』
何で知ってるんだよ。まったく興味がないとか言ってみちゃうんだから、ムッツリスケベなチビ神だな。
『本当にいちゃこらしてたのね。なんか疲れてきたわ。勇者はそこら中にいるから退治しておいてね』
よくわからないけど帰った様だな。
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