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第431話 女性って怖い……
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レッドドラゴンを倒し、ダンジョンコアを掌握して日が明けた。朝食も済んでもう天幕が片付け終わっている。
「準備もできたし、上の階に戻ろうか。俺たちの移動のついでに攻略した人の特権として、一階まで直通の通路を作っておくか。一階の扉は一方通行にして、ズルできないような仕組みにしておけば問題ないしな。悪いけど、ダンジョンコアのあった通路まで行って、そこから上の階に戻ろう」
今回はダンマスの特権で、二十六階に扉を作ってそこから、二十五階へ上って行くことにした。
二十六階に戻っている間に、二十五階のパーティーに話を聞かれた時のために、作話をしていく。
二十九階まで行ったが、色々な敵が絶え間なく襲ってくるので引き返してきた。という感じにした。二十六階に到着した。念のためもう一度、二十六階のボスを倒してから、二十五階へ登って行く。
例の休憩場所に行くと、前より一パーティー分のテントが増えていた。俺たちが戻ってくると、見つけた女性たちが急いで近寄ってきた。こわい! 俺の恐怖を理解してか、姉御組の三人が従魔を連れて、俺の前に出てくれた。
が、狙いは俺というよりは妻たちの方であった。妻たちに断りを入れてから、手を取って臭いを嗅いでいる……匂いフェチか? と思ったが、近寄ってきた女性たちは、顔を見合わせて頷いている。意を決して一人の女性が声を出した。
「ちょ、ちょっと聞いていいかな?」
誰に何を聞くのかわからずに、みんなで首をかしげてしまった。
「あ、ごめんね。ちょっと気になったんだけど、あなたたちってダンジョンに入ったときの独特な匂いがしないよね? 反対に良い匂いがするんだけど! どうしてかしら?」
おっと、思わぬところからパンチが飛んできた。どうしようか迷っている様子で、俺の方を見てくる姉御組の三人、ごまかすことは無理だと思うから正直に言うか。
「俺たちは遠征が多いから、外でもダンジョンでもお風呂に入れるようにしてるんだよ。余計な魔力の消費だと思われるけど、汚いままは嫌だからな。それにさっぱりしてから休めれば、気持ちいよね? しっかり休むことも大切だから、そういう風にしてるんだよ」
そんなことができるのか!? と言わんばかりの顔をしている。中には目玉が飛び出てくるんじゃないかと、思うくらい目を見開いている。
「ち、ち、ちなみにどの位魔力を使えば、お風呂に入れたりするのかな?」
「どの位っていうのは言いにくいけど、魔道具を使ってお湯を出す道具だからね。魔力の扱いが上手い人は、思ったより消費しないんじゃないかな?」
アリスとライムが遊びで作った、お湯を生み出す魔道具の事を思い出したので、その話をしておいた。
「それは、誰でも使えるんですか?」
「魔力を持ってれば、自動的に吸収するように作られた魔道具だから、面倒な操作とかはないよ」
近寄ってきた女性たちが顔を見合わせて、ガッツポーズをしている姿が見える。中には、前衛の魔力を余らせている奴らの魔力を搾り取れば、負担なく入れるわね。と物騒な事を言っている人もいた。
ゴニョゴニョと何かを話した後、
「その魔導具を譲ってもらえないかしら? 相応の対価を払いますので、是非売ってほしいです!」
目が血走ってるよ……怖い怖い。俺の自由にしてもいいって言ってるから、売ってもいいのだけど、どうするか?
「そうだな。たいして高い魔導具でもないし、余っている天幕もあるから、設置までして売りましょうか。バカが外してもっていかないように、ちょっと細工しておきます。値段はそうですね、一〇〇万フランくらいでどうでしょうか?」
また目が飛び出るほど驚いている。原価で言うと魔道具の方は、一万フランもしてないはずだから、高すぎたか? 天幕も善意の寄付(戦争で奪った物)の奴だしちょっとやりすぎたか?
「そんなに安くていいの? これなら男共に頭下げる必要もないわね! 確か二十人くらいは女の子いたわよね? 一人五万フランを出し合えば、お風呂に入れる環境が手に入るわ! みんな、呼んできて!」
うん、安かったようだ。話がどんどん進んでいくので、
「どこにお風呂の天幕を建てますか?」
指定されたのは広場の真ん中だった。そこに建てていいのか? 問題ないって言ってるんだからいいか。
部屋の真ん中に天幕を建てて、そのまま周りをクリエイトゴーレムを使って、入り口以外を囲うように壁を作成する。もちろんサービスで魔核を使用して、壁が自動修復するようにしてある。
中には魔導ランプを設置して、クリエイトゴーレムを使って湯船を四つほど作成した。
自動修復と防汚機能を魔核でつけている。真ん中にお湯の出る魔導具を設置するが、アダマンタイトで補強した台座をおいて、外れないように細工をする。外す方法は、女性のまとめ役の女の人にだけ、こっそりと教えておく。
完成したお風呂を見ていた女性たちは、これが一〇〇万でいいのかと再度聞かれてしまった。実質魔核に使った魔石以外はただみたいなものなので、据え置きの値段でOKという事にしておいた。
今日は女性たちの強引な押しによって狩りは無くなり、全員がお風呂に入ることが決定した。もちろん女性が先で、男性は一人一〇〇フランを入浴料で払う必要があるらしい。女尊男卑の世界なようだ。
少なくともこの部屋の女性は味方につけたので、変な噂があがることはないだろう。
二十五階に上ってくるまでに考えていた作話が、不要になってしまったな。話を聞きたそうな男たちも女性たちの勢いに負けて、俺には話を聞けなかったようだ。
このまま上を目指しますか! といっても、二十四階にあがってから、ダンジョンマスターの力を最大限に使って、コアルームから一階へ続く通路に出てから、六階へ向かっていく。
「シュウ様、お帰りなさい。そこから出てこられたってことは、このダンジョンを掌握したんですね」
スカルズのリーダーが、正確に状況を把握していた。地上に戻って拠点になる家を探すことを伝えて、準備してもらう。迷賊はここに置いておいても問題ないので、放置してから全員でいったん入り口からでて、家を買いに行く。
もちろん迷賊の家に繋がっている通路は、潰してから俺の家につなげる予定だ。
「準備もできたし、上の階に戻ろうか。俺たちの移動のついでに攻略した人の特権として、一階まで直通の通路を作っておくか。一階の扉は一方通行にして、ズルできないような仕組みにしておけば問題ないしな。悪いけど、ダンジョンコアのあった通路まで行って、そこから上の階に戻ろう」
今回はダンマスの特権で、二十六階に扉を作ってそこから、二十五階へ上って行くことにした。
二十六階に戻っている間に、二十五階のパーティーに話を聞かれた時のために、作話をしていく。
二十九階まで行ったが、色々な敵が絶え間なく襲ってくるので引き返してきた。という感じにした。二十六階に到着した。念のためもう一度、二十六階のボスを倒してから、二十五階へ登って行く。
例の休憩場所に行くと、前より一パーティー分のテントが増えていた。俺たちが戻ってくると、見つけた女性たちが急いで近寄ってきた。こわい! 俺の恐怖を理解してか、姉御組の三人が従魔を連れて、俺の前に出てくれた。
が、狙いは俺というよりは妻たちの方であった。妻たちに断りを入れてから、手を取って臭いを嗅いでいる……匂いフェチか? と思ったが、近寄ってきた女性たちは、顔を見合わせて頷いている。意を決して一人の女性が声を出した。
「ちょ、ちょっと聞いていいかな?」
誰に何を聞くのかわからずに、みんなで首をかしげてしまった。
「あ、ごめんね。ちょっと気になったんだけど、あなたたちってダンジョンに入ったときの独特な匂いがしないよね? 反対に良い匂いがするんだけど! どうしてかしら?」
おっと、思わぬところからパンチが飛んできた。どうしようか迷っている様子で、俺の方を見てくる姉御組の三人、ごまかすことは無理だと思うから正直に言うか。
「俺たちは遠征が多いから、外でもダンジョンでもお風呂に入れるようにしてるんだよ。余計な魔力の消費だと思われるけど、汚いままは嫌だからな。それにさっぱりしてから休めれば、気持ちいよね? しっかり休むことも大切だから、そういう風にしてるんだよ」
そんなことができるのか!? と言わんばかりの顔をしている。中には目玉が飛び出てくるんじゃないかと、思うくらい目を見開いている。
「ち、ち、ちなみにどの位魔力を使えば、お風呂に入れたりするのかな?」
「どの位っていうのは言いにくいけど、魔道具を使ってお湯を出す道具だからね。魔力の扱いが上手い人は、思ったより消費しないんじゃないかな?」
アリスとライムが遊びで作った、お湯を生み出す魔道具の事を思い出したので、その話をしておいた。
「それは、誰でも使えるんですか?」
「魔力を持ってれば、自動的に吸収するように作られた魔道具だから、面倒な操作とかはないよ」
近寄ってきた女性たちが顔を見合わせて、ガッツポーズをしている姿が見える。中には、前衛の魔力を余らせている奴らの魔力を搾り取れば、負担なく入れるわね。と物騒な事を言っている人もいた。
ゴニョゴニョと何かを話した後、
「その魔導具を譲ってもらえないかしら? 相応の対価を払いますので、是非売ってほしいです!」
目が血走ってるよ……怖い怖い。俺の自由にしてもいいって言ってるから、売ってもいいのだけど、どうするか?
「そうだな。たいして高い魔導具でもないし、余っている天幕もあるから、設置までして売りましょうか。バカが外してもっていかないように、ちょっと細工しておきます。値段はそうですね、一〇〇万フランくらいでどうでしょうか?」
また目が飛び出るほど驚いている。原価で言うと魔道具の方は、一万フランもしてないはずだから、高すぎたか? 天幕も善意の寄付(戦争で奪った物)の奴だしちょっとやりすぎたか?
「そんなに安くていいの? これなら男共に頭下げる必要もないわね! 確か二十人くらいは女の子いたわよね? 一人五万フランを出し合えば、お風呂に入れる環境が手に入るわ! みんな、呼んできて!」
うん、安かったようだ。話がどんどん進んでいくので、
「どこにお風呂の天幕を建てますか?」
指定されたのは広場の真ん中だった。そこに建てていいのか? 問題ないって言ってるんだからいいか。
部屋の真ん中に天幕を建てて、そのまま周りをクリエイトゴーレムを使って、入り口以外を囲うように壁を作成する。もちろんサービスで魔核を使用して、壁が自動修復するようにしてある。
中には魔導ランプを設置して、クリエイトゴーレムを使って湯船を四つほど作成した。
自動修復と防汚機能を魔核でつけている。真ん中にお湯の出る魔導具を設置するが、アダマンタイトで補強した台座をおいて、外れないように細工をする。外す方法は、女性のまとめ役の女の人にだけ、こっそりと教えておく。
完成したお風呂を見ていた女性たちは、これが一〇〇万でいいのかと再度聞かれてしまった。実質魔核に使った魔石以外はただみたいなものなので、据え置きの値段でOKという事にしておいた。
今日は女性たちの強引な押しによって狩りは無くなり、全員がお風呂に入ることが決定した。もちろん女性が先で、男性は一人一〇〇フランを入浴料で払う必要があるらしい。女尊男卑の世界なようだ。
少なくともこの部屋の女性は味方につけたので、変な噂があがることはないだろう。
二十五階に上ってくるまでに考えていた作話が、不要になってしまったな。話を聞きたそうな男たちも女性たちの勢いに負けて、俺には話を聞けなかったようだ。
このまま上を目指しますか! といっても、二十四階にあがってから、ダンジョンマスターの力を最大限に使って、コアルームから一階へ続く通路に出てから、六階へ向かっていく。
「シュウ様、お帰りなさい。そこから出てこられたってことは、このダンジョンを掌握したんですね」
スカルズのリーダーが、正確に状況を把握していた。地上に戻って拠点になる家を探すことを伝えて、準備してもらう。迷賊はここに置いておいても問題ないので、放置してから全員でいったん入り口からでて、家を買いに行く。
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