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第468話 ダンジョン農園での一幕
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のんびりとDBS部屋に向かっていくと、ダンジョン農園でいい匂いがしてきた。
「この匂いなんだろうな?」
「なんか甘くて、おいしそうな匂いだね!」
ネルの言う通り甘い、美味しそうな匂いなのだ。お菓子の様な甘さじゃないんだよな。
何というか……そうだ! サツマイモを蒸して、ホクホクの状態でサツマイモを割った際に発する、あの美味しそうな匂いだ! あの匂いって視界の範囲に見えない……遠くまで臭いが届くのだろうか? 蒸した水蒸気に乗って、ここら辺に漂ってるのかな?
「ちょっと気になるから、原因を探してみようか!」
「「「は~い」」」
美味しそうな匂いがする方へ歩いていくと、ドリアードたちの声が聞こえ始める。原因というかこの匂いは、ドリアードたちが何かをしているのかな?
「あ、シュウ様じゃないですか。どうかなさいましたか?」
「いやな、美味しそうな匂いがしたから寄って見たんだよ。これってなんのにおいだ?」
「あ、これはですねサツマイモですよ。ただ、この下に作ってもらった冷蔵庫みたいなところで、半年ほど冷所熟成をさせたサツマイモを蒸して、加工している所ですよ」
「サツマイモを加工してるのか? そのままでもなく、お菓子でもなく?」
「え~~っと、一応お菓子だと思うのですが、干し芋ですよ。そのままでも美味しいんですが、やっぱり干して甘くすると……私たちの好きな、甘酒に匹敵するくらいの美味しいおやつになるんです!!」
「俺の間違いじゃなければ、ドリアードってご飯食べてないよな? なのにおやつってどういうことだ?」
「シュウ様、そこはノリですよ。そこに突っ込みをするのは無粋だと思うんです。それに食べなくても平気なだけであって、食べることはもちろんできます」
「おぅ、すまん。とりあえず美味しい干し芋ができるんだな。それって俺たちが食べるくらいはあったりするのか?」
「もちろんありますよ。甘酒と一緒でたくさんストックしています!」
ドリアードたちが真空パックした干し芋を、地下にある倉庫から持ってきてくれた。真空パック? ノーマンあたりが、ドリアードのために召喚でもしたのかな?
「ありがと~ここで少し食べてもいい?」
「どうぞどうぞ!」
ビニールを破って取り出した干し芋を三幼女に渡して、俺も一緒にかぶりつく。
「「「おいし~~い!!」」」
うん、とてもうまかった。でもな、ドリアードの手元にある干し芋と、俺の手にある干し芋の色が違うんだよな。どういう事だろうか?
「そっちの干し芋と、食べてる干し芋は違うと思うんだけど、そっちはなんなんだ?」
「え? これは、糖度の高い特製の干し芋ですよ?」
「そっちの在庫はないのか?」
その場にいたドリアードたちが、一斉に目をそらした……
「もしかして、美味しすぎて食べ過ぎて無くなったとか、そういう事か?」
俺の発言を聞いて、半分くらいのドリアードがわざとらしくパタリと倒れる。こいつらってご飯食べなくても問題ないのに、食いしん坊なんだな。自分たちで作った物だから文句は言わないけど、美味しい物ならこっちにも流してほしい所だな。チラチラ
「うぅ~わかりました。今度からシュウ様の分も作っておきますから! そのチラチラみるのやめてもらっていいですか?」
「わかってくれてうれしいよ! 今度できたやつよろしくね!」
言質をとってから、DBS部屋へ向かって歩いていく。
「おいしかったね~」
「見た目の色は良くないけど、美味しかったね!」
「私はこれ好き! 気に入った!」
シェリル、ネル、イリアの順の発言だ。
「確かに美味しかったね。俺もちっちゃい頃親父が好きで、おやつに食べてたな。みんなにも分けるんだから、全部食べちゃダメだぞ!」
今も干し芋にかぶりつきながら、モグモグしている三人に向けて話をする。
「「「は~い」」」
わかってるんだかわかっていないんだか、とりあえず返事をしている感じだ。
しばらく歩いてると、監視部屋の前の広場にバーベキューセットが置かれていたので、今日のお昼はバーベキューなのだろう。食材は何が出てくるのやら? この前海鮮系も仕入れているから、食材に入っていなかったら、下ごしらえをしてもらおう。
「スカーレット、今日の食材に海鮮系ってあるか?」
「もちろんです。海鮮から野菜、お肉は牛、豚、鳥、蜘蛛、ムカデ、蛇等々色々揃えています。もちろんタレも色々準備しています!」
普通に聞いたら蜘蛛とかムカデや蛇ってどうなの? と思うけど、イビルスパイダー、ポイズンセンチピート、マザースネークの事だから、うまい肉なのは間違いない! でもさ、やっぱり分類でいわれると少し萎えるな。何か名前を付けようかな?
「もうすぐ他のメンバーも出てきますので、ここでお待ちください」
ん? 何かバーべーキューでは使わない、屋台のようなものが設置されてるな……なんだろう? 気になったので近付いて中を覗いてみる。
「あの鉄板何か見覚えがあるな、なんだっけな?」
「ご主人様! これクレープを焼く台!」
「あ~クレープか! ってことはあの収納のカバンは……冷やした食材が大量に入ってるってところか? もしかして、クリームなんかもすでに準備済みのな気がするな。バーベキューになんでクレープ屋?」
「スプリガンのおねーちゃんたちが、食べるんじゃないですか?」
「え? 甘いものが好きなだけで、普通にご飯食べてるんじゃないのか?」
「ちがうよ! ドリアードのおねーちゃんたちみたいに、精霊だから食事自体はする必要ないんだけど、甘いものが好きだから良く食べてるの!」
ん~シェリルよ、何でそんなことまで知っているんだ? 精霊だから食事が必要ないって言われたら、その通りだよな。どうもディストピアにいる精霊たちは、食いしん坊だったり飲兵衛だったりするんだが、なんでだろうな? 美味いものが多いせいか?
どうでもいい事を考えていると、ダンジョン監視部屋からワラワラと人が出てきた。少し遅れて土木組もバーベキュー会場に集まってきた。
「みんなそろったようだから、バーベキュー開始! 好きな物をじゃんじゃん食べるぞー」
「「「「「お~~」」」」」
スプリガンのみんなは、予想通りクレープ屋に群がっていた。土木組はバーベキューは初めてだから、戸惑っていた。
「みんな、ここでは好きな物を焼いて、好きな物を食べていいんだよ。何を食べていいか分からないなら、ブラウニーたちに相談するといい。今美味しい物とか教えてくれるからね」
それでも戸惑っていたので、
「ブラウニー、この子たちについて、食事をさせてやってくれ。初めてだからどうしていいのか、分かっていないようだから、遠慮しないようにたくさん食べさせてやってくれ」
「了解であります!」
五人のブラウニーが、土木組の面倒を見るために集まってきて、バーベキューについて話をしながら、魚介を焼き始めた。魚介は時間がかかるのが多いから、初めに焼き始めたようだ。
しばらくすると自分たちでも焼いて食べ始めた。後で聞いたら、食べていいと言われたけど、こんな高価なものを、食べていいのかわからなくて戸惑っていたようだ。慣れてもらわないとな。
「この匂いなんだろうな?」
「なんか甘くて、おいしそうな匂いだね!」
ネルの言う通り甘い、美味しそうな匂いなのだ。お菓子の様な甘さじゃないんだよな。
何というか……そうだ! サツマイモを蒸して、ホクホクの状態でサツマイモを割った際に発する、あの美味しそうな匂いだ! あの匂いって視界の範囲に見えない……遠くまで臭いが届くのだろうか? 蒸した水蒸気に乗って、ここら辺に漂ってるのかな?
「ちょっと気になるから、原因を探してみようか!」
「「「は~い」」」
美味しそうな匂いがする方へ歩いていくと、ドリアードたちの声が聞こえ始める。原因というかこの匂いは、ドリアードたちが何かをしているのかな?
「あ、シュウ様じゃないですか。どうかなさいましたか?」
「いやな、美味しそうな匂いがしたから寄って見たんだよ。これってなんのにおいだ?」
「あ、これはですねサツマイモですよ。ただ、この下に作ってもらった冷蔵庫みたいなところで、半年ほど冷所熟成をさせたサツマイモを蒸して、加工している所ですよ」
「サツマイモを加工してるのか? そのままでもなく、お菓子でもなく?」
「え~~っと、一応お菓子だと思うのですが、干し芋ですよ。そのままでも美味しいんですが、やっぱり干して甘くすると……私たちの好きな、甘酒に匹敵するくらいの美味しいおやつになるんです!!」
「俺の間違いじゃなければ、ドリアードってご飯食べてないよな? なのにおやつってどういうことだ?」
「シュウ様、そこはノリですよ。そこに突っ込みをするのは無粋だと思うんです。それに食べなくても平気なだけであって、食べることはもちろんできます」
「おぅ、すまん。とりあえず美味しい干し芋ができるんだな。それって俺たちが食べるくらいはあったりするのか?」
「もちろんありますよ。甘酒と一緒でたくさんストックしています!」
ドリアードたちが真空パックした干し芋を、地下にある倉庫から持ってきてくれた。真空パック? ノーマンあたりが、ドリアードのために召喚でもしたのかな?
「ありがと~ここで少し食べてもいい?」
「どうぞどうぞ!」
ビニールを破って取り出した干し芋を三幼女に渡して、俺も一緒にかぶりつく。
「「「おいし~~い!!」」」
うん、とてもうまかった。でもな、ドリアードの手元にある干し芋と、俺の手にある干し芋の色が違うんだよな。どういう事だろうか?
「そっちの干し芋と、食べてる干し芋は違うと思うんだけど、そっちはなんなんだ?」
「え? これは、糖度の高い特製の干し芋ですよ?」
「そっちの在庫はないのか?」
その場にいたドリアードたちが、一斉に目をそらした……
「もしかして、美味しすぎて食べ過ぎて無くなったとか、そういう事か?」
俺の発言を聞いて、半分くらいのドリアードがわざとらしくパタリと倒れる。こいつらってご飯食べなくても問題ないのに、食いしん坊なんだな。自分たちで作った物だから文句は言わないけど、美味しい物ならこっちにも流してほしい所だな。チラチラ
「うぅ~わかりました。今度からシュウ様の分も作っておきますから! そのチラチラみるのやめてもらっていいですか?」
「わかってくれてうれしいよ! 今度できたやつよろしくね!」
言質をとってから、DBS部屋へ向かって歩いていく。
「おいしかったね~」
「見た目の色は良くないけど、美味しかったね!」
「私はこれ好き! 気に入った!」
シェリル、ネル、イリアの順の発言だ。
「確かに美味しかったね。俺もちっちゃい頃親父が好きで、おやつに食べてたな。みんなにも分けるんだから、全部食べちゃダメだぞ!」
今も干し芋にかぶりつきながら、モグモグしている三人に向けて話をする。
「「「は~い」」」
わかってるんだかわかっていないんだか、とりあえず返事をしている感じだ。
しばらく歩いてると、監視部屋の前の広場にバーベキューセットが置かれていたので、今日のお昼はバーベキューなのだろう。食材は何が出てくるのやら? この前海鮮系も仕入れているから、食材に入っていなかったら、下ごしらえをしてもらおう。
「スカーレット、今日の食材に海鮮系ってあるか?」
「もちろんです。海鮮から野菜、お肉は牛、豚、鳥、蜘蛛、ムカデ、蛇等々色々揃えています。もちろんタレも色々準備しています!」
普通に聞いたら蜘蛛とかムカデや蛇ってどうなの? と思うけど、イビルスパイダー、ポイズンセンチピート、マザースネークの事だから、うまい肉なのは間違いない! でもさ、やっぱり分類でいわれると少し萎えるな。何か名前を付けようかな?
「もうすぐ他のメンバーも出てきますので、ここでお待ちください」
ん? 何かバーべーキューでは使わない、屋台のようなものが設置されてるな……なんだろう? 気になったので近付いて中を覗いてみる。
「あの鉄板何か見覚えがあるな、なんだっけな?」
「ご主人様! これクレープを焼く台!」
「あ~クレープか! ってことはあの収納のカバンは……冷やした食材が大量に入ってるってところか? もしかして、クリームなんかもすでに準備済みのな気がするな。バーベキューになんでクレープ屋?」
「スプリガンのおねーちゃんたちが、食べるんじゃないですか?」
「え? 甘いものが好きなだけで、普通にご飯食べてるんじゃないのか?」
「ちがうよ! ドリアードのおねーちゃんたちみたいに、精霊だから食事自体はする必要ないんだけど、甘いものが好きだから良く食べてるの!」
ん~シェリルよ、何でそんなことまで知っているんだ? 精霊だから食事が必要ないって言われたら、その通りだよな。どうもディストピアにいる精霊たちは、食いしん坊だったり飲兵衛だったりするんだが、なんでだろうな? 美味いものが多いせいか?
どうでもいい事を考えていると、ダンジョン監視部屋からワラワラと人が出てきた。少し遅れて土木組もバーベキュー会場に集まってきた。
「みんなそろったようだから、バーベキュー開始! 好きな物をじゃんじゃん食べるぞー」
「「「「「お~~」」」」」
スプリガンのみんなは、予想通りクレープ屋に群がっていた。土木組はバーベキューは初めてだから、戸惑っていた。
「みんな、ここでは好きな物を焼いて、好きな物を食べていいんだよ。何を食べていいか分からないなら、ブラウニーたちに相談するといい。今美味しい物とか教えてくれるからね」
それでも戸惑っていたので、
「ブラウニー、この子たちについて、食事をさせてやってくれ。初めてだからどうしていいのか、分かっていないようだから、遠慮しないようにたくさん食べさせてやってくれ」
「了解であります!」
五人のブラウニーが、土木組の面倒を見るために集まってきて、バーベキューについて話をしながら、魚介を焼き始めた。魚介は時間がかかるのが多いから、初めに焼き始めたようだ。
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