ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第577話 休日ってこれでいいのか?

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 そういえばあの街の名前が決まったようだ。バレルという名前に決まったらしい。

 名前の由来も全くなく、アンソニが適当に本を読んでいた時に、響きが良かったからという理由で、候補に挙げてみたらあれよあれよという間に、バレルが街の名前になったそうだ。基準が分からんけど、みんながいいならそれでいいか。

 衛星都市とかメギドの近くの街、とかいうのは面倒だったからな。

 アンソニからメギドとバレルの街の報告を受けたが、街の運営は順調という事以外に、特になかったので問題は無いようだった。

 細かいトラブルはあるが、どこの街でもあるレベルの問題なので、気にするだけ無駄という事ではぶかれた。そりゃそうだ、細かいところまで把握するのは、俺には無理だ。

 ただ、人事やお金の流れ何に使ったかは、しっかりと資料を作るように言っていたので、綺麗にまとめられていた。普段は俺がチェックする前にグリエルやガリア、もしくはその部下が確認してから、俺に回ってくるんだけどね。

 今の所、不正を行っている人間がいないのでいいけど、何年何十年と経てば、不正なんを行う奴が出てくるからな。なれって怖いな。

 って話をグリエルとかにしたのだが、この生活を捨ててまでお金の欲しい人間は、いないと思いますけどね。と言われた。何事にも絶対はないから、チェックはしっかりするように!

 バレルからディストピアに直通の地下通路は無いので、メギドを経由してディストピアに戻ることになった。メギドの報告は受けているので、特に見て回る必要も無いかと思い素通りしていく。

 来ようと思えば、夜行魔導列車を走らせれば、寝てる間に到着だし特に気にすることも無いだろう。

 飛行機は無いけど、日本にいた時より移動する時が快適って便利でいいな。はっ! 俺の夢がこの世界でなら、叶えられるじゃないか!

 DPで車を召喚できるんだから、もちろんオフロードの車だって、取り寄せ放題! ガソリンだって召喚し放題! 改造して魔力で走れるようにしたいよね!

 ディストピアから帰ってくる道中は、そんな事ばっかり考えていた。戻ったらバザールと綾乃巻き込んで作成してみようかな? どうせ一から作るわけじゃないけど、フレームやすべての金属を、軽くて頑丈な物で代用するしな。

 フレームや外装は、ミスリル合金で修復機能付きにかえて、窓ガラスは、龍の眼の水晶体から作り出した物にして、エンジンに限らず主要機関には、クリエイトゴーレムをかけて、魔力ですべてを代用できるようにする。

 ガソリンタンクには、魔力を貯める魔核をいっぱい入れておこう。夢が膨らむ! 事故した時用に、中の人を守るためのシステムも考えておかないとな。

 といってもすぐに作る事はしない。ニヶ月もダンジョンで頑張ったんだから、羽を伸ばして一週間くらい休みにしたので、妻たちとのんびりするつもりだ。仕事も何もするつもりはない!

 DPも縛りなしで、無駄な物じゃなければ制限なしで、使えるようにするつもりだ。一番最初に作ったのが、新しいフロアで大きな山を内部に配置して、フロアの季節は冬に固定。

 雪をたくさんふらせて、ウィンタースポーツを大々的に楽しめるダンジョンを作成した。これを一番喜んだのは、ダマだったりするんだけどな。

 近くにいない時に探せば、大体このフロアにいるようになったのは何故だろうか?

 休憩の一日目は、本当にダラダラしているだけで、特に変わった事はしていない。本読んでゲームして、ご飯食べてゲームして、風呂で本読んで、っと。こっちに召喚されてくる前の、俺の日曜日みたいな過ごし方をしていたのに、気付いたのはしばらく経ってからだった。

 ニ日目は、ダンジョンの中に雪山を作ってウィンタースポーツのスノボーをやるぞ! という事で地形データは、長野県白馬村の山、スキー場をいくつも組み合わせて、色んなコースが楽しめるように作ってもらった、バザールに。

 その見返りとして車を作ったら、運転させてほしいとの事だったので、すぐに取引が成立した。

 ウィンタースポーツダンジョンへ向かい、小屋でスノーボードウェアを着こんで、新しく召喚した自分の身長よりニ十センチメートル程短いボードをもって、ゴンドラに乗る。誰がこれ管理してんだろ? まぁいいや、スノボーを楽しもう!

 日本にいた時に四・五回位しかした事はなかったが、ステータスの上がった今なら、何の問題も無く滑れるのだから、この世界に来てよかったと心の底から思う。

 身体能力が高くなった今なら、ジャンプだって、急な斜面だって、木々の間だって何の問題も無かった。木々の間を滑っている途中で、何回かボードのエッジが木に当たる事があったが、鍛えられた反射神経で、体勢を立て直して滑れているのだ。

 俺と一緒に滑りに来ていたメンバーは年少組だけだが、年少組は全員ソリではなく、俺と同じスノーボードをしたいとの事だったので、みんなの分を召喚して思い思いに滑っている。

 怖いもの知らずなのか、今回でニ回目なのにもう上級者コースに行っている妻たちもいた。戦闘訓練等の事を考えれば、運動神経が悪いって事は無いと思っていたが、ここまでとはね……

 みんな楽しんでくれたようで良かった。もちろんお昼はカレーだ! 誰が決めたか知らないけど、何となく恒例みたいな感じななっている、スキーの時の昼食はカレーに従って、ブラウニーたちに用意してもらった。

 三日目は、以前作っていた海で海水浴! 白い砂浜に青い海! バナナボートや船を作った技術を応用して、ジェットバイクも作っていたので、それを使って海を高速で引っ張って遊んだ。

 昨日と違って、全員参加でよく遊んだ。もちろんブラウニーたちにはかき氷や焼きそば、ラーメンを作ってもらっている。

 四日目は、登山へきている。場所は樹海の中心の山だ。頂上まで行くとワイバーンがいたので、また捕まえて調教している。調教するのにニ日もかかってしまったので、休みが終わってしまった。

 休みが終わって日常に戻ったが、俺の生活は大して変わらないんだよな。ドーンボーンのダンジョンに潜っている間も、定期的にディストピアのドッペルに、意識を憑依させて報告を受けていたので、特に報告も無く問題なくすぐに報告が終わってしまった。

「暇だ……」

 声に出した物の何かが変わる事も無かったので、オフロードを走れる車でも作ることにした。

「という事で、綾乃とバザール、集合!」

『急に何よ! いきなりだと、意味が分からないんだけど!』

『突然、何でござるか?』

「とりあえず、畑の管理のあるバザールの近くが良いから、階段のすぐ近くにガレージを作るから、そこに集合な! 来なかったら、綾乃にはニ週間自炊、バザールはニ週間畑仕事禁止にするから、絶対に来いよ!」

 ニ人が悲鳴をあげて、ドタドタと準備を始めたのが分かった。
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