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第828話 する事は意外に多い
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建物の視察も終わり、夕食の準備ができたとブラウニーが呼びに来たので夕食になった。
「それにしても、この家に着いてからまだ2時間も経ってないのに、よくこんな手の込んだ食事が作れたな」
食卓を飾るのは、屋敷の食事とそん色のないレベルの品々だ。一緒に来ている商会の人間は、一緒に食べる事に恐縮していたが、噂の食事を食べられるという事で悩みに悩んで、一緒に食事をとる事にしたようだ。
ミドリの「一緒に食べないのでしたら、適当に携帯食でもお食べください」という言葉で撃沈して、食事を食べる事にしたそうだ。
胃袋を掴まれていると、こういう時に素の反応が出ちゃうよね。それにここまで暴力的な食事の匂いがしているのに、携帯食でも食べてれば? とか言ってしまうミドリに、少しだけ恐怖を覚えてしまった。拷問された事ないけど、拷問されるよりきついんじゃないかと思ってしまう。
美味い飯を食べてゆっくりする事はできなかった。
「そういえば、ここに来た目的ってなんだっけ?」
突然そんな事を言い出したのは、綾乃だ。
「もう忘れたのか? 多分ダンジョンマスターが敵だから、もし街中にいるなら勇者の称号を持ってる、綾乃の力を借りたいんだって話したじゃん」
「だって、あのテラリウムって言っていいのか分からないけど、あれを見ちゃったら全部吹っ飛んじゃったわよ! ダンジョンマスターがうんたら言ってたよね。でもさ、それならマップ先生に頼ればいいんじゃないの? 私がくる必要あったの?」
「それなんだけど、ダンジョンマスターのスキルで、他のダンジョンマスターは検索できないんだよ。多分、自分のダンジョンにダンジョンマスターが入ってきても、分からないようにじゃないかな?
どうしてそんなシステムがあるか知らないけどね。だから、ダンジョンマスターを察知できる勇者の称号を期待して、綾乃を呼んだんだよ」
「なるほどね。マップ先生は万能かと思ってたけど、できない事もあるんだね。でも私が来たからって、ダンジョンマスターが見つかるとは限らないよね? その場合どうするの?」
「あくまでも、街の中でダンジョンマスターを捕捉できたらいいなって考えてるだけで、それができないなら、王国が管理しているダンジョンを強引に強制捜査する予定だよ。
今回の件に国王がからんでないのは確認済みだから、ダンジョンマスターの単独か、若しくはバカ貴族にそそのかされたか、どっちでもボッコボコにしてやるつもりだけどね。その時は、最終確認として綾乃に判断してもらう予定だよ」
「え? 私もダンジョンに行かないとダメな感じ?」
「そこまで無理は言わないよ。レベルを上げているとはいえ、綾乃は戦闘に関して得意じゃないからね。拉致ってくるから、そいつを調べてもらう予定だよ。王国が管理しているとはいえ、兵士のレベルを考えるとそのダンジョンには、Aランクの魔物がいるか怪しい感じだし、攻略自体は問題なさそうだよ」
そういうと、安心したのか綾乃はほっと息をついた。
「で、私はここで何をすればいいの?」
「護衛をつけるから、この街の散策でもしてもらうだけ。その間に見つけられれば儲けもの、位の考えでいいよ」
「了解。護衛についてくれるのは?」
「馬車護衛に付けてたドッペルの姿を少し変えて、友達風にする予定だけど、希望があったりする?」
「あ! それなら、護衛してくれる人をカッコいい系のお姉さんタイプにしてほしい! 友達じゃなくて、いかにも護衛ですっていう雰囲気のやつ! その人に守られるお姫様的な感じがいいな!」
ちょっと妄想が入っているが、綾乃が満足するならそれでもいいか? 希望に合わせてドッペルを変化させていく・・・出来上がったのは、宝塚の男役?みたいなカッコいい女性のドッペルが完成した。とっても満足そうな顔をしている綾乃・・・こういうのが趣味だったのだろうか?
「そういう事で・・・食事はここに帰ってきてすると思うから、午前午後の1~2時間ずつ位で街を歩き回ってもらっていいかな?ついてきている商会の女性と一緒に行ってもらえると助かる」
商会の女性と一緒に行ってもらうのは、その女性に市場調査をしてもらう予定なのだ。どんな物が流通しているのか、値段、不足している物等々、商売に関わりのあるものなら何でも調査する予定だとの事だ。
綾乃の付き添いのついでに、そんな事ができるのかと思ったが、胸元に仕込んだカメラで色々撮ってくるらしい。色々手が込んでいるな。
明日から俺がする事といえば、まずディストピアとの連絡を簡単にとれるように、通信設備を備えた建物の作成だ。本来なら、街の大工さんなどに工事を頼むのだが、今回は早急に準備する必要があったのでダンマスのスキルでこの街にあった建物を建ててしまう予定だ。
そこに通信設備を設置する予定だ。会議室風、教室風、その他用途に合った部屋を、いくつか準備するのだ。
1週間ほどで綾乃の成果がなければ、ダンジョンに攻め入る予定だ。国王には、俺の街を狙った人間が潜んでいるかもしれないから、といって強引に許可を出させている。
国で管理しているダンジョンにどうやって潜むんだ! とか言っている大臣とかもいたが、一言だけ、別にダンジョンを丸ごと潰してもこちらとしては、構わないけど? と言ったら、全員が黙ってくれた。
それをできるだけの実力を持っていることは知られているので、ダンジョンを壊されるよりは気の済むまで調査させた方がいいとの判断を下してくれたようだ。
建物を建て終わって調整が済めば、俺も商会のメンバーと街に出て色々調査する予定だ。
「さてと、色々する事も終わったし、俺たちは一旦向こうに帰るわ。地下のプライベートスペースは、綾乃の自由にしていいから。テラリウムを設置した部屋だけは、散らかすのだけは無しな。ミドリがマジ切れする可能性があるからな。何かあったら連絡してくれ。明日の朝には戻ってくるからよろしく」
綾乃は、俺にヒラヒラと手を振って、自分の世界に入ったようだ。俺たちはそれを見て意識を本体に戻す。ドッペルの姿で飯は食ったけど、こっちはまだ食べていないので空腹を感じている。
シュリだけは、何度か意識を戻して間食しているが、他のメンバーは意識を移しっぱなしだったのだ。別に用意されていた食事を食べ、お風呂に入りニコを抱き枕にして眠りについた。
「それにしても、この家に着いてからまだ2時間も経ってないのに、よくこんな手の込んだ食事が作れたな」
食卓を飾るのは、屋敷の食事とそん色のないレベルの品々だ。一緒に来ている商会の人間は、一緒に食べる事に恐縮していたが、噂の食事を食べられるという事で悩みに悩んで、一緒に食事をとる事にしたようだ。
ミドリの「一緒に食べないのでしたら、適当に携帯食でもお食べください」という言葉で撃沈して、食事を食べる事にしたそうだ。
胃袋を掴まれていると、こういう時に素の反応が出ちゃうよね。それにここまで暴力的な食事の匂いがしているのに、携帯食でも食べてれば? とか言ってしまうミドリに、少しだけ恐怖を覚えてしまった。拷問された事ないけど、拷問されるよりきついんじゃないかと思ってしまう。
美味い飯を食べてゆっくりする事はできなかった。
「そういえば、ここに来た目的ってなんだっけ?」
突然そんな事を言い出したのは、綾乃だ。
「もう忘れたのか? 多分ダンジョンマスターが敵だから、もし街中にいるなら勇者の称号を持ってる、綾乃の力を借りたいんだって話したじゃん」
「だって、あのテラリウムって言っていいのか分からないけど、あれを見ちゃったら全部吹っ飛んじゃったわよ! ダンジョンマスターがうんたら言ってたよね。でもさ、それならマップ先生に頼ればいいんじゃないの? 私がくる必要あったの?」
「それなんだけど、ダンジョンマスターのスキルで、他のダンジョンマスターは検索できないんだよ。多分、自分のダンジョンにダンジョンマスターが入ってきても、分からないようにじゃないかな?
どうしてそんなシステムがあるか知らないけどね。だから、ダンジョンマスターを察知できる勇者の称号を期待して、綾乃を呼んだんだよ」
「なるほどね。マップ先生は万能かと思ってたけど、できない事もあるんだね。でも私が来たからって、ダンジョンマスターが見つかるとは限らないよね? その場合どうするの?」
「あくまでも、街の中でダンジョンマスターを捕捉できたらいいなって考えてるだけで、それができないなら、王国が管理しているダンジョンを強引に強制捜査する予定だよ。
今回の件に国王がからんでないのは確認済みだから、ダンジョンマスターの単独か、若しくはバカ貴族にそそのかされたか、どっちでもボッコボコにしてやるつもりだけどね。その時は、最終確認として綾乃に判断してもらう予定だよ」
「え? 私もダンジョンに行かないとダメな感じ?」
「そこまで無理は言わないよ。レベルを上げているとはいえ、綾乃は戦闘に関して得意じゃないからね。拉致ってくるから、そいつを調べてもらう予定だよ。王国が管理しているとはいえ、兵士のレベルを考えるとそのダンジョンには、Aランクの魔物がいるか怪しい感じだし、攻略自体は問題なさそうだよ」
そういうと、安心したのか綾乃はほっと息をついた。
「で、私はここで何をすればいいの?」
「護衛をつけるから、この街の散策でもしてもらうだけ。その間に見つけられれば儲けもの、位の考えでいいよ」
「了解。護衛についてくれるのは?」
「馬車護衛に付けてたドッペルの姿を少し変えて、友達風にする予定だけど、希望があったりする?」
「あ! それなら、護衛してくれる人をカッコいい系のお姉さんタイプにしてほしい! 友達じゃなくて、いかにも護衛ですっていう雰囲気のやつ! その人に守られるお姫様的な感じがいいな!」
ちょっと妄想が入っているが、綾乃が満足するならそれでもいいか? 希望に合わせてドッペルを変化させていく・・・出来上がったのは、宝塚の男役?みたいなカッコいい女性のドッペルが完成した。とっても満足そうな顔をしている綾乃・・・こういうのが趣味だったのだろうか?
「そういう事で・・・食事はここに帰ってきてすると思うから、午前午後の1~2時間ずつ位で街を歩き回ってもらっていいかな?ついてきている商会の女性と一緒に行ってもらえると助かる」
商会の女性と一緒に行ってもらうのは、その女性に市場調査をしてもらう予定なのだ。どんな物が流通しているのか、値段、不足している物等々、商売に関わりのあるものなら何でも調査する予定だとの事だ。
綾乃の付き添いのついでに、そんな事ができるのかと思ったが、胸元に仕込んだカメラで色々撮ってくるらしい。色々手が込んでいるな。
明日から俺がする事といえば、まずディストピアとの連絡を簡単にとれるように、通信設備を備えた建物の作成だ。本来なら、街の大工さんなどに工事を頼むのだが、今回は早急に準備する必要があったのでダンマスのスキルでこの街にあった建物を建ててしまう予定だ。
そこに通信設備を設置する予定だ。会議室風、教室風、その他用途に合った部屋を、いくつか準備するのだ。
1週間ほどで綾乃の成果がなければ、ダンジョンに攻め入る予定だ。国王には、俺の街を狙った人間が潜んでいるかもしれないから、といって強引に許可を出させている。
国で管理しているダンジョンにどうやって潜むんだ! とか言っている大臣とかもいたが、一言だけ、別にダンジョンを丸ごと潰してもこちらとしては、構わないけど? と言ったら、全員が黙ってくれた。
それをできるだけの実力を持っていることは知られているので、ダンジョンを壊されるよりは気の済むまで調査させた方がいいとの判断を下してくれたようだ。
建物を建て終わって調整が済めば、俺も商会のメンバーと街に出て色々調査する予定だ。
「さてと、色々する事も終わったし、俺たちは一旦向こうに帰るわ。地下のプライベートスペースは、綾乃の自由にしていいから。テラリウムを設置した部屋だけは、散らかすのだけは無しな。ミドリがマジ切れする可能性があるからな。何かあったら連絡してくれ。明日の朝には戻ってくるからよろしく」
綾乃は、俺にヒラヒラと手を振って、自分の世界に入ったようだ。俺たちはそれを見て意識を本体に戻す。ドッペルの姿で飯は食ったけど、こっちはまだ食べていないので空腹を感じている。
シュリだけは、何度か意識を戻して間食しているが、他のメンバーは意識を移しっぱなしだったのだ。別に用意されていた食事を食べ、お風呂に入りニコを抱き枕にして眠りについた。
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