ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第861話 意外な展開の2日目

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 試合はどんどん進んでいき、最終試合になりレイリーの試合になる。

 今まで、各ブロックの最初の試合に、俺たちのメンバーがいたのにレイリーだけは、何故か最終試合に配置されていた。

 メルフィ、サーシャ、シュリの時には、アナウンスが無かったのに対して、レイリーの試合になると、急にアナウンスが入ったのだ。

『本日、最終試合に出場されるレイリー選手は、ディストピアの将軍の位置につかれていて、トップクラスの実力を持っています。どういった試合を見せてくれるのでしょうか!

 本日は紹介しませんでしたが、ディストピアからは、レイリー選手を含めて4人出場していますので、残りの3人も探してみてください! もちろん1回戦は3人とも突破しています!』

 と、ディストピアの戦力であるとアピールがあったのだ。何故にアナウンスしたかは分からないが、観客席がざわざわしている。対戦相手は不敵な笑みを浮かべているが、もう1つのリングで試合を始めようとしている2人には、可哀そうな状況な気がする。

 対戦相手の装備は、重装歩兵の片手直剣の盾持ちといった感じだ。武闘大会のルールでは一番有利かもしれない重装備だ。実際今までの試合の中で、重装備で出場した選手は、勝っている方が多い。マップ先生で見る限りレベル的にも技量的にも上の選手を倒している選手もいた。

 戦場で重装備を倒そうとするなら、関節の隙間を狙った攻撃か、重量級の武器による衝撃の浸透か、魔法による攻撃が有効なのだ。

 それを考えると、レイリーの装備は片手直剣の盾持ちで、全身革鎧だ。籠手に関しては、金属で補強をしている。本来の装備はドラゴン系の素材を使った装備に、アダマンコーティングをしている。メルフィ、サーシャ、シュリは普通にドラゴン系の装備を使っているが、レイリーはそれをしていなかった。

 なので、今回の相性的にはあまりよくないとみるべきだろう。レイリーの力で振るわれれば片手直剣でも、かなりの衝撃だろうが剣が耐えられない可能性が高い。

 そんな事を思っていると試合が開始される。

 対戦相手は、きっちりと防御を固めてレイリーの出方を待っている。そんな相手にレイリーは、ゆっくりと歩いて近付く。その途中で、両手に持っていた剣と盾を地面に落とした……はぁ?

 その行動を見て対戦相手は若干混乱している様子だが、それにかまわずレイリーは歩みを進める。

 対戦相手の攻撃距離に入ると、悩んでいた対戦相手も吹っ切れて剣を振るう。優しく剣の腹に左手の甲で触れて受け流し、右手を胸にむかって振り抜く。

 ガキンッ!!

 金属を金属で叩いた時に発する鈍い音が会場に響く。対戦相手は倒れていないが膝をついて、盾を持っている左手で胸を押さえるような仕草をしていた。

 審判が止めようとしたが、その前に対戦相手が立ち上がり戦闘続行の意志を表明した。レイリーも終わったと思っていたのか離れようとしており、ちょっと驚いた表情をするが、すぐに意識を切り替えて次の攻撃を仕掛ける。

 再度、右手で殴りつける。対戦相手は盾で何とか防ぐも威力を殺し切れず、ガードした盾が押し込まれ装備していたフルフェイスの兜にゴツンとあたる。

 盾により視界がふさがれてしまった対戦相手は、レイリーの左手から繰り出されたボディーブローをよける事が出来なかった。そこで再び、金属同士のぶつかる鈍い音が会場に響き渡り、対戦相手がダウンして試合が終わった。

 レイリーの実力を知っているから、この結果は何とも思わないが、知らない人間から見ると、重装備の鎧の上から殴って何で倒れるか理解できないよな。遠目では気付けないだろうが、よく拡大された映像を見てみるといい。

 胸と右わき腹に拳大の凹みができているんだよ。衝撃もすごかっただろうが、ある程度体に合わせて作ってある、フルプレートアーマーがあれだけへこんでいるって事は、直接的なダメージもかなりの物だろう・・・

 あれが、ミスリル合金クラスの硬度がある装備であれば、衝撃だけで済んだのだろうけどな。

 こうして、コロシアム完成イベント1日目の武闘大会が終了となる。

『本日の試合は、これで終了となります。賭けの配当は本日夜8時までとなっております。7時半までに並ばれた方は、遅くなっても問題ありませんが、早めに並んでいただけると助かります。

 明日は、一般の方の腕試しになります。試してみたい方は、是非ご参加ください。参加人数によっては、指導教官との試合も考えていますので、興味のある方の参加もお待ちしています!では、皆様、気を付けてお帰りください』

 そういえば、賭けもしてるんだったな。

 それにしても、指導教官との試合ってなんだ? そんな話聞いてないぞ? 誰がするんだ? 後でグリエルに聞いたら、真紅の騎士団の団長と交渉して、参加人数が少なければ教官として参加してもらえるようになっているらしい。

 無理言って若手2名を出してもらってる上に、教官としての参加もお願いしたのか。宿の事を考えれば、これぐらいがちょうどいい範囲だと笑って言っていた。まぁ話がついているなら問題ないか。

 イベント2日目

 腕試しはほとんど行われなかった。教官として参加してくれた真紅の騎士団のメンバーの実力が高く、指導者として向いていたのか、2日目は訓練場みたいな形になっていた。特に、ゴーストタウンの住人で、将来冒険者を目指している子どもたちが真剣に取り組んでいた。

 ああいう姿を見ると、道場みたいなのがあるといいのかな? でもそれだと、対人戦に特化というか人型にしか、対応できなくなるとかレイリーが言ってたな。

 騎士団によっても性質が違うが、街の治安維持等を担当している所は対人戦を中心に、領地内の治安を維持する騎士団は魔物との戦い方が身につくらしい。

 他にもいろんな理由があり、冒険者向けの道場のような所は難しいようだ。知識が無駄になる事はないので、先達の冒険譚は一定の効果があるため冒険者ギルドとしては、講演会などを推奨している所もあるそうだ。

 そういった点では、俺達は臨んだ相手と戦闘できる環境があるから、特に対魔物戦には強いと思う。嫁同士で切間琢磨しているので、対人戦も強くなっている。俺が対人戦をする時は、だいたいレイリーだからな、あの人マジ強い。

 体を改造してステータスも反応速度も上がったのに、模擬戦では未だに勝ち越せない。何でそんな人を前の貴族は切り捨てたんだろうな。というか、経験してきた時間が圧倒的に違うからの結果なんだろうな。

 ちなみに、何でもありの試合であれば、7割近い勝率になるんだけどね。

 2日目は、腕試しではなく、勉強会の体で幕を閉じた。
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