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第976話 ディストピアでの1週間
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遠征商隊がダンジョン島に向かってから1週間。俺はディストピアでせっせと仕事をしていた。
一番の仕事は、報告をしっかりと聞く事だった。今まで適当に目を通していた事がバレてしまい、重要な事は会議室に缶詰めにされて教え込まれた。
1日8時間も報告聞いて3日間もかかったよ。合計で24時間、1日分の時間が報告で費やされたことになる。
なぜこんな時間がかかったかというと、ディストピアができてから時系列で報告され、それと一緒に報告の内容を分類ごとに別けて、報告を聞いていたためこれだけ時間がかかったのだ。
今までも、報告は聞いてたよ? でもさ、覚えてない事が多すぎたんだよね。その上、抜き打ちテストみたいに、分類ごとに別けたボードの一部を隠して簡単な内容を答える……みたいな事をされたせいで余計に時間がかかったのだ。
まぁ、それである程度は領主の仕事というか、ディストピアを取り巻く流れ?環境?他の街の状況など・・・まぁ、どんな事が起こったかとかはある程度理解できた。
ただ、それだけだと忘れる自信があったので、8時間報告と小テストを繰り返された後、会議室に残りグリエルとガリアが説明してくれたボードを自分なりにまとめた。
パワー〇イントで自分に理解できるように、まずは大まかな流れをパッと見て分かるように作成して、細かい流れや各街については、別に作った他のファイルとリンクさせてすぐに調べられるようにしている。
その出来があまりによかったのか、グリエルとガリアがそのデータを下さいと土下座までしてきたので、データをあげている。そこまでしなくてもデータ位あげたのに。
まぁ、あくまで俺が分かりやすいように作っただけなので、他の人が見ると読み辛いはずだ。そこら辺は自分たちで修正してくれるだろう。
3日後には、修正版みたいな形でデータが送られてきた。そして、データを庁舎にあるサーバーに入れて随時更新していくので、しっかりと見てください! とメールに添付されていた。
何か、ディストピアだけ地球みたいになってきている気がするが、気にしたら負けだよな。パソコンを導入した時点で遅かれ早かれこうなるのは目に見えてたしな。それよりも、庁舎で働いている人のパソコンスキルが異様に高くなってる事に驚きだね。
1週間の内残り2日、何で2日かと言えば、週末は休みや! 週休2日は俺にも適用されていたのだ! まぁ気分次第で色々している俺だからな。自営業みたいなもので、休みの概念とか薄いけどな。
俺がグリエルの所に行ったのが、地球に照らし合わせると水曜日だったので、水・木・金と3日で報告を聞いて、土・日は休んで、月・火と仕事をしている感じだ。
その2日で俺がした事は、領主っぽい仕事だ。基本的にはグリエルたちに任せている仕事を、この2日間は俺が行ったかたちだ。色々と違いはあるがそんな感じである。
内容としては、報告に近かったけどね。
街の税収、支出等々、数字の報告が多かった。驚いた事に、ディストピアの人口が5万を超えていた事だろう。いつの間にそんなに増えたのかと思ったが、周辺国からグリエルとガリアの部下が奴隷を買い集めてきて、能力や思想を調べて割り振っているらしい。ゼニスも商会を通じて色々購入しているようだ。
それで、一気に人口が増えているとの事だ。元々俺が住んでいる場所から庁舎までは、宿や店も多く賑わっていたから気付かなかったけど、街のいたるところにディストピアのお金で、住宅が建てられているようだ。
なのに、ディストピアの支出は黒字になっている。相変わらず、税らしい税をとってないのにおかしな街だ。俺の起こした産業だけで、黒字になっているというのだからおかしなものだ。個人から税金を取らないで、街の産業だけで成り立っている不思議な街なのである。
数字上で黒字でも、住人からの寄付には一切手をつけずに貯蓄している状態だ。取引の関係で一時的にお金が足りないときは、俺の商会に預けているお金から出ているので、何の問題も無い。
ディストピアに関してはびっくりする事だけだったけど、それよりビックリしたのがゴーストタウンの人口だったね。どうやら知らないうちに、あの空間自体を広くしていたらしい。そして、今では20万人以上が住んでいるという、バカげた街になっている。
俺が支配している街で唯一人口が減っていたのが、ミューズだった。
あの街にはバリス教の信者が多かったため、中立都市での布教を禁止してから人口が半分以下になったそうだ。まぁその状況を見た近隣の聖国の領主が「バリス教を信じないからです」といった内容で、使者を送ってくるそうだ。
いなくなった信者の数の半分くらいの数は、もう集まってきているんだけどね。それに、奴隷を解放させたから労働力が減って、生産力が激減しているからな。金のある所から引っ張ってきたいのだろうと、グリエルは言っていた。
街としての収支が唯一赤字なのが、メギドだけだった。あの街が赤字な理由は、レッドラ討伐のサポートをさせているからだ。サポートと言っても、装備のメンテナンスや消耗品などを全部街の金から出している。それなのにレッドラの取り分が無いので、赤字になっているだけだ。
何でそんな事をしているかと言えば、前領主が貯えた金を街に還元するためだ。税金をなくすことはできないが、レッドラの件を除いて収支が釣り合うようになるくらいの税収だそうだ。
俺にはよくわからない事も多かったけど、黒字が多いのである程度の貯え以外は、街の設備に投資しているようだ。うんうん、インフラ大事!
なんだかんだでこの1週間は実りがあったと思う。知っているつもりになっていた街の事を詳しく知れたのもいい事だ。
それに、俺がパワー〇イントを使ったデータを作ってから、グリエルたちもマネし始めて、文章だけでなく見やすいデータにする事の大切さを理解して自分達で工夫し始めた。
一番の仕事は、報告をしっかりと聞く事だった。今まで適当に目を通していた事がバレてしまい、重要な事は会議室に缶詰めにされて教え込まれた。
1日8時間も報告聞いて3日間もかかったよ。合計で24時間、1日分の時間が報告で費やされたことになる。
なぜこんな時間がかかったかというと、ディストピアができてから時系列で報告され、それと一緒に報告の内容を分類ごとに別けて、報告を聞いていたためこれだけ時間がかかったのだ。
今までも、報告は聞いてたよ? でもさ、覚えてない事が多すぎたんだよね。その上、抜き打ちテストみたいに、分類ごとに別けたボードの一部を隠して簡単な内容を答える……みたいな事をされたせいで余計に時間がかかったのだ。
まぁ、それである程度は領主の仕事というか、ディストピアを取り巻く流れ?環境?他の街の状況など・・・まぁ、どんな事が起こったかとかはある程度理解できた。
ただ、それだけだと忘れる自信があったので、8時間報告と小テストを繰り返された後、会議室に残りグリエルとガリアが説明してくれたボードを自分なりにまとめた。
パワー〇イントで自分に理解できるように、まずは大まかな流れをパッと見て分かるように作成して、細かい流れや各街については、別に作った他のファイルとリンクさせてすぐに調べられるようにしている。
その出来があまりによかったのか、グリエルとガリアがそのデータを下さいと土下座までしてきたので、データをあげている。そこまでしなくてもデータ位あげたのに。
まぁ、あくまで俺が分かりやすいように作っただけなので、他の人が見ると読み辛いはずだ。そこら辺は自分たちで修正してくれるだろう。
3日後には、修正版みたいな形でデータが送られてきた。そして、データを庁舎にあるサーバーに入れて随時更新していくので、しっかりと見てください! とメールに添付されていた。
何か、ディストピアだけ地球みたいになってきている気がするが、気にしたら負けだよな。パソコンを導入した時点で遅かれ早かれこうなるのは目に見えてたしな。それよりも、庁舎で働いている人のパソコンスキルが異様に高くなってる事に驚きだね。
1週間の内残り2日、何で2日かと言えば、週末は休みや! 週休2日は俺にも適用されていたのだ! まぁ気分次第で色々している俺だからな。自営業みたいなもので、休みの概念とか薄いけどな。
俺がグリエルの所に行ったのが、地球に照らし合わせると水曜日だったので、水・木・金と3日で報告を聞いて、土・日は休んで、月・火と仕事をしている感じだ。
その2日で俺がした事は、領主っぽい仕事だ。基本的にはグリエルたちに任せている仕事を、この2日間は俺が行ったかたちだ。色々と違いはあるがそんな感じである。
内容としては、報告に近かったけどね。
街の税収、支出等々、数字の報告が多かった。驚いた事に、ディストピアの人口が5万を超えていた事だろう。いつの間にそんなに増えたのかと思ったが、周辺国からグリエルとガリアの部下が奴隷を買い集めてきて、能力や思想を調べて割り振っているらしい。ゼニスも商会を通じて色々購入しているようだ。
それで、一気に人口が増えているとの事だ。元々俺が住んでいる場所から庁舎までは、宿や店も多く賑わっていたから気付かなかったけど、街のいたるところにディストピアのお金で、住宅が建てられているようだ。
なのに、ディストピアの支出は黒字になっている。相変わらず、税らしい税をとってないのにおかしな街だ。俺の起こした産業だけで、黒字になっているというのだからおかしなものだ。個人から税金を取らないで、街の産業だけで成り立っている不思議な街なのである。
数字上で黒字でも、住人からの寄付には一切手をつけずに貯蓄している状態だ。取引の関係で一時的にお金が足りないときは、俺の商会に預けているお金から出ているので、何の問題も無い。
ディストピアに関してはびっくりする事だけだったけど、それよりビックリしたのがゴーストタウンの人口だったね。どうやら知らないうちに、あの空間自体を広くしていたらしい。そして、今では20万人以上が住んでいるという、バカげた街になっている。
俺が支配している街で唯一人口が減っていたのが、ミューズだった。
あの街にはバリス教の信者が多かったため、中立都市での布教を禁止してから人口が半分以下になったそうだ。まぁその状況を見た近隣の聖国の領主が「バリス教を信じないからです」といった内容で、使者を送ってくるそうだ。
いなくなった信者の数の半分くらいの数は、もう集まってきているんだけどね。それに、奴隷を解放させたから労働力が減って、生産力が激減しているからな。金のある所から引っ張ってきたいのだろうと、グリエルは言っていた。
街としての収支が唯一赤字なのが、メギドだけだった。あの街が赤字な理由は、レッドラ討伐のサポートをさせているからだ。サポートと言っても、装備のメンテナンスや消耗品などを全部街の金から出している。それなのにレッドラの取り分が無いので、赤字になっているだけだ。
何でそんな事をしているかと言えば、前領主が貯えた金を街に還元するためだ。税金をなくすことはできないが、レッドラの件を除いて収支が釣り合うようになるくらいの税収だそうだ。
俺にはよくわからない事も多かったけど、黒字が多いのである程度の貯え以外は、街の設備に投資しているようだ。うんうん、インフラ大事!
なんだかんだでこの1週間は実りがあったと思う。知っているつもりになっていた街の事を詳しく知れたのもいい事だ。
それに、俺がパワー〇イントを使ったデータを作ってから、グリエルたちもマネし始めて、文章だけでなく見やすいデータにする事の大切さを理解して自分達で工夫し始めた。
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