1,001 / 2,518
第1001話 戻ってから
しおりを挟む
ディストピアに戻って3日目。俺はやっと休めると、趣味部屋にあるビーズクッションに埋もれている。
ディストピアに帰ってきて1日目は、もう夜だったのでそのまま家に戻って休んだ。
2日目は、まずジャルジャンへ向かいトルメキアの王子の引き渡しと、将軍の書いてくれた書面をギルドマスターに手渡している。
その際に状況を説明してほしいと言われ、簡単に時系列で説明して、王都で行われた会議の内容と将軍とのやり取りを覚えている範囲で話した。
そうすると、ギルドが所有している魔導通信機。俺たちの物に比べれば、かなり性能は悪いが……それを使って、どこかに連絡を取っていた。それにしても、ギルドにも魔導通信機があったんだな。ギルドマスターだけの秘密だったりするのかな?
ミリーが何か知らないかな?
10分程待っていると、対応が決まったらしい。トルメキアにある冒険者ギルドは、すべて撤退。その際に希望があれば、職員も冒険者も一緒に移動するとの事だ。今聖国に向かってる冒険者たちは、大丈夫なのだろうか?
と思ったら、聖国を攻めている冒険者たちが帰ってくるまでに準備をして、帰ってきたら事情を説明して移動をするらしい。それに伴って、依頼の受付がすべてストップしてしまったようだ。
これがAとかBランクの冒険者だったら、ここまでの話にならなかったかもしれないが、Sランク冒険者相当の俺たちに対して行った契約違反だったため、即座に撤退に踏み切ったようだ。
まぁ一番は、撤退するならそれにかかった費用の半分を負担する、と言ったのが大きかった。
費用の半分は浮き、移住した職員たちや冒険者への補償に充てられるからだ。特に職員に関しては、不足している街もあったので、希望と照らし合わせて移住するようだ。
このやり取りで、ほぼ半日を使いきってしまった。ディストピアに戻った頃にはすでに14時だった。
ディストピアに戻ったその足でグリエルたちの所へ向かう。
「シュウ様、お疲れさまでした。ある程度の報告は受けていますが、本当に災難でしたね。商会に関しては、持って行った食料を2割程割高にして売り払い撤収しています。一応、グリエルたちとも相談して、暗部の鬼人の小隊を派遣しています」
初めに話かけてきたのはゼニスだった。報告と対策を挨拶と一緒にしてくると……
「鬼人を派遣したの? どうして?」
「シュウ様のマップ先生である程度は分かりますが、それでも実際に見ると違いますので、その後を報告してもらうために派遣しています。一緒にシュウ様からスキル付与をしてもらったブラウニーも、派遣していますので地下通路の移動も問題ありません」
ブラウニーが付いていってるなら、食事についても問題はなさそうだな。後で、DPを譲渡しておかないとな。いざって時に足りなくなったら大変だしね。
鬼人から入ってくる報告では、軍も義勇軍も連れ去られた人も混乱しているが、それぞれ行動に移っているらしい。
軍と連れ去られた人たちは、各街に向かって移動をしているようだ。食料が足りなくなっているので、別部隊を作り街から運んでいるらしい。
順調にいっているように見えているが、かなりの問題が発生しているらしい。聖国の盗賊軍隊が街から食料をかなり持って行っているので、食料の確保が大変なようだ。襲われて大変な思いをしている街の人間から接収もしているらしい。
それを聞いた時に、こいつらはバカなのか? って思ったね。軍の人間が食料を多少切り詰めて、近くの魔物の領域や森で狩りをすれば飢えをしのげるのに、それをしないで徴収してすぐに街に送るって……街に帰っても食料は無いだろうに。
余裕のある街から運んでくるといっても、それなりに時間がかかる。トルメキアが俺たちを排除してしまったので、食糧事情が一気に悪化しているのだ。義勇軍の食糧も半分程接収されてしまい、義勇軍の士気が低下しているとの事だ。
「俺、この先の展開が読めた」
「シュウ様、奇遇ですな。私達も同じ事を考えていますよ」
ここにいる、俺・グリエル・ガリア・ゼニスは、この先の展開を予想して同じ考えにたどり着いたようだ。
「「「「聖国の街で、冒険者のタガが外れて大惨事」」」」
士気も低下して、抑止力になる人間が減り、食料不足による苛立ちで食料に手を付ける。その事により抑えていたモノが爆発して暴走、それが伝播して最悪の事態になる。と、俺たちはそう考えた。
冒険者たちが聖国を攻めずに、魔物の領域で食料調達に専念すれば問題ないのだが、そうすると聖国にダメージを与えられない。だから多少無理をしてもトルメキアは、聖国にダメージを与えたいので冒険者たちを動かす。
まぁ、王都にいた奴らの事を考えれば、やりそうな事の想像はつく。
略奪で得た冒険者たちの儲けを接収して、街の被害の補てんにするだろう。あいつらは、自分たちの金を使わずに済む方法があるなら、絶対にそっちを選ぶ……
「そして、冒険者ギルドが撤退して冒険者の少なくなったトルメキアに、再度聖国が侵攻してきて今度は占領されるだろうな」
「そうですね。それが一番可能性が高いと思われます」
「シュウ様の襲撃で聖国の国力が落ちているといっても、大国なので地力が違います。それに、2つ目の街では確実に住民への被害が出ます。
1つ目の街みたいに住民へ被害が出なければ、他の領主や司祭は幹部候補の力が削がれたと言って喜ぶと思いますが、住民に大量に被害が出れば、おそらくそれに対する報復を行いますね。奴隷がほしいと思っている以上、今度は確実にすべてを奪い去るのではないかと思います」
「ゼニスもそう思いますか。そういえばシュウ様、聖国の盗賊を穴の底に落としていると思いますが、あれはどうするのですか?」
あっ! 装備品などは回収したけど、あいつらについてはすっかり忘れてたな。
「忘れてたな……トルメキアに与する必要もなくなったし、ダンマスの力を使って解放しちまうか?」
「それもいいかもしれないですね。シュウ様にタダ働きさせた報いは、自分たちの身をもって受けていただきましょう。ついでに食料になりそうな動物でも穴の底に落としてから、体力を回復させておいてはどうですか?」
グリエルが黒いな。俺は聖人君子では無いのだ。あんな扱いをされればさすがにムカつくからな。
「そうするか。貴族の不始末で国民も一緒に苦しむのはかわいそうだけどな……って、そういえば教皇に伝言を頼んでたけど、あれで再侵攻止まったりするかな?」
「何ですかそれは?」
伝言を教皇にしろと命令した盗賊の幹部の生き残りの話をする。
「なるほど。ですが、今回は恐らく侵攻するのではないでしょうか? 最寄りの街にはまだ援軍としてきていた兵士たちがいるわけですし、1度目の侵攻をした兵士も解放するわけですから、武器さえそろえば動くと思いますよ。それに侵攻を止めたくなければ、教皇に一言伝えればいいのではないですか?」
確かに! でも、どうやって伝言を伝えようか? 冒険者ギルドの通信用魔道具で伝えてもらうか?
「聖国にも冒険者ギルドはあるんだよな?」
「そうですね。他の二大国に比べれば規模は小さくなりますが、主要都市にはあります」
ゼニスがよどみなく答えてくれる。
「じゃぁ、ジャルジャンの冒険者ギルドに行って、通信用魔道具で聖国の冒険者ギルドに伝言を伝えてもらって、教皇に届くようにするか?」
「了解しました。後の事は私がやっておきます。シュウ様はしばらくお休みください。緊急の用事があれば使いを出しますので、ゆっくりしていてください」
そんな感じで2日目が終わり、3日目の今日はビーズクッションに埋もれている。隣では、ダマやシエル、グレンにバッハも同じようにビーズクッションに埋もれている。全身が埋もれている姿は、微笑ましい。
ディストピアに帰ってきて1日目は、もう夜だったのでそのまま家に戻って休んだ。
2日目は、まずジャルジャンへ向かいトルメキアの王子の引き渡しと、将軍の書いてくれた書面をギルドマスターに手渡している。
その際に状況を説明してほしいと言われ、簡単に時系列で説明して、王都で行われた会議の内容と将軍とのやり取りを覚えている範囲で話した。
そうすると、ギルドが所有している魔導通信機。俺たちの物に比べれば、かなり性能は悪いが……それを使って、どこかに連絡を取っていた。それにしても、ギルドにも魔導通信機があったんだな。ギルドマスターだけの秘密だったりするのかな?
ミリーが何か知らないかな?
10分程待っていると、対応が決まったらしい。トルメキアにある冒険者ギルドは、すべて撤退。その際に希望があれば、職員も冒険者も一緒に移動するとの事だ。今聖国に向かってる冒険者たちは、大丈夫なのだろうか?
と思ったら、聖国を攻めている冒険者たちが帰ってくるまでに準備をして、帰ってきたら事情を説明して移動をするらしい。それに伴って、依頼の受付がすべてストップしてしまったようだ。
これがAとかBランクの冒険者だったら、ここまでの話にならなかったかもしれないが、Sランク冒険者相当の俺たちに対して行った契約違反だったため、即座に撤退に踏み切ったようだ。
まぁ一番は、撤退するならそれにかかった費用の半分を負担する、と言ったのが大きかった。
費用の半分は浮き、移住した職員たちや冒険者への補償に充てられるからだ。特に職員に関しては、不足している街もあったので、希望と照らし合わせて移住するようだ。
このやり取りで、ほぼ半日を使いきってしまった。ディストピアに戻った頃にはすでに14時だった。
ディストピアに戻ったその足でグリエルたちの所へ向かう。
「シュウ様、お疲れさまでした。ある程度の報告は受けていますが、本当に災難でしたね。商会に関しては、持って行った食料を2割程割高にして売り払い撤収しています。一応、グリエルたちとも相談して、暗部の鬼人の小隊を派遣しています」
初めに話かけてきたのはゼニスだった。報告と対策を挨拶と一緒にしてくると……
「鬼人を派遣したの? どうして?」
「シュウ様のマップ先生である程度は分かりますが、それでも実際に見ると違いますので、その後を報告してもらうために派遣しています。一緒にシュウ様からスキル付与をしてもらったブラウニーも、派遣していますので地下通路の移動も問題ありません」
ブラウニーが付いていってるなら、食事についても問題はなさそうだな。後で、DPを譲渡しておかないとな。いざって時に足りなくなったら大変だしね。
鬼人から入ってくる報告では、軍も義勇軍も連れ去られた人も混乱しているが、それぞれ行動に移っているらしい。
軍と連れ去られた人たちは、各街に向かって移動をしているようだ。食料が足りなくなっているので、別部隊を作り街から運んでいるらしい。
順調にいっているように見えているが、かなりの問題が発生しているらしい。聖国の盗賊軍隊が街から食料をかなり持って行っているので、食料の確保が大変なようだ。襲われて大変な思いをしている街の人間から接収もしているらしい。
それを聞いた時に、こいつらはバカなのか? って思ったね。軍の人間が食料を多少切り詰めて、近くの魔物の領域や森で狩りをすれば飢えをしのげるのに、それをしないで徴収してすぐに街に送るって……街に帰っても食料は無いだろうに。
余裕のある街から運んでくるといっても、それなりに時間がかかる。トルメキアが俺たちを排除してしまったので、食糧事情が一気に悪化しているのだ。義勇軍の食糧も半分程接収されてしまい、義勇軍の士気が低下しているとの事だ。
「俺、この先の展開が読めた」
「シュウ様、奇遇ですな。私達も同じ事を考えていますよ」
ここにいる、俺・グリエル・ガリア・ゼニスは、この先の展開を予想して同じ考えにたどり着いたようだ。
「「「「聖国の街で、冒険者のタガが外れて大惨事」」」」
士気も低下して、抑止力になる人間が減り、食料不足による苛立ちで食料に手を付ける。その事により抑えていたモノが爆発して暴走、それが伝播して最悪の事態になる。と、俺たちはそう考えた。
冒険者たちが聖国を攻めずに、魔物の領域で食料調達に専念すれば問題ないのだが、そうすると聖国にダメージを与えられない。だから多少無理をしてもトルメキアは、聖国にダメージを与えたいので冒険者たちを動かす。
まぁ、王都にいた奴らの事を考えれば、やりそうな事の想像はつく。
略奪で得た冒険者たちの儲けを接収して、街の被害の補てんにするだろう。あいつらは、自分たちの金を使わずに済む方法があるなら、絶対にそっちを選ぶ……
「そして、冒険者ギルドが撤退して冒険者の少なくなったトルメキアに、再度聖国が侵攻してきて今度は占領されるだろうな」
「そうですね。それが一番可能性が高いと思われます」
「シュウ様の襲撃で聖国の国力が落ちているといっても、大国なので地力が違います。それに、2つ目の街では確実に住民への被害が出ます。
1つ目の街みたいに住民へ被害が出なければ、他の領主や司祭は幹部候補の力が削がれたと言って喜ぶと思いますが、住民に大量に被害が出れば、おそらくそれに対する報復を行いますね。奴隷がほしいと思っている以上、今度は確実にすべてを奪い去るのではないかと思います」
「ゼニスもそう思いますか。そういえばシュウ様、聖国の盗賊を穴の底に落としていると思いますが、あれはどうするのですか?」
あっ! 装備品などは回収したけど、あいつらについてはすっかり忘れてたな。
「忘れてたな……トルメキアに与する必要もなくなったし、ダンマスの力を使って解放しちまうか?」
「それもいいかもしれないですね。シュウ様にタダ働きさせた報いは、自分たちの身をもって受けていただきましょう。ついでに食料になりそうな動物でも穴の底に落としてから、体力を回復させておいてはどうですか?」
グリエルが黒いな。俺は聖人君子では無いのだ。あんな扱いをされればさすがにムカつくからな。
「そうするか。貴族の不始末で国民も一緒に苦しむのはかわいそうだけどな……って、そういえば教皇に伝言を頼んでたけど、あれで再侵攻止まったりするかな?」
「何ですかそれは?」
伝言を教皇にしろと命令した盗賊の幹部の生き残りの話をする。
「なるほど。ですが、今回は恐らく侵攻するのではないでしょうか? 最寄りの街にはまだ援軍としてきていた兵士たちがいるわけですし、1度目の侵攻をした兵士も解放するわけですから、武器さえそろえば動くと思いますよ。それに侵攻を止めたくなければ、教皇に一言伝えればいいのではないですか?」
確かに! でも、どうやって伝言を伝えようか? 冒険者ギルドの通信用魔道具で伝えてもらうか?
「聖国にも冒険者ギルドはあるんだよな?」
「そうですね。他の二大国に比べれば規模は小さくなりますが、主要都市にはあります」
ゼニスがよどみなく答えてくれる。
「じゃぁ、ジャルジャンの冒険者ギルドに行って、通信用魔道具で聖国の冒険者ギルドに伝言を伝えてもらって、教皇に届くようにするか?」
「了解しました。後の事は私がやっておきます。シュウ様はしばらくお休みください。緊急の用事があれば使いを出しますので、ゆっくりしていてください」
そんな感じで2日目が終わり、3日目の今日はビーズクッションに埋もれている。隣では、ダマやシエル、グレンにバッハも同じようにビーズクッションに埋もれている。全身が埋もれている姿は、微笑ましい。
6
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ダンジョン作成から始まる最強クラン
山椒
ファンタジー
ダンジョンが出現して数十年が経ち、ダンジョンがあることが日常となっていた。
そんな世界で五年前に起きた大規模魔物侵攻により心に傷を受けた青年がいた。
極力誰とも関わりを持たずにいた彼の住んでいる部屋に寝ている間にダンジョンが出現し、彼はそこに落ちた。
そのダンジョンは他に確認されていない自作するダンジョンであった。
ダンジョンとモンスターにトラウマを抱えつつもダンジョン作成を始めていく。
ただそのダンジョンは特別性であった。
ダンジョンが彼を、彼の大事な人を強くするダンジョンであった。
Sランクパーティーを追放された鑑定士の俺、実は『神の眼』を持ってました〜最神神獣と最強になったので、今さら戻ってこいと言われてももう遅い〜
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティーで地味な【鑑定】スキルを使い、仲間を支えてきたカイン。しかしある日、リーダーの勇者から「お前はもういらない」と理不尽に追放されてしまう。
絶望の淵で流れ着いた辺境の街。そこで偶然発見した古代ダンジョンが、彼の運命を変える。絶体絶命の危機に陥ったその時、彼のスキルは万物を見通す【神の眼】へと覚醒。さらに、ダンジョンの奥で伝説のもふもふ神獣「フェン」と出会い、最強の相棒を得る。
一方、カインを失った元パーティーは鑑定ミスを連発し、崩壊の一途を辿っていた。「今さら戻ってこい」と懇願されても、もう遅い。
無能と蔑まれた鑑定士の、痛快な成り上がり冒険譚が今、始まる!
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる