1,402 / 2,518
第1402話 態度に現れる
しおりを挟む
ゴーストタウンの工房の出禁をくらって2日後。せっかく庁舎以外でまた仕事ができると思ってたのに、もう入れなくなって落ち込んでいた。俺の行動で落ち込んでいるのがバレバレだったため、妻たちに心配されてしまった。
問題は娘たちにまでバレてしまったことだ。そんなに俺の行動って分かりやすかったかな?
「とーたん、お腹痛いの?」
というスミレの言葉から始まった。
そんなことはないと伝え何もないよと伝えたが、娘たちには通じず根掘り葉掘り聞かれてしまった。
本当に5歳と2歳の姉妹なのか、と戦慄してしまった。でも途中で気付いてしまった。娘たちの問い詰め方は、母親たちのやり方にそっくりだったのだ。その時点で俺に逃れる術はなかった。
子どもって親の背中をよく見ているんだなって感じたよ。
そして娘たちは、一緒に遊んでいると俺が元気になることをわかっていたので、俺が落ち込んでいるのを肌で感じて遊びに連れ出してくれた。
といっても5歳と2歳の娘たちが連れて行ってくれた場所は、前に俺が砂の城を魔法で作った場所だった。
「あのお城、まだ壊れないで建ってるんだよ! えいってやっても壊れないの!」
ブルム、わざわざ壊そうとするのはどうなのだろうか? もっとお淑やかにしないと、お母さんみたいに婚期が遅れr……むっ!? 何やら殺気が!? 消えたな。何だったんだ?
「あれ? 知らない塔が増えてるな。しかもかなり細かく作られているみたいだな。誰が作ったんだ?」
そうするとウルたち4人が手をあげた。ん? これは君たちが作ったのか? この歳で作れるものなのだろうか?
首をかしげながら考えていると、娘たちにポコポコと叩かれてしまった。まさか4人で作ったっていうのが信じられなくて驚いたんだよ。と謝りながら伝えた。
嘘じゃないもん! と怒られてしまい、実演するから見てて! と椅子に座らされてしまった。
娘たちの身長から考えれば、5倍も10倍も高い塔を削って作る……なんてことは難しいだろう。となると、どうやって作ったんだ? 俺の魔法と同じくらいの出来だぞ。魔法? マジか!?
目の前で4人が手を繋いで魔力を練り始めた。
おぃおぃ、魔法が得意だとか言っていたシングルの冒険者より、よっぽど上手に魔力をコントロールしているぞ。これって普通じゃないよな? マジでどういう事なんだ? 魔法は使えるようになったと、妻たちから聞いていたけど、これは予想外だぞ。
コントロールされた魔力がきれいに整っていく感じがした。
「「「「クリエイトサンドアート」」」」
ん? 知らない名前の魔法だな。何でクリエイトがついているのかは知らないが、サンドアート、砂の芸術ってことかな?
実際に作られた物は、東京タワーっぽい何かだった。砂でその形は無理があるんじゃないか?
娘たちの前に現れたのは、10メートル程の高さの東京タワーの様な何かだった。しかも、鉄骨まで再現していた。おそらく本物よりは数が少ないだろうが、細かく作られている。
「4人ともすごいよ! みんなで魔法だなんて……あれ? もしかして4人でユニゾンマジックしたのか?」
そう聞くと4人ともはにかむように笑い、ピースをしてきた。
2人でユニゾンマジックはしたことあるけど、4人では流石になかったんじゃないか? それより、俺たちもできるまでにそれなりに苦労したはずなのに、この娘たちは既にできるようになっている……天才かもしれないな。
と思ったのだが、実はユニゾンマジックとは違った。一番年上のウルがみんなの魔力を形にしたらしい。それでもすごい事なんだけどな。
4人を比べると、レベルは同じなのにウルは3人に比べて、魔力量が半分くらいしかない。理由は分かっていない。年齢のせいか力は強いようだ。あくまでステータス上の話なのですべてではないのだが、シュリの様な特殊な体質でないと、差が無いんじゃないかと考えていたのにな。
仲良く生活しているおかげなのか、魔力同調が普通にできているようだ。この世界ではよく使われている技術だという話だが、結構難しい部類の技だと聞いた覚えがある。
俺たちは、魔力に困ることが無かったので、同調する必要がほとんどなかったのだ。だから使われない技術で忘れていた。
「ウルのイメージ力も、みんなの魔力同調もすごいね! でも、使った魔力に対して作れたものが小さいかな? そんなことじゃ、お父さんは越えられないぞ!」
俺は何となく娘たちの壁になってみた。
プーっと頬を膨らませている。4人のほっぺたを突っついて空気を逃がすと、怒って追いかけられてしまった。そのまま追いかけっこが始まり、敷地内を逃げ回った。
4人の体力をなめていた。おかしいな、普通に運動すれば娘たちより長く動けるのに、遊びとなると子どもたちの体力は、無尽蔵なのだろうか? 逃げ切れると思ったら結局捕まってしまった。
結構本気で逃げたので、汗をかいてしまいお風呂に入ることにした。娘たちは一緒に入れることを喜んでくれた。いつまで一緒にお風呂に入ってくれるかな? 思春期が来る頃かな?
そういえば最近、娘たちや下の子たちと一緒にお風呂に入っているため、サウナに入ってないな……でも娘たちはまだサウナは早いよな……気にしたら入りたくなってしまった。
そうなればすることはただ1つ。DPで魔改造をすることにした。
さすがにドライサウナは娘たちには厳しい。もし入れたら虐待しているようなもんだよな。だから、ミストサウナを作った。
ミストサウナもそのままだと娘たちにはつらいので、無駄に魔法技術をつぎ込んで、俺のエリアと娘たちのエリアを作った。娘たちのエリアは温度を下げて、足元に水を流している。
少し熱い湿度の高い部屋に入って娘たちは、ナニコレ! 変な感じ! と言いながら足元の水をぴちゃぴちゃしながら喜んでいた。
子ども1人分離れた位置に娘たちがおり、何でこんなところに入るのか聞いてきた。普通に気持ちいから入っているんだよ。と伝えると、よくわからない! と言われてしまった。大きくなったら分かる時が来るよ、って誤魔化しておいた。
問題は娘たちにまでバレてしまったことだ。そんなに俺の行動って分かりやすかったかな?
「とーたん、お腹痛いの?」
というスミレの言葉から始まった。
そんなことはないと伝え何もないよと伝えたが、娘たちには通じず根掘り葉掘り聞かれてしまった。
本当に5歳と2歳の姉妹なのか、と戦慄してしまった。でも途中で気付いてしまった。娘たちの問い詰め方は、母親たちのやり方にそっくりだったのだ。その時点で俺に逃れる術はなかった。
子どもって親の背中をよく見ているんだなって感じたよ。
そして娘たちは、一緒に遊んでいると俺が元気になることをわかっていたので、俺が落ち込んでいるのを肌で感じて遊びに連れ出してくれた。
といっても5歳と2歳の娘たちが連れて行ってくれた場所は、前に俺が砂の城を魔法で作った場所だった。
「あのお城、まだ壊れないで建ってるんだよ! えいってやっても壊れないの!」
ブルム、わざわざ壊そうとするのはどうなのだろうか? もっとお淑やかにしないと、お母さんみたいに婚期が遅れr……むっ!? 何やら殺気が!? 消えたな。何だったんだ?
「あれ? 知らない塔が増えてるな。しかもかなり細かく作られているみたいだな。誰が作ったんだ?」
そうするとウルたち4人が手をあげた。ん? これは君たちが作ったのか? この歳で作れるものなのだろうか?
首をかしげながら考えていると、娘たちにポコポコと叩かれてしまった。まさか4人で作ったっていうのが信じられなくて驚いたんだよ。と謝りながら伝えた。
嘘じゃないもん! と怒られてしまい、実演するから見てて! と椅子に座らされてしまった。
娘たちの身長から考えれば、5倍も10倍も高い塔を削って作る……なんてことは難しいだろう。となると、どうやって作ったんだ? 俺の魔法と同じくらいの出来だぞ。魔法? マジか!?
目の前で4人が手を繋いで魔力を練り始めた。
おぃおぃ、魔法が得意だとか言っていたシングルの冒険者より、よっぽど上手に魔力をコントロールしているぞ。これって普通じゃないよな? マジでどういう事なんだ? 魔法は使えるようになったと、妻たちから聞いていたけど、これは予想外だぞ。
コントロールされた魔力がきれいに整っていく感じがした。
「「「「クリエイトサンドアート」」」」
ん? 知らない名前の魔法だな。何でクリエイトがついているのかは知らないが、サンドアート、砂の芸術ってことかな?
実際に作られた物は、東京タワーっぽい何かだった。砂でその形は無理があるんじゃないか?
娘たちの前に現れたのは、10メートル程の高さの東京タワーの様な何かだった。しかも、鉄骨まで再現していた。おそらく本物よりは数が少ないだろうが、細かく作られている。
「4人ともすごいよ! みんなで魔法だなんて……あれ? もしかして4人でユニゾンマジックしたのか?」
そう聞くと4人ともはにかむように笑い、ピースをしてきた。
2人でユニゾンマジックはしたことあるけど、4人では流石になかったんじゃないか? それより、俺たちもできるまでにそれなりに苦労したはずなのに、この娘たちは既にできるようになっている……天才かもしれないな。
と思ったのだが、実はユニゾンマジックとは違った。一番年上のウルがみんなの魔力を形にしたらしい。それでもすごい事なんだけどな。
4人を比べると、レベルは同じなのにウルは3人に比べて、魔力量が半分くらいしかない。理由は分かっていない。年齢のせいか力は強いようだ。あくまでステータス上の話なのですべてではないのだが、シュリの様な特殊な体質でないと、差が無いんじゃないかと考えていたのにな。
仲良く生活しているおかげなのか、魔力同調が普通にできているようだ。この世界ではよく使われている技術だという話だが、結構難しい部類の技だと聞いた覚えがある。
俺たちは、魔力に困ることが無かったので、同調する必要がほとんどなかったのだ。だから使われない技術で忘れていた。
「ウルのイメージ力も、みんなの魔力同調もすごいね! でも、使った魔力に対して作れたものが小さいかな? そんなことじゃ、お父さんは越えられないぞ!」
俺は何となく娘たちの壁になってみた。
プーっと頬を膨らませている。4人のほっぺたを突っついて空気を逃がすと、怒って追いかけられてしまった。そのまま追いかけっこが始まり、敷地内を逃げ回った。
4人の体力をなめていた。おかしいな、普通に運動すれば娘たちより長く動けるのに、遊びとなると子どもたちの体力は、無尽蔵なのだろうか? 逃げ切れると思ったら結局捕まってしまった。
結構本気で逃げたので、汗をかいてしまいお風呂に入ることにした。娘たちは一緒に入れることを喜んでくれた。いつまで一緒にお風呂に入ってくれるかな? 思春期が来る頃かな?
そういえば最近、娘たちや下の子たちと一緒にお風呂に入っているため、サウナに入ってないな……でも娘たちはまだサウナは早いよな……気にしたら入りたくなってしまった。
そうなればすることはただ1つ。DPで魔改造をすることにした。
さすがにドライサウナは娘たちには厳しい。もし入れたら虐待しているようなもんだよな。だから、ミストサウナを作った。
ミストサウナもそのままだと娘たちにはつらいので、無駄に魔法技術をつぎ込んで、俺のエリアと娘たちのエリアを作った。娘たちのエリアは温度を下げて、足元に水を流している。
少し熱い湿度の高い部屋に入って娘たちは、ナニコレ! 変な感じ! と言いながら足元の水をぴちゃぴちゃしながら喜んでいた。
子ども1人分離れた位置に娘たちがおり、何でこんなところに入るのか聞いてきた。普通に気持ちいから入っているんだよ。と伝えると、よくわからない! と言われてしまった。大きくなったら分かる時が来るよ、って誤魔化しておいた。
0
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる