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第1403話 今日はチーズ
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あれから2日経ったが、まだ娘たちに心配されている……ということで今日も庁舎で仕事を終わらせた後に、娘たちと遊んでいる。
これはこれで嬉しいのだが、そこまで落ち込んでいたのだろうか?
少し遊んでから外で食事をすることになった。それで今日はブラウニーたちが、外の石窯でパンを焼いていたのを見て、ミーシャがピザを食べたい! と騒いだのでお昼はピザになった。
この世界じゃなかったら、こんなわがまま言えば怒られるぞ。時間が止まる収納のアイテムが無かったらさすがにな。
ウルたちはビヨ~ンとチーズを伸ばして、楽しそうに食べている。こらこら、食事で遊ぶと怒られるぞ。
「ねぇ、とーたん。この伸びるのってチーズっていうんだよね? どこかに実がなってるの? 野菜みたいに土から生えてるの?」
あれ? ミーシャはチーズが何からできてるか知らないのか?
「違うよ。チーズはみんなが良く朝飲んでいる白い物からできているんだよ」
「「「白いもの~?」」」
おっと、3人がシンクロした。ウルは知っているようで、3人の様子を見てクスクスと笑っている。
「白い物~? あっ! 目玉焼きだ!」
スミレは分かった! みたいな顔をしてる。まさにドヤ顔だ。
「スミレ、それは食べ物であって飲み物じゃないぞ」
あっという顔をして顔を赤くしていた。
「じゃあ、朝に飲む白い物っていうと……ヨーグルト!」
「ブルム、惜しい。確かに飲むヨーグルトもあるけど、ヨーグルトの原料だよ」
「分かった! 牛乳だ!」
ミーシャが正解を言い当てると、ウルがパチパチと拍手をしている。
「みんなで正解にたどり着けたね。チーズは牛乳から作るんだよ。ヨーグルトも牛乳から作るけど、作り方が違うんだよ。ヨーグルトは乳酸菌を使って、チーズはレンネット……牛乳を固める材料だよ」
3人が一緒に首をかしげている。あ、4人だった。ウルは、原料を知っていたみたいだが、作り方は知らなかったようだ。
「ぎゅーにゅーがヨーグルトやチーズになるの?」
スミレは椅子から転げ落ちそうになる位首を傾けている。落ちそうになったのでウルに肩を押されて、元の位置へ戻った。
「分からないよな……作っているところを見てみるか?」
そういってみると娘たちが騒ぎ始めた。どうやら嬉しかったようで、はしゃいでいる。ただチーズを伸ばしていると怒られるぞ! って、あーいわんこっちゃない。スカーレットが来たぞ。
5分程スカーレットの説教を受けたミーシャたちは涙目だ。だけど、その後に作る所を見に行こうという話を聞くと、今さっきまで怒られていたことを忘れ大はしゃぎだ。
食べ終わったあとは、早く行こうと言わんばかりに俺の服を引っ張り始めた。
「俺はまだ食事をしている最中だから待っててくれって。あまりわがまま言っていると、スカーレットに怒られて、作ってるところ見に行けないぞ」
ピタッと行動が止まった。借りてきた猫か? と思うような見事な変わり身だ。
食休みもしないで動くとスカーレットに怒られるので、食べ終わってから30分ほど休んでダンジョン農園の牧場へ向かう。
牧場に直結している加工場は入口から遠くないので、娘たち4人と一緒に歩いていく。手を繋いで! 抱っこ! 肩車! おんぶ! と色々なことをねだられて、対応している間に加工場へついた。
牛乳って朝絞るイメージがあるんだけど、この時間にチーズを作るのか? あれ……そういえば、パルミジャーノレッジャーノチーズは、以前見たから作り方は知ってるけど、それ以外のチーズって作り方知らないな。
最初の工程は同じようだな。牛乳を温めて子牛の体内を再現する。レンネットとは子牛の胃にある物質で牛乳を固める作用がある。
チーズは子牛の胃の中を再現しているんだよな。ミルクのままでは栄養を吸収できないから、一度固めて吸収しやすいようにするのだとか。
しばらく置いてチーズの素とホエーと呼ばれる液体に分かれる。
パルミジャーノレッジャーノチーズは、1000リットルほどの牛乳を使って一気に作るのだが、今回はそこまで大量ではない。
「とーたん、何か気持ち悪いよ」
ブルムが言った通り、取り上げられたチーズの素は……脳みそみたいだった。何であんな形になったんだ?
見ているとブラウニーたちが、その脳みそみたいなチーズの素にお湯をかけ始めた。
おぉ? チーズの素が解けていきスライムみたいにツルツルになった!
「とーたん! ニコができたよ!」
スミレ! さすがにチーズとニコを一緒にしちゃダメだろ! 俺も思ったけどスライムって濁したのに!
見る見るうちにばらばらだったチーズの素がまとまった。そうすると何やら少し大きめの塊に千切って2人で作業を始めた。片方は千切った塊をまとめて、前の人物に突き出している。その突き出された塊を千切り始めた……
そういえば、モッツァレラって千切るって意味だったっけ? こうやって作ってたんだ。
作りたてを食べてみたが、味がしなかった。あれ? モッツァレラチーズってこんなだっけ?
考えて見れば、牛乳を固めただけだよな。何で牛乳の味もしないんだろうな? ホエーに味が全部吸い取られた?
でもパルミジャーノレッジャーノチーズはうま味が……って、あれは塩漬けして寝かせて、うま味成分を作り出させてるんだっけ?
娘たちも味のしないモッツァレラチーズに不満顔だ。俺も同じ気分だけど、その顔は止めておけって。
「こっちの牛乳で作ったモッツァレラチーズは味が薄いんです。ですので、こちらの方を食べてみてください」
差し出されたチーズを見ると、さっきのモッツァレラチーズより白い気がする。
食べてみると、先ほどとは違い味がする。ん~味が濃いのかな? 後、甘く感じる。牛乳のにおいがガツンとくる感じがする。とりあえず美味しい。
娘たちも驚いて転びそうになっていたので、抱いて倒れないようにしてやる。
どうやら今食べたのは、水牛と魔物を掛け合わせた牛からとった牛乳らしい。この牛は水牛と同じで牛乳の量が一般的な乳牛の5分の1くらいしか出ないらしい。その分濃い味の牛乳が搾れるのだとか。モッツァレラチーズを作るためだけに生み出された牛のようだ。
すべてを加工できるわけがないので、普段俺たちが飲んでいる牛乳として出てくることもあるらしい。たまに味が違うって思ったのは間違いじゃなかったのか。
他にもいくつかチーズ作りを見せてもらった後、ヨーグルトを作っているところを見に行った。
単純に見るところが少なかったのですぐに終わってしまった。まぁ牛乳に乳酸菌を入れて、少し作業をして瓶詰で終わり。できた物を見せてもらい食べて終了。
あ、ヨーグルトも美味しかったよ。
これはこれで嬉しいのだが、そこまで落ち込んでいたのだろうか?
少し遊んでから外で食事をすることになった。それで今日はブラウニーたちが、外の石窯でパンを焼いていたのを見て、ミーシャがピザを食べたい! と騒いだのでお昼はピザになった。
この世界じゃなかったら、こんなわがまま言えば怒られるぞ。時間が止まる収納のアイテムが無かったらさすがにな。
ウルたちはビヨ~ンとチーズを伸ばして、楽しそうに食べている。こらこら、食事で遊ぶと怒られるぞ。
「ねぇ、とーたん。この伸びるのってチーズっていうんだよね? どこかに実がなってるの? 野菜みたいに土から生えてるの?」
あれ? ミーシャはチーズが何からできてるか知らないのか?
「違うよ。チーズはみんなが良く朝飲んでいる白い物からできているんだよ」
「「「白いもの~?」」」
おっと、3人がシンクロした。ウルは知っているようで、3人の様子を見てクスクスと笑っている。
「白い物~? あっ! 目玉焼きだ!」
スミレは分かった! みたいな顔をしてる。まさにドヤ顔だ。
「スミレ、それは食べ物であって飲み物じゃないぞ」
あっという顔をして顔を赤くしていた。
「じゃあ、朝に飲む白い物っていうと……ヨーグルト!」
「ブルム、惜しい。確かに飲むヨーグルトもあるけど、ヨーグルトの原料だよ」
「分かった! 牛乳だ!」
ミーシャが正解を言い当てると、ウルがパチパチと拍手をしている。
「みんなで正解にたどり着けたね。チーズは牛乳から作るんだよ。ヨーグルトも牛乳から作るけど、作り方が違うんだよ。ヨーグルトは乳酸菌を使って、チーズはレンネット……牛乳を固める材料だよ」
3人が一緒に首をかしげている。あ、4人だった。ウルは、原料を知っていたみたいだが、作り方は知らなかったようだ。
「ぎゅーにゅーがヨーグルトやチーズになるの?」
スミレは椅子から転げ落ちそうになる位首を傾けている。落ちそうになったのでウルに肩を押されて、元の位置へ戻った。
「分からないよな……作っているところを見てみるか?」
そういってみると娘たちが騒ぎ始めた。どうやら嬉しかったようで、はしゃいでいる。ただチーズを伸ばしていると怒られるぞ! って、あーいわんこっちゃない。スカーレットが来たぞ。
5分程スカーレットの説教を受けたミーシャたちは涙目だ。だけど、その後に作る所を見に行こうという話を聞くと、今さっきまで怒られていたことを忘れ大はしゃぎだ。
食べ終わったあとは、早く行こうと言わんばかりに俺の服を引っ張り始めた。
「俺はまだ食事をしている最中だから待っててくれって。あまりわがまま言っていると、スカーレットに怒られて、作ってるところ見に行けないぞ」
ピタッと行動が止まった。借りてきた猫か? と思うような見事な変わり身だ。
食休みもしないで動くとスカーレットに怒られるので、食べ終わってから30分ほど休んでダンジョン農園の牧場へ向かう。
牧場に直結している加工場は入口から遠くないので、娘たち4人と一緒に歩いていく。手を繋いで! 抱っこ! 肩車! おんぶ! と色々なことをねだられて、対応している間に加工場へついた。
牛乳って朝絞るイメージがあるんだけど、この時間にチーズを作るのか? あれ……そういえば、パルミジャーノレッジャーノチーズは、以前見たから作り方は知ってるけど、それ以外のチーズって作り方知らないな。
最初の工程は同じようだな。牛乳を温めて子牛の体内を再現する。レンネットとは子牛の胃にある物質で牛乳を固める作用がある。
チーズは子牛の胃の中を再現しているんだよな。ミルクのままでは栄養を吸収できないから、一度固めて吸収しやすいようにするのだとか。
しばらく置いてチーズの素とホエーと呼ばれる液体に分かれる。
パルミジャーノレッジャーノチーズは、1000リットルほどの牛乳を使って一気に作るのだが、今回はそこまで大量ではない。
「とーたん、何か気持ち悪いよ」
ブルムが言った通り、取り上げられたチーズの素は……脳みそみたいだった。何であんな形になったんだ?
見ているとブラウニーたちが、その脳みそみたいなチーズの素にお湯をかけ始めた。
おぉ? チーズの素が解けていきスライムみたいにツルツルになった!
「とーたん! ニコができたよ!」
スミレ! さすがにチーズとニコを一緒にしちゃダメだろ! 俺も思ったけどスライムって濁したのに!
見る見るうちにばらばらだったチーズの素がまとまった。そうすると何やら少し大きめの塊に千切って2人で作業を始めた。片方は千切った塊をまとめて、前の人物に突き出している。その突き出された塊を千切り始めた……
そういえば、モッツァレラって千切るって意味だったっけ? こうやって作ってたんだ。
作りたてを食べてみたが、味がしなかった。あれ? モッツァレラチーズってこんなだっけ?
考えて見れば、牛乳を固めただけだよな。何で牛乳の味もしないんだろうな? ホエーに味が全部吸い取られた?
でもパルミジャーノレッジャーノチーズはうま味が……って、あれは塩漬けして寝かせて、うま味成分を作り出させてるんだっけ?
娘たちも味のしないモッツァレラチーズに不満顔だ。俺も同じ気分だけど、その顔は止めておけって。
「こっちの牛乳で作ったモッツァレラチーズは味が薄いんです。ですので、こちらの方を食べてみてください」
差し出されたチーズを見ると、さっきのモッツァレラチーズより白い気がする。
食べてみると、先ほどとは違い味がする。ん~味が濃いのかな? 後、甘く感じる。牛乳のにおいがガツンとくる感じがする。とりあえず美味しい。
娘たちも驚いて転びそうになっていたので、抱いて倒れないようにしてやる。
どうやら今食べたのは、水牛と魔物を掛け合わせた牛からとった牛乳らしい。この牛は水牛と同じで牛乳の量が一般的な乳牛の5分の1くらいしか出ないらしい。その分濃い味の牛乳が搾れるのだとか。モッツァレラチーズを作るためだけに生み出された牛のようだ。
すべてを加工できるわけがないので、普段俺たちが飲んでいる牛乳として出てくることもあるらしい。たまに味が違うって思ったのは間違いじゃなかったのか。
他にもいくつかチーズ作りを見せてもらった後、ヨーグルトを作っているところを見に行った。
単純に見るところが少なかったのですぐに終わってしまった。まぁ牛乳に乳酸菌を入れて、少し作業をして瓶詰で終わり。できた物を見せてもらい食べて終了。
あ、ヨーグルトも美味しかったよ。
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