ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
1,577 / 2,518

第1577話 子どもたちの駄々

しおりを挟む
 俺は1週間のんびりと過ごしていた。

 シンラには頼りにされているようだが、シンラを抱っこしてかくまうと、プラムとシオンがガン泣きするようになってしまった。なので、プラムやシオンを抱っこするようにしてみた。

 この娘たち、どうやら抱っこされるのは好きらしく、俺が抱っこ相手も喜んでくれるのだ。まだ小さい2人であれば、問題なく抱っこできるのでシンラを助けるために2人を抱っこしていたら、今度は寂しくなったのかシンラがガン泣きするようになった。

 この状況を見て、ピーチなんかは苦笑いをしていた。カエデやリンドは大笑い、ミリーは控えめに笑っている。他の妻たちも、どうリアクションしていいのか迷っているような感じだった。

 なんだろな。たまに、俺が動くとドツボにはまることがある気がするんだよな。清く正しくとまでは言えないが、真っ当に生きているつもりなんだけどな。

 他にも、下の子たちばかりかまっていたら、ミーシャたちが拗ねてしまった。機嫌を直してもらうために、2泊3日でキャンプに行ってきたよ。もちろん、下の子たちも連れてね。ミーシャやプラムたちの母親は3日参加したが、他の妻たちは参加できるときだけ参加していた。

 今回のキャンプでやった事で一番の目玉と言えば、1日目の夜にやったキャンプファイアだろう。ある一点を除いて考えれば、普通のキャンプファイアだった。

「とーたん! キャンプファイアの火の色が色々変わって綺麗だったね!」

 と、ミーシャたちがはしゃいでいた。

 そう、今回のキャンプファイアは、クリエイトゴーレムで加工した金属をキャンプファイアの中に入れて、時間差でいろんな色に変わるよう、金属が粉になるように設定したのだ。それによって、幻想的なキャンプファイアだったと言っておこう。

 これは、焚火の火の色を変えるアイテムをもとに作成したものなので、オリジナルとはいいがたいが、いい出来だったと自負している。でも、毎回やっていると面白味が無くなるので、適度にやるのがいいだろうな。

 個人的には普通に焚火した後に、火が弱くなってくるときに見られる、焚火の中心にある白とも赤とも言えないあの光が好きだな。テレビかキャンプ好きの誰かか知らないが、ダイアモンドファイアって呼んでいたっけな? ダイアモンドのようにきれいな火ってことだと、俺は勝手に理解している。

 ダイアモンドは確かに綺麗かもしれないが、男の俺……違うな。俺から見ればただの綺麗な石程度の価値しかない。それなら綺麗な景色や美味い食べ物のほうがよっぽど価値が高い。俺がそう思っているだけで、誰かに押し付ける物じゃないけどね。

 そういう意味では、儚くなくなってしまうダイアモンドファイアは、わびさびというものでは無いだろうか? こんなことを考えられるのも、現状にゆとりがあるからだろう。余裕のない人は、色々を楽しむことが難しいからな。

「シュウ、現実逃避しているみたいだけど、どうするのよ」

 カエデからのツッコミが入る。

「どうするって言ってもな、ウルやミーシャたちはともかく、プラムたちまで駄々をこねるとは思わなかったよ」

 なんやかんやで、俺の寝室が一番設備が整っている。寝室と言っても、この部屋で一通りのことができるように魔改造しているので、ゲームも音楽も、映画も、ハイクオリティで楽しむことが可能である。

 ミーシャたちにお願いされて、俺の寝室へ招待したところ気に入ってしまい、自分たちの部屋に戻ることを拒否してきたのだ。下の子たちまで嫌がるとは思わなかったわ。

 なので、現実逃避するためにここ1週間であった事を考えていたのである。

「この部屋をあげるわけにはいかないから、子ども部屋の改造をするか……大きくなった時、この子たちは大丈夫なのだろうか?」

「確かに、心配よね。少なくとも、ディストピアとゴーストタウン以外では暮らせないと思うな。もう少し大きくなったら、世間の常識を教える必要があるわね」

「子どもたちが大きくなった時のことを考えると、頭が痛くなりそうだな」

「とか言って、娘たちが彼氏連れてきたらどうするのよ? シュウのことだから、嫁には出さん! とかいうんでしょ?」

 バレてら。幸せになってもらいたいが、他所の男に取られるのは癪である。

「そんなこと言ってると、娘たちに嫌われるわよ」

 だ、大丈夫だ……

「とりあえず、今日は良いとして、明日は子ども部屋の改造からだな」

 翌日、娘たちの要望通り、俺の寝室に近いレベルで改造をした。だけど、ミリーたちがミーシャたちといくつかの約束をしたようだ。俺も内容を聞きたかったが、俺は秘密だよ! とか言って娘たちを甘やかせるだろうから、内容は教えない! と言われたよ。

 その通りなので、何も言えなかった。

 子ども部屋の改造が終わってから、庁舎に向かったので午後からの出勤である。

「シュウ様、珍しいですね。いつもは午前中に仕事を終わらせるのに、午後からの出勤なんて」

 グリエルに迎えられて、そんなことを言われた。なので、娘たちの話をしたら、心底楽しそうに笑っていたよ。

「それは大変でしたね。ここでゆっくりしながら、報告書でも読んでください。後、バザール様から連絡があり、予定を聞かれたので、今日は午後から来ると伝えておきました。もう少ししたらと思いましたが、どうやらもう来たみたいですね」

 グリエルの言葉が終わると、バザールが部屋に入ってきた。グリエルさんやい、あんたの察知能力高くねえか? 俺が気付く前に気付いたぞ。

「主殿、来ておったでござるな。よかったでござる」

「直接俺にじゃなくて、ここに連絡したのには、わけがあるのか?」

「特にないでござるよ。ただ、報告はあるでござるが」

 と言い話し始めた。

 6人のダンマスから仕掛けられていた侵攻戦の報告だった。侵攻戦はこっちが相手のダンジョンに攻め入るだけなので、まとめることはできないが、戦力があれば同時にバトルを受けられたようだ。

 何度も同じようなことをやるのが面倒だったので、同時に6つのダンジョンを攻略したらしい。

 綾乃も一緒になって遊んでいたようで、途中にチビ神から連絡があったらしく、高笑いが止まらない! みたいなことを言っていたらしい。らしい、というのは、チビ神はバザールに直接話しかけれないようになったらしく、綾乃を通じての連絡になったからだ。

 次は、防衛戦だな。まとめて相手をすると言っていたので、俺も様子を見る必要があるだろう。

 ちなみに、普通のダンジョンバトルと、条件付き相互侵攻戦の違いは、勝敗で得られるものが違うというだけだ。条件付きダンジョンバトルでいいんじゃね? とか思ったが、ルールを決めた神がそう呼ぶようにいったからだ。

 普通のダンジョンバトルは、神たちを楽しませた褒美としてDPが支払われる。条件付き相互侵攻戦は、お互いのモノをかけて戦うといった感じだろう。
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...