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第1829話 シンラの才能
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今日のお供は珍しく、クロとギンがしてくれている。ディストピアを一緒に歩くのは……かなり久しぶりじゃないかな? いつものごとく、スライム行列を作っての移動なので、ディストピアの皆様に微笑ましそうに見られている。
両側を歩いて俺を護衛しているような形を取っているけど、両サイドから体を押し付けるようにして、俺をプレスするのやめてくれないかな? 歩きにくいうえに、熱いんだよ! 押してもすぐに近寄ってきて、撫でろと圧力をかけてくるし……そろそろガツンと言うべきかな?
でさ、マリーとライラも笑ってないで、助けてくれよ。久しぶりに子どもたちを、他の妻たちに預けて俺と一緒に出掛けられるからって、何でもかんでも楽しそうにしないでくれ。こいつらが調子に乗るだろ!
子どもたちは、全員をお母さんだと思っているので、生みの親である2人がいなくても、問題なく過ごすことが出来るようになっている。最近は、姉たちの真似をしようとよく邪魔をしているらしいので、ケットシーたちにそれとなく邪魔をしないように誘導されたり、あまりに度が過ぎて怒られたりしているそうだ。
真似するのは、プラムとシオンなので、両腕を解放されているシンラは、生き生きとしているのだとか。四六時中腕に抱き着かれてたら、お前も疲れるよな……逃げても追ってくるし、よく頑張った!
寝る時は抱き枕にされているのだが、起きているときは解放されているみたいで、オッサン座りが様になっているんだとか。
そういえば、ミーシャたちは母親の真似をしてた時期あったっけ? 疑問に思って、マリーとライラに聞いてみると、
「あの子たちは、母親の真似をすることは無かったけど、シルキーたちの指導を受けているからか、シルキーたちの真似をしようとして、オモチャのキッチンセットをプレゼントしたわね」
「そういえば、子ども部屋の隅っこにそんなのあったな」
「きっかけは、シュウ様が美味しそうにご飯を食べているから、あの子たちがお父さんに食べてもらうの! ってところから始まったのよ。あの時は、刃物を使わせるのは危険だと言うことで、ホットケーキみたいに混ぜるだけでいい物を作っていたわね」
「懐かしいですね。私たちの子どもが生まれてからは、弟妹たちのためって頑張ってる姿もよく見るようになったわよね」
そういわれれば、そんなことがあった気がするな。俺がいる時は、いつも遊んでただけだから忘れてたけど、妻たちにミーシャたちが料理を作ったからと言って、おやつにホットケーキとか食べてた時期あったもんな。
シルキーたちが手伝いをしているのだから、不味くなったりこげたりということは無かったけど、少し形が崩れてても美味しかったもんな。すっかり忘れてたわ。
「それにしてもクロとギンは、今日に限っておしくらまんじゅうみたいに、俺を挟んでくるんだ? 何か知ってる? めっちゃ歩きにくいんだけど……」
2人とも、本当に知らない様子で2匹の様子を眺めている……いやいや、見ているだけじゃなくて、助けてほしいんだけど?
何を言っても、こいつらは動きそうにないな。したいようにさせておくか。さすがに庁舎へ着けば離れてくれるだろう。
まぁ着いたら離れてくれたが……すたこらさっさと、いつも猫トリオがくつろいでいる場所へ行きやがったな。もう少し、可愛げを見せて離れたくないみたいな仕草を……されたら、面倒だからこれでよかったのかもな。
滞りなく仕事を済ませて帰ると、妻たちに抱かれてプラムとシオンが出迎えてくれた。この2人が出迎えたのは、俺じゃなくてマリーとライラなんだけどな……嫌われているわけじゃないけど、たまに俺のことが見えてないんじゃないかなって思うことがあるんだよね……
「あれ? そういえば、シンラがいないな。どっかで太々しく座ってるのか?」
「今日は、庭で遊んでるわよ。お姉ちゃんたちが庭で体を動かしている所についていったから、スライムやケットシーたちが面倒を看ているわ」
ふむ、あいつは庭で何をしているのだろうか? 気になるので、さっそく向かってみると……ダマの背中にしがみついて、俺の従魔たちに何か指示を出している。
でもさ、「んっ!」とか「あい!」とか、指差しだけで、俺の従魔たちは動けているんだ? スライムたちなら不思議生物だからなんとなくわかるが、猫トリオもダマ以外の聖獣も、コウやソウも指示に従っているのは何で?
そして、行進みたいにきちんと列を作って移動しているのも、本当に意味が分からん……
「どういうこと?」
妻たちに聞いてみるが、誰一人として良く分かっていないようだ。でも、この様子を見ると、従魔たちの指揮官の才能があるのかもしれないな。娘たちの場合は、指揮しなくても勝手にこいつらが動くけど、シンラの場合は、きちんと指揮の元動いているように見える。
俺に気付いたシンラが、「んっ!」と言って俺の方を指さすと、進行方向が変わり俺の方へ向かって移動を始めた。
俺の前に来たシンラが、ダマから降りて俺に向かって歩いてきたので、抱き上げてあげる。良く分からなかったが、シンラがすごいことをしていたので褒めてあげると、何となくドヤ顔をしているように見えた。
「でさ、ダマ。何やってたんだ?」
『それが、さっぱり……昼寝をしていたら、背中に乗せてほしいと言われ家の中を歩いていると、見つけた先輩たちを連れて外に出て、今のような行動をとっていたのです』
従魔たちも良く分からずに付き合っていたのか。でもさ、お前らは、シンラの言っていることが分かるのか?
『細かいニュアンスまでは分からないですが、何となく言いたいことは理解できます。それに、ニコ先輩は正確に把握しているようで、スライムたちの指揮をとっていて、それと合わせて動いていた感じですね』
なるほど。他の従魔たちは何となく理解していて、完璧に理解しているニコの指揮を受けているスライムたちの真似をしていた……ということだな。
他の聖獣や、シリウス君、バッハ、コウとソウに聞いても、何でこんなことになったか分からないが、楽しそうだったので付き合っていたらしい。
ケットシーたちも呼んで、敷地内ならいいけどディストピアに出たり、ダンジョン農園に勝手に行くのだけは禁止だぞ! お母さんか、シルキーたちの誰かが一緒じゃないときに出たら、食事のグレードが下がるからな!
そう脅すと、従魔たちが震えあがっていたので、いくらシンラの頼みでも勝手に出ることは無いだろう。その前に誰かに相談してくれるはずだ。
それにしても、シンラは意外な才能を持っているようだな。てっきりこういうことができるのは、ミーシャだと思ってたんだけどな。
両側を歩いて俺を護衛しているような形を取っているけど、両サイドから体を押し付けるようにして、俺をプレスするのやめてくれないかな? 歩きにくいうえに、熱いんだよ! 押してもすぐに近寄ってきて、撫でろと圧力をかけてくるし……そろそろガツンと言うべきかな?
でさ、マリーとライラも笑ってないで、助けてくれよ。久しぶりに子どもたちを、他の妻たちに預けて俺と一緒に出掛けられるからって、何でもかんでも楽しそうにしないでくれ。こいつらが調子に乗るだろ!
子どもたちは、全員をお母さんだと思っているので、生みの親である2人がいなくても、問題なく過ごすことが出来るようになっている。最近は、姉たちの真似をしようとよく邪魔をしているらしいので、ケットシーたちにそれとなく邪魔をしないように誘導されたり、あまりに度が過ぎて怒られたりしているそうだ。
真似するのは、プラムとシオンなので、両腕を解放されているシンラは、生き生きとしているのだとか。四六時中腕に抱き着かれてたら、お前も疲れるよな……逃げても追ってくるし、よく頑張った!
寝る時は抱き枕にされているのだが、起きているときは解放されているみたいで、オッサン座りが様になっているんだとか。
そういえば、ミーシャたちは母親の真似をしてた時期あったっけ? 疑問に思って、マリーとライラに聞いてみると、
「あの子たちは、母親の真似をすることは無かったけど、シルキーたちの指導を受けているからか、シルキーたちの真似をしようとして、オモチャのキッチンセットをプレゼントしたわね」
「そういえば、子ども部屋の隅っこにそんなのあったな」
「きっかけは、シュウ様が美味しそうにご飯を食べているから、あの子たちがお父さんに食べてもらうの! ってところから始まったのよ。あの時は、刃物を使わせるのは危険だと言うことで、ホットケーキみたいに混ぜるだけでいい物を作っていたわね」
「懐かしいですね。私たちの子どもが生まれてからは、弟妹たちのためって頑張ってる姿もよく見るようになったわよね」
そういわれれば、そんなことがあった気がするな。俺がいる時は、いつも遊んでただけだから忘れてたけど、妻たちにミーシャたちが料理を作ったからと言って、おやつにホットケーキとか食べてた時期あったもんな。
シルキーたちが手伝いをしているのだから、不味くなったりこげたりということは無かったけど、少し形が崩れてても美味しかったもんな。すっかり忘れてたわ。
「それにしてもクロとギンは、今日に限っておしくらまんじゅうみたいに、俺を挟んでくるんだ? 何か知ってる? めっちゃ歩きにくいんだけど……」
2人とも、本当に知らない様子で2匹の様子を眺めている……いやいや、見ているだけじゃなくて、助けてほしいんだけど?
何を言っても、こいつらは動きそうにないな。したいようにさせておくか。さすがに庁舎へ着けば離れてくれるだろう。
まぁ着いたら離れてくれたが……すたこらさっさと、いつも猫トリオがくつろいでいる場所へ行きやがったな。もう少し、可愛げを見せて離れたくないみたいな仕草を……されたら、面倒だからこれでよかったのかもな。
滞りなく仕事を済ませて帰ると、妻たちに抱かれてプラムとシオンが出迎えてくれた。この2人が出迎えたのは、俺じゃなくてマリーとライラなんだけどな……嫌われているわけじゃないけど、たまに俺のことが見えてないんじゃないかなって思うことがあるんだよね……
「あれ? そういえば、シンラがいないな。どっかで太々しく座ってるのか?」
「今日は、庭で遊んでるわよ。お姉ちゃんたちが庭で体を動かしている所についていったから、スライムやケットシーたちが面倒を看ているわ」
ふむ、あいつは庭で何をしているのだろうか? 気になるので、さっそく向かってみると……ダマの背中にしがみついて、俺の従魔たちに何か指示を出している。
でもさ、「んっ!」とか「あい!」とか、指差しだけで、俺の従魔たちは動けているんだ? スライムたちなら不思議生物だからなんとなくわかるが、猫トリオもダマ以外の聖獣も、コウやソウも指示に従っているのは何で?
そして、行進みたいにきちんと列を作って移動しているのも、本当に意味が分からん……
「どういうこと?」
妻たちに聞いてみるが、誰一人として良く分かっていないようだ。でも、この様子を見ると、従魔たちの指揮官の才能があるのかもしれないな。娘たちの場合は、指揮しなくても勝手にこいつらが動くけど、シンラの場合は、きちんと指揮の元動いているように見える。
俺に気付いたシンラが、「んっ!」と言って俺の方を指さすと、進行方向が変わり俺の方へ向かって移動を始めた。
俺の前に来たシンラが、ダマから降りて俺に向かって歩いてきたので、抱き上げてあげる。良く分からなかったが、シンラがすごいことをしていたので褒めてあげると、何となくドヤ顔をしているように見えた。
「でさ、ダマ。何やってたんだ?」
『それが、さっぱり……昼寝をしていたら、背中に乗せてほしいと言われ家の中を歩いていると、見つけた先輩たちを連れて外に出て、今のような行動をとっていたのです』
従魔たちも良く分からずに付き合っていたのか。でもさ、お前らは、シンラの言っていることが分かるのか?
『細かいニュアンスまでは分からないですが、何となく言いたいことは理解できます。それに、ニコ先輩は正確に把握しているようで、スライムたちの指揮をとっていて、それと合わせて動いていた感じですね』
なるほど。他の従魔たちは何となく理解していて、完璧に理解しているニコの指揮を受けているスライムたちの真似をしていた……ということだな。
他の聖獣や、シリウス君、バッハ、コウとソウに聞いても、何でこんなことになったか分からないが、楽しそうだったので付き合っていたらしい。
ケットシーたちも呼んで、敷地内ならいいけどディストピアに出たり、ダンジョン農園に勝手に行くのだけは禁止だぞ! お母さんか、シルキーたちの誰かが一緒じゃないときに出たら、食事のグレードが下がるからな!
そう脅すと、従魔たちが震えあがっていたので、いくらシンラの頼みでも勝手に出ることは無いだろう。その前に誰かに相談してくれるはずだ。
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