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第1846話 面倒な!
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一応ツィード君とシルクちゃんが来るまでに、多少の痛みを伴う拷問をしてみたが、誰一人として情報を喋る者はいなかった。
情報を知らないと思われた3人が、欠損部位の実験体にされているのだが、残ったうちの12人の内8人も大した情報を持っていないと考えている。
過去に接触した人間を洗ってみたが、実験に送られた3人とその8人も、過去に接触した人間がおらず、身内だけとしか話していなかったのだ。
「よし、こいつら8人は時間の無駄だから、人体実験に付き合ってもらう方が良いだろう。暗部の人、こいつら8人を連れてバザールの所へ行ってくれ。伝言は、死んでもかまわん、欠損部位実験でも何でもやっていいと伝えてくれ」
家族や大切な人を人質に取られていたとしても、自分の意志で話さないのであれば、敵として認定するしかない。情報を喋れば、可能な限り手伝いをすると言っても、こっちになびかなかったので、人体実験に付き合ってもらう以外はないのだ。
「で、残った4人に質問なんだが、お前らが過去に接触していた聖国と王国の商会……どっちが本命だ?」
個人的にはどっちでもよかったのだが……4人の反応を見る限り、2人ずつ各国から送り込まれているのではないだろうか?
まさか2ヶ国が関わっているとはな。それにしては、連携のようなものがあったのは謎だな。現地協力員ってわけでもないし、情報を知っている4人ともが別々の勢力から送り込まれたのか?
そんな4人だったが、ツィード君とシルクちゃんの2人にかかれば、10分で情報を引き出してくれた。
ツィード君とシルクちゃんには、情報を引き出すための魔法を使ってもらい、情報収集に関しては軍の暗部や鬼人たちが引き出してくれている。
「面倒だな……まさか、3つの勢力が関わっているとは思わなかった。聖国から2つと、王国から1つね……ガリア! 国王に連絡を入れて、街の情報とそこの領主、寄親や寄子など、聞き出せるだけ聞き出せ。グリエルは、教皇に連絡して同様に情報を引き出してくれ」
まずは情報収集をしなければいけない。
4人から追加で情報を仕入れようとしたがその前に、無線機から魔力暴走を起こした獣人の少女? が目を覚ましたと、連絡が入る。
あの状態になった人間が、数時間足らずで目を覚ます物だろうか? でも、目を覚ましたとピーチから連絡が入ったのだ、間違いなく目は覚めているのだろう。
少女が連れ込まれた商会の一室に到着する。中には、まだやつれ気味ではあるが、先ほどの老婆だったような少女ではなく、痩せ気味ではあるが年齢通りの見た目の少女が横になっていた。
ピーチとシュリが、簡単にこの少女のことを話してくれた。そして、4つ目の勢力が関わっていることが判明する。
先ほどまで話を聞いていた4人は、もしゴーストタウンで問題が起きた場合、混乱に乗じて街の関係者や重要人物など、街の維持に影響のある人間を襲うように指示されていた。そこでたまたま生じた、魔力の暴発を利用して3つの勢力の息のかかった、あいつらが動いたとの話だったのだ。
でこの少女は、3つの勢力とは別の4つ目の勢力……聖国の3つ目の勢力が小国群の1つ、ビスタトーネ王国に圧力をかけて、問題を起こさせるように仕向けて、送り出されたらしい。
王国は、ナントカ侯爵ってのが関わっていて、聖国の初めの2つは枢機卿何人かが独自の命令で動いている感じだ。最後の圧力をかけた聖国の3つ目の勢力は、教皇という話だった……あれだけボコボコにされたのに、あの死にぞこないバンパイアが仕掛けてくるか?
そこらへんは、グリエルに教皇を突っついてもらえば問題ないだろう。知らぬ存ぜぬ、覚えがない、と言うのであれば、体に聞きに行くことも検討に入れないとな。
で、この少女だが、やはり禁薬と呼ばれている薬を飲まされて、魔力暴走……暴発を起こしたらしい。
この禁薬は、正式名称が禁薬ということで、ダンジョンマスターの能力で召喚することができる物だった。そして、問題だったのが……この禁薬は、DP交換にレシピが存在していないことだ。所謂、妻たちの一部が飲んでいる歳をとらなくなる丸薬と、同種のものだと言う可能性があることだ。
この禁薬だが飲むことによって、飲んだ瞬間から寿命で亡くなるまでの魔力を強制的に絞り出し、寿命の大半を使い魔力を暴発させるという、悪魔の薬だった。
シュリたちが効果があるか分からないが、歳をとらなくなる薬を飲ませて治療したことにより、この少女は一命をとりとめ元の姿に近い状態に戻れたらしい。
でも、禁薬によって強制的に魔力と寿命を吸い出された少女は、ほぼ廃人になっていたらしい。声を発することも、手を動かすことも、目を開けることさえもできなかったのだとか。
では何でこの少女が動けるようになっているかと言えば、スカルズのケモミミ3人娘にシルクちゃんとツィード君が施した魔法を、ピーチがこの少女に使ったからだそうだ。
体験した辛い記憶や経験などのエピソード記憶を、書き換えることで本人にかかる負担を減らし、辛かった苦しかったという記録や知識にしたことによって、この子は話せるようになったらしい。
あれって、精霊の2人だから使えた魔法じゃなかったっけ? いつの間にピーチまで使えるようになっていたんだ?
それによって、4つ目の勢力の存在……教皇が何かしら関わっているという情報が得られたんだけどな。
でもその情報によって、4つ目の勢力の裏側にダンジョンマスターの影がちらつくんだよな……もしかしたら過去のダンジョンマスターが召喚したものを、今回使った可能性はあるが……都合のいい方向に思考を持っていくのは、拙いのでいると仮定するべきだな。
となれば、バザールと綾乃も呼ぶべきだな。バザールは、実験にも付き合ってもらっているが……大丈夫だろうか?
結果、何の問題もなかった。バザールの操れるアンデッドをこちら側に派遣してきた。
さて、情報が集まってきたが……かつてないほどの規模が関わっているせいで、どうするのが正しいのか良く分からなくなってきている。
情報を知らないと思われた3人が、欠損部位の実験体にされているのだが、残ったうちの12人の内8人も大した情報を持っていないと考えている。
過去に接触した人間を洗ってみたが、実験に送られた3人とその8人も、過去に接触した人間がおらず、身内だけとしか話していなかったのだ。
「よし、こいつら8人は時間の無駄だから、人体実験に付き合ってもらう方が良いだろう。暗部の人、こいつら8人を連れてバザールの所へ行ってくれ。伝言は、死んでもかまわん、欠損部位実験でも何でもやっていいと伝えてくれ」
家族や大切な人を人質に取られていたとしても、自分の意志で話さないのであれば、敵として認定するしかない。情報を喋れば、可能な限り手伝いをすると言っても、こっちになびかなかったので、人体実験に付き合ってもらう以外はないのだ。
「で、残った4人に質問なんだが、お前らが過去に接触していた聖国と王国の商会……どっちが本命だ?」
個人的にはどっちでもよかったのだが……4人の反応を見る限り、2人ずつ各国から送り込まれているのではないだろうか?
まさか2ヶ国が関わっているとはな。それにしては、連携のようなものがあったのは謎だな。現地協力員ってわけでもないし、情報を知っている4人ともが別々の勢力から送り込まれたのか?
そんな4人だったが、ツィード君とシルクちゃんの2人にかかれば、10分で情報を引き出してくれた。
ツィード君とシルクちゃんには、情報を引き出すための魔法を使ってもらい、情報収集に関しては軍の暗部や鬼人たちが引き出してくれている。
「面倒だな……まさか、3つの勢力が関わっているとは思わなかった。聖国から2つと、王国から1つね……ガリア! 国王に連絡を入れて、街の情報とそこの領主、寄親や寄子など、聞き出せるだけ聞き出せ。グリエルは、教皇に連絡して同様に情報を引き出してくれ」
まずは情報収集をしなければいけない。
4人から追加で情報を仕入れようとしたがその前に、無線機から魔力暴走を起こした獣人の少女? が目を覚ましたと、連絡が入る。
あの状態になった人間が、数時間足らずで目を覚ます物だろうか? でも、目を覚ましたとピーチから連絡が入ったのだ、間違いなく目は覚めているのだろう。
少女が連れ込まれた商会の一室に到着する。中には、まだやつれ気味ではあるが、先ほどの老婆だったような少女ではなく、痩せ気味ではあるが年齢通りの見た目の少女が横になっていた。
ピーチとシュリが、簡単にこの少女のことを話してくれた。そして、4つ目の勢力が関わっていることが判明する。
先ほどまで話を聞いていた4人は、もしゴーストタウンで問題が起きた場合、混乱に乗じて街の関係者や重要人物など、街の維持に影響のある人間を襲うように指示されていた。そこでたまたま生じた、魔力の暴発を利用して3つの勢力の息のかかった、あいつらが動いたとの話だったのだ。
でこの少女は、3つの勢力とは別の4つ目の勢力……聖国の3つ目の勢力が小国群の1つ、ビスタトーネ王国に圧力をかけて、問題を起こさせるように仕向けて、送り出されたらしい。
王国は、ナントカ侯爵ってのが関わっていて、聖国の初めの2つは枢機卿何人かが独自の命令で動いている感じだ。最後の圧力をかけた聖国の3つ目の勢力は、教皇という話だった……あれだけボコボコにされたのに、あの死にぞこないバンパイアが仕掛けてくるか?
そこらへんは、グリエルに教皇を突っついてもらえば問題ないだろう。知らぬ存ぜぬ、覚えがない、と言うのであれば、体に聞きに行くことも検討に入れないとな。
で、この少女だが、やはり禁薬と呼ばれている薬を飲まされて、魔力暴走……暴発を起こしたらしい。
この禁薬は、正式名称が禁薬ということで、ダンジョンマスターの能力で召喚することができる物だった。そして、問題だったのが……この禁薬は、DP交換にレシピが存在していないことだ。所謂、妻たちの一部が飲んでいる歳をとらなくなる丸薬と、同種のものだと言う可能性があることだ。
この禁薬だが飲むことによって、飲んだ瞬間から寿命で亡くなるまでの魔力を強制的に絞り出し、寿命の大半を使い魔力を暴発させるという、悪魔の薬だった。
シュリたちが効果があるか分からないが、歳をとらなくなる薬を飲ませて治療したことにより、この少女は一命をとりとめ元の姿に近い状態に戻れたらしい。
でも、禁薬によって強制的に魔力と寿命を吸い出された少女は、ほぼ廃人になっていたらしい。声を発することも、手を動かすことも、目を開けることさえもできなかったのだとか。
では何でこの少女が動けるようになっているかと言えば、スカルズのケモミミ3人娘にシルクちゃんとツィード君が施した魔法を、ピーチがこの少女に使ったからだそうだ。
体験した辛い記憶や経験などのエピソード記憶を、書き換えることで本人にかかる負担を減らし、辛かった苦しかったという記録や知識にしたことによって、この子は話せるようになったらしい。
あれって、精霊の2人だから使えた魔法じゃなかったっけ? いつの間にピーチまで使えるようになっていたんだ?
それによって、4つ目の勢力の存在……教皇が何かしら関わっているという情報が得られたんだけどな。
でもその情報によって、4つ目の勢力の裏側にダンジョンマスターの影がちらつくんだよな……もしかしたら過去のダンジョンマスターが召喚したものを、今回使った可能性はあるが……都合のいい方向に思考を持っていくのは、拙いのでいると仮定するべきだな。
となれば、バザールと綾乃も呼ぶべきだな。バザールは、実験にも付き合ってもらっているが……大丈夫だろうか?
結果、何の問題もなかった。バザールの操れるアンデッドをこちら側に派遣してきた。
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