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第1874話 突然の終わり
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っと、話がそれたな。
人間と戦うことが前提の魔物であるが野生の場合、人間を対象としたスキルを覚えていることは無い。ダンジョンであっても、ダンジョンマスターがそういう風に育成するか、宝珠を使わない限り覚えることは出来ない。
そして、ビッグゴーレムを正面から倒すのは骨が折れる。Lvをカンストさせているからなおさらである。それが、10体もウロウロしていれば、5階を越えられるのかという俺たちの話も分かると言うものだ。
俺たちが発見した攻略法である関節を壊すやり方を、スキルの無い魔物にできるか……そもそも、弱点として知っているのかどうか? という問題も出てくるな。
ビッグゴーレム自体のランクはAなので、Sランクの魔物の様な派手さはないが、とにかくタフで力というか重さがあるので一撃が重い。そんな魔物が10匹もうろついていれば……到着できても絶望的だよね。そしてダメ押しに、ビッグゴーレムにスキルを覚えさせてるからね!
覚えさせたスキルは、格闘・身体能力向上・剛腕(力だけが強くなるスキル)・鉄壁(耐久力……体力だけが高くなるスキル)・韋駄天(敏捷だけが早くなるスキル)・回復魔法を覚えさせている。このせいで、攻めてきている魔物に倒せるのか謎である。
回復魔法と言っても部位欠損を治せないので、腕をもぎ取られれば体力の最大値は減るし、貫通属性の武器にはめっぽう弱いという特性は消せていない。正直なところ、槍でも突くことに特化した武器と、スキルを持っていれば比較的簡単に部位破壊が出来てしまう。
スキルで体力や素早さを補っていても、ゴーレムが持つ本来の特性は有効であり、特に貫通属性の強い攻撃を脆い部分……関節に受けてしまうと、簡単に腕がもげてしまうのだ。
ゴーレムが回復魔法を使うって、シュールだと思うんだよね。見た目的にはダメージを受けていなくても、体力が減っているとお互いをかばい合いながら、魔法を使うのだ。回復魔法特有のエフェクトの後に、元気いっぱい! みたいなポーズをとるんだけど、どこが回復したのかは俺たちには分からん。
そんな事を妻たちに報告したら、シュウみたいね、と笑われた。俺、回復魔法してもらっても、元気いっぱい! とか、復活! とかやらないぞ? っていったらさ、ミリーからよくやってるわよ? と疑問形で突っ込まれた。
それを真似して上の子たちが、汗をかいた後に水分を取ると真似して、復活! ってやっていると聞いた。そしてその動画もあったので、見せられてしまった……妻たちは絶対にやらないので、間違いなく俺の影響だろう……いつやってたんだ?
なんて、頭を抱えて悩んだのはいい思い出だ。2週間も経っていないけどね!
ちなみに、ビッグゴーレムとフェンリルのガロウが戦うと、ガロウの圧勝だよ。ビッグゴーレムは使い捨て出来る駒なので、ガロウと戦わせてみたのだが、簡単に手足をもいで戦闘不能にしていたね。
子どもたちの前で張り切っていたのか、いつもより戦闘が荒かったように見える。荒いと言うことは、見た目的に言うと派手だからな。ガロウお父さんは頑張ってしまったようだ。
その後にガロウの子どもたちにもせがまれたので、ビッグゴーレムを召喚して対戦させてみたのだが、ガロウと一緒で簡単に倒していたね。お前ら強すぎだろ!
多分理由があるんだよね。何て言うか、人間の様な多彩な攻撃が出来ない分、爪や牙の攻撃が強く、クリティカルな攻撃が出やすいみたいなんだよね。あくまで検証実験をしてみて、そう結論が出ただけで、本当に確率が上がっているかは分かっていない。
地球でも人間が殴るより、オオカミに噛みつかれた方が致命的だしな。体格を考えれば分かるが、もし地球にこのサイズのオオカミがいれば、間違いなく人間は捕食される側になるね。拳銃なんて豆鉄砲みたいなもんだろ。
システム上のルールなのか、世界としての常識なのかは分からんが、ビッグゴーレムはいくら強化してもフェンリルより弱い。
そんなことを、侵攻している魔物たちを見ながら考えていた。
「ねぇ、見るの飽きた。エリア自体が時間稼ぎのトラップに、どっぷりとハマってるんですけど……こいつら何なの? バカなの? 死ぬの?」
なんか聞いたことのあるフレーズを耳にしたが、それの元ネタを知らないし、使い方あってるのか?
「検索してみても、聖水を持って来ている個体はいないでござるな。収納系のアイテムも持っている様子は無いでござるし、もうしばらくは突破は無理でござろう」
「綾乃は適当に遊んでていいぞ。この様子だと、ビッグゴーレムに辿り着く前に終わりそうだ。フェンリルたちが不満がるかもしれないから、終わったら遊んでやらなきゃいけないかもしれないな……」
「お~巨大モフモフ! いいね。ぜひ私も呼んでよね! ちょっと遊んでくるわ。何かあったら、呼び出してちょうだい」
「某は、モフモフの所にはいかないでござるよ。フェンリルたちは、某の事をたくさんしゃぶれる骨としか見てないでござるからな。前にあったときなんて、人の姿だったのに涎をたらされたでござる」
なんか良く分からない苦労をしているみたいだな。こいつの骨をしゃぶっても病気にはならないと思うが、やめてやってくれ。欲しいなら、ダンジョン農園のダンジョン牛の大腿骨でも持って来てやるからさ。
あそこの牛、魔物と交配したおかげで大きくなってるから、骨が太いんだよね。体に合わせて太くなっている感じだな。多分フェンリルたちもお気に召す……って、たまにオヤツにあげているのが、その骨なのか……うん、バザールをしゃぶるのは止めてくれな!
で、2日が経った。正直、6階まで到達できると思っていたのに、ビッグゴーレムにすら辿り着いていないってどういうことさ! というか、あんな何もないエリアで2日間も彷徨うとか、アホだろ!
たまに俺の魔物がポップするが、強化してあっても単体じゃ相手にならず、すぐに倒されてしまっている。でもさ、何でレイスの攻略法を誰一人として知らねえんだ? 倒すことが難しくても、聖水で防げることくらい知ってるんじゃないのか?
それにさ、知らなかったとしても、召喚できるアイテムに聖水があるんだから、試してみようとは思わんのか?
あっ、チビ神、うるさいんで黙ってて。一人勝ちして嬉しいのは分かるけど、お前はその稼いだ金だか何だかを使って、俺に迷惑をかけないようにしなさい。
人間と戦うことが前提の魔物であるが野生の場合、人間を対象としたスキルを覚えていることは無い。ダンジョンであっても、ダンジョンマスターがそういう風に育成するか、宝珠を使わない限り覚えることは出来ない。
そして、ビッグゴーレムを正面から倒すのは骨が折れる。Lvをカンストさせているからなおさらである。それが、10体もウロウロしていれば、5階を越えられるのかという俺たちの話も分かると言うものだ。
俺たちが発見した攻略法である関節を壊すやり方を、スキルの無い魔物にできるか……そもそも、弱点として知っているのかどうか? という問題も出てくるな。
ビッグゴーレム自体のランクはAなので、Sランクの魔物の様な派手さはないが、とにかくタフで力というか重さがあるので一撃が重い。そんな魔物が10匹もうろついていれば……到着できても絶望的だよね。そしてダメ押しに、ビッグゴーレムにスキルを覚えさせてるからね!
覚えさせたスキルは、格闘・身体能力向上・剛腕(力だけが強くなるスキル)・鉄壁(耐久力……体力だけが高くなるスキル)・韋駄天(敏捷だけが早くなるスキル)・回復魔法を覚えさせている。このせいで、攻めてきている魔物に倒せるのか謎である。
回復魔法と言っても部位欠損を治せないので、腕をもぎ取られれば体力の最大値は減るし、貫通属性の武器にはめっぽう弱いという特性は消せていない。正直なところ、槍でも突くことに特化した武器と、スキルを持っていれば比較的簡単に部位破壊が出来てしまう。
スキルで体力や素早さを補っていても、ゴーレムが持つ本来の特性は有効であり、特に貫通属性の強い攻撃を脆い部分……関節に受けてしまうと、簡単に腕がもげてしまうのだ。
ゴーレムが回復魔法を使うって、シュールだと思うんだよね。見た目的にはダメージを受けていなくても、体力が減っているとお互いをかばい合いながら、魔法を使うのだ。回復魔法特有のエフェクトの後に、元気いっぱい! みたいなポーズをとるんだけど、どこが回復したのかは俺たちには分からん。
そんな事を妻たちに報告したら、シュウみたいね、と笑われた。俺、回復魔法してもらっても、元気いっぱい! とか、復活! とかやらないぞ? っていったらさ、ミリーからよくやってるわよ? と疑問形で突っ込まれた。
それを真似して上の子たちが、汗をかいた後に水分を取ると真似して、復活! ってやっていると聞いた。そしてその動画もあったので、見せられてしまった……妻たちは絶対にやらないので、間違いなく俺の影響だろう……いつやってたんだ?
なんて、頭を抱えて悩んだのはいい思い出だ。2週間も経っていないけどね!
ちなみに、ビッグゴーレムとフェンリルのガロウが戦うと、ガロウの圧勝だよ。ビッグゴーレムは使い捨て出来る駒なので、ガロウと戦わせてみたのだが、簡単に手足をもいで戦闘不能にしていたね。
子どもたちの前で張り切っていたのか、いつもより戦闘が荒かったように見える。荒いと言うことは、見た目的に言うと派手だからな。ガロウお父さんは頑張ってしまったようだ。
その後にガロウの子どもたちにもせがまれたので、ビッグゴーレムを召喚して対戦させてみたのだが、ガロウと一緒で簡単に倒していたね。お前ら強すぎだろ!
多分理由があるんだよね。何て言うか、人間の様な多彩な攻撃が出来ない分、爪や牙の攻撃が強く、クリティカルな攻撃が出やすいみたいなんだよね。あくまで検証実験をしてみて、そう結論が出ただけで、本当に確率が上がっているかは分かっていない。
地球でも人間が殴るより、オオカミに噛みつかれた方が致命的だしな。体格を考えれば分かるが、もし地球にこのサイズのオオカミがいれば、間違いなく人間は捕食される側になるね。拳銃なんて豆鉄砲みたいなもんだろ。
システム上のルールなのか、世界としての常識なのかは分からんが、ビッグゴーレムはいくら強化してもフェンリルより弱い。
そんなことを、侵攻している魔物たちを見ながら考えていた。
「ねぇ、見るの飽きた。エリア自体が時間稼ぎのトラップに、どっぷりとハマってるんですけど……こいつら何なの? バカなの? 死ぬの?」
なんか聞いたことのあるフレーズを耳にしたが、それの元ネタを知らないし、使い方あってるのか?
「検索してみても、聖水を持って来ている個体はいないでござるな。収納系のアイテムも持っている様子は無いでござるし、もうしばらくは突破は無理でござろう」
「綾乃は適当に遊んでていいぞ。この様子だと、ビッグゴーレムに辿り着く前に終わりそうだ。フェンリルたちが不満がるかもしれないから、終わったら遊んでやらなきゃいけないかもしれないな……」
「お~巨大モフモフ! いいね。ぜひ私も呼んでよね! ちょっと遊んでくるわ。何かあったら、呼び出してちょうだい」
「某は、モフモフの所にはいかないでござるよ。フェンリルたちは、某の事をたくさんしゃぶれる骨としか見てないでござるからな。前にあったときなんて、人の姿だったのに涎をたらされたでござる」
なんか良く分からない苦労をしているみたいだな。こいつの骨をしゃぶっても病気にはならないと思うが、やめてやってくれ。欲しいなら、ダンジョン農園のダンジョン牛の大腿骨でも持って来てやるからさ。
あそこの牛、魔物と交配したおかげで大きくなってるから、骨が太いんだよね。体に合わせて太くなっている感じだな。多分フェンリルたちもお気に召す……って、たまにオヤツにあげているのが、その骨なのか……うん、バザールをしゃぶるのは止めてくれな!
で、2日が経った。正直、6階まで到達できると思っていたのに、ビッグゴーレムにすら辿り着いていないってどういうことさ! というか、あんな何もないエリアで2日間も彷徨うとか、アホだろ!
たまに俺の魔物がポップするが、強化してあっても単体じゃ相手にならず、すぐに倒されてしまっている。でもさ、何でレイスの攻略法を誰一人として知らねえんだ? 倒すことが難しくても、聖水で防げることくらい知ってるんじゃないのか?
それにさ、知らなかったとしても、召喚できるアイテムに聖水があるんだから、試してみようとは思わんのか?
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